ブックライブの高評価レビュー

小説・文芸の高評価レビュー

  • 獄門島 金田一耕助ファイル 3 アニメカバー版

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    金田一耕助ものの有名作は概ね犯罪悲劇の傑作だ。本作はそのなかでも一、二を争う犯罪悲劇だろう。金田一耕助は「旧来の(旧弊的な)価値観」と「新時代の価値観」の両者を映し出す鏡のような存在であり、さらに「新時代の価値観」を作品から読者に媒介する役割を持っている、とわたしは考える。本作がこれほどの犯罪悲劇にもかかわらず、読後感がどこか開けているように感じられるのは、横溝自身が当時における若い世代に抱いていたほの明るい希望と期待からだということは、ほかの作品からも伺えることだ。

    横溝の筆について触れると、横溝の書く文章の内容は頭のなかで映像として浮かばせやすく、映像喚起力が高い。花子の遺体のシーンは、それこそ暗く耽美なシーンとして浮かばせやすい。また、金田一がときおり「あっはっは」と笑うのも、作品の一服の清涼剤となっている。普通なら「耕助は笑い」などですませられる描写だが、実際に笑い声を描くことで作品内容の暗さを緩和している。

    連城三紀彦はフォークナーの『八月の光』と本作を同等に読むと述べており、作品に書かれていることは「氷山の一角」でありその下部構造の大きさは計り知れない、といった旨のことを述べていたが、まさにその通りだと思う。わたし自身は本作とジェイムズ・エルロイの『ホワイト・ジャズ』を同等に読むが、これらの作品の破綻のない緻密な構成は読む者を圧倒する。

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    2026年09月09日
  • 金田一耕助ファイル3 獄門島

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    金田一耕助ものの有名作は概ね犯罪悲劇の傑作だ。本作はそのなかでも一、二を争う犯罪悲劇だろう。金田一耕助は「旧来の(旧弊的な)価値観」と「新時代の価値観」の両者を映し出す鏡のような存在であり、さらに「新時代の価値観」を作品から読者に媒介する役割を持っている、とわたしは考える。本作がこれほどの犯罪悲劇にもかかわらず、読後感がどこか開けているように感じられるのは、横溝自身が当時における若い世代に抱いていたほの明るい希望と期待からだということは、ほかの作品からも伺えることだ。

    横溝の筆について触れると、横溝の書く文章の内容は頭のなかで映像として浮かばせやすく、映像喚起力が高い。花子の遺体のシーンは、それこそ暗く耽美なシーンとして浮かばせやすい。また、金田一がときおり「あっはっは」と笑うのも、作品の一服の清涼剤となっている。普通なら「耕助は笑い」などですませられる描写だが、実際に笑い声を描くことで作品内容の暗さを緩和している。

    連城三紀彦はフォークナーの『八月の光』と本作を同等に読むと述べており、作品に書かれていることは「氷山の一角」でありその下部構造の大きさは計り知れない、といった旨のことを述べていたが、まさにその通りだと思う。わたし自身は本作とジェイムズ・エルロイの『ホワイト・ジャズ』を同等に読むが、これらの作品の破綻のない緻密な構成は読む者を圧倒する。

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    2026年09月09日
  • しろがねの葉(新潮文庫)

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    江戸時代末期の話ですが
    石見銀山で銀掘として働く男たちや
    こどもを産み育てる女たち
    女郎屋で生きる女たち
    の姿が 動きや匂いをもって
    描かれ、時代にタイムスリップして
    傍観しているような
    気持ちになりました。

    ウメが喜兵衛を思う気持ちは
    名前はなくても
    生涯を通じて 道筋であり光であり
    師範であり続けました。

    父親のように 伴侶のように
    慕う 大きな憧れのような
    喜兵衛という存在

    ウメを思い守りぬくと誓って
    銀掘として生き銀掘として
    逝った 隼人

    どちらもが、 ウメのため、その先の人生のために
    選んだ決意に胸が締め付けられました。
    人を愛するってそういうことなんですよね。


    ウメは 匂いや暗闇、音に 目、耳、鼻が効き
    上橋菜穂子さんの香君のアイシャの様な能力があるなと思いました。

    石見銀山にはこんな歴史があり、悲しみが
    雪のよう溶けたりぬかるんだり凍ったりまた積み重なったりしてきた人たちの
    生きていたた街がある

    ということを知れて良かったです。



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    2026年09月09日
  • 俺たちの箱根駅伝 下

