小説・文芸の高評価レビュー
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Posted by ブクログ
下巻は読む方もどんどん追い詰められていく。
内容も、結末も知っていても話に引き込まれていくし、幾度も考えさせられる。
啓造の立場、夏枝の立場、高木の立場、徹、そして陽子。
下巻は特に夏枝の心の動きが身勝手すぎて、嫌悪する。
氷点と言えば、原罪。
「原罪」とは何か?を常に考えながら読み進める。
生まれながらに持っている罪とは何か?
「汝の敵を愛せ」
啓造、高木、夏枝、それぞれの身勝手な思惑で陽子の人生を狂わせてしまう。
人とは恐ろしい。誰しも恐ろしさを持っている。
それを見せつける小説。
キリスト教を超えた深い教えがある。
これがデビュー作なのが信じられない。
今回37年ぶりに読み返したけど、全く色褪せることなく何年たって読んでも傑作は傑作。
内容も鮮明に覚えていたことに驚いた。
それくらい、初めて読んだ時、自分にも衝撃だったのだろう。
塩刈峠と氷点は人間とは何かを思い出すために時々読むのがいいかもしれない。
引き続き続編も読もう。
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下巻は読む方もどんどん追い詰められていく。
内容も、結末も知っていても話に引き込まれていくし、幾度も考えさせられる。
啓造の立場、夏枝の立場、高木の立場、徹、そして陽子。
下巻は特に夏枝の心の動きが身勝手すぎて、嫌悪する。
氷点と言えば、原罪。
「原罪」とは何か?を常に考えながら読み進める。
生まれながらに持っている罪とは何か?
「汝の敵を愛せ」
啓造、高木、夏枝、それぞれの身勝手な思惑で陽子の人生を狂わせてしまう。
人とは恐ろしい。誰しも恐ろしさを持っている。
それを見せつける小説。
キリスト教を超えた深い教えがある。
これがデビュー作なのが信じられない。
今回37年ぶりに読み返したけど、全く色褪せることなく何年たって読んでも傑作は傑作。
内容も鮮明に覚えていたことに驚いた。
それくらい、初めて読んだ時、自分にも衝撃だったのだろう。
塩刈峠と氷点は人間とは何かを思い出すために時々読むのがいいかもしれない。
引き続き続編も読もう。
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Posted by ブクログ
この本は、
とても身近なところに、すごく小さくて大きな世界があることを思い出させてくれました。
いつも歩く道の途中で、
立ち止まって周りに目を向けると、
地面の端っこに咲く花、その花の中にいる虫、花の細かな花粉や、その花の匂い、雨で濡れた花や草の美しさ、色んな雑草があることに気づきます。
そこにはものすごく小さな範囲の中に大きな世界が広がっていて、目を向けていないだけで、いつでもそこに存在しています。
子どもの頃見ていた世界はこんな世界だったなー。
山とか空とか宇宙とか、大きな存在ばかりに目が向くけれど、小さい世界もまた無限に広くて面白い。遠くに行かなくても、すぐそこに広い世界がある。
どこかに旅行や登山などで出かけたら、
もっと小さな世界に焦点を当てて楽しんでみよう。
そう思ったら急に世界は豊かだ、楽しいな〜と感じられるようになりました!
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Posted by ブクログ
読み終わって温かな気持ちになれる。
砥上さんの作品は優しい気持ちをひきだしてくれる。
じわっと涙がにじんでくる。
そして読んでいる自分を浄化してくれるような気がする。
自分も緑内障疑いで定期的に
視野検査他検査を受けている。うまく検査を受けられず、落ち込んだり、目薬をつけ忘れることも。日に4回は難しい。
私が通っている眼科にも、ドラマはあるんだな。
しばらく通院があいて、次の診察予定が早まったときに、薬剤師のおじさんが、「それだけ見たい目だということですよ」とかけてくれる言葉にドキッとしたことがあった。
時々思い出して目薬さしてます
本を楽しむためにも、目は大事!
