藤木芳彦は、この世のものとは思えない異様な光景のなかで目覚めた。視界一面を、深紅色に濡れ光る奇岩の連なりが覆っている。ここはどこなんだ? 傍らに置かれた携帯用ゲーム機が、メッセージを映し出す。「火星の迷宮へようこそ。ゲームは開始された……」それは、血で血を洗う凄惨なゼロサム・ゲームの始まりだった。『黒い家』で圧倒的な評価を得た著者が、綿密な取材と斬新な着想で、日本ホラー界の新たな地平を切り拓く、傑作長編。
Posted by ブクログ 2023年09月03日
デスゲームというのですね。このジャンル。
読んだ後の余韻、いいと思いました。
名作と評価している人が多いのも納得。
私は基本、原作ありのテレビも映画も観ないので、文字で読んでの評価を心がけています。
映画やテレビ番組になっているかいないかだけで評価するのは違うと思います。
確かに名作と言えるのではな...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年09月22日
良い意味で小説・読書が抱えるハードルを下げてくれる、
気軽に読める作品という個人的位置付け。
デスゲーム特有のぶっ飛んだ舞台設定や
分かりやすいアイテムや展開の数々。
しかし安っぽく感じることなくスルスルと読み進められるのは作者の力量であると思う。
黒い家もそうだったが、
別段お化けや超常現象を...続きを読む