あらすじ
19世紀後半、栄華を極めるパリの美術界。画
商・林忠正は助手の重吉と共に流暢な仏語で
浮世絵を売り込んでいた。野心溢れる彼らの
前に現れたのは日本に憧れる無名画家ゴッホ
と、兄を献身的に支える画商のテオ。その奇
跡の出会いが〝世界を変える一枚〟を生んだ。
読み始めたら止まらない、孤高の男たちの矜
持と愛が深く胸を打つアート・フィクション。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
【あらすじ】
フランスに強い憧憬を抱き、ついにはパリに降り立ち画商としての道を歩んだ2人の日本人、林忠正、重吉。同じくパリで画商を生業とするオランダ人のテオドルス・ファン・ゴッホ。
彼らを中心として、テオドルスの兄、フィンセント・ファン・ゴッホの、孤独で儚くも美しい生涯を語って いる。
【感想】
今後「ゴッホ」という名を聞けば、フィンセントだけでなく、テオのことも思い浮かべることになるだろう。それくらい彼らは離反できない関係性だったのだと思う。
本作ではゴッホについての驚きの連続だった。
Posted by ブクログ
【作品に感じた色】
ゴッホブルー
初めてゴッホ作品を観たのは、大学生最後の夏。
オルセー美術館の「ローヌ川の星月夜」だ。
見た瞬間、描かれていた夜空に目を奪われた。
青だけど、ただの青ではない、不思議な色。
その絵を観る前の私に、青がどのような色か問えば、寒色、クールな色、涼しげな色と答えたであろう。
しかし、ゴッホの描く青には、温度があり、暖かさが含まれていた。
その日からゴッホに対する印象は、青になった。ゴッホだけが描ける暖かな青。温度を感じる青だ。
そういった理由もあり、ゴッホの青に包まれて本書を読んでいた。
【感想】
7月中旬に「大ゴッホ展 夜のカフェテラス」に行く予定だ。それに向けて予習をしようと手に取ったのが、本書だった。
恥ずかしながら私は、アートを観ることは好きでも、芸術に疎く、ゴッホの人生や作品が生まれた背景等を詳しくは知らない。
でも今回は、少しでも知識を入れた上で鑑賞したいと思い、原田マハさんの小説で学ぶことに決めた。
なお、無知な私は、当然ゴッホが主人公で物語が展開していくのだと思って読み始めている。
しかし実際の主人公は、ゴッホではなく、ゴッホの弟と架空の美術商であった。でも、その二人の視点(テオとシゲ)でストーリーが進行していくことで、ゴッホという人物がより鮮明に浮かび上がってきたように感じる。そして、ゴッホの心情が全く描かれていないのに、行動や情景を通して気持ちが伝わってきた。そんな小説を生み出した原田マハさんは本当に凄い方だと思う。
結果が出ず、評価をされなくても、絵を描き続けたゴッホの気持ちを考えると心が痛い。きっと私には計り知れないほどの孤独や不安を抱えていたのだろうと思う。
それと同時に、好きなことを最後まで続けられたということは、幸せでもあったと思う。
他の仕事は長続きしない中、画家であり続けたゴッホ。絵を描くことだけはやめなかったことから、辛いだけじゃなかったのだと想像すると、なんだか私も救われたような気持ちになった。
大ゴッホ展に向けての予習にと、軽い気持ちで手に取った本ではあったが、多くの人がゴッホに惹かれる理由を知ることができた気がする。
私もその一人で、読み終えた頃には、もっともっとゴッホについて知りたいと思っていた。
近いうちに、『ゴッホのあしあと』、『リボルバー』も読んでみたいと思う。
そして、大ゴッホ展の予約日が近づいてきている。付け焼き刃の知識なのかもしれないが、ゴッホの背景を知った上で作品を観た時、私はどのような気持ちになるのだろうかと今からドキドキしている。ゴッホ展がとても楽しみだ。
