スノードームの捨てかた

スノードームの捨てかた

1,617円 (税込)

8pt

10年後に思い出す。そんな日は突然やってくる。

『わたしを空腹にしないほうがいい』『うたうおばけ』『湯気を食べる』がロングヒット&話題沸騰!!

ままならない人生に巻き起こる、心ざわつく悲喜こもごも――。
エッセイで日常のシーンを鮮やかに切り取り掬い上げてきたくどうれいんが描く、風味絶佳な初の小説作品集。



「そうだ。この間、酔って穴掘ったんだよ」「穴?」「どこに」
高校時代からの三人の友情は、公園の穴に吸い寄せられてゆく。(「スノードームの捨てかた」)

「いいんだよ、バイキングって『ご自由に』って意味なんだから」
同じヨガ教室に通う美女・ようこさん。彼女の“秘密”を知った私は――。(「鰐のポーズ」)

「どういうことですか」「こういうことです」
別れた恋人との指輪の処分に迷うまみ子が出会った、しゃがみ込む男。(「川はおぼえている」)

「すみません相席いいですか」
美術館の監視係をするわたしに舞い込んだ恋の予感、のはずが……。(「背」)」

「なにか直してほしいところ聞きたい、時間つくるから、つくって」
――結婚目前の彼女からの不穏な質問。(「湯気」)

「あら、じゃあもう決定だ、正解だ、運命だ」
仕事を辞め、虚ろな毎日で見つけたのは、一枚の祖父の絵だった。(「いくつもの窓」)


思ってもみなかった。こんなに心ざわつく日がくるなんて。
くどうれいんが描く傑作6篇。

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  • カテゴリ
    小説・文芸
  • ジャンル
    小説 / 国内小説
  • 出版社
    講談社
  • ページ数
    208ページ
  • 電子版発売日
    2025年05月28日
  • コンテンツ形式
    EPUB
  • サイズ(目安)
    4MB

閲覧環境

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スノードームの捨てかた のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    読書が中々進まなくて積読が増えていく最近は、新しい作家の本を読むのも怖くなっていたから、この年(35歳)になって好きな作家さんができるとは思っていなかった。
    そんな中で美しい装丁と、『スノードーム』というワードに惹かれて手に取ったこの一冊で、とても好きになれた、くどうれいんさんとの出会いの本です。

    0
    2025年12月01日

    Posted by ブクログ

    ひとつひとつの話が全く別の顔なのに、作品としての一体感が凄い。上手く言語化できないのが惜しいです。

    個人的に刺さったのは「背」「湯気」でした。
    「好きだからこそ」の感情がすれ違う時、人は自分に立ち返り、相手を見つめようし、それでも見つめ切れずに破綻してしまう関係がある……そういうことを描いているの

    0
    2025年11月10日

    Posted by ブクログ

    やっぱりくどうれいんさんが好きだなぁと思うのは
    エッセイも詩も小説も、どれもが特別な日だけが大切じゃなくて毎日の中に特別を見つけ出すのが上手でそれが心地良い
    今回は小説なのでいつも読んでるエッセイではなくフィクションが効いていて春のうたたねの時に見る夢のようなどことなく現実と夢の境目がすこしぼんやり

    0
    2025年10月27日

    Posted by ブクログ

    めちゃくちゃおもしろかった。くどうれいんさんの小説、大好き。
    どの短編も30歳前後の女性の話で、転職、同棲からの結婚、友達関係、、、と割とお馴染みなキーワードだけれど、
    こんなにも、オリジナルで瑞々しいストーリーになるなんて、すごすぎ。
    よくあるささやかな日常、とかじゃ全然なくて。他人や自分と向き合

    0
    2025年08月21日

    Posted by ブクログ

    さすがです。
    粒ぞろいの短編小説6編。
    エッセイの瑞々しい表現は、そのままに。
    小説の方が、しっとりと落ち着きがある印象。

    エッセイが陽で、小説は陰。とまで言わないまでも、深部に降りていって苦労した感じが伝わる。

    表題の「スノードームの捨て方」とあるように、
    『捨てる』が底辺に流れてる。

    ネタ

    0
    2025年08月17日

    Posted by ブクログ

    誰もが感じたことがあるけれど、感じたことを忘れてしまうような気持ちのたからばこ。

    「スノードームの捨て方」
    天秤に例えるところが好き。子供心を忘れずに集まれる友達っていいな。
    「鰐のポーズ」
    言いたいことと言えないこと。本音と建前、世間体。

    0
    2025年11月26日

    Posted by ブクログ

    全体的に読みやすくて、詩的で素敵な会話が多い短編集だった。

    「スノードームの捨て方」の中で既婚の登場人物が
    私も独身の人生を手放している
    というふうなことを言っていたのに引っかかりがあった。

    「結婚=正解の人生」とは思っておらず、結婚はいろいろな選択肢の中で選んだものだとこの登場人物が話していた

    0
    2025年11月18日

    Posted by ブクログ

    なんてことない、けれども何よりも現実で人間らしい短篇集。『湯気』がなんとも言えない嫌さと、愛情とを感じてすごく好きだった。

    0
    2025年10月05日

    Posted by ブクログ

    この中で印象に残ったのは 背 美術館の監視員はどんな風にそこに座っているのだろう と思っていた 正に思っていた通りだと思いきや 実は過去にトラウマがある 頑張って生きてる人達の何気ない描写を書くのが上手いなぁと思う

    0
    2025年09月15日

    Posted by ブクログ

    装丁のうつくしさ?静謐さ?に目を惹かれるんですよね。本を読み終わると本の内容に即したモチーフだって気づくのも楽しい。
    なにかが劇的に変化したりあっと驚くような出来事があるわけじゃない。日常を切り取ったようなお話にところどころに共感しながら読みました。自分と年齢が近かったり性別が同じだったりしたから余

    0
    2025年09月14日

スノードームの捨てかた の詳細情報

  • カテゴリ
    小説・文芸
  • ジャンル
    小説 / 国内小説
  • 出版社
    講談社
  • ページ数
    208ページ
  • 電子版発売日
    2025年05月28日
  • コンテンツ形式
    EPUB
  • サイズ(目安)
    4MB

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  • 【閲覧できる環境】
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