小説・文芸の高評価レビュー
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Posted by ブクログ
『法医昆虫学捜査官』の2作目です。
前作を読んでいなくても全く問題なく、虫が苦手でなければ十分楽しめると思います。
残念ながら虫嫌いの方は、今作もやめておいたほうが賢明です(OдO`) il||li
引き続きウジ虫が登場しますが、それ以外にも初めて知った虫や花の名前が出てきて勉強になりました。
例えば夜の田舎に湧いてくるヒトダマは心霊現象ではなく、発光バクテリアに寄生されたユスリカだったり。
死臭を感じ取って10分以内にやってくるという特徴を持つオビキンバエを見たら、近くに死体があるというサインだったり。
……あまり日常生活においては必要ない知識かもしれませんが(^-^;
でも事件で出てき -
Posted by ブクログ
読み終えた瞬間、あまりの熱量に眩暈がした。本作は、愛が執着へ、そして狂気へと変貌していく様を、冷徹かつ官能的に描き出している。
登場人物たちがひた隠しにする「醜さ」が剥き出しになっていく展開は、まるで真夏の太陽の下で腐敗が進む果実を見ているような、背徳的な恐ろしさがある。秋吉理香子氏は、人間の心理的な隙間に巧みに指をかけ、一気に闇へと引きずり込む。「自分は大丈夫だ」と高を括っている読者ほど、最後に突きつけられる結末に、形容しがたい絶望を覚える。
読み終えたあとには爽快感よりも、じっとりとした余韻が残る。人間の感情の危うさを改めて突きつけられる一冊だった。
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Posted by ブクログ
内容(ブックデータベースより)
稲荷橋の下で男の死体が見つかった。死んだ男は、錺職人の太兵衛という男で、懐から銀の簪が見つかった。じつは、この男、南町奉行所定町廻り同心の春野風太郎が懇意にしている日本橋芸者お松の常連客だった。当初は、橋から誤って落ちたのではとみられていたが、探索が進むにつれ、男は突き落とされた可能性が出てきた。そのうえ、太兵衛を突き落とした者は、お松絡みの者ではないかという疑いが浮上する。風太郎は、自らに惚れているというお松を危機から守れるのか。そのほか、風太郎の昔の道場仲間の話や父親に関わった男たちのいい話も入った渾身のシリーズ第三弾!
令和8年4月20日~21日 -
Posted by ブクログ
まずこの本が幾多の制限から出版に至り翻訳され日本にまで届いている奇跡を痛感する。
小説かと思いきや、文芸評論のようなスタイルも織り混ざり、学ぶべきことが多い内容だった。
まずは気になるイラン情勢、厳格なイスラム教の中で葛藤する女性たちの現況にハッとする。
先生の自宅に集まる女学生たちは
そこに訪れるときだけ、なりたい自分のスタイルを演出する。
ある女性は、ヒジャブを脱ぐとTシャツにデニム姿に。
その友人はピンクのセーターに赤のネイル。
外でその格好をするもんならどんな処罰を受けるかわからない。
さらにヒジャブから赤のネイルが覗いただけでも
アウト。黒レースの手袋で全て覆い隠す。
本当に心か -
Posted by ブクログ
成瀬というキャラクターの魅力を、さらに深く味わえる2作目。
1作目は「なんだこの人は」という衝撃が大きかったけれど、今回は成瀬の存在を知ったうえで読むからこその安心感がある。突拍子もない行動をしても、「成瀬ならそうだよな」と受け入れてしまう自分がいて、それだけ成瀬という人物が強烈に立ち上がっているのだと思う。
今回も成瀬は、周りの人を良い意味で振り回していく。でも本人はそれを狙っているわけではなく、ただ自分の信じた道をまっすぐ進んでいるだけ。その我関せず感が面白く、読んでいて心地良い。
人気作なので、いつか映像化されるのだろうか。成瀬を誰が演じるのか、読みながらつい考えてしまった。
完
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