【心に残った言葉】
「ーなんてすてきなんでしょう。この絵を部屋の中に飾ったら、まるでもうひとつ新しい窓ができるようだわ!」(p.122)
「フィンセントの絵が放出するすさまじい力。じっとみつめていると、絵の中に引き込まれてしまうような・・・いや、引き込まれる、というのは生易しすぎる、引きずり込まれてしまうような荒々しさ。ふいに平手打ちをくらったような・・・鋭い刃物を突き立ててくるような・・・痛みと叫びがフィンセントの絵にはあった。」(p.213)
Posted by ブクログ
・友情物語だった……テオと重吉はもちろん、忠正のフィンセントへの想いがずっしりきた。外国人としてセーヌにたゆたうフィンセントに林はシンパシーを感じてたのかな
・冷たいし怒ると怖いと思ってた忠正が、フィンセントを送り出すときに自分の想いを語っていたり、ヨーに優しかったり、フィンセントの弔鐘が鳴らなかったことに怒ったり、後半になるにつれ人間味を感じて良かった。母国で国賊といわれたことについても「なんと言われようが良いのです」とサラッと言って笑ってたのもかっこよかった
・重吉は架空の人物なんですね。この物語のテオが重吉と出会えてよかった
・ある程度フィクションなのだと思うけど、画家の人生が史実ベースでこんなに面白い物語になるなんて驚きだった。堅苦しい物語にならず、どの登場人物もキャラが立っていた
・フランスの風景描写がとっても美しくて、絵を見ずともその場の光景が目に浮かぶようだった
・ずっとテオが報われますように幸せになれますようにと思いながら読んでいたのに、なのに……
Posted by ブクログ
文庫で再読。好きすぎて、文庫も本棚に登録しよう。
ゴッホを好きになって1年。ゴッホ展に行き、作品に触れ、今回は絵画、そしてテオやヨーのことを知った上での読書だったので、頭の中に映像が浮かび、前回とはまた違う臨場感が。いや、小説だから。ゴッホと林忠正が接触していた証拠はないから。と言われても、あのパリでこんな出会いが繰り広げられていたかもしれないと想像するだけで、愛おしい気持ちになる、そんな作品に出会えたことが嬉しい。
Posted by ブクログ
絵の見方が変わった。テオがゴッホを支えていたことは知っていたけど、何通も手紙を交わしていたり、思い悩む描写を読むと、互いにかけがえのない存在だったことが伝わってきた。アーモンドの木の絵の下で寝る赤子を想像すると胸が暖かくなる。たゆたえども沈まず、いい言葉!
Posted by ブクログ
セツナイ…生きているうちに、なんとかならなかったの…そう思いながら、上野で開かれている大ゴッホ展へ行ってきました。史実が土台にありながらも、創作箇所が多々あるようですが、ゴッホ兄弟の壮絶な生き様を理解できました。
また、1800年代後半のパリの素敵な風景が文字通り目に浮かぶようで大変引き込まれました。
いつか必ずアムステルダムのゴッホ美術館や、ゴッホ兄弟のお墓、タンギー爺さんが所蔵されているというロダン美術館を訪ねてみたいなあと思いました。
戦国モノばかり好んで読み漁ってきたわたしですが、とんでもない作品に出会ってしまったなあ…そして、読み終わってしまったなあ…と、今寂しい気持ちでいっぱいです…
Posted by ブクログ
原田マハさんの作品は、私にとって感情移入させられる小説家の一人。
この作品は、登場人物の感情が、フィンセントの作品と相まって、キラキラとたゆたえども沈まないように描かれているように感じた。
本当に出会えてよかった作品。
今のところ、人生のベスト5に入る!!
