ブックライブの高評価レビュー

小説・文芸の高評価レビュー

  • 果つる底なき

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    池井戸さんのデビュー作で、江戸川乱歩賞を受賞した作品。銀行マンの経験をミステリーに活かした内容。
    次々と人が亡くなり、病死や自殺と思わせるが他殺であり、ただ世間には他殺と出回らない。銀行マンの伊木は警察に疑われながらも真実に近づいて行く。派閥や出世争いの激しい銀行内部の動きとともに、融資先の会社を通した熾烈な覇権争い。のちの半沢シリーズや下町ロケットなどの作品につながる原点の作品。
    ミステリー色が強く、色々起きる事件とともに楽しめた。

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    2025年11月24日
  • 指差す標識の事例 下

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    歴史の転換期に立ったイングランドを舞台に、多数の実在の人物を壮大なフィクションの世界に引きずり込んで繰り広げられる謀略の物語。上巻で積み上げられた謎を下巻で解き明かしていく構成で、正直、上巻はかなり忍耐力が必要でした。

    書物と宗教的背景が絡んでくるためウンベルト・エーコ『薔薇の名前』が引き合いに出されていますし、「犯人探し」の体裁を取ってもいますのでクリスティも言及されています。が、おそらく読書子各位はそれが作品を皮相的に捉えただけの惹句であろうことを、早々に見抜いた上で読み進められたことと思います。

    そういう意味では、クリスティもエーコも「レッド・ヘリング」だったと言えるかも知れませんね

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    2025年11月24日
  • パンどろぼうとスイーツおうじ

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    わがまま王子に美味しいパンを食べてもらうためパンどろぼうがんばる。
    迷路など遊びもふんだん。
    楽しい1冊です。

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    2025年11月24日
  • 星を編む

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    北原先生が幸せそうで本当に良かった。

    こんなに良い人は良い人生でいて欲しいと思いながら読んでた。幸せそうで本当に良かった。

    なんかこう、心に沁み渡るような文章で穏やかな気持ちになれた。

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    2025年11月24日
  • YABUNONAKAーヤブノナカー

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    2025!な本だった。各登場人物の視点で描かれる性被害の内容は、どれも納得感があって、そりゃそうだよなと思ってしまった。本当に悪気があってやったこと以外に、本当に100%自分が悪いことなんてないのかもと。自分の言い分が介入することなんて当たり前で、その言い分も、相手がこうしたからこうと少しの言い訳をひっくるめて行動してるんだもの。どの言い分と真っ当に感じて、自分が気持ち悪くなったりも。立場を変えるだけで納得できてしまって、所詮自分も相手も人なんだなと、社会の様相や価値観が少しずつ変わってもそれについていける人といけない人、そしてその価値観が入り混じった状態がずっと続くのだもの、と。なんだか言葉

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    2025年11月24日
  • 神に愛されていた

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    ネタバレ

    木爾チレン氏の小説は初めてでした。
    ふたりの対照的な女性作家が主人公になりますが、病弱で入退院を繰り返していた天音は冴理の小説で勇気づけられ、元気になり、憧れの冴理に近づきたいと、同じ高校、大学に進みます。
    しかし、近づけば近づくほど緊張で、思ってもみないことを言ってしまったり、余計なことをしてしまったり。。
    私もその気持ちが分かります。
    そうしたことで、冴理は目の前に現れた後輩であり、天才的な小説家を自分以上の才能を持つ女性に畏怖、妬み、嫉妬心を持つようになります。
    友だちであれば近づいて交流することも可能だったでしょうが、同じ小説家として、徐々に自信をなくして嫉妬から殺意に変わるほど、苦し

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    2025年11月24日
  • よるのばけもの

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    中学生の時って多かれ少なかれこんな感じの雰囲気がクラスにあったよなって思いながら読みました。
    思春期の複雑な心境とか人間関係とか常に付き纏う不安とかぎゅっと詰まっていて、綺麗に白黒つかない事だらけだけど自分の中で折り合いを付けたり納得いく落とし所を見つけたりあの頃はもっと人に対して誠実だったなとか色々考えちゃいました。

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    2025年11月24日
  • アルプス席の母

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    プロ野球よりも高校野球が好きです。なかなか甲子園に見に行くことはできませんが。春よりも夏の方が3年生のラストってことで感動しています。熱闘甲子園も見ます。
    母親目線での高校野球、親のサポートってホント大変。こりゃストレス溜まるよなー。でも息子含め仲間の高校球児がなんだかんだみんな素直でまっすぐで、鼻先ツンとくるなぁ。
    ラストは自分の予想を大きく凌駕されて、そこまでかよ!と思ったけどまぁそれはそれでよかった。

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    2025年11月24日
  • 滅びの前のシャングリラ

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    「一ヶ月後、小惑星が衝突し、地球は滅びる」
     突然、映画みたいな話が身にふりかかってきたとしたら……。自分ならば、そんなことはまず起きないだろうって考えるだろう。
     嘘か真実か。情報社会のなかで友樹、母親の静香、友樹の同級生の雪絵、ヤクザの信士らが翻弄しながらも、各々に感じる幸せを見出だしていく。
     情報が緊迫していくなか、彼ら達の心理の変化が巧みに描かれて、臨場感にあふれていました。
     生きることを放棄したいくらい絶望的なのに、希望や幸せを見出だしていく人の力強さを感じとりました。

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    2025年11月24日
  • ドリフターズとその時代

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    作者が偶然この本について語っているのをみてから読んだ不思議な出会いの本。この一文一文を書くのに裏付けを注意深く参照しながら凄く丁寧に書かれているのがよく分かりました。
    戦前からの潮流、ドリフターズ、その後
    大衆への眼差し
    クレイジーキャッツ、コント55号、ひょうきん族

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    2025年11月24日
  • その女アレックス

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    三部作の一作目である悲しみのイレーヌを先に読むことを猛烈にオススメしたいです

    二転三転、最後の締め方、キャラの深み、そしておまけっぽいもう1つのどんでん返し
    ミステリーを読んでて、『うわ、そことそこ繋がんねや』ってなった時のあの笑ってしまう感じを久々体験できて痺れた
    文句なしの満点!

