あらすじ
母の納骨を終えた作田まひろ(22)は、「別れ」を受け入れるため、幼い日に母と一度だけ訪れた寿司店にやってきた。海辺の町の鄙びた商店街の「江戸前夕凪寿司」という小さなお店。意を決して暖簾をくぐるも、ランチ営業はちょうど終わったところだった。がっかりしたまひろだったが「ちょっと、お客さぁん」と若い女性の綿飴みたいな声に呼び止められ、まかないの海鮮丼をいただくことに。「さやかさん」と呼ばれる声の主は、ふんわりした見た目とは裏腹に、丁寧な「仕事」をする凄腕の寿司職人で――。
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Posted by ブクログ
早く誤解が解けてほしい、ギャフンと言わせてほしい、幸せになってほしいと思って読んでるうちに、どんどん読むスピードが速くなって、気がついたらあっという間に読み終えてしまいました。
面白かったです。
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心が温もる優しい一冊。
まだまだ、ほかの常連さんたちの事も知りたいから続編が出たらいいのになぁ。
てか続編、お願いしますwww
森沢作品は、まだ2冊しか読んでないけど好き。
他の作品も気になるなぁ。
☆第一章 ハンバーグの石
☆第二章 自転車デート
☆第三章 親馬鹿とジジ馬鹿
☆第四章 ツンデレの涙
Posted by ブクログ
森沢明夫さんのこの小説好きだ!美味しいお寿司に温かい人たち。
義父からの暴力、母親からの言葉の暴力に耐えてきたまひろ。しかも上司からのセクハラやパワハラを受けていた会社もあっさり倒産し、不幸続きであったが、過去の思い出の夕凪寿司での出会いが人生を変えていく。
「人生捨てたもんじゃない」という言葉を実感とするまひろの新たな人生。頑張って生きる人が幸せになるのは嬉しい。
ツンデレの美玖も実は親からの虐待で大変な思いをしていた過去があったからこそ、不器用ながらまひろの良き同志となりお互いを必要とする関係性になれて、良かった。
三章、四章とも気持ちのいい涙が流せる。だから、森沢さんの小説はいい。
Posted by ブクログ
久しぶりの森沢ワールド
彼の世界はいつも優しく包み込んでくれて本を読んでいる時は本当に幸せに感じる
また懐かしい登場人物も出てきてとても胸が熱くなった
改めて私は森沢明夫さんの書く本が大好きだと認識できた
Posted by ブクログ
やっぱり、泣きました。森沢さんの作品は、いつもそうですが、温かい気持ちになって涙を流して、心が浄化されていきます☺
本作品で印象に残った言葉が『自由』と『MUSTをなくす』です。僕もそうですが、世の中の多くの人は、〜すべきとか、〜しなければいけない、と色々なことに縛られながら生きているのかもしれません 。
こうでなければいけない 、といったたくさんのしがらみを誰かや世の中の影響を受けてだけではなく、自分でも作り出して、あたかも檻の中で生きているようなものかもしれません。そして、時々 檻の外を見て、羨ましいなと感じることもあるかもしれない。
でも、本来、人は自由なのである。このことに気づくことがとても大切だと思う。自由だと認識することで、自分らしさに気づき、自分の人生を歩んでいけるのかもしれない。
本作品でも、登場人物のそれぞれが、本来の自分らしく生きるようになってきて、日常生活の中で幸せになっていく様子が伺えた。そして、幸せになっていく過程には、人と人のつながりがあるからこそなのだなぁ、とも思う。
森沢さんの作品を読んでいると、いつもこうした温かさを感じさせてくれます。
そして、森沢さんの作品は、全ての物語が一つの世界として繋がっています。作品全体が同じ世界の中にあるから、多くの作品を読み進めていくと、それぞれの作品の登場人物や物や場所にも、つながりが見えてくるから それがまた面白い。
また、多くの物語が一人称で書かれていることが多いのですが、登場人物のそれぞれの視点になって描かれています。今回の作品を読みながら、そのことで、自分の中で一つ気がつきました。
一人称で語ることで それぞれの登場人物が、物語の世界の主人公になっていく。これはこの世界でも同じことなのかもしれない。現実世界も一人一人が、それぞれ 人生の主人公として生きているのだと。
