あらすじ
10年後に思い出す。そんな日は突然やってくる。
『わたしを空腹にしないほうがいい』『うたうおばけ』『湯気を食べる』がロングヒット&話題沸騰!!
ままならない人生に巻き起こる、心ざわつく悲喜こもごも――。
エッセイで日常のシーンを鮮やかに切り取り掬い上げてきたくどうれいんが描く、風味絶佳な初の小説作品集。
「そうだ。この間、酔って穴掘ったんだよ」「穴?」「どこに」
高校時代からの三人の友情は、公園の穴に吸い寄せられてゆく。(「スノードームの捨てかた」)
「いいんだよ、バイキングって『ご自由に』って意味なんだから」
同じヨガ教室に通う美女・ようこさん。彼女の“秘密”を知った私は――。(「鰐のポーズ」)
「どういうことですか」「こういうことです」
別れた恋人との指輪の処分に迷うまみ子が出会った、しゃがみ込む男。(「川はおぼえている」)
「すみません相席いいですか」
美術館の監視係をするわたしに舞い込んだ恋の予感、のはずが……。(「背」)」
「なにか直してほしいところ聞きたい、時間つくるから、つくって」
――結婚目前の彼女からの不穏な質問。(「湯気」)
「あら、じゃあもう決定だ、正解だ、運命だ」
仕事を辞め、虚ろな毎日で見つけたのは、一枚の祖父の絵だった。(「いくつもの窓」)
思ってもみなかった。こんなに心ざわつく日がくるなんて。
くどうれいんが描く傑作6篇。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
たまたま行った盛岡のイベントにて、ペンギン文庫という移動販売の本屋さんで購入。
そしたら、たまたま、れいんさんもいらしてて、急遽サインしていただき、名前入りとおばけのイラストまで!
大切な一冊です。
初の小説作品、かなり楽しみにしていました。
一つ一つの行動がきめ細やかで、そのゆっくりと流れていく時間を楽しみながら読むことができました。
時々出てくる食べ物、本当に食べたくなるので飯テロですよ、れいんさん。
Posted by ブクログ
読書が中々進まなくて積読が増えていく最近は、新しい作家の本を読むのも怖くなっていたから、この年(35歳)になって好きな作家さんができるとは思っていなかった。
そんな中で美しい装丁と、『スノードーム』というワードに惹かれて手に取ったこの一冊で、とても好きになれた、くどうれいんさんとの出会いの本です。
現代的なモチーフ(LINEスタンプなど)や、ライフステージに焦点を当てた描写や、日常で見たことのある景色の切り取り方が美しくて、ありがちな最後ではなく、これからも物語の登場人物たちが生きていくような、余韻があるようなストーリーの終わり方が特徴的でとてもよかった。
それぞれの物語で湧き上がる、自分の心の変化も久しぶりに味わった感覚でおもしろかった。
くどうさんの本をこれからも読みたいし、たくさんの本を、また読みたい気持ちになれた。
Posted by ブクログ
ひとつひとつの話が全く別の顔なのに、作品としての一体感が凄い。上手く言語化できないのが惜しいです。
個人的に刺さったのは「背」「湯気」でした。
「好きだからこそ」の感情がすれ違う時、人は自分に立ち返り、相手を見つめようし、それでも見つめ切れずに破綻してしまう関係がある……そういうことを描いているのでしょうか?
本当にうまく言えないのですが、あくまでも私にはそんな感じがしました。
表題作「スノードームの捨てかた」はなんとなく「東京タラレバ娘」をイメージしながら読みました。何かあると三人で集合!して打ち明けあう関係。そういうのがなかった自分には少し羨ましかったです。
「川はおぼえている」は何故か男性が阿部サダヲさんでイメージされてしまい、最後までずっと阿部サダが脳内で語っていました(笑)
「背」は「存在」について問いかけるような作品で、気配を消すのが仕事の「美術館監視員」と、アプローチしてくる男性の対比が良いコントラストだなぁと思いました。
「湯気」が私は一番好きな作品で、「いや、あるやん!めちゃくちゃ!」と心の中でツッコミを入れてしまいました。二人がこの後どうなったのか気になりますね。
この本ではじめて知った作家さん(お名前は知ってました)でしたが、もっと読んでみたいと感じました。
Posted by ブクログ
どれもエモ深かった✨
【川はおぼえている】
夜の川はときどき鱗のように光る。二度と同じ水は流れないはずなのに、川を見て何か
を思い出すとき、わたしたちは川の何を見ているのだろう。←ささった!