ありがとうございました。
Posted by ブクログ
初•原田マハ小説。
なかなかのボリュームでしたが、最後の3分の1は一気読みしてしまいました。
リボルバーなるほど
アーモンドの木の枝のシーン美しい
星月夜のお披露目シーン鳥肌
Posted by ブクログ
すごく感動した。
ゴッホ自身の絵は知っていたけど、兄弟のストーリーや林忠正、フィクションの人物、加納重吉のおしなす関係性がとてもよかった。
たゆたえずとも沈まずのタイトルも響きました。
Posted by ブクログ
原田マハさんの小説は、読み手を物語の世界へ引き込む力がとにかくすごい。一句一句の情景が鮮明に浮かび、まるで自分も19世紀のパリにいるかのような感覚になり、夢中になって読み進めた。
この作品の特に面白い点は、実在する人物を題材にしながらも、現実では交わっていない人物同士の“余白”を物語として描いているところだと思う。史実に基づいているようで完全なノンフィクションでもなく、かといってただのフィクションとも違う。その曖昧な境界線が、この作品ならではの魅力になっていた。
私はこれまでゴッホについて、「生きている間に評価されずに亡くなってしまった画家」という程度の知識しか持っていなかったが、この作品を読んで、彼が想像以上に激動の人生を送っていたことを知った。美しいパリの風景描写とは対照的に、ゴッホが抱えていた絵への危ういほどの情熱や、強烈な孤独感が強く印象に残った。その対比があまりにも鮮烈で、読後もしばらく心に残り続けた。
この作品を読んだことで、これからゴッホの絵を見たときには、その絵が描かれた背景や、彼自身の苦悩や情熱を想像しながら向き合えるようになったと思う。自分の新しい扉が、この本によって開かれた気がする。
Posted by ブクログ
2026/32
──いちばん描きたいものを、私は、永遠に描くことができません。
「絵画」というものに本気で向き合ってる4人のお話
1つの絵画の作品で、こんなに情景が思い浮かびやすいお話をかける原田マハには本当に感銘を受けます……流石キュレーター!
C’était très bien !
Posted by ブクログ
ゴッホ兄弟の深い繋がりを感じるストーリー。
お互いを思うがゆえに、悩み深くなってしまう兄弟。それをとりまく思いやり深い人たち。にもかかわらず、悲しい結末となってしまう。
後世ゴッホが世界的有名な画家になることは、わかって読んでいても、
なんだか、悲しいなぁと感じました。
実在する人物と架空の人物を巧みにおりまぜながら展開していき、物語に自然に引き込まれます。
当時の印象派の画家たちの様子やヨーロッパでの浮世絵への興味などを知ることができたのもよかった。
Posted by ブクログ
原田マハさんのゴッホのあしあと、を読んでいたのて楽しみにしてました。史実を元にしたフィクション。ゴッホ兄弟の生涯切ない。この時期にフランスで浮世絵を広げたい林忠政、逞しい。こういう堂々とした日本人でありたい。今まで見たゴッホの絵も、また違った感じ方で更に楽しめそうです。
Posted by ブクログ
フィンセント・フォン・ゴッホとゴッホを支え続けた弟のテオドール、そして日本から飛び出してフランスのパリで美術商をしていた林忠正、加納重吉の交流を描いた作品。
ゴッホとテオの関係は共依存しすぎていて、読んでいて胸が痛くなってしまう。テオは兄に疲れ、ゴーギャンを自分の代わりにあてがい、ゴッホの重みに耐えかねてゴーギャンが逃げてしまうと、テオも逃げるように妻を娶って家庭を持った。ゴッホは自分の重みに耐えかねて死んでしまう。
なんとか兄弟は死期を遅めていただけに過ぎなかったのだろうと思う。ゴッホが売れさえしていれば。しかしゴッホは早すぎた天才だったから全てが仕方ないのだ。
名画の見方を変える一作
日本人のパリでの活躍、当時の雰囲気、画壇の様子がリアルでした。少し登場人物に活躍が集中しすぎた傾向がありますが、浮世絵と印象派の接点が面白くて良かったです。
ゴッホの歴史好き
もうゴッホの絵が見たくてしょうがない!!