1つの作品の中で主人公がたくさんいることで、つながりの深みが出てくるのかな と思う。読み進めながら、一人ひとりを理解していくから、それぞれの繋がりが素敵な繋がりになっていく。
そう考えると、それぞれが自分の人生の主人公であって、 現実の社会の中でも、自分の回りの一人ひとりを尊重していくことが、温かい繋がりを作ることにもつながるのじゃないのかな。
また明日からの1日を、優しい気持ちになって迎えられる。そんな想いにしてくれる素敵な作品でした。
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森沢明夫さんの小説はいつも感動します
人生はタイミング
チャンスを逃がした自分が悪い
他人を責めても何もはじまらない
タイミングやチャンスを逃す事はある 私はその時に真剣に取り組んでいたのかと・・・・ 考えさせられたけど
最近は諦めかな~
Posted by ブクログ
森沢さんらしい優しく穏やかで心温まるお話でした。
寿司職人は女性は少ないというのはほんとですね。あまり見かけないように思います。いろいろな偏見もあるんですね。成金オヤジの「ギャフン」は面白かったです。偏見にも屈しないさやかさんがとても素敵でした。それから未来ちゃんやまひろちゃんもいろんな事を抱えながら、一所懸命に生きているのがとてもキラキラしているように感じました。
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綿飴のようなさやかさんの声に賑やかな
常連さんのかけあいが面白かった。
特に成金ジジイをぎゃふんと言わせたときは
最高でした。
さやかさんのことはもう少し知りたかったなぁと
思いました。
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お寿司屋さんに関わる人がみんないい人で
過去はいろいろあるけど、今は幸せでふわっと優しい気持ちになれる本です 芯のあるふわふわなさやかさんが握るお寿司、食べてみたいなぁ
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「MUSTは、いらない。」
幼い頃は、みんな自由で生き生きとしていたのに、入学して学校で就職して会社で、ルールに縛られていくんですね?そして、澄んでいた目も輝くを失いあげくは濁っていく。さらに社会人も中堅になれば、todoリストなんてものを自分で作って自分を縛っていくですね?そんなことを感じながら読ませていただきました心洗われる作品でした。
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夕凪寿司はみんなの居場所。食事処、居酒屋、近所に居場所があるのはいい。ココロの置所、人の繋がり。あれば、一歩前へ、ふみこみましょう!引きこもらないで‼️
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今回の主人公は女性三人となっている。
三人の共通点として、過去に何らかの傷を抱えながら生きてきた。
舞台は小さな港町である風波町に暖簾を張る「江戸前夕凪寿司」。
若い女大将の「さやか」が腕を振るう地元民に人気のある寿司屋さんだ。
常連客たちとのやりとりが賑やかに繰り広げられる物語となっている。
⚫︎女大将の「さやか」
「江戸前夕凪寿司」の大将は、寿司職人として研鑽を続ける努力家、言い換えれば極端な寿司オタクだった。
⚫︎住み込みで働く「未來」
テキパキと動き、常連客にもズバズバと思いの丈を言葉にし、客あしらいに長けたおかっぱ頭の女性だ。
高校時代に柔道で鍛え上げたこともあり、絶えず強気の性格が心地良い。
⚫︎孤独な人生を歩んでいる「まひろ」
恐れていた母親が亡くなり、「まひろ」は自由の身になった自分を祝おうと「江戸前夕凪寿司」を訪れた。
勘定を支払おうと思った時、ちょっとしたトラブルで食い逃げ客と勘違いされ、「來来」に追い掛けられる羽目になる。
過去に耐え難い経験を持っている三人が周囲の人たちのチカラ添えもあり、明るく成長する物語だ。
森沢明夫氏が綴る物語の読書後、相変わらずほっこりとした満足感がじわりと心に沁みてくる。
「江戸前夕凪寿司」のシリーズ化を願う!
