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歴史・時代 13位
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1932年、満洲国建国。明男が建築学徒として携わった仙桃城は、立派な都市に発展した。一方、乱暴な支配に苦しむ地元住民との対立は激化。明男がダンスホールで出会った孫丞琳も、抗日軍の一人だった。細川は、リットン卿の調査を受け、戦争構造学研究所を設立。十年先の未来を予測しようとするが・・・・・・。人はなぜ拳を振りあげ、戦争へと向かってしまうのか? 圧倒的スケールで描き切る歴史×空想巨編! 第13回山田風太郎賞受賞作。第168回直木三十五賞受賞作。
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Posted by ブクログ
間違いなく面白い 地図と建築は時間を保存するという言説に感動した。 そして、地図が変わること、建築物が壊れることは、さまざまな過去が一点に収束した現在から続く未来への導線を切断することであると解釈した。それはネガティブに捉えれば時代の終焉だが、ポジティブに捉えれば歴史の転換点で、新たな価値の創出期...続きを読むでもある。 自分の過去を尊重しながらも、自分を殺し、明日からは新しい自分として生きていきたいと感じた。
戦争では、なぜ人はここまで人間性を失ってしまうのだろう。 下巻で、その理由が少しわかった気がした。 とても印象的だったのは、死と隣り合わせの時にある人物が、戦争とは何の関係もないことを思い浮かべる場面。 あまりにも何気ないその思考が胸に残った。 もし自分が同じ状況に置かれたら、きっと私もそんなこと...続きを読むを考えている気がする。 極限状態では、人はそうやって自分を保つしかないのかもしれない。 小川さんは、あえて戦争を劇的なドラマとして描いていない。 普通なら感動的な言葉が出てきそうな場面でも、あえてそう描かない。 そこにリアリティがあると思ったし、ドラマチックに感動させようとしないところが小川作品の好きなところでもある。 一人ひとりに人生があるはずなのに、戦争では消耗品のように失われていく。その現実が、恐ろしいほどリアルに感じた。 読み終えて、この一文の重みを改めて感じた。 「必要なのかわからぬ戦いのために、必要に違いない命を懸けて。」
歴史とファンタジーが8∶2くらいで融合した小説。日清日露戦争、日支事変から日米開戦そして敗戦までを描いた大河小説。人類は「拳」に頼るのを止められない愚か者。個人的に石本に惹かれた。
かなり調べているなと思いました。 登場人物が多い割にキャラが立っているのと入場退場のタイミングが良いので混乱少なく読めました。 この辺りは作者の力量でしょう。
上下巻にわたる長編小説ですが、そのボリューム以上の圧倒的な読み応えを感じる作品でした。めちゃくちゃ面白かったです。 史実とノンフィクションの要素の融合具合や物語全体の仕掛けも見事で、物語として脚色しすぎていない感じがむしろリアルさをもって胸に迫ってくる作品でした。 登場人物も個性的な人物が多く、特に...続きを読む細川の発言や行動は理知的なのに何故か予想不能で、ストーリーとしての面白さに登場人物の魅力も掛け合わさっていて、全体として違和感のない作品に仕上げてしまう小川さんの精緻な技に感動しました。これを機に小川さんの他の作品も読んでみたいと思います。
上巻で、地形の理解に時間をかけたお陰で下巻はスッーーと読めました それぞれの視点で描く圧巻の1作 時間を空けてまた読み直します
神父や孫悟空等、主人公達が、それぞれの思惑の中で、様々な視点や時間から戦争にどう関わっていくのか最後まで夢中になって読み進めてしまった。物語の最後、地図というもののもつ意味について考えさせられ、読み応えのある物語だった
めちゃくちゃ濃厚。 ストーリーの濃厚さも良いんでけど、細部の表現もビシッと決まっている。 この作者で一番良いかも。
『地図と拳』は、日本が戦争へと突き進んでいくきっかけの一つとなった満州事変。そのとき満州では何が起きていたのか、そしてそこから何が起こり、どのように時代が進んでいったのかを、さまざまな人々の視点から描いた物語。 読み始めは独特な世界観や登場人物の多さ、歴史的背景などが複雑で、難しい作品だと感じた。...続きを読むしかし100ページを超えたあたりから徐々に世界観に慣れ、物語に飲み込まれていった。上巻では満州という土地や国家が形作られていく過程を描き、下巻に入ると物語が大きく動き始めたことで、さらに読みやすくなり、ページをめくる手が止まらなくなった。 特に印象に残ったのは、それぞれの人物がそれぞれの正義や思想、思惑を持っていること。大義を成すためには犠牲が必要なのか、そもそも正義とは何なのかを考えさせられた。 また、最後まで読んで感じたのは、一人ひとりの感情や気持ちの動きがとても緻密に描かれていることだった。国家や戦争、思想など扱っている内容は難しいものの、それぞれの人物が何を考え、何を感じ、なぜその行動を取るのかが丁寧に描かれているため、複雑な物語でも想像しながら読み進めることができた。 一方で、読む前に満州の歴史についてもう少し知識をつけておけば、さらに楽しめたのではないかという反省もある。満州事変に至るまでの経緯や満州国がどのような国家だったのかを知っていれば、作中で起きている出来事や人物たちの行動を、より深く理解できたと思う。 難しい作品ではあったが、読み進めるほどに世界へ引き込まれ、国家や歴史という大きなものを、一人ひとりの人間の人生や感情を通して考えさせられる作品だった。
拳が世界を作り、地図が正当化する… 世界を描く力が地図で、世界を奪う力が拳。 歴史を知っていればなるほどこういう時系列か…となる 明男とチョンリンは世界を繋ぐ人間なのかもしれない。
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地図と拳
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小川哲
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