【背】
美術館の監視係は、防犯カメラの監視係に見られていた。そんなきっかけで始まる恋なのかと思いきや、やがて「見られる」ことのストレスやまとわりつくものについての話に。着地点が分からずおもしろかったし小川洋子みを感じた。(背筋をのばしている描写の意味はなんなのだろうか、本人の生きている実感のためか、もしくは今でも見られる恐怖が意識が残っているのか)
Posted by ブクログ
やっぱりくどうれいんさんが好きだなぁと思うのは
エッセイも詩も小説も、どれもが特別な日だけが大切じゃなくて毎日の中に特別を見つけ出すのが上手でそれが心地良い
今回は小説なのでいつも読んでるエッセイではなくフィクションが効いていて春のうたたねの時に見る夢のようなどことなく現実と夢の境目がすこしぼんやりした不思議な感覚。
1話目の三人の幼馴染の女の子達が大人になってもよく集まっている。あの頃のまま子どもで同じ制服をきて同じ教室にいたわけではなく大人になって皆あらゆる人生を送っている。社会人として独身でいる主人公のエミ、結婚をしてママのサラサ、婚活をがんばって破談になったレイカ。
私達も大人になれば友だちでも人生はみんなそれぞれでこの三人のうちの誰かに自分が当てはまる。
破談になった事で緊急集会で話される内容には、それぞれの焦りも思いもどれもわかるけど
独身の人が結婚した人を「いいなぁ」というのと
結婚した人が独身の人を「いいなぁ」は言ってはいけない
そもそも結婚の報告した時、周りはみんな「正解へようこそ!!!」とでもいうように喜ばれた。それは何か違和感があった中で主人公だけは報告したら「ほー」と言ったのが救われたと語り
主人公はその反応については
結婚した自分と独身の自分を天秤で測ったとしても
釣り合っている状態。どっちの自分も同じだけ楽しくて幸せだとおもっているからわざわざ結婚をしたい!と思えないと言いきったのが今の時代とそれに私にも重なっている考え方でこの本を読んで本当によかったなと思った。
だからといって独身が随分と楽しいとは思ってなくて
結婚した人生の方が大事そうに重たくなっているけど
わたしはどちらにしても天秤は結婚も独身もずっと釣り合っているからと言える人生であればそれでいい。
まさにそうじゃないのかなと現代のすべての女性がそうであれればいいと思った。
その他の話のヨガ仲間の話も不倫をしててバチが当たるんじゃないかと思ってる人生で、それを知ってても不倫をして自信があるように見えるヨガ仲間のヨウコはゆっくり美しく歩いて美しかった、美しかったけどくだらないと思う話。
美術館の学芸員の話もしんしょうが変な話も
どことなく私の現実とすこし1歩だけつま先を変えて進んだ人生のふとした瞬間の立ち止まってぼんやり思ってた事とかをうまくその一瞬を拾い上げてフォーカスしたような感覚になる。答えがみつかるわけでも解決するわけでもない話だけど人生は答えはハッキリしているものではない。人生の中の自分の天秤が、自分の幸せが、比べてどちらか重いなら無理に合わせる事ないこれからを確かに歩んで行きたい。
Posted by ブクログ
くどうれいんは、歌人で、
しかも、本書が初小説だそうです。
感性ひかる、六つの短編が入っています。
どれも、
くどうれいんの特徴の
こまかな描写や所作、微妙な感情の
ゆれを文章でつづっています。
その中でもわたしは、
「いくつもの窓」という作品が気に入りました。
…保険の外交三年目の女性は、あるときに自分で作って、
お客さんに配る「かっきーつうしん」のチラシをくしゃくしゃにして捨てられてしまいます。
そのショックな出来事が発端で、激務だった仕事を辞めることにします。
そして、
辞めたあとも辞めたことに悩みながら、携帯電話の写真を消去することから始まり、部屋の断捨離に取り組みます。
当場は、スパゲッティ屋でアルバイトをしながら、再就職を考えています。
断捨離の過程で見つけた祖父の山の絵(ちぎり絵)を額装をすることにします。
「雲画堂」に頼んで、額装された作品を部屋に持って帰ってから、額が絵に対して、立派ずきると、
絵と額を別々に飾ります。
玄関に飾った(絵のない)額の「空虚さが心地いい」と…
さまざまな人との交流があります。
保険の外交員として、新規のお客さまとの関わり。
保険の仕事を辞めるときの上司への報告を兼ねたやり取り。
アルバイト先のスパゲッティ屋の店主との会話。
「雲画堂」の店主とのほのぼのとした
トーク。
