小説・文芸の高評価レビュー
-
Posted by ブクログ
2026年
作品 No.12
私は原田マハさんが表現する“ひと”がとても好きだ。
彼女の描く“ひと”は、不器用で、もどかしくて、常に悩んで迷ってもがいている。でも、純粋で、素直で、精一杯に生きる。
タイトルと主人公に名付けられた「人生」という名前、どちらもこの作品にふさわしいものだと感じた。
主人公のおかれた境遇はとても壮絶で、自分には想像もできない。
しかし、そんな逆境とは裏腹に、のどかな田園風景と心安らぐおばあちゃん家の様子が目に見えるように浮かんでくる。
そんなギャップがこの作品を親しみやすいものにしている気がする。
人生とつぼみとマーサおばあちゃんの3人が暮らす家。
個人では孤 -
-
Posted by ブクログ
時間がかかりましたが、『三体Ⅲ死神永生』を読み終わりました。この先、どうなるのか気になって仕方がないくらい、面白い作品です。人類が他の知的文明からの攻撃を受けると、どういう展開になるのか?がとても丁寧に展開されます。また、宇宙空間の深淵で遭遇する、次元の違う空間が語られるところが、とても興味深かったです。二次元の世界で生活している人が三次元の世界を想像することが難しいのと同様に、三次元に生きている私たちに四次元の世界を伝えることは、とても難しいにも関わらず、果敢に挑戦していました。とはいえ、言葉では説明できないという表現での説明もあるので、私たちのイマジネーションが解き放たれるか?という読み手
-
Posted by ブクログ
際限なく肥大した承認欲求に突き動かされる人間はおそろしい。作中に登場する 修哉も直樹も そして二人に「制裁」を加えようとするクラスメイト、さらには新人教師 寺田までも ことごとく その行動・一挙手一投足を 承認欲求に支配された「承認欲求ゾンビ」だ。承認欲求は 生存欲求よりも高次の欲求であるがゆえに なおさら始末が悪い。「より高次の欲求」がその暴走を止めてくれないからである。現代の社会では 取り回しの利く軽量コンパクトな承認欲求を持つ者のほうが少数派で、だから生きづらい。自己の承認欲求にふりまわされず、他者の承認欲求に気を使いすぎずに生きていられた時代がなつかしい。
-
Posted by ブクログ
SFなのか不条理ものなのか分類不明な小編たち。私はあまり好きではない。
第1話 日本列島は雪に覆われている。ヤチダモとエンジュはソリを引いている。南に行けば春の国があると聞いたからだ。除雪車を見つけたので乗り込む。いつしか建物についた。黒雪男と人間に出会う。肉を与えると雪男はおとなしくなった。男はガジュマルと名乗る。
第2話 イースタシアの公営住宅は全てネットワークの監視下に置かれている。薄井と大村は相互監視メイトだ。
第3話 新野境平は孤独だった。姉は累をおいて姿を消した。
第4話 トリパーチ星人の課長はラーメンを食べに来たが、重油だったので喜んだ。
第5話 仕事を終えて家に帰ると -
Posted by ブクログ
リズムが小気味よかった。純文学っぽく、どこか志賀直哉っぽい感じもした。Tinder、商社マン、シャウエッセン、アニエスベー、NIKE、ユニクロ。普段なら何も考えずに通り過ぎる言葉が、妙に生き生きして見える。芝浦(潮臭い)、大門、新丸子といった具体的な地名もそうで、現代の東京が異様な解像度で立ち上がってくる。Twitter出身の作家だからこそできた書き方なのかもしれない。
今までの小説のリアリティなんて甘いんだよ」と挑発されている感覚。固有名詞をぼかさない。街、服、職業、恋愛、年収、見栄といったものにまとわりつく価値観まで一緒に入ってくる。30代の自分が知っている現実を、何度も何度もぶつけられて
表示されていない作品があります
セーフサーチが「中・強」になっているため、一部の作品が表示されていません。お探しの作品がない場合は、セーフサーチをOFFに変更してください。