あらすじ
ミステリー文学賞&年末ランキング4冠! 本格ミステリーの新時代を告げた記念碑的傑作!
かつては探偵事務所で働き、いまは「何でもやってやろう屋」を自称して気ままな生活を送る「俺」成瀬将虎。
ある日、高校の後輩のキヨシの頼みで、彼が密かに惚れている久高愛子の祖父の不審死と、高額で布団や健康食品を売りつける蓬莱倶楽部の調査を引き受ける。
そして同日、駅のホームで飛び込み自殺しようとした女・麻宮さくらを助けたことで、運命の歯車が回り始める――。
蓬莱倶楽部の悪徳商法を調査する将虎の軽妙なハードボイルド探偵の活躍を楽しむあなたに、ラストで襲い掛かる大どんでん返し!?
日本推理作家協会賞、本格ミステリ大賞ダブル受賞&「このミステリーがすごい!」「本格ミステリベスト10」で第1位!
中居正広さんほか、たくさんの著名人も激賞!
二度読み必至の究極の徹夜本です。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
数あるミステリーの中のマイベスト作品。
読んでいたものが足元から崩れ去る経験はなかなかできるものではない。記憶を消してもう一度読み返したい。
タイトルの意味がわかった時には鳥肌が止まらなかった。
Posted by ブクログ
何年振りかの読書、最初に出会えたのがこの本で良かった。
なんとなく抱いていた違和感が徐々に現れてきて。単純な自分はまんまと騙されて。
みんなの年齢を考えるとなんともいえない場面はあれど、とってもおもしろかったです^_^
全て分かった上で、もう一度読み返したい。
Posted by ブクログ
紛れもない最高の名作でした!
小説のタイトル回収にこんな腑に落ちたのは生まれて初めての経験。
想像を絶する読後感が待っている…。
未読な方は体感せよ、この読後感を。
Posted by ブクログ
大どんでん返しと聞いていて身構えて読んだけれど、まんまと騙された
終盤は読む手が止まらなかった
クライマックスの時、前のページ見返すこと間違いなし
葉桜の季節に君を想うということ
元私立探偵の成瀬将虎が
同じフィットネスクラブに通う高校の後輩キヨシの頼みで、彼が密かに惚れている久高愛子の祖父の不審死と悪質な霊感商法の調査を依頼された。
そんな折、線路への飛び込み自殺を図ろうとしている間宮さくらと出会う。
前々から気になっていた歌野晶午先生の作品
桜前線も近づいてきたので読んでみようかなと…(葉桜とは
序盤から少し違和感を感じながらも
読み進めていくと あ…やられた。って感じの典型的な叙述トリック
物語のあらゆるところに鏤めてある伏線の数々を見事に回収していく様に
終盤は一気に読み進めてしまいました。
是非、再読したいと思った作品です。
紙と鉛筆のご準備を
2回読みました。1回目を読み終えた時に色々なことを確認したい衝動に駆られ、2回目は紙と鉛筆を準備して読みました。ミステリーの内容も最高でしたが、歌野さんの読者に対するメッセージ性もあって、読後にあたたかい気持ちになりました。とても素敵な作品でした。
Posted by ブクログ
最初に持っていた登場人物のイメージが、最後でしっかり覆されました。なるほどこれはやられた…。
何でも屋の成瀬が、自殺しようとしたさくらを助けたことから始まる事件。途中途中に入る回想シーンもどういうことかと思ったけど、最後で納得。
Posted by ブクログ
ページ数が多いが、最後まで楽しく読む事ができた。
どんでん返しにも色々あるが、割と王道パターンの年齢の返し。
視点が最後の方でガラッと変わるので、そうだったのか!となる部分があり面白い。
ただ、書き方や現実的な観点では多少無理があるシーンもあったかなと思う。
Posted by ブクログ
少し生々しい表現が多いため人を選ぶ作品ではありますが、個人的には嫌悪感なくすんなり受け入れられました。
人には勧め辛い作品とは思いますが刺さる人にはとことん刺さる本だと思います。文章ならではの叙述トリックを楽しめてよかったです!
Posted by ブクログ
歌野晶午さん初読み。
はい、見事に騙されました!ってかなんかずるくない?
完全に若者の恋愛感動もののイメージで読んでた。まさかこんな結末とは!