それぞれの場面が、
「あるある!」と自分の日常とクロスするような感覚にさせてくれます。
Posted by ブクログ
短編集。
主人公たちが抱えている悩みの根本的な解決、が描かれているわけではないけれど、私たちの日常においてもよくあるように、こんな風に「そこじゃない」ところに気をとられているうちに根本のところも「どうにかなっている」そういうことを言わんとしているのかなぁと感じました。
『ぼくは物語っぽくなるチャンスがあれば全部ものにしたいと思ってますよ。“すごく共感しました。
Posted by ブクログ
この、「この先はあなたの想像が創り出すのよ!」みたいな、読者へ丸投げスタイルがとても好き。どのお話もかわいいんだけれど、妙にリアルなのが面白かった。
くどうれいんさんのエッセイも絶対に読みたい。
Posted by ブクログ
どのお話も良かった。くどうれいんさの話の中にはいつもちょっと変わった人が出てきておもしろい。鰐のポーズのようこさんの態度にはモヤっとした。ミニトマトどんだけ取るんだろ⋯最後のいくつもの窓はお祖父ちゃんの山の絵から本当に好きなことは誰にも評価されなくていいんだなと思わせてくれた。
Posted by ブクログ
読むたびにくどうれいん、いいなあと思ってしまう
どんどん好きになる
れいさんさんの感性って素敵なんだよなあ
わしわしごはんを食べる、手というよりおてて、鯛のスタンプを送ったら会いたいってことだよ、とか
人物たちの会話のテンポ感も好き
Posted by ブクログ
30歳。女性にとっては令和の今でも節目を感じる年齢だ。
仕事、恋愛、そして人生。気にしていないつもりでも、心に湧き立つ波風。
その渦中にある女性たちの揺れる心を描いた短編集。
◇
〈さあ集合です〉
〈婚約白紙になりました〉
そんな怜香のメッセージがグループLINEに送られてきたのは日曜の夕方のことだ。
休日出勤していたわたしは、しばし驚いたあと、プレゼン資料の作成を諦めるや、すぐに怜香たちを自宅に招く算段を始めた。
冷蔵庫にある食材でできる酒肴を考え、何を買って帰ればいいかを思案しつつ、
〈今夜うち来ますか〉
とメッセージを送る。怜香からはすぐ、
〈絵美ならそう言ってくれると信じてた〉
と返信があり、さらさからも参加可能とのメッセージが入ったのを見て、帰路に着いた。
18時半になり、ほどなく2人が到着すると早速酒盛りが始まった。高校華道部時代から30歳になった今でもゆるゆる続くわたしたち3人の親交。よく飲みよく食べ言いたいことを言う。
適度に酔いが回った頃、さらさが
「そうだ。この間、酔って穴掘ったんだよ」
と、うきうきとした口調で話し出した。
「穴?」「どこに」
突拍子もないさらさのことばに、怜香とわたしは思わず前のめりになって……。( 第1話「スノードームの捨てかた」) ※全6話。
* * * * *
30歳。大人としてはまだ人生の序盤であるのに、大人の振る舞いを求められるという、なかなか厄介な年齢です。
仕事でプライベートで、世間で言うところの「スタンダード」を気にさせられる局面も多くなります。
例えば表題作である第1話の3人。怜香、さらさ、主人公の絵美。高校の華道部で出会って以来、15年に渡る付き合いです。
美容師のさらさは、就職、結婚、出産と、希望どおりの「スタンダード」な人生です。
看護師の怜香は、どういうわけか恋人と長続きしないため独身ですが、強い結婚願望を持っています。
ところが絵美の場合、2人とは事情が異なります。怜香と同じく独身なのですが、結婚したくないというわけではないけれど、どうしても結婚したいというほどでもないのでした。
なぜかと言うと、想像できる「結婚生活を送る自分」と現実の「独身生活を満喫する自分」とを天秤にかけてみても、どちらかに大きく傾くことはないため、わざわざ婚活という手間のかかることをする気にならないというわけです。
この感覚は、男女を問わず共感できる人が多いのではないかと思います。
本作で興味深いのは、婚約破棄という強烈な痛手を負った怜香だけでなく、幸せな結婚生活を送っているはずのさらさにしても、気楽な独身生活を満喫しているように見える絵美にしても、現状に対する屈託を抱えているというところです。
この設定が効いていて、怜香が別れた彼氏からもらったスノードームを捨てることで失恋の痛手を葬り去るという直線的なストーリーに、さらさと絵美の心の解放を絡めた膨らみのあるお話になっています。
