【感想・ネタバレ】うたかたの娘のレビュー

あらすじ

道に佇む不気味な人物をきっかけにしてナンパに成功した「僕」。相手の女性と雑談をするうちに故郷の話になる。そこは若狭のとある港町で、奇妙な人魚伝説があるのだ。そのまま「僕」は高校時代を思い出し、並外れた美しさで目立っていた水嶋という女子生徒のことを語る。彼女はある日、秘密を「僕」に明かした。「私、人魚かもしれん」幼い頃に〈何か〉の血を飲んだことで、大病が治り、さらには顔の造りが美しく変化したのだと――。

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Posted by ブクログ

ホラーよりだと思っていたけれど、人魚のはなし。
人魚の肉を食べれば不老不死になるってどんなところからはじまった伝説なんやろうと思う。
みんな美人になる美人の国を作ると決めた夕海子と本物のナユの言っていた見てくれを気にしない国が根底ではルッキズム批判になっているのだと思えた。
ルッキズムルッキズム言うわりに世界は見てくれがいちばん幅をきかせてるし、結局なにも変わらないたとえ1000年たっても変わらないから薄紅は年老いて死んでへしむれるになって完全に海に帰って、濃紅がへしむれるになっても娘のいた海に戻ってきたみたいに薄紅も夕海子=ナユのいる場所に戻ってこようとするのかもしれない。

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2026年01月12日

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山陽新聞日曜版の書評を見て購入。横溝正史ミステリ&ホラー大賞受賞作。連作形式の長編で読み応えあり。面白かったです。

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2026年01月27日

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導入部こそガツンとした恐怖物語なのかと思わせてくれたが、その後にやって来たのは古来から続く呪いと宿命の物語だった。だからと言って本作が退屈かと問われれば答えは否、終章まで余すところなく楽しんだ。
怖い話ではあるが、「女」を巡る話でもある。美醜も出てくればねっとりとした執念の話もある。果たしてこれは現実なのか、あるいは誰かの妄想か危険な異界か。悪夢のメリーゴーランドはゆっくり、ただしひたすらにグルグルと回り続けるのだ。

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2025年11月09日

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第45回横溝正史ミステリ&ホラー大賞を福井県出身の方が受賞したというのでさっそく読んでみました。人魚をテーマに4編の作品がつながっているオムニパス形式を取った1冊。これが面白い設定で一気に読みました。ミステリもホラーもそう感じることはなかったですが、設定そのものがなんとなくホラーかな。リトルマーメイドに比べたらホラーぽいかもしれません笑
3章が面白く4章で人魚の過去が分かる構成もよかったので、次回作にも期待したいところです。

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2025年10月26日

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病気が治り、美人になれるという血肉… 煩悩だらけの弱い人間を描いたホラーミステリー #うたかたの娘

■きっと読みたくなるレビュー
人魚を扱った連作ホラーミステリー。装画イラストの美人を見て下さい、不気味さを感じながらも魅了されてしまいますよね~

そう、本作はルッキズムがテーマのひとつ。みんな美人やイケメンに弱いよねー、だって人間だもん。きれいな花が咲いていると、ついつい近寄ってしまうという人間の性を描いています。

そしてもうひとつのテーマ「生命」。人魚と言えば八百比丘尼伝説、人魚を食べると不老不死になるってやつ。

これまでも多くの作品で扱われてきた題材だと思うけど、本作ならではの文脈で書かれていて読み応えがありました。手塚治虫の「火の鳥」や高橋留美子の「人魚シリーズ」なんかを思い出しましたね。

■各短編の簡単レビュー
●あぶくの娘
学生の僕は美人の友達がいた。彼女は幼い頃は病弱だったが、祖父からもらった飲み物で回復したという。彼女のことが気になってる僕は…

透明感のある青春ラブロマンスホラーですねーと思いきや、全然違うところに着地します。思った以上に色んな要素が詰め込まれた作品で、最後まで目が離せませんでした。

●にんぎょにんぎょう
いつも上司に叱られてばかりの会社勤めしている女性。理不尽な思いばかりで、上司に殺意を抱いていた。ある日、街で出会った老婆から呪いの人形をもらう。それを使えば人を殺せるというのだが…