歳を重ねても、成瀬のように元気はつらつ「なんでもやってやろう屋」精神で生きたいとは思いました。
マジで最初のおじいさんが亡くなったに完全に騙された!ぷんぷんである。
Posted by ブクログ
まさかそうだったとは!と見事に騙された。
途中積読になってしまったので、少し読み返しつつ。
クセありハードなインパクトあるストーリー。
苦手な描写もあったけど、全体的に結構楽しめた。
(強烈だけど)
とにかく、まさかそうだったとはね。
Posted by ブクログ
だまされた!みんなも言ってるけど!
叙述トリックの作品って種明かしされる瞬間が1番面白いと思います。まあミステリー全般そうですが。
ヒロイン?と何か起こりそうな雰囲気やヤクザに潜入するハラハラした感情で、全く気付かず読み進めてしまいました!
でも主人公にはところどころ共感出来なかったし、作者も感情移入するには主人公と歳の差があるように思えるので、何を思って書いたのかすごい気になりました
Posted by ブクログ
2003年の作品
ガラケーだしセキュリティや個人情報に対する意識も薄い。
だからこそできる探偵業ではある。
主人公が「何でも屋」ではなく「何でもやってやろう屋」と謳っている理由に一貫性があって最後まで信念を貫く様がよかった。
ただ冒頭から感じてしまった生理的な嫌悪感は最後までどうしても拭えず…
作者は意図的にそう書いたのだろうけど、プラトニック恋愛を求めていながらやることやって女性を軽視する発言はちょっと無理。
特定のパートナーを持たない男って、経験人数が多いだけでなぜか自信持ってて、女性を満足させられていると勘違いしている。その典型例すぎて。
Posted by ブクログ
ほんためで紹介されていたので、
これは読まなきゃと思い、即購入。
正直な話、物語中盤までは読んでいて苦痛だった。
というのも全く関係のないような、
数軸で物語が進むからである。
・さくらとの恋愛
・愛子に依頼された事件
・節子の被害状況
・ヤクザに潜入した過去
・安さんの娘さんを捜索
様々な視点かつ、時間軸が変わるため
構成的に読みづらい。
そして、これらの要素がどう着地するのか
分からないため道中、退屈にも感じた。
しかし、物語終盤、怒涛の面白さだった。
ドンデン返しの作品の中でも、
「読者を騙す」というエンタメで終わらず、
現実世界の社会問題に考えさせられたり、
自分の人生をどう生きるかを問う、
そんなきっかけをくれる作品であった。
私自身、来年度から社会人になるため、
これからの人生をどう使うか悩むことが多い。
年齢的にやりたいことは諦めるべきなのか、
安定的に生きるべきなのかと、
どこか将来を悲観的に捉えてしまう。
けどこのトラさんの言葉でスッと、
自分の心が楽になれた気がした。
何をやるにも、何を始めるにも、
遅いなんてことはない。
至極、当たり前のことかもしれないが、
その当たり前で生きるのは思いのほか難しい。
だからこそ、また同じ悩みを抱えたら、
この作品に立ち返り、将来に悲観することなく、
新たな気持ちで一歩を踏み出したい。
Posted by ブクログ
2025.11.11 Audible聴了
叙述に見事に誘導されて、解決編では「あれ???」となってしまった。展開も分かりやすく、話が行ったり来たりするが、「あの話はどうなった?」「あの話の続きがきた!」と次が気になり一気に読んでしまうような内容。高齢者になってもそれぞれに若々しさや爽やかさを感じられる内容だった。高齢社会に対するメッセージのようなものも感じられた。
Posted by ブクログ
ベタベタの恋愛小説かと思って読んでいなかった。しかし、「現代ミステリーのベスト1」と謳われているのも納得できるほど面白かった。さすがの叙述トリックです。
Posted by ブクログ
最後にどんでん返し。
そのまま最初に戻ると、なんとなく違和感だった表現が受け入れられるようになった。
主人公の語り口がキザな感じなのと、ミステリーでヤクザ使うのが、表現として暴論な気がして苦手。
作品紹介も何も読まず予備知識なしで読み始めたので、冒頭は推理小説とさえ気付かず、作品の雰囲気や話がよく飛ぶなという印象。
終盤、こういう読者のミスリードの仕方は好きじゃないなと少し嫌な気分になりましたが、最後の主人公の語りは力強く引き込まれました。
後半、えっ?えっ~って感じでした。最初に人物のイメージを頭の中で設定してしまったので最後ものすごい違和感でした。なので、内容をわかったうえで人物イメージを設定しなおして2回目よみました。
題名からして、もっと穏やかな内容かなと思ったのですが…
けっこうハラハラドキドキな内容で とても読みごたえあり、騙されました。
Posted by ブクログ
ウラスジに「究極の徹夜本」って書いてある。確かに、今、午前1時前…明日、仕事やのに…
(感想は後日書きます!)