Posted by ブクログ
女性の寿司職人って確かに少ないかもとこの本を通して気づかされました。それゆえにたくさんの苦労があることも知りました。
常連のみんなで成金ウメちゃんをぎゃふんと言わせる場面で私もとってもスッキリしました。
美味しそうなお寿司がたくさん出てきたのと表紙のお寿司が美味しそうで、余計にお寿司が食べたくなります、、笑
Posted by ブクログ
海辺の町の鄙びた商店街にある「江戸前夕凪寿司」は、元大将・江戸川伊助の跡を継ぎ孫娘のさやかが今は大将となり、お客さんの心を穏やかにさせ、最高に美味しいお寿司を握っている。
常連客も訳アリ客にも丁寧な「仕事」をするさやかに皆んなが癒され、また来ようと思える。
癒されて、涙も…(特に三章)
第一章 ハンバーグの石
母の納骨を済ませた作田まひろが、幼い頃に訪れた寿司店にやってきたものの…優しい雰囲気の大将とは正反対のクールで目力の強い店員の未來にビビって…。
第二章 自転車デート
常連さんたちとまひろの歓迎会の最中、入ってきた成金風の男にギャフンと言わせたのは、常連客みんなの思い。
第三章 親馬鹿とジジ馬鹿
金光社長の離婚後、寂しく暮らしていた独りの生活に20年ぶりに再会した娘が孫を連れて会いに…。
第四章 ツンデレの涙
未來が住み込みで働き出した理由とは…。
第一章のまひろは、弱々でもっとしっかりしろ!と言いたくなるほどだったのが、常連客の金光社長の会社で働くことになったのと正反対の性格の未來と友だちになれたことで、最後の四章では未來のためにできることをする強さを持つことに、誰と出会ったかでこうも成長するんだなと感慨深いものがあった。
Posted by ブクログ
装画のお寿司はもちろん、文中に出てくるお寿司がどれもおいしそうでした。まわらないお寿司屋さんは、なかなか敷居が高いので、こんな感じのお寿司屋さんがあればいいなと思いつつ読み進めました。
海辺の町のお寿司屋さんは、やっぱり優しい人達が集う場所でした。幼いときから心に傷を抱えていたまひろを受け入れてくれたのは、江戸前夕凪寿司の人達、そして常連さん。大将のさやかさんのほわっとした感じ、祖父の伊助さんの自然体の姿に、本当に実力のある人は、いい感じに力が抜けた人だと思いました。
成金ウメちゃんの出来事は、最後に胸がスーッとしました。知ったかぶりと偏見で自分を大きく見せたがる人って、いますから。こういう人には真正面からぶつからないのが、一番ですね。
女性であるからこそ努力を欠かさないさやかさん。大人になってやっとわかり会えた金光社長と娘。自分の居場所を見つけて、生き生きと過ごせるようになったまひろ。そして未來。これからも、優しい人達は何があっても助け合って生きて行くような気がしました。
この町のなかには、まだまだ色々な物語がありそうで、これからの森沢さんの作品が楽しみです。
第一章 ハンバーグの石
第二章 自転車デート
第三章 親馬鹿とジジ馬鹿
第四章 ツンデレの涙
Posted by ブクログ
面白かった~
だんだん森沢さんの本にも慣れてきて、展開が少し読めるようになってきた。
それでも読み終えると、さすが!よいなぁと思う。
家族、DV、生き方、そしてお寿司。。。
登場人物がすべて魅力的。
とくにさやかさんと伊助さんが素晴らしい。
美味しいお寿司が食べたくなりました。
Posted by ブクログ
とっても美味しそうで、とても優しいお寿司屋さんのお話。たしかに女性でお寿司握る人って意外といないかも。さやかの握る丁寧に計算されたお寿司を食べてみたいなぁと思った。
料理の話だけではなく、いろんな家庭環境の登場人物がいて、それぞれに優しくて、涙腺が緩むエピソードが。
このお話、前に読んだのと通じる優しさがあるなぁと作家さんを改めて見て納得。エミリの包丁のお話とか、子ども食堂のお話とか、岬の喫茶店とか。全部良かった。食を通して、人と人の繋がりや暖かさが感じられる作品でした。
Posted by ブクログ
初読作家の方。もっと古風な文体やストーリーなのかな、と勝手に思っていたので、想像より読みやすかったのが予想外だった。
駆け足で読んでしまったが、もう少し時間をかけて、ゆっくり世界観を楽しんでもよかったかなぁと思っている。
