小説・文芸の高評価レビュー
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Posted by ブクログ
ネタバレふうちゃんはキヨシに会ってからすごく心が不安定になった。この文章は、‘人と出逢う事’というのはどういう事なのか、どんな意味があるのか考え直すきっかけとなった。
キヨシは今までふうちゃんが想像もしなかった世界で生きてきて、ふうちゃんとは違う価値観を持っている。それを受け入れようとしたからふうちゃんは一時不安定になったんだと思う。また、それに伴って今まで悪口を言わなかったふうちゃんが人の悪口を言うようになったという描写もある。これはふうちゃんがおとなになっていっていることを示しているのではないか。
自分にとって嫌な人を遠ざけるのは身を守る手段として妥当である。でも、私達は幼い頃、そんなことを -
Posted by ブクログ
短編集。刑事のまなざしの、オムライスの続編として、ラストの短編の刑事の約束が良かったです。母と息子の関係が、またまた、やりきれなくて、重くて、悲しかったけれど。傷を負ってしまったら、もう、どこにも行けないのか、やりきれないですね。
最近思うけれど、人の思いを受け止めるより、自分の思いを受け止めてほしい気持ちが強いから、さらに傷ついたり、違う方向へ行くのではないか。
殺傷事件まで行かなくても、些細なこと、不平、不満、愚痴、泣き言、悪口、文句、
そんなことの一つ一つが大きくなると、自分が生きるために、他は抹殺しないと、という方向へ流れていくのかも。
今まで平凡に生きて来れたことに、感謝します -
Posted by ブクログ
ネタバレ正直、全てを理解したのかと問われると理解できていないと思うが何故だか涙が止まらなくなった。
「アルジャーノンに花束を」は映像化やSNSでも度々話題になっていたことから数年前から手元においていた。
本の厚みといい、以前、中途半端に読んでいたこともあり、なんだか手が伸びず、積読状態だったのだが、最近、重い話の本を読んだことで、ライトな本を読みたい(と当時は思っていた)と考え、今回、読むことにした。
知的障害者が天才になっていくという大まかな
あらすじは知っており、ハッピーエンドな物語か。
くらいな気持ちで読み始めた。
初めは、拙く、誤字ばかりの経過観察が読みづらく、なかなかページをめくること -
Posted by ブクログ
中国人富裕層が日本のタワマンを買って暮らしてる、
なんて話は漏れ聞いてはいたが、
こういう背景があるところまでは十分理解していなかった。
ある程度想像はついてはいたというものの、
日本に来ている富裕層に、こういう考え方を持った人たちが
それなりの数いるということは、衝撃的だった。
この本では、一人の中国人女性の餓死?(?)をきっかけに
著者が日本に来ている中国人富裕層に取材を重ねた結果が載っている。
その背景はまとめると
・悪化を続ける中国の受験戦争を避け良質な教育を求めてくる一家
・割安なタワマンなどを通じて資産保全を図る中年層
(中国では不動産保有は認められない)
・毒された情報空