特にこのお話に出てくる奴らはクズばっかり。そしてクズのまわりにはクズが集まってくるっていう良い見本ですね。

ぜんぜん関係ないけど「茗荷谷」って興味深い名前ですよね。初見では絶対読めない。東京に存在する地名でもあり、都内に住んでるときに茗荷谷周辺をよく散歩してたことを思い出しました。

●へしむれる
恋人の自宅を訪れると、そこには死体があった。殺されていたのは最近職場の水族館に来ていた美人の女性。狼狽する彼女と共に死体を隠す算段をするのだが…

まず思ったこと「彼女、めんどくさっ」

しかし物語の登場人物としては魅力的で「人間の弱さ」を凝縮したような女の子。現実に居たら絶対に近づきたくない。終盤に明かされる真相が強烈で、これまでの物語全体の枠組みが見えてくるキーとなる一話でした。

●鏡の穴
ラストのお話は人魚の目線で描かれる、内容は読んでのお楽しみです。伏線、関係性も一気に回収されて、まとまりとしては悪くないと思いました。

そして最終話もひたすら愚かな人間を堪能することになる、何のために生きてんだよと腹が立って仕方がない。いつの時代も誰であっても、強く生きるってのは難しいよね。

■ぜっさん推しポイント
煩悩の根本は執着だと言われます、本作に出てくる人間どもは執着だらけのダメっぷりなんです。自分の欲望が大きくなると、どんな手段をつかっても実現したくなっちゃうよね。

できるだけ心穏やかな生活を送ることができれば、こういった煩悩も収まってくるのではないかと思いました。

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2026年01月24日

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人魚を軸に4つの話から成る作品。なんかの受賞作とのことで後ろに選評も掲載。個人的には十分楽しんだので、やはりプロの小説家の視点は厳しいと感じる。ただ、出てくる男がみんな下衆という評は秀逸。自作も楽しみ。

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2026年01月11日

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ネタバレ

若狭湾。人魚。薄紅。濃紅。水嶋藍子。家政婦のユミコ。吉村、神田先輩。ブス好き。ルッキズム。
藤野。営業。茗荷谷夕海子。
へしむれる。水族館。神田尚輝。夜明夕海子。鏡の女。人魚の顔は時代で変わる。ナユ。火丸。人魚の成れの果て。へしむれる。

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2025年12月28日

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ホラーで人魚だったので、期待しないで読み始めたら、とても面白かった。時代がつながったり、人がつながったり、人魚もつながったり、最後まで飽きずに読めた。ホラー感は、1話目が1番あったかな。

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2025年12月15日

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人魚が登場するホラー要素の連作短編集
3章『へしむれる』は、水族館が舞台のぶっ飛んだストーリーで、前の章の伏線回収もあり非常に面白かった
最終章では、全体に流れるルッキズムというテーマを、しっかりとした結論で締めくくり、後味もスッキリ
巻末に次回作が来年夏に刊行予定とあり、今から楽しみだ

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2025年12月06日

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読み進めやすく面白かった。
この話のジャンルは何?ミステリー?ホラー?ファンタジー…ではないな。
他の方の感想で4話目は賛否あるだろうと書かれていたが、わたしは好きだ。好きというと語弊があるかもしれないが、話としてしっくりきた。
1.あぶくの娘
2.にんぎょにんぎょう
3.へしむれる
4.鏡の穴
局 神田先輩はいい人だったんだろうか…

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2025年11月16日

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四編目はたぶん評価がわかれます。同じ人魚でもアンデルセンとは大違いです。ファンタジーの考え方が違います?

