ブックライブの高評価レビュー

小説・文芸の高評価レビュー

  • ドキュメント クマから逃げのびた人々

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    まさしくクマから逃げのびた人々のドキュメント。
    結果、こうすれば良いという決定的なものはない、ということはわかった。

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    2025年11月24日
  • パイナップルの彼方

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    30年前の作品を再読。今でいう『擬態』をすることによって、若さとOL生活を満喫してなにもかもうまくいっていると自分を騙し続ける主人公。やがて少しずつなにかが崩れ、気持ちがボロボロに壊れていく様をリアリティをもって描かれる。それほど新しい題材でもないにもかかわらず著者が描写すると、とたんに平凡な筈の恋愛小説からホラーに転じるから恐ろしい。ラストに救いはあるのでなんとか読み通すことはできるが少しだけ自分の若い頃が思い出されてしまい、苦い後味は残ってしまった。

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    2025年11月24日
  • 別れを告げない

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    「少年が来る」がどうしても読み進められなくて、迷ったけど、帯の文章の描写をじっくりと読みたくなって購入。幻影?のような内容の文章は苦手だけど、差し出されている事実の重さを読み続けていると美しい描写で救われていく。だから最後まで読めた。愛と痛みと忘れないことの話だと思った。解説までが一冊の本だと感じた。

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    2025年11月24日
  • 鼓動

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    おもしろかったー。社会派ミステリーって読むまでに気合いが必要だけど、読むとおもしろいんだよね。
    その時代の出来事も添えながらストーリーが進行していくから、当時を感じながら読めたのが良かった。
    しかも油断して読んでいたら、真犯人がまさかの人で!!
    真犯人の気持ちと、草鹿秀郎の父の気持ちが一番共感できたな。
    好きな登場人物は梅田とマリエル。

    それにしても引きこもりね。
    実際どうなんだろう。甘えだよと言い切るつもりはないけど、引きこもれる環境があるからできることだっていうのは事実よね。
    学生時代であれ、社会人になってからでも、傷ついても困っても引きこもる場のない人だっているし。
    草鹿秀郎の場合なん

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    2025年11月24日
  • 生きてるってどういうこと?

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    あい はるかな過去を忘れないこと
    愛  見えない未来を信じること

    あい くりかえしくりかえし考えること
    愛  いのちをかけて生きること

    ほんとうの宝は日々の暮らしの中にひそむ✨

    92歳の谷川俊太郎からの宝物✨

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    2025年11月24日
  • スプートニクの恋人

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    久しぶりに読み直したら、刺さるフレーズや比喩表現がたくさん。
    1Q84に繋がるような象徴的なモチーフ(月など)やあちら側・こちら側の概念、ねちっこい警備員、喪失感・孤独感(国境の南~にも似た感じ)などが感じられて胸熱!
    ちょっとしたことであちら側に行ってしまうきっかけは転がってそう。。
    面白かった!

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    2025年11月24日
  • 悪寒

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    親が姉と同じ扱いをしてくれないという寂しさと憎しみ、姉の妹に対する優しさがかえって妹の憎悪を増大させる。
    子供の頃に体験した傷は大人になっても癒すことが出来ない、自分も子供の頃に抱えた傷を持っているからこそ、この点に関しては寄り添いたくなる。

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    2025年11月24日
  • 家族

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    とにかくヤバい。しばらく立ち上がれなくなる。実際の事件はもっと凄惨だったかもしれない。人の心を殺す作品。

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    2025年11月24日
  • 空気の中に漂うように存在する つれづれノート(48)

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    つれづれノート㊽
    空気に中に漂うように存在する

    つれづれノートは急いだりすることなくゆっくりとマイペースに読めるところがいい。
    はっとした言葉やふと気になったところは何度か繰り返し読んだり。
    相変わらず、庭と畑と温泉が中心の毎日。
    読むといつもそうだけど、自分の内面と生活にしっかりと向き合いたくなる。

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    2025年11月24日
  • シリアルキラーアンソロジー 人殺し日和

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    ネタバレ

    5人の作家さんによる、短編集なのですが、
    あまり短編集って好んで読まないんですけど、
    好きな作家さんが多かったので、買ってみました。
    読み終わった最初の感想としては、
    どれもが圧巻の作品でした。
    流石、今話題の作家さんたちだな、という印象です。
    一気読みしました。
    ページをめくる手が止まらなかったです
    個人的にはチレンさんの脳JILLが一番好きですね
    元々チレンさんの作品どれもすごく好きなんですけど、
    次はこう来たか、!!という圧巻の出来でした。
    チレンさん、次の本も待ってます

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    2025年11月24日
  • 女王さまの休日 マカン・マラン ボヤージュ

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    シャールが元気で良かったあ。そして素敵な台湾旅行へ一緒に連れて行ってもらえたかのようで今回も癒されました。

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    2025年11月24日
  • マーブル館殺人事件 上