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    辛島さんが全部持っていった 笑

    監督の甲斐の気持ちの記述はほとんどないが 彼の発言やランナーへの声がけが愛のある心に届くものである

    それができているのは ランナーのタイムだけではない、ランナー自身がどういう気持ちでこの駅伝に臨んできたかを調べ上げているからだ

    来年は 学生連合を応援する人も増えるだろうな

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    2026年09月09日
  • 東大なんか入らなきゃよかった(新潮文庫)

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    いろんな界隈に進んだ東大卒の人間の苦しさをリアルに描いてる
    官僚のかつてのヤバさ、クリーンになってなおまだブラックな現状が印象的だった。ただ、ジェネラリストがゴールであることややりがいがありそうなことはすごく魅力的。
    どこであれ、仕事量が均等じゃなくて、働ける人にどんどん押し付けられていくっていう実情が印象的。
    アカデミア、特に人文系は詰んでそう。国が悪い。

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    2026年09月09日
  • 永久凍土の密室 マンモス殺人事件

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    大昔の密室、古典的な密室、そしてAI時代の密室、それぞれのトリックの面白さが感じられた。ファンタジーな展開ではあったものの、それぞれの事件は時代を超えて繋がる結末もなかなか良かった。
    そこまで重厚長大な物語ではないが、綺麗なストーリー展開で楽しめた。
    他の作品も読んでみたい。

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    2026年09月09日
  • 捕食 欲望をカネに変えるトクリュウ型犯罪集団「ナチュラル」の闇

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    トクリュウ、ナチュラルについてはこの本で初めて知ったもののとても興味深くグイグイ読んでしまった。

    犯罪者、スカウト、半グレなどと聞くと粗暴で不良上がりのような、そういったイメージがあったがひっくり返された。(もちろんそういう人達もいるのだが)

    頭が良く、一般企業でも重宝されるような、とても能力の高いメンバーが多数所属し、徹底的に管理された強い組織として犯罪行為を行っているという現実が、今の日本社会への不信や報われなさを表しているような気もした。

    売春だけでなく様々な社会の負のニーズに上手くフィットして多額の儲けを得続けるこの組織はなかなか取り締まり切ることも難しいのだろうし、今の社会ではこう言った組織が増えてくるのではないかという予感も感じた。

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    2026年09月09日
  • 新編 銀河鉄道の夜

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    美しくも悲しい世界観に圧倒された。楽しい旅の終わりが底なしの絶望になった瞬間、少年の泣き叫ぶ声が聞こえてくるように感じた。

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    2026年09月09日
  • ザ・ロイヤルファミリー(新潮文庫)

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    早見さんはイノセントデイズで初めて知って、その後店長がバカすぎて、アルプス席の母を経て今作に。
    多彩な作家さんやなー、全部面白いなーというのが第一の感想。
    小説が終わったかと思いきや、最後の1ページの内容にもグッとくる。最高。
    ドラマを見て読んだので、同情人物の顔がチラリと思い浮かび読んだのも良い。
    こう思ったらキャスティング良かったなー。
    ドラマとは違う箇所もあるけど、いい作品だった。
    これはドラマ化したくなるなーとうなる1冊。

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    2026年09月09日
  • 存在のすべてを

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    3年の空白期間があったからこそ生きてこられた。
    4歳で誘拐された少年が7歳になって戻ってきた。未解決の誘拐事件、事件を担当していた親友である刑事が亡くなったことをきっかけに真実を追い始める記者。誘拐された少年の高校時代の友達。
    当事者にしか分からない悲しみや葛藤、そして喜びや幸福。確かにそこに存在していて、そして永遠に完成することの無い、完成させることなど出来ない3年間の家族の形に涙。