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2025年11月13日

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人魚の話と聞いて興味が湧いて、手に取りました。
人魚伝説のある、とある港町。人魚の肉を食べると美人になれる?人間の美醜についての話が多くて、まぁ確かに美しい方が得だよなと思った。人魚伝説ではあるが実際に人間と同じように生きている人魚が登場してファンタジーのような、でもホラーというかサスペンスというか。四つのお話だけど、少しずつ繋がっていて最後まで読むと人魚伝説が何なのかわかる。言葉で説明するのは難しいけど面白い視点の本だった。


人魚は美しい。その美しい人魚の肉を食べると美しくなれるという。しかし実際には自分が美しくなるのではなく、その人魚に自分の体を乗っ取られてしまうのだ。人魚は次から次へと人間の体を変えて生きていく。
何だか怖いなーと思いながらも読むのがやめられないような一冊でした。

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2025年11月02日

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短編だけど登場人物が繋がってて面白かった
最後の話はなんか切なかったしかなり好きな話だった
ホラーだけど恐怖ってよりは切なくなった
女性の美醜について書かれてたから、女性が読んだ方が面白いのかも。

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2025年10月31日

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誰もが美人と誉めそやす謎の美女夕海子は『わたしは美人の国をつくりたいのです』と言う。その真意は──

第45回 横溝正史ミステリ&ホラー大賞の大賞作品。
人魚伝説を元にしたホラー小説です。
歳を取らない美しい人魚を通して、ルッキズムにまつわる女性への呪縛について描かれた作品でした。
とても面白かったです。
連作短編集なのですが、2話の『にんぎょにんぎょう』と3話の『へしむれる』が好きでした。

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2025年10月30日

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王様のブランチで特集されていて衝動買い。

オムニバス形式で、前のストーリーの伏線を想像しながら読むのが楽しい。

語り部の怪しさ・不安定さにハラハラ。
人魚・へしむれる、等の奇妙や設定が異世界感。

長い時間スケールで「見た目」に焦点を当ててる。
薄紅の娘が作りあげたい世界の続きが気になる。

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2025年10月30日

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初めてのホラー小説
章毎に別の話かと思いきや、登場人物がそれぞれ繋がってて「因果応報」が一つのキーワードだった

嫉妬のコントロールが利かなくなった時、自分はどう行動してしまうだろうか。悪口の一つや二つ、陰湿な嫌がらせをしてしまわないだろうか。他人の不幸を喜んでないか、他人を下に見るような振舞いになってないか。
いつも仲良くしてくれる人ほどそういうところをよく見てるし、その人の素性が本当に出る部分だと思った。

ホラー = 幽霊や妖怪の怖い話というイメージだったが、今回の話は人の感情に焦点があてられて進んでいき、読み手にも実体験を回帰させるような話の流れが自分にとっては一番怖さを感じた。あれ、人魚も妖怪か?笑

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2025年10月27日

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面白かったです。
人魚伝説のまた違った解釈、角度からの話の展開が読んでて、先が気になって一気に読み進められました。

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2025年10月26日

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伊藤潤二氏の富江を優しくしたホラーという感じ。
汚くなりそうな描写もなんだか美しく、引き込まれました。
ルッキズムの加害者は人間。暴力をふるうのも人間。人魚は美しいだけ。
「人間よりも人魚の方が情がある」そんな感じの本でした。

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2025年10月10日

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さらっと読める。
内容も難しくなく、びっくりさせられるようなトリックがあるわけでもない。
なのに物足りなさもなく面白かった。
あとにじんわり残る気味の悪さや哀しさになんだか甘い味がついているような気がする。

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2025年10月07日

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ネタバレ

【収録作品】
1.あぶくの娘
2.にんぎょにんぎょう
3.へしむれる
4.鏡の穴

「人魚」と彼女が関わる人間たちの物語。
八百比丘尼のように「人魚」を食べて不死となるのではなく、「人魚」が自分を食べさせることで相手の体を乗っ取るという仕組みが恐ろしい。
ろくでもない人間ばかりでてくるので、気の毒がる必要がない分、読みやすい。

