ブックライブの高評価レビュー

小説・文芸の高評価レビュー

  • 水車小屋のネネ

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    藤沢先生の「誰かに親切にしなきゃ、人生は長くて退屈なものですよ」という言葉が心に沁みました。

    律は、「自分がこれまでに出会ったあらゆる人々の良心でできあがっている」と思っていて、

    研司は自分もそうかもしれないと思っているし、人の役に立ちたいって思うことを幸せと感じている。

    私も今までに受けてきた親切を受け止めながら、
    周りに返していきたい。

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    2025年11月25日
  • インシテミル

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    ネタバレ

    読みやすくて、結城が序盤は出来ないやつかと思いきや、実はキレるやつってところや先に監獄行ってた〇〇と共に推理して犯人を探していく流れが最高でした。

    誰がどの武器なのかとか、ルールやら12人いて最初は覚えられるか心配でしたが杞憂でした。
    テンポよく話が進んでいくので飽きる事なく読み終える事ができました。

    最初から武器を彼に披露したあの女性が怪しいと思っていたので、真犯人にびっくりしました。
    細かいことを考えたら突っ込みどころも多少ありますが、概ね満足することができました。
    続編ありそうなのにないなんて〜!!

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    2025年11月25日
  • ありか

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    子供が頼るべき先は親じゃなくてもいい。
    本当にそうだなと思う。

    美空の周りの人々の押し付けがましくない優しさが清々しくて、私もそういうことができるおばちゃんになりたいと思った。

    美空の母親には胃の底が冷たくなるような嫌悪感があったけど、確かに美空を18歳まで育ててくれた人ではある。
    この人とその他の登場人物の愛情や優しさのコントラストが悲しかった。

    始まりは弱々しい母親に思えた美空がどんどん逞しく周りの人々にも支えられつつ成長していく物語にとても温かい気持ちになりました。

    ひかりちゃんはとってもかわいい。
    周りの大人たちをどんどん幸せにしてくれる。

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    2025年11月24日
  • アクロイド殺し

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    ネタバレ

    噂に違わぬど傑作。
    ミステリ作品の技法として、当時の読者からすると、かなり先進的、なんなら反則スレスレぐらいに感じたんだろうなと思う。しかし、そのグレーなラインこそが当時の読者を魅了し、よりクリスティー作品に引き込んでいったんだと考えられる。
    そんな擦られまくった技法の作品を今読んでも面白いと感じれるのは、やはり、「ポアロの魅力」と「圧倒的構成力」だと感じた。
    過去に数作『ポアロ』シリーズを読んだが、最初の頃は「理屈っぽいウザいオジサン」的な印象が強かったが、このシリーズを読めば読むほどポアロの理屈っぽさが論理的な推理を生み出し、その度に脳に強い刺激を受けていることに気付いた。今作も終盤の推理

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    2025年11月24日
  • 〈いのち〉とがん 患者となって考えたこと

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    何度も何度も読みました。
    大切な人がどんなに辛い思いをしているのか知って、少しでも寄り添えたなら、と思ったから。
    これからも読むと思う。忘れたくないから。
    もっと早くこの本をきちんと探し当てていれば良かった。そうしなければならなかったのに。

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    2025年11月24日
  • 月とアマリリス

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    プロローグがどのような場面であったのか、彼らがどのような関係で、なぜこのようなことになってしまったのか。主人公のみちるが事実に近づき、いろいろなことが一つに繋がっていく流れが読みやすく、ページを繰る手が止められなくなった。
    同時に、この事件に関わった人物たちの心が明かされるにつれ、なんとも言えない気持ちにもなった。
    その人の特性などによる生きづらさ、家庭環境などによって得られ難かった愛を求める心、無自覚に人を傷つける残酷さなど、おそらく誰しもが持つ弱さや脆さに繋がるところを突きつけられて、胸が苦しくなりながら読み進めるところもあったが、最後はある種の救いも感じられる結末で、読後感はすっきり。

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    2025年11月24日
  • 蜻蛉の夏

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    異能力バトル系の完全フィクション時代小説かと思いきや、史実に見事に溶け込んでいた。最高です。歴史の部分も分かりやすくて、大満足。

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    2025年11月24日
  • 結婚願望

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    25年前に出版された作品。
    その頃に読んでいたかったなー。
    今時の若い世代の結婚観の見当がつかないけど、今でも全然通用するであろう山本先生の結婚観、と私は思う。この作品には結婚観を通して見える人生観も綴られている、というかそっちの方がメインなのかも?

    私自身も『世界中のほとんどの人が結婚している』と言う理由で結婚せねばと焦っていた20代を思い出す。でも30歳を超えたら結婚というより私は結婚式がしたかったんだってことに気づいてそこから本気でどうでもよくなった。現在は結婚しているけれど、それもビザの関係で結婚という形をとったまでで、相手も結婚なんて絶対しないと思ってた、なんていう人なので、あの機

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    2025年11月24日
  • 黒い海 船は突然、深海へ消えた

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    とにかく作者の取材力、真実への執念が素晴らしい。1つ1つの可能性を限りなく追求し自分の所見も交えつつも偏りのない記述に読み応えしかない本でした。あっという間に読み終わりました。

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    2025年11月24日
  • 風のマジム

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    沖縄産のラム酒を造る。派遣社員にすぎない伊波まじむのアイデアが採用され走り出す。まじむは沖縄の言葉で「真心」の意味。まじむの真心が人々の心を動かし、とうとう南大東島で素晴らしいラム酒が完成する。風の酒、うちなーラム…。沖縄に行ってさとうきび畑をざわざわと渡る風に吹かれたくなる物語。ここぞという時、まじむに厳しくも愛ある言葉をかけるおばあがかっこよくてファンになった。

