小説・文芸の高評価レビュー
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Posted by ブクログ
ネタバレ小説は読むだけでいい。
この宇宙のものはみんな集まっている。人も同じ。
だから、自分の内側を増やすために読むだけでいい。
そう言われるともう、そうなんだとしか言えない。
でも、とか、だって、とか、そんなことは言えない。
宇宙のものはみんなそうなっているんだから。
本の読み方を書いた本はたくさんある。
けれど、理屈とか感情とかそういうことではなく、宇宙の営みとしてこんなに壮大なスケールで描かれるともう納得するしかない。
まさか妖精が出てきたり、現実世界とはかけ離れた妖精の世界に行ったりすることになるとは思わなくて驚いたけれど、時を遡ってからもずっと内海集司のために答えを探し続けていた外崎と内 -
Posted by ブクログ
文句無しに面白い!
いつもの奇蹟探偵シリーズではないんだな、と思いながらも、新しいタイプの推理にあっという間に引き込まれました。主人公のツッコミも最高にユーモラスで、探偵と主人公の掛け合いに思わず笑ってしまいます。
そして途中で、え?あの探偵に間違いなんてあるの?と思っていたら、ラスト…!
伏線回収お見事です!なにより全く新しいタイプの推理がとても面白く、理解しようと何度もページを行ったり来たり、同じページをずっと考えながら睨んでいたり…勉強になりました!
天才の頭の中を記号で表すとあんな感じなのでしょうか。
この作家さんの新作がますます楽しみです! -
Posted by ブクログ
町田そのこさん著「蛍たちの祈り」
著者の代表作「52ヘルツのクジラたち」を彷彿させるような作品。
同様の重さや人間模様が描かれているのだが本作の方が個人的には「52ヘルツ」よりも好みだった。
今作品は連作短編集っぽく描かれているものの1本の長編と誰もが感じるであろう作品。この一冊を通して読んでみれば、そのクオリティの高さが本当に素晴らしかった。
著者の力量と文才と感じる。
この作品のキーである「蛍」。
蛍が蛍である期間は蝉のそれと同様でとても短いものだが、その短さがより幻想的な生命の光として印象的に感じられる。
著者は人の命とその蛍の光を対比させながら、時に残酷に、時に希望を含ませ、時に -
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最後まで息をつかせぬ展開で、まさにタイトルの通り「瞬きすら許さない」ほど没頭できるミステリーでした。物語を彩る、確率を重んじるロックと、非常に人間味あふれる直感を信じるキャットという対照的な二人の関係性がとても興味深い。一見噛み合わないように見えて、実は互いの足りない部分を完璧に補い合っている様子に、読み進めるほどに温かい気持ちになりました。
本国ではすでにシリーズ3巻まで刊行されているとのことですが、残念ながら日本語版はまだ1巻のみ。ロックが今後どのような変化を遂げ、二人のコンビネーションがどう変化していくのか、気になって仕方がありません。
続きが待てなくて、ついに「英語で読むかな」という思 -
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ネタバレ読みながら何度か泣いてしまった。
そうなんだろうな、とは思いつつ、タイトルのネタバラシまでヒリヒリして読むのを止められなかった。結局、なぜ杉森くんが死んでしまったのかは最後までわからない。そのことがまた現実的で身に迫る。
自分もトラウマ島にのぼるのがつらくて諦めてしまったことがある。それによって私の杉森くんが死んでしまうことはなかった。だからそこまでの罪悪感を覚えることは、なかったけど。自分が殺した<殺すのだ、と思い詰める主人公に胸が詰まる。
主人公のかなしみの乗り越え方もいいけど、主人公のまわりにいる登場人物たちのやさしさもベタベタとしていなくて、救われるものがある。完全な救いではなく、 -
Posted by ブクログ
椹野さんが若い頃、祖母と一緒に2人でロンドンへ行ったときのお話。先の予定などお構いなしにふらふらと1人で買い物に夢中になってしまう、興味のないものには見向きもしない、その時食べたいものを食べられないと文句たらたらと、かなりわがままな祖母。そしてそれに振り回される椹野さん。
贅沢な旅行ということで、ファーストクラスのフライト、ロンドンの一流のホテルで出会う人々のホスピタリティも素晴らしく、本を通してこちらも姫になったかのような疑似体験をさせてもらった。特にバトラーのティムが、椹野さんのために椹野さんの相棒のところまで深夜に連れ出してあげること、そして2人の一生の思い出として胸に刻まれているんだろ -
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やはりこの人の描く物語は、胸が熱くなる。
原田さんの思い描く世の中は、見ている世界は、どんなスケールのものなんだろう。脳みそを分けてもらいたいくらい、羨ましい。
戦争を経験したこともなければ、行ったことのある外国も数時間で着く韓国だけ。今あるすべてが、平和が当たり前すぎて、世界が繋がっているなんてわざわざ考えてこなかった。でもこれを読んで、世界はひとつなんだと信じたいと思った。そう思っていない人に伝えたいと思った。
だからこそ自分の身を持って、いろんな空の下で毎日を営んでいる人々に出会って、「世界はひとつ」なんだと感じてみたい、と思った。
エイミーのように、強く逞しく生きたい。
読み終えて -
Posted by ブクログ
UDデジタル教科書体というフォントが作られたことは何年か前から知っていました。中心になって作ったのが女性であることも、UDがユニバーサルデザインを意味することも。
関心は強くあったのに触れる機会がありませんでした。近ごろ福祉問題で議員さんにお願いすることがあり、名刺を作ることにしたとき浮かんだのがこのフォントでした。肩書よりも何よりもUDデジタル教科書体で作りたかったので、いくつかの業者に電話して見つけた所に依頼しました。
本書では、書体作りの仕事のあれこれも興味深く読みましたが、何よりも「バリアフリー」と「ユニバーサルデザイン」への優しい眼差しに感激です。
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