いきなりあのシーンからなんで、元気はつらつハードボイルド系なんかと思ってた。
どんでん返し系と聞いていたのにな?と思いながら、ず〜と読んで行くと、最後の辺りであった〜
こんな微笑ましいというか何というかのどんでん返しとは!
もう一度、読むと更に風情があるかも?
桜にも満開だけでなく、紅葉もある!若いモンには負けてられん!頑張れおじいちゃん!
林語堂『人生の黄金時代は老いて行く将来にあり、過ぎ去った若年無知の時代にあるにあらず。』
初読は絶対にネタバレなしで
1度読み終えた後で、すぐにもう1度読み返したくなった。そして、そうした。1冊で2度美味しいとはこの本のことだ。どこで自分がミスリードされたかを見つけるのも楽しいし、何しろ物語の風景そのものが別のものになる。マジックを好むように、人間は正々堂々と騙されることに快感を感じるのかもしれない。この本も、一流のマジシャンのように上手く私を騙してくれた。もちろん内容も面白く、一気に読めた。思えば、内容と似つかわしくない題名の雰囲気も伏線だったのだろう。
話を整理するのに時間がかかった
気が付くと「んっ???」何の話をしてんだ。
ストーリーをどこか見落としたかと思うほどだまされた。
色々突っ込みどころはあるが、
人間の先入観や想像力を見事に利用した話だった。
Posted by ブクログ
おすすめミステリの常連本なので、何度も手にして何度も途中で断念してきた。
ようやく読み終えた。
警備員などを掛け持ちしつつ生活する、元私立探偵の成瀬将虎。自殺を図ろうとした麻宮さくらを助けて、彼女と縁を持つ。
そんなおり、フィットネスクラブの知人、お嬢さまの愛子から悪質な霊感商法業者の調査依頼を受けるが。
回想や成瀬以外の視点やらが混じってだんだんと今読んでいるのがどの時点なのか混乱してくる。
混乱の原因を考えていたら、あら?もしかして、と気づいてしまった。
それでもやっぱり、最後の展開にはやられたー!って思う。
ラストの5行が未来に対して力強いから、読後もいい感じ。
ただ、途中の裏社会の辺りが辛くて、やはり読みづらい本だった。
Posted by ブクログ
どんでん返された。けどキヨシが高校生だって書いてたのはミスリードって言えるけど、ちょっとずるいやんって思ったり思わなかったり。
ミステリとしての完成度の高さと、どんでん返しの驚きに注目が行きがちだが、人は年をとっても、何歳でも、気力を持ってやりたいことを好きなだけやっていいのだというメッセージがメインである作品だと感じた。
この本は、「〇〇するにはもう遅いか、、」と思った時に、ぜひ最終章だけでも読み返して欲しい作品だ。
今の自分も、22歳という若さで破天荒な恋愛や、仕事などの将来の選択肢など、色々と諦め始めているのを否めない。80歳まで生きるとして、あと60年程を後悔に生きるのかと考えるとすでに気が滅入る。どうせならこの人生、やりたいことをやりまくろう、それでも恐らく時間が足りないのだから。と思わせてくれる作品だった。
Posted by ブクログ
自分の中でのハードルを上げすぎて、そこを超えてはこなかったというのが正直な感想です。
この作品の叙述トリックは初めて味わうものでもちろん終盤正体が明かされる場面には驚きました。しかし主人公の過去編(ヤクザ探偵、千絵を訪ねて三千里)の内容が濃すぎたが故に肝心な事件に関する内容の重厚感があまり感じられませんでした。
ミステリを前面に意識しすぎて読んでいたのでこう感じましたが、恋愛小説のスパイスとしてあのトリックを用いていたり、主人公のヒューマンドラマとして読めばより純粋に本作を楽しめたと思います。
過去の出来事と現在の事件、そして恋人
様々なものが交錯していて一つ一つが繋がる感覚は気持ちよかったです。
Posted by ブクログ