日本でゴッホって名前で有名なのは単純に日本人が苗字呼びする習慣があるからって今まで思ってたけど、フィンセントとテオ兄弟2人の作品達だからこそゴッホと親しまれてるんじゃないかとも思えてくる。
たゆたえども沈まず
初めて読んだ原田マハさんのアート作品、美術史に詳しくなくても充分楽しめました。ゴッホ兄弟とパリで活躍した日本人画商の交歓の物語。ゴッホの絵画を鑑賞しながら読みました。創作と史実のバランスが絶妙で、画商と画家両方の目線で楽しめるところも面白かった。
Posted by ブクログ
前から気になっていた作家さん。
500ページの長編小説だったけどツーっと読めた。
憧れた異国の地で現実を見るも凛々しく生きる林と重吉、
お互いを思いやりながらすれ違うゴッホ兄弟、、
歴史的に実在した人物を基にすると
固定観念があるから
ここまで自由に想像力を働かせられることは
難しいと思うんだけど…
本当にこのようなことがあったのでは?
と思うほど歴史的事実とファンタジーが
混ざっていて面白かったなぁ。
2026.5.29
Posted by ブクログ
しんどいなぁと思ってしまった。ゴッホの作品が好きなだけに生前に報われず、言い方は悪いが弟と共倒れになってしまったのは本当に悲劇的で哀しい。決定的に何が悪かったということがないのもまた辛い。確かにゴッホ自身はだらしないところもあってテオの必死の仕送りを酒代に変えてしまうどうしようもないところもあったけれども、それが引き金になった訳じゃない。時代なのか、運なのか。はたまた二人が繊細すぎたのか。ゴッホもテオも苦しかったね。林忠正や重吉(重吉は架空の人物とのことだけども)との関わりが本当にあったかどうかは分からない。ただ苦しむ兄弟の側に寄り添ってくれる彼らのような友人がいたのなら良いなと思った。
絵画を飾ると窓が増えたみたいという発想や、忠正がゴッホの前で折り鶴を解いてアルルを示すシーン、星月夜がセーヌ川という解釈がとても印象に残った。
Posted by ブクログ
おなじ原田マハさんの『リボルバー』を以前読んだ。モチーフであるゴッホが共通しているため、本作を読み、頭の中で思い描く場面や風景が、より立体的になったように感じる。
ただ、本作の主役は、ゴッホを支えた弟のテオであり、その友人の重吉、その上司である林忠正である。
重吉は架空の人物とのこと。本作では、テオの親しい友となり、ゴッホ含む兄弟と忠正をつなぐ、重要な人物であり、語り手でもある。テオが語り手となる部分もあったが、日本人で、かつ、よりふつうの人に近い彼の目線だったからこそ、この物語に入っていきやすかったように思う。林忠正、テオ、ゴッホの交流が本当にあったのかわからないが、本当であればいいな、と思う。ゴッホの苦悩も深いものだが、テオのひたむきな献身さは、胸が苦しいほどだった。彼を引き上げるような、忠正のような存在が実際にもいたならばよいな、と思う。
それにしても、日本人としてこの時代に、異国の地フランスで、事業を始め、成功を収めた林忠正がカッコいい。全く存じ上げなかったが、彼についてももう少し調べてみたい。
Posted by ブクログ
どこまでが史実でどこからがフィクションなのかわからないまま読み終えた。ラストの展開は知っての通りで壮絶。だけどゴッホや弟のテオと、日本人の林忠正(と架空の登場人物の加納重吉)にそんな交流があったのかもな、あったとしたら面白いなと思った。
史料がない以上、歴史家は論を立てるのが難しいし、わずかな史料から点と点を繋げて歴史を作り上げるのもまた歴史家。
史料がないのを逆手にとってこれだけのフィクションを作る原田マハさんはすごい。解説を読んだからこその感想だけど。
Posted by ブクログ
フィクションと事実があまりにもうまく織り込まれており、何が本当で何が作り話なのか分からなくなってしまった。
でもこんな葛藤やいろんな人との関わりの中でゴッホは絵を描き、テオが支え、ヨーが広めてくれたのではないかと思った。
実際にゴッホの絵を見てみたいし、フランスに行ってみたい。
Posted by ブクログ
画商として明治初期にフランスパリでゴッホを見出した日本人がいたことを誇らしく感じた。