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海辺の町の小さなお寿司屋さんに集まってくる人達は皆、心優しい。
辛い過去があってもこんな心優しい人達と過ごすことが出来たのなら一歩前に進めるはず。
新たな一歩を踏み出すためには美味しいご飯と温かく見守ってくれる人達の力は偉大なんだなと思わせてくれる作品です。
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読みやすくて、とても心温まる物語でした。
物語の舞台は、海辺の町の商店街にある
「江戸前 夕凪寿司」
このお店をこよなく愛す人たちの物語。
主な登場人物は、
夕凪寿司の大将 江戸川さやか
さやかの祖父 江戸川伊助
夕凪寿司店員? 遠山未來
未來の友達 作田まひろ
登場人物はそれぞれ他人に話し難い過去がある。けれど、夕凪寿司はそれをとても温かく包んでくれる安心できる場所のようだ。それはきっと大将の人柄も影響しているだろうと思う。
そうやって自宅以外でホッと出来る場所があるのは、緊張しやすい私にはハードルが高いですが、ちょっぴり羨ましく思いました。
Posted by ブクログ
う〜ん、これは足りないですね。さやか自身やおじいちゃんも掘り下げられてないし、拓人、鮎美、龍馬、まだまだ話しの主役になれる人が残ってるのに、終わってしまった。消化不良です。もう一冊お願いします
Posted by ブクログ
森沢さんの本はほとんど読んでいるが、最近はワンパターンかなぁと・・誰もが優しいし傷を抱えているし・・なんだけれども先が読めてしまえるなと。もちろん好きだから読んだ後はいいなとも思うけれど、ちょっとなぁ~という感じ。それがその作者のカラーなんだろうけれども。案の定の展開、案の定の結果。安定ていると言えばそこまでなんだけれども。。。
Posted by ブクログ
過去の作品の登場人物が出てくるところは森沢さんファンにはたまらないポイントである。今回は名言少なめだった。みんないい人で主人公は想像以上に成長する物語は現実逃避させてくれてテンション上がる。理想も憧れも本の中にはたくさん溢れている。
Posted by ブクログ
成金オヤジをやっつける「ギャフン!」サイコー‼︎
海辺の町の小さな名店「夕凪寿司」を舞台に繰り広げられる人間模様。
章によって語り口が変わり、最終章ではミックスに。
他の登場人物も掘り下げてほしい!
Posted by ブクログ
伝説の寿司職人の孫娘が大将を務める海沿いの街の寿司屋夕凪寿司。
家族関係に問題を抱えるまひろ、未來、金光が夕凪寿司での出会いをきっかけに自分や人生や家族関係を取り戻していく。
理解してくれる人が周りにいることで、自己肯定感が低いあまりに人間関係を拗らせてしまうような人々も、人生を前向きに変えられるというメッセージが込められている。
Posted by ブクログ
相変わらず読むと心が震えますね。
心が洗われる気がします。
ただ、もう少し最初の設定を丁寧にして欲しかったですね。
少し安易な気がしました。
簡単に馴染み過ぎですね。
Posted by ブクログ
食べることは生きることをモットーにしているわたしにとって、美味しいごはんが出てくる小説はすでに知ってる童話みたいな安心感がある。
本作もそんな感じで楽しませてもらいました。
私はさやかさんのお寿司もだけど、カレーの方も気になっちゃったけどな。自由人のカレーのお話も読んでみたいな。
Posted by ブクログ
初読みの作家さん。
直前に金原ひとみと村山由佳の傑作を読んだからか、どうも作品に乗れなかった。そして、また登場人物が生きづらい人たち。またこのパターンか、と食傷気味だったのだが、最後の締めで、読んでよかったと思い直す。
そして、お寿司が無性に食べたい。というより夕凪寿司に通いたい。
細かいことだが、表紙の絵がとても美味しそうなお寿司の絵だが、立っている女性は22歳のまひろ?私の目には40代くらいに見えてしまった。他の人たちは納得なのだが。
それと、他の方も指摘されていたように、ホームページには仮名で出した方がいいのでは?