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    2026年09月09日
  • 自閉症のぼくは書くことで息をする

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    鮮やかな自然に魅了され、守る為に戦っているナチュラリストの少年時代の日記。詩的な散文で紡がれる日々に引き込まれた。

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    2026年09月09日
  • どうしても生きてる

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    解説含め全6編、全て面白くて読む手が止まりませんでした。

    「籤」
    人生でハズレ籤を引いてきた女性が主人公。自分との共通点が多く、自分に置き換えて読んでいました。優しい人、できる人、女の人が損をする世の中に直面して、読んでて苦しくなりました。
    それでも物語最後は、ハズレ籤を引いた人生の中でもがき、工夫し、今の自分を認めてあげる。
    亡くなった母の言葉を思い出して、これが自分の人生なのだと受け入れて前に進む姿に救われました。


    全体的に出てくる男性がどうしようもない人が多く、「男って…」と思ってしまった…。
    男性=弱い、女性=強いというイメージを持ってしまう。
    読んでいて、昔バイト先の主婦さんがイライラした雰囲気を纏っている男性店長のことを見て、
    「男性って理不尽を受け入れられない人が多い」
    と言っていたことを思い出した。 

    私が女性だからそう思うのかな…。
    次読むときは男女の偏見なしで物語を楽しめるようになっていると嬉しい。

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    2026年09月09日
  • 恋とか愛とかやさしさなら

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    一穂ミチさん初めて読みました
    凄く好きかも
    スルスル読めてあっとゆう間でした

    ニイカの想いと葛藤に共感が持てたし
    やっている行動が私には凄く分かる気がしました

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    2026年09月09日
  • 木曜日にはココアを

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    大好きな友達が、読んでほしいと初めて薦めてくれた本で、受験期のお守り的存在でした。
    誰でも完璧な訳じゃなくて、補い合って生きていくのが人なんだと思えました。
    些細なことがふとした瞬間の心の支えになったり、反対に自分も知らない間に誰かを救ったりしている、という温かさに気付ける作品だと思います。

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    2026年09月09日
  • 倫敦スコーンの謎

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    前日譚。
    1年冬から2年初夏までの話。
    1話から連なり4話で収束する様はマカロン事件と同じ構図。
    でも今作はマカロン事件より不穏で重い。
    本筋に関係ない、2人の漫才の様な掛け合いが見られるジェラート事件も面白いが。

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    2026年09月09日
  • しろとくろの偏愛

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    チョコ目的で買ったようなものでしたが
    案外、付箋が貼られたのは餅でした!笑
    千早さんは本当に美味しそうに書いてくれる
    いつか食べたい、美味しい餅、チョコ

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    2026年09月09日
  • 覚えておきたい芭蕉の名句200

    購入済み

    やっぱり名句

    「古池や蛙飛びこむ水の音」なんて、今のいろんな句会に出しても評価されないと思う。でも様々な名句を詠んで、この句を詠むから評価される。やっぱり凄い。

    #タメになる

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    2026年09月09日
  • 書店ガール 7 旅立ち

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    ネタバレ

    たまたま、オススメの本と出てきて手に取って、一気に1巻から7巻まで読みました。
    理子の話をもっと読みたかったです。
    本好きではあるものの、なかなか読めていなかったとともに、書店からも遠ざかっていたので、書店行かなきゃ。と思わせてくれた本でした!
    面白かった!
    書店、これ以上無くならないで欲しい!
    棚をじっくりみてみようと思います笑

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    2026年09月09日
  • 流星の絆

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    初の東野圭吾作品。
    ドラマは見てないけどあるのは知っていたので、俳優陣が頭をチラつきながら読んだ。
    最後のどんでん返しが痺れる。
    他の作品ももっと読みたくなった

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    2026年09月09日
  • これはいつかのあなたとわたし

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    エッセイが好きだ
    面白い友達と話してる気になれるから

    燃え殻さんは
    仕事で出会った友達って感じで
    年に一回は会いたくなりそう
    な、匂いがする

    緊張とかストレスとか
    締め切りがある仕事って大変だなあ





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    2026年09月09日