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    2025年11月24日
  • 虚弱に生きる

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    絶対に終電を逃さない女さん(以下、終電さん)の『虚弱に生きる』を読んだ。

    「虚弱エッセイ」という、今までにないジャンルのエッセイである。

    いや、まったくなかったわけではないのかもしれない。私はいろんな人のエッセイをちょこちょこ読むが、中年以上の文筆家の人などは、一冊のなかに何度かは体調不良に関するエピソードが出てくる。

    ただそれはあくまで、デフォルトで平均的な健康さを有している人が、時たま自分の身に起こる体調不良を綴っている、という文脈だ。

    終電さんのように、デフォルトで「虚弱」が搭載されてしまっている人が、日々のあれこれをどう乗りこなしているのか、というのとは確実に文脈が異なって

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    2025年11月24日
  • 肉小説集

    QM

    購入済み

    おもしろかった~~~、ゆるい、脂ジューシーなお肉嫌いな人から見た肉ってこんな感じなのね食べづらそう、、、っていう学びを得た。
    そんな私はこれ読んで焼肉に行きたくなってしまったし生ハム片手にお酒飲みたくなった。肉の描写がやたらと上手。

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    2025年11月24日
  • 板上に咲く MUNAKATA: Beyond Van Gogh

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    ネタバレ

    「ワぁ、ゴッホになるッ!」。1924年、画家への憧れを胸に裸一貫で上京した棟方志功。しかし、絵を教えてくれる師も、画材を買うお金も無い。その上、弱視で遠近感も表現できない…。そんな棟方志功がたどり着いた木版画。

     原田マハさんははじめて読んだ。とても良かった。棟方志功は昔、テレビで版画を彫る所をみたけど、その迫力も感じられた。棟方志功もなかなかだけど、チヤもかなり凄いな。もっと2人の物語を読みたい

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    2025年11月24日
  • 火星の人類学者──脳神経科医と7人の奇妙な患者

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    どなたかの本棚で面白そうだったので、ずっと気になっていた脳神経学者オリヴァー・サックスの一冊目はこちらに。

    利き腕を怪我した場合、反対の手や足でできることが増えることがある。脳の内部でプログラムや回路が変化して、異なる行動様式を習得したのだ。
    このように欠陥や障害により潜在的な力を発揮して躰が再構築されることがある。
    このように、人間の脳や身体の病から別の機能が発達する症例に接して、脳の機能だとかそこから構築される人間の個性とかを感じるドキュメンタリー。

    『色盲の画家』
    65歳のジョナサンは交通事故の頭部損傷で目の認識が変わった。視力は鋭くなり遠くの物が認識できる。しかし色が全くわからなく

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    2025年11月24日
  • レモンと殺人鬼

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    主人公含め尋常ではない精神の人の集まりだと感じた
    ひどい運命を背負った姉妹で哀れだという印象から
    読み終わる頃にはこの家族は事件が起きる前からずっと壊れていたに変わった
    自分が主人公なら人間不信に陥って誰の言うことも信じないし頼りにもしないから同じ結末にはならないと思った

    次から次へと色んなことが起きるから展開が気になってサクサク読めた

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    2025年11月24日
  • チームⅣ

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    絶賛して面白かった。
    ⭐️5つ以上を付けたい。

    チーム過去作の印象的な場面を思い出させてくれる場面が描かれる度に、当時読んだ熱い感情が想起され何度も何度も涙腺が緩んでしまった。
    復路10区の攻防を熱い思いで読み終えて、改めて装画に描かれた[美浜大・21-10]のゼッケンの場面がまたまたチーム4を印象深く思い起こされ、嗚呼…良い本を読んだなぁと大満足の一冊だった。

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    2025年11月24日
  • 海がきこえる〈新装版〉

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    りかこの抱えている孤独や学生時代ならではの見えている世界の狭さなどが思い出として蘇ってきた
    読めば読むほど、りかこのことが好きになって振り回されたくなってしまうそんな愛らしいキャラクターだった
    また途中で出てくるイラストもこの本の良さをさらに引き立たせてるように感じた

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    2025年11月24日
  • 暗黒館の殺人(三)

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    長い。ただ、この世界観に一層のめり込むような情報が次々と。百鬼夜行シリーズのほうが相応しいのではと思わせる展開。
    一体どうやって収拾をつけるのか? 鹿谷はどのような形で登場するのか?

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    2025年11月24日
  • 偉大なる、しゅららぼん

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    琵琶湖から不思議な力を授かった日出家と棗家のお話。
    出てくるキャラ達もストーリーも楽しすぎて、ページをめくる手が止まらなかった。
    とにかく楽しめる本を読みたい!って思ってる人にはおすすめです。
    また再読してキャラ達に会いに行きたいです。

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    2025年11月24日