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    ネタバレ

    「名探偵ピュント」シリーズ(って言っていいのか「体当たり編集者スーザン」シリーズのほうが適切かうーん)第3弾。

    <良かった点>
    ・現実パートと作中作パートのどっちも怪しくて気を逸らさない、同時並行で別々のジャグリングみたいな離れ業を成立させる作風は今回も健在。ついでに超いいとこで切る焦らし加減も健在。
    そもそもピュントシリーズとしては完結済、作者も死亡済、新作の出る幕がないはずなのに続編を書かせるとか、現実的かつその手があったか!な導入が頭いいなーと。

    <よくなかった点>
    ・クレイス家の家系図だけじゃなく、作中作チャルフォント家の相関図も欲しかったところ。自分で読みながら作ったけど、時々○

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    2025年11月24日
  • すべての、白いものたちの

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    ハン・ガンさん初読み。

    まず、形式を形容しがたい作品だなと感じた。
    それと同時に、そんなものは、ここに記された言葉を受け取るのに必要ないものだとも思った。

    圧倒されながら、感想をうまく表現できないのは初めての経験だった。
    心の深い奥底を覗いていたら、すぐ隣にある光と影の揺らめきに、はたと気付かされるような気持ち。

    白いものにまつわる記憶。
    自分なら何が思い浮かぶだろうか。

    一度読んだ程度では咀嚼しきれない。
    少し間を開けてまた読み返したいと思う一冊だった。

    巻末の「作家の言葉」、訳者の補足、平野啓一郎さんの解説は、どれも読後の散らかった頭の中をまとめるのに役立った。



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    2025年11月24日
  • 同志少女よ、敵を撃て

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    とても面白い
    戦争をテーマにした小説はあまり読んだことがなかったが、兵士が女性さらには狙撃兵ということで、通常の戦争物語とは別の角度での見え方が多々あった

    また、現実世界でも同じことが起こっていることを加味すると、色んな感情を掻き立てながら読むことになる

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    2025年11月24日
  • 正体

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    ネタバレ

    映画を観た後に小説を読んだ珍しいパターン。読んでよかった。だいぶ原作に忠実に作られた映画だったんだなぁ、ラスト以外は。
    映画では山田孝之の演技が素晴らしかったけど、小説ではそれほど焦点は当たってなかった、映画ではあんなふうに膨らませたんだなぁと感心。
    監督と原作者と主役の3人が「僕らの時代」にでてたよな、あれをもう一回見たくなった。

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    2025年11月24日
  • 行方

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    読みました。
    もどかしい感はあるけど、母親の深い、自分の思いは娘のために飲み込むような愛情に泣かされました。
    取り返せない年月を思うと犯人を恨むのも当然なのに、大切な娘を作ったのはその犯人との年月でもあることを受け入れる家族の偉大さ、寛容さに涙します。
    欲を言えば最後に犯人と主人公の後日譚も知りたかった。
    ただ、犯人は犯人なんだけど、犯人と呼びたくはないのですが。

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    2025年11月24日
  • 俺たちの箱根駅伝 下

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    ネタバレ

    『俺たちの箱根駅伝』の下巻は、上巻に引き続き物語に呑まれるように一気に読んでしまった。とくに下巻は、いよいよレース本番ということもあって上巻以上に面白く、今年読んだ本の中でもトップレベルでページをめくる手が止まらなかった。

    ハラハラするレース描写はもちろん魅力的だったが、それ以上に心に残ったのは、辛島アナの紹介を通して選手たち一人ひとりの背景が丁寧に描かれている点だ。走りの裏側にある努力や葛藤が自然と浮かび上がり、読んでいるうちに選手それぞれに強い共感と愛着が湧いていく。この「レースの臨場感」と「選手の背景描写」のバランスが絶妙で、飽きる瞬間が一切なく最後まで一気に読み切ってしまった。

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    2025年11月24日
  • いつもの木曜日

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    心が汚れてしまった時に読むと浄化されます。木曜日にはココアをのスピンオフ作品で絵本のように可愛い色、田中達也さんのミニチュアが文章を彩ります。全員がポジティブで素敵。

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    2025年11月24日
  • 女たちは二度遊ぶ

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    過去に関わりのあった女性をふと思い出した、みたいな話が何本もまとまってる短編集。
    恋愛関係、肉体関係、バイト先や会社の同僚など関係性はそれぞれ。
    僕も普段生活している中で、何がきっかけになったのかはわからないくらい急に、ふと誰かを思い出すことがある。昔付き合ってた人とかはもちろんだけど、辞めた会社の元同僚とか、ワンナイトした人とか、飲みに行った店でその場限りの話し相手になってくれた人とか。特にエピソードがあるわけでも僕の人生に大きな影響を与えたわけでもない人たちだったとしても、思い出すとなんだか心が疼くというか懐かしくてたまらない気持ちになる。今何してるのかな、あれからどんな人生を歩んでいるの

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    2025年11月24日
  • 木挽町のあだ討ち(新潮文庫)

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    『立派な仇討』を芝居小屋の目撃者が自身の来し方も含めて語る。
    一人ひとりが『立派な仇討』を語る中で見えてくる真実がじんわりと心にあたたかさをもたらしてくれました。

    こういう作品だとは知らず、少し構えて読み始めましたが、読みやすくて登場人物の人情に触れるたびに救われる。
    留めておきたい言葉も多かったです。

    -作兵衛…
    共にやってくれるか。

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    2025年11月24日