鋭い感性を持った林忠正とゴッホ。
共に生涯を孤高の人として生きた2人に、本のタイトルが改めて心に沁みた。
Posted by ブクログ
ゴッホ展に備えて。
権威主義のフランス美術界に対し、浮世絵や印象派の存在が少しずつ風穴を開けていく19世紀終盤。
パリにて日本美術の画廊を運営する林忠正がゴッホの才能を見込み、要所要所でさりげなく手助けしていく。フィクションも含んでいるけど、林忠正の商才には惚れ惚れした。感情的なゴッホと冷静沈着な林は対照的だけど、新しいことを成し遂げるための孤独感を両者とも抱えていて、深いところで繋がっている雰囲気が良かった。
ゴッホだけでなく弟のテオも短命だったとは知らず。存命中に認められる人とそうではない人がいるのがいつも歯痒くなる。
Posted by ブクログ
史実とフィクションをうまく織り交ぜながら、「当時こんなやり取りがあったのだろうか」と思いを馳せるロマンある小説だった。
(こんな言葉でまとめてしまっていいのかわからないが)ことごとく不器用なフィンセントと、そんな兄に時折複雑な感情を抱きながらも献身的に支え続けたテオ。
死に時まで同時期というあまりにも強く結びついたゴッホ兄弟の絆。
また本書ではあまり触れられていないが、テオの妻ヨーと息子のフィンセント・ウィレムの尽力もあってフィンセントは世界的に認められる画家となった。
林忠正という人物は本書で初めて知った(重吉は架空の人物)。
当初は浮世絵の価値を認めていなかった日本人から、後になって国の宝を国外に流出させた「国賊」呼ばわりされるようになるなど不条理な批判も受けていたようだ。
ただ彼が浮世絵の世界的な価値向上に多大な貢献をした人物であることは間違いない。
もっと彼の功績は日本人に知られてもいいと思う。
史実と小説のはざま
「史実」というのは客観的な照査による事実の集積であり、人物なり出来事の忠実な「解説」だと思います。しかし、「小説」という、その証左はないが可能性を秘めたイマジネーションを含む「解説」は、読者の感性を刺激し、時に感動を呼び起こします。
フィンセント・ファン・ゴッホと弟のテオは、お互いの苦悩や悲しみの中で深い信頼と愛情で支え合って生きていきます。また、日本人画商の林忠正、加納重吉は、浮世絵をパリに紹介してジャポネズムを広める傍ら、フィンセントという不世出の画家を世に送り出した(可能性がある)という、日本人としての驚きと喜びを感じさせてくれました。
どんな荒波で船が揺れても沈まなければいい・・・「たゆたえども沈まず」。セーヌが、パリが、災害や戦争などのいろいろな苦難に遭っても必ず蘇り、繁栄を取り戻してきたように。
私たちの人生も、様々な苦難や失敗等の荒波にあっても、「沈まなければやり直せる」ということを信じて、前に進んでいきたいものです。
Posted by ブクログ
壮大な日本人画商林忠正とゴッホ、テオドルスとの物語。
途中、ちがう本を読みつつだったので、読み切るのに1ヶ月…
読むたび、1800年代のフランスの地に自分も立っていた。
Posted by ブクログ
友人にプレゼントされたので読んでみた。
読みこなすのが大変だった。何せ10年以上ぶりに読む文庫本なのだ。
フランスの地名や文化出てくる画家作品をチャッピーに尋ねながら読み進めると情景やなぜそのワード選びになったのか理解が深まって面白い。
読書というのはロマンだね。
現代のSNS時代において情報というものは素早く短く消費されるものなのに読書はアクセスするまでに物凄く時間がかかる。
ページをめくり、未知の情報に相対すれば想像したり連想したり、描けなければ調べたりそうして読み進めるのは楽しかった。
この本自体はゴッホ&テオの兄弟との夢小説って感じ。題材もいい、企画は強い、構図もおいしい。
東京美術館のゴッホ展 家族が繋いだ画家の夢を見た後に読んでしまったので、終盤の日本人のキャラクターたちが兄弟に大事な影響を与えるシーンが寒く感じてしまって…。
とはいえ、モネ展で林忠正のお面を見た時に興奮出来たので美術の楽しみ方が広がってよかった。
次は夜のカフェテラスが来るらしいから行って、また楽しもうと思う。