小説・文芸の高評価レビュー
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徳川家の子孫?そんな人がこんなとこにおるかいな。しかも女性?名字も違う?うそうそ、思い込みの激しい歴史ファンが勝手に言ってるだけ。
想像するだけでも、スタートラインから厳しすぎる。そのうえ、歴史上の人物のお墓をしまう、とは。日本中から横槍入りまくりなのでは?しかも親族も協力的ではない人が多数ときた。
著者の心労は図り得ない。
それでも、慶喜公の教えを受け継ぎ、当主として今やるべきことを全うしようとされている姿に以前から興味があり、この本を手に取った。
個人的な意見だが、現当主が女性であり、その方が墓じまいの役目を担っていること、今の時代らしくて、これも何かの運命か、と思う。
歴史に明るくなくても、さらさら読める文章。
なんならちょっと興味が湧いちゃうかも。
上野東照宮、ぜひとも参拝したい。 -
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ネタバレいくつかの事件を裏で操る黒幕を追うという今までと違った物語の進み方で、期待を裏切らず面白かった!
この事件の黒幕側の人物、絶対この人だ!って予想がどんどん当たっていくから物語中盤までかなりスッキリ楽しく読んでいたものの、真壁の件は予想が当たった嬉しさはなく、読み手側にも絶望を与えてくるな…とダメージを食らった。
悪魔である阿久津が憎めないし、なんなら天海や大黒さん、阿久津は共にいてほしかった。離れて黒幕と戦うと決意した彼らがどうなるのか、天海が特殊犯罪捜査室に復帰する次作が楽しみでもあり、かなり大好きになってしまったこの悪魔シリーズが完結するのが悲しい。
図書本の予約待ちが長そうなので、先に次作だけ買ってしまおうか… -
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クリーニング店の娘・琴美に恋した小4の健太。だが両親が営む雑貨店が大手クリーニング会社の取次店になって関係が悪くなり…『江崎クリーニング店の娘』。など、全7話の短編集。
9年前、当時14歳の中学生だった時に『さよなら、田中さん』でデビューした鈴木るりかさん。
これが中学生(小学生の時から書いていたそうだが)の書く文章なのか!と驚き、ファンになって早9年。全作品を読んでるけど、ユーモア溢れる軽快な文章と語彙力で毎回楽しませてくれる。
そんなるりかさんがめでたく早稲田大を卒業し、立派な社会人に。難しい文章を書く作家さんになってしまったかしらと思っていたら、軽快な文章はそのまま。ちょっぴり大人な感じになってて、ブラックとまではいかないけれど、ハッピーエンドにはならない感じがまたよかった。
次回は長編小説を期待したいな。
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泰麒が純粋ですごく可愛い!転変後の黒麒麟はかっこいい☆景麒は抑揚のない声でいつも憮然としていて真面目だけど不器用ながら優しさを見せるところが格好いい☆泰麒の影響か?ともかく、そんな景麒にも懐ける泰麒はすごい。儚げな時も無邪気な笑みを浮かべてる時も人々の心を摑んでた!つい心を許してしまうような子だ。しかも、景麒は最初から優しかったと本気の口調で言ってたし。天然?最後には泰麒の深刻な悩みを晴らすために一肌脱いで、自分を過小評価しすぎる泰麒の笑顔を見事取り戻す!その方法が泰麒にジャストフィットだった。他国の王までやってきて役者揃いだった。延王が少し悪乗りしすぎたのも面白かった!悪役似合いすぎ!しかも、それに突っ込む延麒と景麒もあまり遠慮がない物言いだったのも面白かった!特に延麒が。麗しき同族愛♪
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木を見て人の生き方を思い、それを文章に変えて表現するその才能が素晴らしい。
私はよく山に行く。山に行くと、木を見て、触ったりもする。
「これは◎◎だ」などと木や草花の名を言えたらカッコいいかなという下心で、ポケット図鑑片手に山を歩いて、勉強している。
そもそも、木というもの自体が好きだ。
人の一生なんかでは追いつかないほど長い間そこにあるということが、なぜだか惹きつけられる。
ゆっくりじっくり時間をかけて育ち、虫や気候条件、場所などの環境に耐えて生き残った木々が山にあり、それを見て癒されたり、材として活用したり。
人間の長い長い歴史の側には必ず木の存在があり、人はそれを節度を持って使うことで、繁栄してきた。
建築にしろ道具にしろ、木がなければ人の生活は成り立たない。
そのはずなのに、森林や木はなんだか縁の遠いもののようになってしまっていると感じる。
私は日本の木の家具雑貨のインテリアブランドを運営しているが、その立ち上げの理由の一つは、「国産材のことをもっと知ってほしい」というものだ。
意外と、身近にある森林のことを知らないよだ。
まだまだ勉強中で、先をいく方々のお話を伺うと、本当に木の世界は奥深いなと痛感する。
この本の中に、法隆寺の宮大工である西岡棟梁のエピソードがある。
「木は生きている」と西岡棟梁は言い、それは立木の時も、材になってからもそうだと言う。
長い時間かけて育った木を、有り難く大切に使い、長く使われるものを作る。そして山にまた木を植えて未来につなぐ。
言葉にすれば簡単だが、多くの人間と商流が絡み合い、一筋縄にはいかない課題だ。その課題の解決に、多くの人が尽力している。
私もその課題の解決のために多くの人が積み上げてきたものに、石の一つでも置けるような人間でありたい。 -
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表題作『ティファニーで朝食を』でオードリー・ヘプバーンの映画を思い浮かべる人も多いと思うが、そちらは未視聴で読んだ。作中のホリー・ゴライトリーは溌剌としたヘルシーな印象で、自由な猫のようにプリズムが弾け飛んだようなギラギラした瞳をした女性だったので、上品なイメージのヘプバーンが演じたことが意外だった。実際、著者も映画化の時にオードリー・ヘプバーンがホリーを演じると聞いて、多少不快感を露わにしたとのことだった。
この作品の中にはティファニー以外にも短編が3作収録されている。どれも純真の象徴としての存在が登場し、それが暗いテーマの中で対象物として良い働きをする。以前カポーティの『誕生日の子どもたち』を読んだが、彼はそういう純真さがもたらす悲哀のようなものを描くのが上手いと思う。何より、村上春樹の訳が読みやすくて良かった。
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