友人を助けるために悪徳商法の会社に立ち向かう話しかと思いきや。途中でびっくりさせられる。真実が分かり、ガラッと印象が変わる後半。文庫本裏表紙にある二度三度読みたくなるに納得
Posted by ブクログ
2回読みましたが、霊感商法にのみ絞って展開しても良かったのではないかな。ヤクザの残虐な場面は必要?私には難しかったかも。まあ、元私立探偵さんが主人公だからかな。途中で年齢構成が混乱しました。
Posted by ブクログ
堅苦しくなく、テンポ良い文章で読みやすかった。 終盤あるところから、「あれっ」ってなり出してちゃんと騙されてたことに気づいた 笑
ばらばらしててどう繋がるのか疑問だったものも納得ができて、面白かった
だけど、「そこで終わって欲しくなかった」「その後は?」 という気持ちが残って少しもやもやしてしまった。
途中まで前世とかが関わってくる恋愛を想像してました
Posted by ブクログ
「どんでん返しがあるミステリー」といった内容で紹介されており、手に取った。
なるほどストーリーは面白かったのであるが、一番最後の展開だけはあまり納得も共感もなく。(自身が恋愛要素の小説が苦手だと再認識した。)
Posted by ブクログ
ミステリーということで犯罪、殺人、事件、という点で話が進むのですが、著者はこの書を通して「バイアス」に関する啓蒙をしたいのではないか?と思わせるトリックおよび顛末だった。
話自体はスイスイと読めてしまうほどに面白いが、トリック(所謂、叙述トリック)に関してはやや低評価かなと思った。
Posted by ブクログ
難解なミステリーで長いドラマを観ているような感覚に陥った。
読者全員が物語中盤から違和感を感じてページを捲るごとに???が増えていく作品。読書中は登場人物達に見事に振り回されました。
奇怪な殺人事件を追っていく中で回想される主人公の過去と現在に翻弄されること間違いなし!新たな角度のどんでん返しミステリーに読後の余韻が冷めることを知りません。
Posted by ブクログ
主人公がバイタリティに溢れすぎてて若干無理矢理感あるけど、叙述トリックとして普通に騙された。
(トラックの荷台のシーンで時代はちょっと気になった)
Posted by ブクログ
最後の種明かしで頭の中で想像していた情景が早送りされて時計が進む感覚になった。
急にパステルカラーがビビッドカラーに更新された。
愛子は華奢なか弱い少女
妹綾乃は元気な大学生
さくらは綺麗な女性
というように頭の中でイメージされていた。
キヨシの高校生という設定
愛子の「おじいさんが亡くなったの」
という表現はとても絶妙。
何歳でも高校生にはなれる、確かに。
途中キヨシがお酒飲んでいるところや
将虎と綾乃が、オンボロアパートに2人で住んでるというところに
ん!?と違和感を覚えたことを最後まで読んで思い出した。なるほど、読み終わってから納得。
さくらは蓬莱倶楽部と繋がりがあるだろうな、とは予想できたけど、さくら=節子は予想してなかった!
悪を退治するまでのストーリーも盛り込んでくれているとスカッとしたな〜という、もやっとはあるけど
面白かった!最後まで一気に読めた作品。
Posted by ブクログ
あぁ、そういうオチかぁという感じ。そこそこの長編だと思うが、オチらしいオチかと言われると読後の爽快感はあまりない。叙述トリックとしてどうかという点はおいといて。
結果的に登場してた人たちの共通項は年齢だったわけだが、そこに見え隠れしたジェンダー感というか人物像に少しネガティブな印象があったのは、その年齢設定ゆえかもしれない。それはつまるところ、ある意味正しく(というとそれもまたバイアスなんだけども…)、今それを読むとムズムズする違和感というか世代的なギャップも感じてしまう。
話が途中でよくわからなくなって読み返したせいか、そのギャップが際立ってしまった。一気に読むほうがいいかもしれない作品。