小説・文芸の高評価レビュー
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ネタバレクリスティのミス・マープルシリーズ第六弾。全部で十二作の長編があり、ようやく半分。
実業家のレックスが毒殺される。そのポケットにはライ麦が入っていた。家族の中に犯人がいると疑い捜査を続ける警察だったが、第二の死体が発見され。。。
解説や書評にもあるとおり、マープルの印象をガラッと変える作品。というのも、これまでの五作は安楽椅子探偵の女性代表というイメージだったが、今作では怒りを持って事件に首を突っ込んでいく姿が描かれるから。出番自体はこれまで同様そこまで多くはないが…
事件は、いわゆる見立て殺人。トリック的にはそこまで大きくないが手堅い。何よりもラストの余韻が非常に良く、今のところマープ -
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井口・蓮野シリーズでいちばん好き。
この物語に限らず、夕木作品はロジックの組み立てとその提示・開示が鮮やかで大好きなんですが、今作は複数の事件が絡み合ってて、AとBの関係、BとCの関係、AとCの関係⋯って感じでこんがらがっちゃいそうなのに、蓮野が説明し始めるとすーっと理解できるようになるの、本当に凄い筆力だと思います。
大体いつも解決編は井口と同じタイミングで(そうだったのか…!!)って思って読んでるのですが、今作では井口よりほんのちょっと先に謎の一部に気づくことができたので嬉しかったです。
シリーズが進むごとに強くなっていく紗江子さんも好きだし、大人の女性になりつつあって将来に思い悩む峯 -
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アニコンというイベントで大量殺人を犯した、殺人犯、斉木の小学校の同級生が主人公の安達。斉木は自殺をしてしまい、犯行の動機が分からない。斉木が小学生の頃に苛められていたきっかけを作ってしまった安達が罪の意識に苛まれながら、その理由を探る。始まり方が衝撃的で気になって一気に読み終えるほど面白かったです。
事件で娘を亡くした遺族の厚子さんが主人公への復讐を止めると息子に宣言した後、息子の厚子への容赦ない発言に対して、厚子が、もっと優しい息子が欲しかったな。というシーンが、胸が痛くなった、、厚子は被害者の絶対的な権利の主張や加害者側への想像力の欠如に疑問を持ち、復讐を踏みとどまったのに、想像力のない -
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作者と年齢が近いこともあり、Twitterの感じとか当時の就活の辛かった状況がめちゃくちゃリアルにフラッシュバックして、ずっと心が痛いまま読みました。
精一杯やってるのに、なかなか内定が出ず、みんな余裕がなく不安だから友達同士なのに、マウント取ってみたり、自分を肯定するために他人を遠回しに否定してみたり、自己分析すればするほど自分が分からなくなるうえで、自分が何者かであることを他人に伝えないと受からないのではないかという渦の中にいることが本当に辛かった。
とにかく不安で焦燥感に押しつぶされそうで、周りや自分の状況と距離を置いて、全て分かったような態度で、他人を小馬鹿にすることで、なんとか自 -
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母娘関係の話であると同時に、介護のお話でもあって、タイトルはそれにまつわるもの。
とても素敵な表現なんだけど、もどかしさや切なさも含まれてて、読後はこのタイトルを見るだけでも胸がきゅっとなる。
家族であっても“離れることがお互いのためになる”。
こんな使い古された陳腐な言い回しじゃ到底言い表せないのだけど、こういうことはあるんだよね。
でも、途中まで本当にわからなくて、読んでいて感じるもやもやした気持ちが抱えきれなくて、どうおさめればいいのかわからなくて、一気に読んでしまった。
愛がないわけじゃなく、あるからこそ、そうしなくちゃいけなかった。
それが作品内で語られる部分が、母としての気持ちも、 -
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シリーズ第4弾。
ついに完結編となる。
劇場型捜査も再び、となったが越村を慕っていた梅本(兼松)が、kossyとして登場したことで巻島たち特別捜査官は大詰めを迎える。
淡野を切り捨てたワイズマンの正体が完全にわかったが、組織の中で動いているとポストを外され、行使できる力を失う、それはどうしようもないことだが、最後には地検の刑事部が動く。
政治経済の動きや警察の動きなど途轍もなく今の時代を描いているようで怖くもあった。
闇バイトに始まり、誘拐、恐喝、殺人などやネット配信、今回は街道演説中のテロ、選挙工作、IR誘致を巡る陰謀…どれだけの悪党なのかと身震いする。
だが淡野だけは、悪党なのに最後 -
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ネタバレ4人の父親がいる由紀夫の日常について、コミカルに描かれた作品。
性格が全く異なる父親達と由紀夫の会話がテンポよく書かれており、読んでいて心地よかった。
そして、見事な伏線回収。
点と点が線になっていき、その中で父親4人の由紀夫への愛情がひしひしと伝わってきて、心が暖かくなる作品だった。
父親が4人いることは、一般的とされる父親が1人の家庭から見ればあり得ないことだと感じられる。
だが、由紀夫にとってどんな形の家族であっても、家族を愛する気持ちに変わりはない。
表紙の題名の下にa familyと書かれているが、父親が4人いるから特別ということでもなく、世界中にある「1つの家族」という風に読み取れ -
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