全編通して「アラサー女性」と「捨てる」という行為について描かれるのですが、「あーこういう感覚わかる気がする」というふんわり系のものから「うわっ」というホラーっぽいものまで、お話が各種ジャンルに渡っていてなかなか楽しめる短編集です。
Posted by ブクログ
誰もが感じたことがあるけれど、感じたことを忘れてしまうような気持ちのたからばこ。
「スノードームの捨て方」
天秤に例えるところが好き。子供心を忘れずに集まれる友達っていいな。
「鰐のポーズ」
言いたいことと言えないこと。本音と建前、世間体。
Posted by ブクログ
全体的に読みやすくて、詩的で素敵な会話が多い短編集だった。
「スノードームの捨て方」の中で既婚の登場人物が
私も独身の人生を手放している
というふうなことを言っていたのに引っかかりがあった。
「結婚=正解の人生」とは思っておらず、結婚はいろいろな選択肢の中で選んだものだとこの登場人物が話していたけど、「手放す」という表現の中に、ずっと独身でいるわけにもいかず、仕方なく結婚したみたいな諦めの感情がみえたことに違和感があったのだと思う。
Posted by ブクログ
この中で印象に残ったのは 背 美術館の監視員はどんな風にそこに座っているのだろう と思っていた 正に思っていた通りだと思いきや 実は過去にトラウマがある 頑張って生きてる人達の何気ない描写を書くのが上手いなぁと思う
Posted by ブクログ
装丁のうつくしさ?静謐さ?に目を惹かれるんですよね。本を読み終わると本の内容に即したモチーフだって気づくのも楽しい。
なにかが劇的に変化したりあっと驚くような出来事があるわけじゃない。日常を切り取ったようなお話にところどころに共感しながら読みました。自分と年齢が近かったり性別が同じだったりしたから余計。言いようもない将来への不安とか友人との関係とか、言語化されててすこし安心する。
Posted by ブクログ
友達がくどうれいんのファンで、
「初小説」ってのに惹かれて買ってみた。
「スノードームの捨てかた」で
ほうほう、そういう感じね、と!
ふわっと終わる感じ。きらいじゃないけどこういう雰囲気の本はあまり読んでこなかったからふむふむといった感じで読んでた。
一番好きなのは「湯気」。
世にも奇妙な物語を思い出した。
あのラストシーン、饒舌な彼女と対比するようにどんどんぐわんぐわんに巻き取られていく彼氏。
そんな感じがしてにやっとした。
Posted by ブクログ
これまで読んだくどうれいんさんのイメージとは違うお話もいくつか。
婚約が白紙になった友人の慰め会の後、公園に穴を掘りに行く表題作、ヨガで一緒になる憧れの女性との「鰐のポーズ」、指輪を捨てたい人と物語みたいにしたい人の「川は覚えてる」この3編はイメージしていたくどうれいんさんだったんだけど、美術館の監視員の「背」、結婚前にお互いの直して欲しいところを言い合う「湯気」はびっくりしてしまった。端的に言うと怖い。特に湯気はほのぼのとした話かと思ったら、急にホラーになってしまった。とても不気味な話だった。つくづく、色んなお話が書ける作家さんなんだなと底知れぬものを感じた。
Posted by ブクログ
意外にも不穏さ漂う話がある短編集。
食の部分しかり、ちょこちょこくどうさんらしい表現がみられる。
「川はおぼえている」のふたりのやりとりが好きでした。
Posted by ブクログ
心がほわほわと、溶けていくような
柔らかい読後感だった…
今までにない読書体験だったなぁ。
どれも不思議な世界観だけど、どこか自分にも当てはまる部分もあって、最後まですぅーっと読めてしまった。
なかなか癖になる世界観。
心をほぐしたいときに読みたい本。
Posted by ブクログ
表紙を見て、
冬なんだけど凪いでいる海のようなイメージだなと思って手に取った本
タイトルのスノードームの捨て方
同性の友と30代以上の歳になると付き合い方がいろいろで、多分みんな手探り。だからこのお話の女友達の関係がなんか羨ましい。
湯気は読んでいて1番自分の感情が揺れた。
もどかしいんだけど、なんでもどかしいのか上手く言語化できない。読んでて少しイラッとする(笑)
彼も彼女もなんかモヤモヤしてて、そのわからなさに惹きつけられた。
Posted by ブクログ
個人的には「川はおぼえている」と「背」が好きです。
