小説・文芸の高評価レビュー
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Posted by ブクログ
大学の卒業式後の謝恩会で、先輩にあたる出井さんからの卒業生へのメッセージが流れていたのを覚えている。あの頃のソニーはカッコよくて品質への信頼も厚く、少し前のアップルのようなワクワクする存在。「デジタル・ドリーム・キッズ」というスローガンもイカしていて、オーディオやテレビ関係の家電は全部ソニー製品で揃えていた。そんなソニーの社長の出井さんは、強くてカッコよくて華のある人に見えていたが、毀誉褒貶がある中で、結局一体どういう人なんだろうと手に取った本。
そこには、一般人が外から見ていたソニーの印象との実態の乖離や、そして大ソニーを経営する者の重責や苦悩が生々しく描かれている。また、別の意味で印象に残ったのは、およそ一般的なサラリーマンらしからぬ出井さんが、サラリーマンであることに価値を見出し、その価値を最大限使い切るべきと言っていたこと。
ソニーを辞めてから、クオンタムリープ(非連続の飛躍)を設立し、さまざまな挑戦者を心から応援し、徹頭徹尾「Giver」だったという出井さん。読んで思ったのは、「やっぱりかっこいい人だった」ということだった。 -
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ネタバレこの本は、幻冬舎を作った見城徹さんが、ひたすらに自分の内に秘めた熱狂をタイトル別・短編的に記載している本になっています。
見城さんの本は『読書という荒野』に続いて2冊目ですが、積んでいる馬力も、思考の深さも、志の高さも常人じゃないなといつも感化されています。自分の熱狂や夢がどれだけ浅はかか(比較するものではないかもしれないけれど)と感じてしまうレベルで、圧倒的努力と、その正しい方向への努力というところが見城さんのすごいところだと思います。
本を通じて一貫して感じるのは、ビジネスにおいては結果がすべてであり、結果が出るまでまず努力しろ、とにかく量をやれということです。「圧倒的努力は岩をも通す」という言葉があるくらい、徹底的にやること。あとは義理人情を大切にすることや、神は細部に宿るから小さいことまでしっかりやろう、といったことが書かれています。
自分は今24歳で、まだ社会人2年目という段階ですが、体力とやる気と気概があり、若さもある中でこういった本に出会えたことは本当に良かった。
本を読んだところでアウトプットしないと全く意味がないので、見城徹さんの考え方を自分に宿すわけではないですが、自分がこうしたいと思うことに対して、すべての人を圧倒するくらいの力量と時間で積み上げていく。 -
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【ママ評価】★★★★★
おしりたんていのお父さんかと思って読んでいたけど違った。
おしりたんていのフリをして悪さをする新たなライバル的な存在が登場するのかと思ったけど違った。
勝手に予想したけど平和な内容だった。
問題の難易度が低くてわかりやすい。
いろいろな種類の問題が出てきて楽しい。
おしりたんていのジェントルメンなキャラクターが際立っているのも良かった。
【息子評価】★★★★★
おしりたんていブームの息子。
問題も殆どスイスイ解けて楽しそうだった。
アザラシの顔の構造を息子がちゃんと理解できてるかは不安だった。
4歳11ヶ月
【娘評価】★★★★
よくわかっていないけど迷路を楽しんでいた。
自由にページの中をなぞっていた。
楽しいなら良し。
2歳4ヶ月
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ネタバレまず、読後感は良くない。この後直子はどうなってしまうのだろう。こんなにいい子に生きてきたのに、まるっきり直子だけが悪いわけではないのに、悪者になって、大地も直子を変な目で見て、別れて、女子アナ系と付き合って、「元カノ、実はサイコだった」みたいな話をするのだろうか、と考えると、悔しさのような、とてもいたたまれない感情が襲ってきた。
そんな気持ちになるくらい、直子に入れ込んでいたのだと2回読み終わって気付く。客観的に引いた図で見ると、直子も直子だし、ちょっとおかしいと思う。でも直子という名前の通り、彼女は彼女なりの真っ直ぐで突き進んで生きてきたのだろう。
「心は、どうしてこんなにばらばらなんだろう。ばらばらで、全部が全部本当であるために、引き裂かれるというよりは、元々ばらばらだったものを集めてきて、心のかたちに並べたみたいだった。」
あとは直子が、裏とか表とかじゃなくて、どれも全部私。というようなことをいっていたのが印象的だった。人間ってそうだよね、って。この物語は、人間の人間らしいところ、ばらばらだけどひとつなところ。人間の嫌なところ、だけどそれでいて本質的なところ。それがつまっていた気がした。
