小説・文芸の高評価レビュー
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村上春樹は好きで読んでいたが難解で理解できない場面は多々あった。理解出来ないのはそういう作風であり文体や情景を楽しむものだと思っていた。
謎めいた部分には作者なりのメッセージがあり伝えたい事が少し理解出来た。
村上春樹作品には自由な生き方を主体的に選択していくというテーマが強い。
型にはまった日本人には受け入れられない事が多いのかもしれない。自分に出来ることは限られているかもしれないがもっと自由に生きて良いと自信がもらえた。
オウム真理教への関心も強くアンダーグラウンドや1Q84などは宗教を通して善悪を完全に分断させる2局思考の危うさを読者に伝えている。
自由な生き方と善悪の判断、この2つを自 -
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いつだって高野秀行さんの本は面白い。『謎の独立国家ソマリランド』で大ファンになって以降いろいろ読んだけど、最初の本『幻獣ムベンベを追え』しかり、アフリカものが一番面白い。結局、日本的常識に浸りきっている私のような日本人からすると、一番想像を絶する世界がアフリカなんだろう。そして、辺境マニアの高野氏でさえ特別だというのだから、本当にコンソもデラシャもすごすぎる民族。
アルコールという常識に一石を投じる。私のようなアルコールが飲めない(分解できない)体質の人はコンソやデラシャにはいないんだろうか?
ただ、同じ女性として、アフリカにおける家父長制、男尊女卑については胸がギュッと悲しみに潰される。でき -
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あまりにもストレートすぎるタイトルにどういう話なんだろうと気になる。
高一になったヒロが、ミト(父の再婚相手の連れ子で大学生=義兄になる)に「杉森くんを殺すことにしたの」と宣言することから始まる。
ミトは、「いまのうちに、やりのこしたことやっとけよ。後悔しないように」とそれと杉森くんを殺さないといけなかったのはなぜか、自分のなかでちゃんとまとめて日記を書いておくのがいいと言うのだ。
それからヒロは、アドバイスに従い①やりのこしたことをやる。②杉森くんを殺さなきゃいけない理由をまとめておく。
ヒロは、思いのままやりたいことをして、杉森くんのことも理由その一、そのニと正確に記していく。
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好きな作家なので評価は甘いです
ネイルがシンボルマークのしをんさんらしい作品
全くネイルの世界を知らない私にも
わかりやすく描いてくれて
テンポ良くもよく読みやすい
とにかくネイルアートの仕事が楽しそうなのが最高
私もやっぱり仕事は楽しまないととは思うが
なかなかどうして
ソーシャルコミニュケーションへの取り組みは
ふとした事から始まるところもいいし
「出会い」と「幸せ」を感じる作品
人生ってどこでどうなるかわからない
青い鳥理論の結論もいい感じ
本当に読書は最高って感じた作品
ネイルに否定的な人間だったが肯定派になったし
ネイルサロンに1度いってみたくなったし
「おなしゃす」って言っ -
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「お姉ちゃんの長女病」が心に残った。
全編を通して出てくる家族という呪いに力尽き果てた姉が印象的だった。
姉にはどうしても大好きな家族が必要だったけど、必死に守ってきたその家族は姉のことを搾取することしか考えていなかった。
本当に誰も正しく愛する術を学ばなかったし、持たなかったんだなと思う。
著者の素直な言葉から、これまでつけられた無数の傷から回復しようともがく思いがよく伝わってきた。愛すべき友人たちがどんどん失われていく箇所も壮絶だった。
著者の人生に穏やかな日が1日でも多く訪れてくれることを願ってしまうような、祈ってしまうような本だった。 -
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読後の痺れるような爽快感。無人島に持って行くなら、こういう本も欲しい。
征四郎にとって高堂は、自分と対を成すような人。自分でそこまで自覚していなくても、きっと憧れや尊敬を感じていた、本当に大切な友だったのだろう。そんな友を亡くし、悲しみより寂しさの方が強かったのではないか。
そのぽっかり開いてしまった穴を埋めていくのは、木々や花など自然界のもの、妖怪、優しい隣のおかみさん、新しい大切な相棒のゴローなど、征四郎と絶妙な距離を保ってくれるものたちとの日々の暮らし。そしてあちらの世界から時々現れる高堂その人。特にこの高堂との、静かで不安定で無骨な男同士のやりとりが、私にはキュンときた。
大切な友人 -
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主人公が生意気なのかカッコつけていて好きになれず、2/3くらいまでは音楽の本だからということだけで我慢して読んでいました。ところがです、核心部分が表に現れ始めた高円寺と新宿の夜から引き込まれ始め、翌日のおばあさんとの会話では涙が出ました。その後の父の部屋での場面は最初から心臓が押しつぶされてしまい、お母さんからの手紙を明かされてからは号泣でした。もちろんその後はずーっと涙目で読まされました。メシアンとBWV533を初めて聴いてみました。こんなマイナーな曲を高校生が部活で演奏するのかと驚きです。20回以上聴いてみましたが、バッハはまだ分かるとしてもメシアンは未だに"なぜこの曲?&quo
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二児同時誘拐事件を背景に、主要人物たちのその時とその後を追う群像。重厚なサスペンスかと思いきや、純愛ラブストーリーが始まったり、個々人の不遇を呪ったり、30年という時間経過の中で登場人物たちの心の救済に向けて話は動く。展開を破綻させないために、少々ご都合主義に感じられてしまう部分もあったものの、文学賞の選考員ではないので、楽しく読ませてもらった。いくつか描かれていない(ダイジェスト的に数行あったが)関係者の、動機や、誘拐事件はどういう青写真だったのかが分かれば尚良いかと思ったが、犯罪者たちのそれは取るに足らない瑣末なことなのかもしれない。
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朝井リョウさんの本が好きで、これまでに何冊か読んできました。エッセイも面白いと聞き、2025年時点で刊行された最新のエッセイである本書に興味を持ち、読み始めました。
小説とは異なり、少しぶっ飛んだ人となりが垣間見え、朝井さんのことがより身近に感じられる一冊でした。お腹が弱いことや旅行でのエピソード、物事の捉え方にも親近感が湧き、文章そのものもとても面白かったです。
この一冊を通してエッセイの面白さを改めて感じ、他にも興味を持った作家のエッセイに手を伸ばしてみたいと思うようになりました。自分の読書の幅を広げてくれる、良いきっかけとなりそうな一冊です。