川はおぼえているは短いお話でしたが、その情景も浮かぶし、ああ…懐かしいマッチ箱…なんて思っていました。
背は…なんとなく終わり方が納得いかなくて!幸せになれないのか、あの2人は……すれ違って他人に戻って終わるのか…?と心がもぞもぞしました。
スノードーム、欲しいなぁ…。
Posted by ブクログ
綺麗な表紙とタイトルに惹かれての一冊
服装や料理が事細く描写されててなんだか若い子のエッセイを読んでいる気分。
娘が大学時代の友人を連れてきて泊まる時がある。
わたしが居ても関係なく会話をする三人はリケジョだからか?仕事や恋愛、結婚にも一言もの申す的な会話で妙に理屈っぽい笑
人を分析し自分を分析して今の自分を納得させているように思いつつ非常に面白い♪
結婚したくない娘、婚活に励んでるAちゃんとスピード婚からの離婚したBちゃん。
みんな自分なりの幸せを見つけなさいね(^_-)
なるほど著者は娘と一歳違い…
感性が若々しいはずだな♪
歌人だからか言葉選びも独特。
若い子に絶大な人気の著者と共感する読者達
一緒に成長していけるのがちょっと羨ましい気もします。
Posted by ブクログ
今っぽさが詰まってる感じの読みやすい短編集。
『スノードームの捨てかた』いいね、同級生。しょっぱなから無花果(いちじく)が冷蔵庫にある時点で都会のオシャレな人たちか?と身構えたよ笑 仲良しでも今の境遇でギクシャクしたり気を遣ったりってフツーにあることだから、テーマとしては古典的だなって思った。
『鰐のポーズ』は境遇は同じでも捉え方が違うことで、あれ、そっち側の人?っていきなり醒める感じが、人間らしくてよかった。つぶれてたほたての最中とか、描写がいちいち意味深で、何かを暗示してるのか??とか、いちいち考えてしまうのが面倒だった(考えなかったらいいんだけど)。でも、とりあえず、むっちゃんは親友ではなさそう笑
『川はおぼえている』現代にそんな出会いあります?宇津木さんが、スラスラと意味深なことを言い返すから、実在してる人なのか、「見えてるだけ」の人なのか途中から信用できなくなった。タイトルが怖いせい?
『背』は本当に可哀想な物語。でももう乗り越えても良くない?おじいちゃんも黒木君も悪気があったわけではないのだからさー。あはは!そうなのよー、可愛いでしょ。と言える日かくるといいね。でもSNS活況のこの時代、もっともっと被害者が増えそうですね…
『湯気』最近の子はそんな理由でタトゥー入れるくらい心理的なハードル低いんですかね。そんな子やめな、とおばちゃんは遠藤君に言いたいです。
『いくつもの窓』これはお仕事系ドラマを見てるようで、私の中では吉岡里帆ちゃんが、ヒロインです。保険営業はキツそうと常々思っていたからすんなり物語入り込めた。画材屋さんで額を買うっで経験がとてもうらやましい!画材屋やんの赤いエプロンをした赤井さん、さりげなくいいことを言う、そういう人になりたいな〜。
「祖父は本当に自分のためだけに絵を描いていた」
自分がやりたいことがわかってる人、実行できる人が一番幸せだよ。がんばれ、かっきー!
Posted by ブクログ
くどうさんの短編集。正直、響いたのは本のタイトルにもなっている「スノードームの捨てかた」のみ。
他の話は終わり方がスッキリしなくて消化不良な感じ。途中のくどうさんらしさが見える比喩や、どうなるんだろうとワクワクする展開は面白かったけど、表題の作品以外に印象に残る話はなかった。
結婚して子どもがいると持ってる人、かぁ。確かにそう思われるのかもしれない。でも結婚している人は、ちゃんと独身の人生を手放している。どんな人生でもそれが私にとって正解だと信じて生きて行きたいし、他の人に対してもそう思える人でありたい。
Posted by ブクログ
表題作の「スノードームの捨てかた」と「湯気」、「いくつもの窓」が印象に残った。
「スノードームの捨てかた」は、三十歳のリアルな姿が描かれていて共感しやすく、少し余韻の残るラストが良かった。
「湯気」は、わかるようでわからない結婚前の男女の不穏さが描かれている。一件、仲睦まじく幸せなように思えるが、1つの大した欠点ではない部分に目を向けるとそれがとんでもなく大事のように思えるような感覚がわかりやすかった。
「いくつもの窓」の主人公はどことなく不幸せだ。自分にとっての理想と現実のギャップに苦しんでいる。そんな主人公が最後に平凡であることの穏やかさを最後に少し取り戻せたような気がして、読んでいて安堵した。