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2025年12月10日

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ネタバレ

人魚を食べた者が人魚になるのではなく、人魚が食べた者の体を乗っ取って千年近く生き続けるという設定が新しい。
人魚に振り回される人間たちの心理描写もエグくていい。

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2025年12月09日

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老婆はいったい何者なんだろうとずっと気になっており、もしかして種明かしなしなのかと思いきや、さすがにそんなわけはなく、そういうことでしたか。外見至上主義については、異議を唱えられようとも、正直これ覆んないだろうね。それをうまく主題にしてて、悲しいけど俺は数々登場する下衆野郎のいずれかに当てはまるんでしょう。さすがに飯田、あいつにだけは重ねて欲しくない。神田くん、自分を卑下して縋り付いてくる女が好きって傲慢なようで優しさでもあるけど、結局DV野郎だったとは。お前にも重ねられたくない。火丸、まあ彼ならましか。

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2025年12月04日

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短編集と思って読み進めていたら、登場人物がいろんな形で繋がっていました。4話で全体を見通せる感じになります。
ファンタジーな面で捉えられがちな「人魚」に、ホラー要素を含ませているのが面白かったです。昔からの言い伝え「人魚伝説」が土台にあってのストーリー展開の仕方が、懐かしさを感じました。
ただ、3話の水族館の状況が変わっていく様子は、あまりにも現実離れしていて、少しついていけなかったです。
全体を通して「美しさ」がテーマでもあり、風刺的でありながら、切なさも感じました。

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2025年12月04日

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第45回横溝正史ミステリ&ホラー大賞〈大賞〉受賞作。
王様のブランチでも紹介されていたので…

不気味なおばあさんをダシにナンパに成功した僕。相手の女性と雑談しているうちに人魚の言い伝えの話になり、高校時代の同級生・水嶋のことを思い出す。「わたし、人魚かもしれん」 幼い頃、体が弱かった水嶋は何か血のようなものを飲まされた後、病気がすっかり治り、顔が美しくなったという…

人魚伝説をテーマにした4話からなる連作短編集。全体を通してどこか奇妙で不気味な雰囲気が漂っている。世にも奇妙な物語的なテイストかな?

登場人物の多くが人として破綻していて、個人的にはあまり共感できなかった。読後はちょっと切ない…

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2025年11月29日

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ネタバレ

る、ルッキズム怖い……!となる小説。いや、出てくる男は総じてクズだし、読んでいる最中は色んなところに思考が飛んでそこまで思わなかったんですが、読み終わった後にふと人魚のことを考えると、「……会話が出来て人の形をしている存在を食べるって、よっぽどでは?」とそっちに薄ら寒くなってました。美貌への嫉妬や恨みとかは薄らと理解できるけど、そこからどういう思考を踏まえるとカニバリズムに発展するんだろうか。人魚がここまで生き長らえてきた影で、誰かを殺して食らいたいと思った人間達がいるんだよな……。

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2025年11月06日

Posted by ブクログ

美人をナンパした男の語りは、故郷の人魚伝説に展開していく。
人魚にまつわる連作短編集。
第45回横溝正史ミステリ&ホラー大賞「大賞」、「カクヨム賞」をダブル受賞。

最近のブームだからか応募作はホラーばかりだった模様。
少しずつ関連性が明かされていく過程が上手い。
ルッキズムに囚われている。人間も人魚も。
美人になれるとして、どれだけの人間が人魚を食べるのでしょうね…

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2025年11月05日

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ネタバレ

人魚の血を飲むと容姿が美しくなる…そんな設定が面白かった。
この話では人魚より、人間の方が恐ろしいなと感じた。

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2025年11月02日

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人魚にまつわる不思議な話
序盤に登場した謎の人物も最後には誰か判明し、変に思わせぶりで謎なまま終わることもなくてよかったが、全体的に設定がファンタジーなので没入感は薄い

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2025年10月29日

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ネタバレ

★★★☆☆星3【人魚】
第45回横溝正史ミステリ&ホラー大賞受賞、デビュー作。ホラー感はそんなに強くないが多少あり。あぶくの娘は高校生のルッキズムや恋、にんぎょにんぎょうは会社のパワハラ、へしむれるは水族館の異変、そして鏡の穴は過去ネタバラシ。人間を圧倒的な美貌で惑わせ、自分の血肉を食べさせることでその人の体を乗っ取ることで永遠の若さと命を得る人魚。

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2025年10月19日

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