読後感がいい訳じゃないのに、なんだか安心する。また読みたい、この世界にいたい、と思う。
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生きたいと願う自由と、死にたいと願う自由と
Gシリーズ4作品目(まだ3冊目を読んでいないのだけど、、)はバスジャック事件に巻き込まれるというサスペンス展開、その中での登場人物達の語りに生き死にの意義を考えながら、確実に進むバスの目指す先は希望であるのか、絶望であるのか。ハラハラドキドキしながら読み進めることができた。
作品を通しての違和感を抱きながらも読み進めた先にある今作の肝となる構成トリックは語ることはネタバレになるが故難しいが、私はこういう気付かされるトリックはとても好きで、思わず前を読み返すこともあった。登場人物達の今の現実に対して考えている主観や視点が、第三者の視点から見るとどのように見えるのか、その解き明かしの面白さはGシリーズの中では今のところ一位かなと感じる。
作品の根幹を流れる生きることの目的や死ぬことの理由、そして罪を犯す動機といった人間の心の中にフォーカスを当てつつ、物語としてはあって欲しい「筋道」や「ロジック」、「一貫性」が現実世界では「なんとなく」とか「後付け」だったり、何か読み手が、大衆が納得するような「物語性」を演じているだけといった、ある種の物語作品として触れづらい点にも触れながら、心の様相を描写するのは流石だなと思った。
段々とシリーズに慣れてきて最初はあまり面白味を感じていなかった新しい登場人物達にも読み手としての推しポイントを見出せるようになってきた。ただやっぱ全体を追っている身としては西之園さんの心の、振る舞いの成長には毎回嬉しく思うところが多い。 -
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全部泣いてしまった。オーマイガッシュ
「入道雲が生まれるころ」の、何もかもをリセットしたくなる主人公にはいちばん親近感を覚えた。
背負えないものは重りになる。
「先を生くひと」も好きだった。やらない後悔より、やる後悔。頑張らなければ、「自分なりに頑張ったからいいじゃん」と自分に言うこともできない。
私も澪さんに会いたい。菜摘さんにも会いたい。きっと彼女たちを好きにならずにはいられない。
どの話にも、何かを手放すことが描かれていたように思う。
手放して楽になる気持ちも、何も残らなくなることが怖い気持ちもわかるから、とりあえず残してしまう。連絡先も、写真も、服も、雑貨も。でも、ある日ふと、それらの重みに窒息しそうになる。
そうやって抱えているものは、きっと大切だったから残しているのに、いつの間にか自分の手には余るものになっている。
手放していいものだったのだ。
何も残らなくなるわけではないのだから。 -
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暴力団員の殺害事件を追う姫川班に、「犯人は柳井健斗」という情報がもたらされる。ところが警察上層部から下されたのは、その名が捜査線上に浮かんでも追及してはならないという不可解な指示。組織の思惑が交錯する中、姫川玲子は一人で事件を追い始める。
これまで姫川班の仲間とともに捜査してきた玲子が、今回は誰にも頼れず単独で動いていく。そこで浮かび上がるのは、一人で動く心細さと、これまで当たり前のようにそばにいた仲間の存在の大きさだった。
一人で強く生きてきた玲子だからこそ、仲間から離れたことで、自分の判断が自分だけでは済まず、仲間にも影響を及ぼすことを強く感じたのではないかと思う。組織を背負う以上、責任は一人だけのものではない。信念を貫こうとすればするほど、その信念がかえって行動の足枷になることもある。
さらに、ある人物との出会いによって、「警察官としての自分」と「素の自分」との間でも揺れる玲子。けれど、それは彼女にもどうすることもできなかったのだと思う。刑事としての信念も、一人の人間として抱いた感情も、どちらかが偽物なのではない。どちらも玲子自身なのだから。
そして、ある場面で語られる組織についての言葉にも胸が熱くなった。同じ形のまま永続することが大切なのではなく、新しいものを取り込みながら、それぞれが地に足をつけて踏ん張り、支えていく。その言葉は、組織というものの強さと脆さを同時に突きつけてくるようだった。
人と人との歯車が噛み合えば、組織は強くなる。けれど、一つ歯車が外れれば、その強さは思っている以上に脆く崩れてしまう。
組織の中で生きる個人と、その一人ひとりによって支えられる組織。その関係を強く感じた物語だった。
人はその中で迷い、傷つき、ときに見えない涙を流しながら、それでも歯を食いしばって前を向く。
読み終えたあと、『インビジブルレイン』というタイトルが静かに胸へ残った。
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