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    2025年11月24日
  • 傲慢と善良

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    傲慢と善良。恋愛に婚活に限った話ではないですね。何かを選択するときに、自分の意志で選んだと思っていた…ことが傲慢さや善良さに侵されてしまっているのではないか、と考えさせられました。

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    2025年11月24日
  • 紫蘭の花嫁

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    ネタバレ

    複数視点で場面が細切れになって描写されます。追われる人、追う人、殺人者など視点が細切れになり、どの人がどういう関係なのか、整理しながら読み進める必要があります。
    途中からそれぞれの視点の関連性を感じさせ、最後には点と点がつながっていくところが素晴らしいです。殺人者は一人ではなかったし、別人だと思って読み進めていたら、一人だったなど、びっくりしてしまうような仕掛けがありました。そして、最後はかなり後味の悪いラストです。

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    2025年11月24日
  • 五重塔

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    めちゃ古い文体(「」ないし、句点も全然ない)で読みにくいぞ〜と思ったが、意外とすんなり読めました。露伴恐るべし。難しい語句は飛ばしましたが。
    登場人物がどんどん輪郭を帯びてきたみたいな感じがした。
    十兵衛がとにかく五重の塔を建てるぞ!という思い?エゴイズム?を軸に周りの登場人物の人間模様が描かれているので、十兵衛周りの登場人物の方が印象強くなりました。
    解説にも書いてますが、ここで描かれているエゴイズムは一貫的ではないので、エゴイズムについて書かれているとは言い切りにくいモヤモヤが残りました…
    とはいえのめり込めました。よかった。

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    2025年11月24日
  • 魔眼の匣の殺人

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    2作目もおもしろかった!
    あの1作目の続編とあって、読むのをとても楽しみにしていた本作品。そうきたか!?という設定は、ファンを裏切らない。
    設定を生かしきることが、このシリーズの魅力だと思う。単にクローズドサークルをつくるだけでなく、動機や物語の展開そのものにも設定が生きている。単にインパクト勝負でないところがいい。
    1作目でも思ったけど、できることなら記憶を消してゼロから読み直したい。

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    2025年11月24日
  • 仕事道楽 新版 スタジオジブリの現場

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    どのようにジブリの作品に携わってきたのか、映画監督として天才的な才能を持つ宮崎駿や高畑勲を支えてきた鈴木敏夫の仕事人としての信念が垣間見えます。
    働き方、考え方は今の世の中では相容れないようなところもありますが、ビジネスマンとして見習うべきところはたくさんあると感じます。

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    2025年11月24日
  • 嫌いなら呼ぶなよ

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    正直、綿矢りささんは苦手だと思っていました。

    最初の短編からぴえんとかでできて、これは苦手な女子らしいドロドロで攻撃力のある作品かなと思っていたのですが、
    語り手の一言一言の感情の解像度が高くて、攻撃力は変わらずあるんだけど、良くも悪くも誰もが共感ができると感じました。

    容赦なくボコボコに殴られたのではなく、綺麗にスパッと切られた感覚。非常に面白かった。

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    2025年11月24日
  • カレー移民の謎 日本を制覇する「インネパ」

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    日本にいっぱいある、ネパール人のカレー屋さん、、その背景には彼らの祖国の事情やら家族の事情やらいろんなことがあったのだ、、とても勉強になった!カレー食べたい!

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    2025年11月24日
  • 翠雨の人

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    理系小説の第一人者である伊与原氏の直木賞受賞後
    の一冊目の作品です。

    自然科学分野の女性科学者を表彰する「猿橋賞」を
    創設した、女性科学者の先達として道を切り拓いた
    猿橋勝子氏の生涯が描かれています。

    戦後、超大国が核兵器装備を進める中、核実験に
    よる大気汚染を正確な実験データに基に、超大国
    を相手に戦う姿勢に感動を覚えます。

    科学の分野では日本は世界レベルにあると言って
    いいのでしょう。

    その陰にはこのような先人たちの努力があったから
    こそなのだと、改めて尊敬の念を抱かずにはいられ
    ない一冊です。

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    2025年11月24日
  • 世界99 下

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    ネタバレ

    世界99 下 
    2025.11.24

    「それにしても、差別されるっていいですよね。一種類の差別をされてるだけで、まるで自分が他の種類の差別を全くしてないような気持ちになれませんか?そんなわけないのに。差別者じゃない人間なんていないのに、あたかもそうであるような気分になれるのが、差別される唯一のメリットですよねー。」

    「でも、かわいそうなことは素晴らしいですよね。僕、たぶん、将来。それって娯楽になると思うんですよね」

    そんな見方があるのかーと何度も驚かされる、どんな生き方をしたらそんな視点を持つのだろう…と何度も疑問に思うくらい斬新。
    誰かをかわいそうと思うことが娯楽になるという言葉は、

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    2025年11月24日
  • 暗闇法廷

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    ネタバレ

    ミステリーとして非常に面白く、専門的な用語についても分かりやすい説明があるため、読みやすい。誰が嘘をついているのか、というようなミステリー小説を読む時には当然の疑問や、障害がある人の生活について考えながら読み進めていた。

    怪しい人物はみえているものの、どう結末を迎えるのか予想がつかないまま残り少ないページ数になり、ようやく真相に辿り着いた。その途端、信じられないほどに驚愕した。今まで読んだ小説で様々などんでん返しの結末を見てきたが、私の中では本作が一番である。

    実際に起きたら前代未聞な事件だが、色々と考えさせられる小説だった。表現が難しいが、本当に読んでよかった。
    現代における裁判員制度は

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    2025年11月24日