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Posted by ブクログ
ネタバレ恐るべし、朝井まかて。
久々の満点評価作品です。
本書は、第150回直木賞受賞作だが、歴代受賞作の中でもトップクラスの完成度&面白さだと思う(直木賞作品をあまり読んでない私が言うのもなんだが…)。
物語の背景にあるテーマは、(解説の大矢博子氏も指摘しているが)幕末維新に最初に「桜田門外の変」で火を付けた藩なのに、新政府要人に水戸藩士の名前がないのはなぜかという疑問。
簡単にいえば、藩内での無為な勢力争い(天狗党と諸生党との血で血を洗う権力抗争のみならず、天狗党内での勢力抗争もという乱れよう)で有為な人材がことごとく殺されていたため。為政者の優柔不断さが、水戸藩の内部崩壊を招いた。
そんな骨肉相食う近親憎悪の様な藩勢の中で翻弄された人々が主人公。
そして作者が目をつけたのは、明治の歌人、中島歌子。門下生に樋口一葉や三宅花圃らがいるが、水戸藩での過酷な運命を生きてきた女性が、心の叫びを吐露するかの如く読んだ異質な歌《君にこそ恋しきふしは習いつれ さらば忘るることもをしえよ》に注目した。
本書は、簡潔で格式高い文体のみならず、後半に待ち受けるある意外な事実にも注目して欲しい。
本書をこれから読む人には、読書の楽しさを存分に謳歌出来る好著です。
【朝井 まかて(1959年8月15日 - )は、大阪府羽曳野市生まれの女性作家。大阪市在住。ペンネームは沖縄県出身の祖母、新里マカテの名に由来する。
略歴:
甲南女子大学文学部国文学科卒業。広告制作会社でコピーライターとして勤務し、結婚とともに退職して企画制作会社「あんばい房」を設立。
2006年より大阪文学学校で学ぶ。2008年に文学学校の文芸誌「樹林」(通称在特)2006年12月号に本名名義で掲載されたものを改良した『実さえ花さえ』(応募時のタイトルは『実さえ花さえ、その葉さえ』)で小説現代長編新人賞の奨励賞を受賞し小説家デビュー。
人生を変えた一冊として、ユクスキュル / クリサート著『生物から見た世界』を挙げている。人間や動物のものの見方、つかみ取り方を相対化する点が、小説執筆に通じることがあるという。
琉球王国に仕えてきた家柄の曾祖父は琉球処分で禄を没収された。「まかて」の由来は「分かるものなら知りたい」、沖縄については「薩摩にやられっぱなしだったのかな、とも思うと悔しい。」】(ウィキペディア) -
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1984年第90回芥川賞受賞作(タイトル)を含む3話収録の作品。
滅多に日本の小説を読むことのない私。今回は先日まで読んでいた信田さよ子氏の『母が重くてたまらない』に紹介されていたので読んでみました。
内容には触れませんが…
対象的とも思える2人の少女の間の心の動きを描写するようなこの作品。
美しく繊細な筆で描かれる風景が想像力を刺激し高めてくれる。感情より感性を刺激する筆致が眼前に繰り広げられる光景を想起させると同時に少女の心の内を映し出す。
…大人っぽい方の少女の胸の大きさに拘る理由は不明ですけど(数えたら4回も?)^^;…
一回読み終えて、再度ページをめくると再び以前の光景と共に新たな風景が立ち上がってくる。
そんな小説でした。
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過去の人に会うことは、過去の自分に会うことなのかもしれない。
島本さんは、単純に「忘れられない女性」というより、初が選ばなかったもう一つの人生や、過去への憧れそのものに見えた。
島本さんと一緒に現実を捨てることもできたはずだけど、結局は現実を捨てきれない。妻や子供、仕事、自分が現在まで積み重ねてきた人生を完全には手放せない。
要するに、現実が捨てきれない。
だから島本さんは消えた。
イズミの存在も、過去に自分が誰かを傷つけたこと、その記憶や罪悪感が現在の自分の中に残り続けることを象徴しているように感じた。
結局、人は「もし別の人生を選んでいたら」という可能性を完全に消すことはできない。でも、その可能性のために今の人生を捨てることもできない。
失ったものや選ばなかった人生を抱えながら、それでも今の人生を生きていくしかない。 -
Posted by ブクログ
【消えて欲しい上司が、ある日本当に消えた】
タイトルと表紙の印象とは裏腹に、本作は最初から最後まで救いの少ない重苦しいストーリーが続きます。(※人の心に優しく寄り添うタイプの作品ではありません)
時代錯誤のパワハラ上司、劣悪な環境に従うしかない社員たち、職場環境を改善できない会社、そして捜査力に乏しい警察と。
それぞれが“自分で蒔いた種”や“気づかぬうちに蒔いていた種”を抱えているんですね。「結局、誰が一番悪かったのか」という問いが最後まで頭に残り続けます。最後の真相がハッキリした後に襲いかかってくるこのモヤモヤ感と余韻がたまりません。
登場人物たちの本音と建前が渦巻く中、目を背けたくなるような劣悪な環境で起こる事件に、逆に目が離せなくなる。その不穏さと妖しさこそが、この作品最大の魅力だと感じます。 -
Posted by ブクログ
ネタバレタイトルから気になってて購入してみた。
藍沢先生が、初めは冷ための人なのかな?と思っていたけど、読み進めるにつれて、優しさや人間らしさが出て来て、とても魅力的だった。
ひなのも、自分から突っ込んでいく系のヒロインでなかったので、好きだった。ただ、2件目の事件の巻き込まれ方は可哀想だった。でも、やりたいこと伝えたいことがあったら、一所懸命になってしまうよね。伝えたい相手には伝えられなくて、どうにかしたいって思ったらね。2件目の辛かった。3件目もシンドかったけれど。
2件目と3件目は、泣きかけた。外出中に読んでなかったら泣いてたな -
Posted by ブクログ
圧巻だったなぁ、、
読んでいると歌舞伎の舞台や楽屋が、音や香りまでありありと目に見えて伝わってくるようで、気付いたらどっぷりと没入していました。
喜久雄が舞台の上で俊介のことを想うとき、僭越ながら2人の人生を追わせていただいている読み手として、その思い出がまるで自分のことのように思い出されて涙がでました。
喜久雄や俊介だけでなく、徳次や弁天、そして優しく、それ以上に力強く男性を支える女性陣の姿一人ひとりにたくさん感動させられました。
歌舞伎が、舞台が、映画が、音楽が、本が、
芸術というものがある世界に生まれて良かったと心から思いました。
しばらくは心がふわふわするような余韻に浸っていられそうです。
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