なれのはて

なれのはて

2,035円 (税込)

10pt

一枚の不思議な「絵」の謎を追い、令和から昭和、大正へ。
日本最後の空襲といわれる秋田・土崎空襲。
戦争が引き起こした家族の亀裂は、現代を生きる人びとにも影を落としていた。

ある事件をきっかけに報道局からイベント事業部に異動することになったテレビ局員・守谷京斗(もりや・きょうと)は、異動先で出会った吾妻李久美(あづま・りくみ)から、祖母に譲り受けた作者不明の不思議な絵を使って「たった一枚の展覧会」を企画したいと相談を受ける。しかし、絵の裏には「ISAMU INOMATA」と署名があるだけで画家の素性は一切わからない。二人が謎の画家の正体を探り始めると、秋田のある一族が、暗い水の中に沈めた業に繋がっていた。

1945年8月15日未明の秋田・土崎空襲。
芸術が招いた、意図しない悲劇。
暴走した正義と、取り返しのつかない後悔。
長年秘められてきた真実は、一枚の「絵」のミステリから始まっていた。

戦争、家族、仕事、芸術……すべてを詰め込んだ作家・加藤シゲアキ「第二章」のスタートを彩る集大成的作品。

「死んだら、なにかの熱になれる。すべての生き物のなれのはてだ」

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なれのはて のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    シゲアキ先生の超大作!!!

    先生の作品は『オルタネート』に続いて2作目でしたが、構成力も言葉遣いも格段にパワーアップしていて、本当に同じ作者なの?と思うほど面白かったです。『オルタネート』では、有りそうで無かった高校生の恋愛アプリという凝った設定が魅力的でしたが、それとは全く違う方向に進化していて

    0
    2025年12月03日

    Posted by ブクログ

    1つの無名の絵の著者にまつわるミステリー。
    これが一体誰が描いたものなのか、そこから広がる謎が楽しい物語。
    最後の100ページだけでもう1冊作れるんじゃないの位の怒涛の伏線回収がまっています。
    ハードカバーで表紙も凝っており、そのカバーを外した表紙も最後までみると伏線が入っていたりして読んで、見て楽

    0
    2025年10月12日

    Posted by ブクログ

    謎に包まれた一枚の絵画が照らし出す、100年にもわたる秋田の石油一族の業。報道とはいったいなんなのか、悲惨な戦争はなにを残したのか。社会問題や家族愛、罪と罰と救いを重厚な文体で描いた傑作でした。たった一枚の絵が、誰かの人生を大きく変えてしまう。それと同じように、この本を読んだ人の人生も読む前とは大き

    0
    2025年08月31日

    Posted by ブクログ

    久しぶりに夢中になって読みました、面白かった。
    現代と70年前を行ったり来たり。そんなに昔のことを鮮明に覚えてるもんかなぁ?と思いつつも、ちょっとずつ当時を知る人が見つかり、真実が明らかになっていく展開に引き込まれました。

    作者もわからないのに展覧会を開きたいと思わせる絵って実際に見るとどんな感じ

    0
    2025年08月28日

    Posted by ブクログ

    圧巻の一言。一枚の絵に秘められた深い深い物語。猪俣家の謎。傑と勇。輝と道生。何かに導かれ巻き込まれて行く主人公。人の業と戦争がもたらした哀しき運命。匂い立つ秋田の森の緑と漆黒の油。内容も構成も素晴らしく、息が詰まるような思いで読み終えた。直木賞候補に上がっていたが、芥川賞を取ってもおかしくないと思っ

    0
    2025年08月15日

    Posted by ブクログ

    真相が気になって夢中で読んだ。
    ときどき前に戻って読み返し、確かめながら。

    それぞれの人生のままならなさに苦しくもなりながら、純粋に生きていることへの眩しさも感じたり。

    冒頭(零)の詩のような文章がずっと気になって
    何度も戻って読み返し、でも違和感がなくならず、最後に戻って読んだとき、ようやく全

    0
    2025年08月10日

    Posted by ブクログ

    加藤シゲアキさんが本を書いた

    最初はアイドルが書いた本なんて、と思っていたけれど時は過ぎ、そんな私の思いを覆す本を書かれた
    それがこの本

    なれのはてってそういうことか…!

    たった一枚の絵画から巡る物語
    思っていた通り、いやそれ以上だったかもしれません

    戦争も絡んできたのでそこは予想外だったけ

    0
    2025年07月16日

    Posted by ブクログ

    登場人物も多く、時代も行ったり来たり。
    でもひとつずつがつながっていく、壮大なストーリーでした。
    後半はおもしろくて一気読み。
    とてもよかったです。

    0
    2025年06月11日

    Posted by ブクログ

    猪俣家という謎多き複雑怪奇な一家に魅了されて、食らいつくように読んだ。
    暗く苦しいけれど、かっこよくて美しくもあり、つくづく読んで正解だったと感じる。

    0
    2025年06月03日

    QM

    購入済み

    控えめに言ってめちゃくちゃよかった。現代に軸を置いておきながら大正、昭和と話を掘り下げていって、最後にたどり着いたのはむごくて悲しくてドロドロしているけど愛をも感じられる真実。命が繋がっていくって、手を取り合って誰かを守りぬこうとすることってすごく尊い。ラストもすっごくよかったし、現代を生きる守谷た

    0
    2025年05月11日

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