小説・文芸の高評価レビュー
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私は中学生の頃から不登校気味になり、高校は通信へ途中転学。人と関わるのが怖くなり、自分を責めたり、「自分には生きてる価値があるのか」と考えてしまう日々でした。そのため、更紗や仁科の抱える苦しみにも強く共感し、読み始めた頃は胸が苦しくて涙が堪えられませんでした。
しかし読み進めるうちに、お互いがかける言葉や向ける思い、その一つ一つがまるで私自身に語りかけられているように感じました。人との関わりを避けてきた私にとって、相手を思いやる言葉や前へ進むための言葉は、人との向き合い方を教えてくれる大切な学びでもありました。
特に心に残ったのは、「自分に必要ないものは捨てればいい。自分を苦しめるものからは離 -
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本とともに生きてきたカール。
年老いて、勤務する書店のボスも代替わりして、
何かと煙たがられる存在に。
しかし、本を注文してくれて、それを届けるお客様はまだいる。毎日決まった時間に、その人のために考え、歩いて届けている。
まるで巡回しているように。
訳ありのお客様ばかり、お店に行かれるような状況でもない人や、カールと話をして何かを得ている人ばかり。皆なにかに閉じ込められている。
カールもまた、小さな町に閉じこもったままでいる。
ある日、突然に天使が降ってきたように、小さな女の子がカールと巡回をともにするようになる。
彼女もまた、閉じ込められているひとりだった。
天真爛漫、可愛らしい彼女の態度に -
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圧倒的な密度だった。圧巻の一作。
「核の穴は、あなた方をもう一度、特別な存在にしてくれる」
原爆テロを予告する一本の動画が日本を大混乱に陥れた。
爆発は3月11日午前零時。
福島第一原発事故への繋がりを示唆するメッセージの
その真意を政府は見抜けない。
だが、IAEAの技術官・館埜と警視庁公安部外事二課の刑事・早瀬の執念は、
互いを欺きながら正義の瞬間に向けて疾走するテロリスト
イブラヒムと但馬樹の歪んだ理想を捉えていた。
戒厳令の東京、110時間のサスペンス。
核に対する知識が無いに等しいので、細かい設定や描写に
画を思い浮かべるのに苦労はするのだが、緊迫感は十二分に伝わる。
作中でも触 -
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これは衝撃的な内容だったし、興味深くて久しぶりに紙の本を最後まで読むことができた。稲田豊志さんの調査方法や着眼点はすごく興味深い。久しぶりに紙の本を読んだ本が稲田豊史さんの『本を読めなくなった人たち』だったのも何とも皮肉。
以下、いくつか気になった内容をあげた。
・「非読社会」・・・文章を読むことが合理的でないとされる社会
・ウェブの記事は、一般的なニュース意外は「他人の不幸」「エロ」「マンガ」「クイズ」しかPV(ページビュー)を取れない
・面倒な思考を経ることなく、わかりやすく単純化された一意的な正解を知りたい、ということだ。(p122)
多くの人がyoutubeなどの動画メディアに移っ -
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ネタバレとても面白かったし、ほっこりあたたかくなるような作品。
これぞマハさんの作品。といった感じ。
主人公は学生時代に壮絶ないじめを経験し、そこからバイト、就職もうまくいかず、絶望して引きこもりに。
高齢の母親におんぶに抱っこで、一生面倒を見てもらおうと思っている24歳男性。
そこから母親から見捨てられ、記憶の奥にある離婚して離れた父方の祖母の家に久々に遊びにいって、そこでの出会いや生活によって、自分を取り戻していく物語。
おばあちゃんのあたたかさ、厳しくも優しい周囲の人々と触れ合い、農業体験を経て、生きていることを実家する姿は感動したし、でも押し付けがましくもなく、さわやかなタッチで描かれてい -
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『日の名残り』を読んでまず感じたのは、これは英国の老執事が過去を振り返る物語ではなく、「自分の信念を貫いて生きた先に、本当に後悔は残らないのか」を問い続ける作品だった。
主人公のスティーブンスは、名門ダーリントン邸に長年仕えた執事である。ある日、かつての同僚ミス・ケントンを訪ねる旅に出た彼は、その道中で自らの半生を静かに振り返っていく。主人への忠誠を何よりも重んじ、一流の執事として職務を全うすることだけを人生の誇りとして生きてきたスティーブンス。しかし、その回想をたどるほどに、彼が仕事と引き換えに失ってきたものが少しずつ浮かび上がってくる。物語は大きな事件や劇的な展開で読ませるのではなく、一
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