小説・文芸の高評価レビュー
-
Posted by ブクログ
梅崎春生さんのミステリー短編集。
いわゆるミステリーとは違って、何気ないぞわぞわ、不思議話し。
中でも「鏡」は印象深い。
金庫番の老人と偽帳簿作成係の男の話し。
雇い主の金の流れを見ているうちに、自分の不甲斐なさ、理不尽さに嫌気がさしていく。
ある時金庫番の老人をそそのかしてみる。
はたして金庫番は、望み通りの行動に出るが、その一部始終を鏡を通して眺める男。
はたしてそのあと、老人の元に近づく男はどう行動するのか。そこで話しは終わっているので、想像するしかない。
なんだか、ぞわぞわしたまま、妙に怖くなる。
全体的にやはり面白い。
梅崎春生さんの魅力だらけの短編集。
-
Posted by ブクログ
とても生きづらい境遇で生きる男の子の成長物語。良かった。
羽猫家にはまともな大人がいない。紅と山吹はまだ子供だ。祖母がややまとも寄りなのだが、今はインドに行っていていない。参観日のプリントを渡す相手がいない。
姉弟の父淳吾は女の鮎子の部屋にいる。青磁が亡くなって、家に居場所がなくなった。雪乃は青磁が生きているように振る舞う。山吹が学校から帰ってくる時に、青磁を探していた。
参観日誰も来ないと思ったのに、祖母が来てくれた。祖母はお好み焼きを作ってくれる。祖父は遊園地を作る計画は中止だという。
山吹は中学生になる。数学ができない。去年腕の立つ職人さんが定年退職して羽猫工務店はパッとしなくな -
Posted by ブクログ
楽しかった!
旅行に行きたくなる。
いろんな場所へ行き、いろんなものを食べ、人との出会いも楽しむ。
私も、日和ほどではないけど、結構人見知りをするほうだ。
人に聞く、ということがなかなかできない日和の気持ちがよくわかる。
私自身、一度だけ一人旅をしたことがある。
全てが自由であるというのは素晴らしかった。
少し不安というか寂しさもないではない。
楽しさと心細さが両立する感じが、一人旅をより魅力的にしている感じだった。
コロナがなければ、日和のように定期的に一人旅を楽しんでいたと思う。
今は動けない身だから、日和の旅行で擬似体験をさせてもらっている。
次はどこに行ってどんな経験をするのか、ど -
Posted by ブクログ
とんでもなく面白かった!
古い作品だが、ハラハラドキドキの展開。
主人公の無実を証明してくれる「幻の女」は誰で、今どこにいるのか?なぜ誰もそんな女は見なかったと証言するのか?そして真犯人は?というメインストーリーが非常によいミステリーになっている。最後まで犯人が分からず、そして見事に真犯人のミスリード(絶対ミスリードするように描写されてますよね?)に引っかかった笑
トリックや推理部分は実は全然複雑ではなくむしろアッサリしている。
でもトリックのみではなく、この一連の出来事を非常に緊迫したストーリーとして読ませる描写力にとても引き込まれた。
そして、アイリッシュの文章の上手さ。
「高架電車が、 -
Posted by ブクログ
2010年刊の画文集。書名『玉村豊男 パリ1968-2010』は、個人的クロニクルのようにも読めるが、そうではない。
23歳で初めてパリの地を踏み、以来42年、足繁く通ったカフェ、ブラッスリー、レストラン、そして定宿のホテルなど、その移り変わりを回想する。そこに添えられているのが、自筆の水彩や鉛筆の画、48点。
1968年、自分の通う大学が紛争で騒然とし始めた時に、奨学金を得てパリに留学。留学先のパリの大学では、学生紛争(五月革命)はぼぼ終わっていたものの、まだ混乱状態は続いていた。そのため、授業がない。それがすべての始まりだった。テリトリーはパリ左岸、オデオンやサンジェルマンデプレ界隈。玉村 -
-
Posted by ブクログ
もっとたくさんの人に読み継がれてよい本だと思う。
戦時中、何を考えどのように生きたか
どのように生きるしかなかったか。
このように日常を記したものがもっとたくさんあったらよいのにと思う。
横須賀を車で通った際、全く本を読まない夫に、この辺りに佐藤さとるさんが住んでいたという話をコロボックル物語のあらすじとともにしたばかりの今週。
この本と出会い読み進めるうちに、出てくる地名と私の人生がリンクし驚きとともにうれしさもこみ上げ、戸塚、仙台、青森、函館、旭川(なんとわたしも旭町に住んでいたことあり)の情景とともに一緒に旅するような気持ちでした。旅というには過酷な状況ですが。
佐藤さんの人生とセイ
表示されていない作品があります
セーフサーチが「中・強」になっているため、一部の作品が表示されていません。お探しの作品がない場合は、セーフサーチをOFFに変更してください。