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そうだ森見登美彦の京都、行こう。
過去を振り返って、あの時ああしていればあるいは…。と考えることは誰しもよくあることだと思います。
この小説ではそんなもしものルートで一体何が起きていたか、いや何も起きていなかったか…。そんな様子を覗き見ることができます。
たらればの道を歩むのもまた自分なのだとすると、実は何をしていても大して現状は変わらないのかもしれない…。
森見作品の京都っていいですよね。先生の作品を読んでいると京都に行きたくなります。
地図にしるしをつけて、作品に登場した聖地の巡礼を行ったこともあります。
そうしてから読み返すと、さらに良い読書体験をすることができますよ。おすすめです。
本作に登場する樋口氏は、別の森見作品『夜は短し歩けよ乙女』にも登場します。
私は、『四畳半神話大系』と『夜は短し歩けよ乙女』のどちらから読むかによって、読者が想像する彼のビジュアルは変化する説を提唱したい…!
紙版の『夜は短し歩けよ乙女』のあとがきにマンガ家・羽海野チカ先生のイラストが寄せられていたので、羽海野先生は『夜は短し歩けよ乙女』から読んだのではないだろうか…と思いました。
どちらも未読で、樋口氏のイメージがどう変化するのか気になる方は、『夜は短し歩けよ乙女』から読んでみるとよいかもしれません。
Posted by ブクログ
あ〜あ
人生が5回くらいあったらいいのになあ!
そしたらあたし
5回とも違う町に生まれて
5回とも違うものをお腹いっぱい食べて
5回とも違う仕事して・・・
それで5回とも・・・同じ人を好きになる
久保帯人.BLEACH.237話.井上織姫
━━━━━━━
・・・ただし、腐れ縁の悪友もセットである。
あの時の「もしも」を題材とし、異なる世界に夢を馳せる。もしあの時、違う選択肢をとっていたら私は薔薇色の大学生活を送っていたに違いないと。もしもの世界が四畳半を通してつながる。そんなおはなし。
さて、本作はパラレルワールドを題材とした作品である。主人公は冴えない大学生である。取得単位は恐るべき低空飛行を記録し、黒髪の乙女とも恋仲になれず、失せ物も見つからず、待ち人も来ない。あるのは腐れ縁の悪友とくたびれた四畳半のみ。これはどの世界線の主人公でも共通である。違うのは入学してすぐに、如何なる立場を選択したかである。映画サークルに入るか、謎の人物に弟子入りするか、ソフトボールサークルに入るか、秘密機関の構成員となるか。過程は異なるが、いずれも辿り着く結果は同じである。悪友とは切っても切れない仲となり、占い師に予言され、明石さんと出会う。運命とはまさしくこの男のための言葉である。ロマンはない。しかし、面白い。
さて、本作は森見登美彦ワールド全開である。正確には後続の作品における下敷きとなった作品である。樋口氏や羽貫氏は夜は短し歩けよ乙女に出演するし、四畳半タイムブルースは登場人物たちがメインキャストとして登場する。そして何より、主人公がどうしようもないほど冴えない大学生である。夜は短し歩けよ乙女を読んだ時に、「あれ?この人四畳半の主人公では?」となったりするが、ある種のカメオ出演的要素であり、同一人物ではない。というか森見登美彦の型がはっきりしており、その型に忠実に作品作りをしているということだ。二作目でその雛形ができているあたり、早咲きの天才と言える。
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