ブックライブの高評価レビュー

小説・文芸の高評価レビュー

  • アルプス席の母

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    息子にとっての父親の存在の大きさと、母親の偉大さ。
    当事者にならないとわからないスポーツ強豪校の裏側を垣間見れたのも面白かった。

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    2026年09月08日
  • 彼女が最後に見たものは

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    ネタバレ

    切なくて胸がぎゅっとなりました。
    それぞれの事件が、複雑に絡み合いながらも繋がっていくのは圧巻でした。
    亡くなった人を思っていつまでも泣いているのは、その人の生じゃなくて死を見ている。死んだことより生きていた事に目を向けてほしいという言葉は、とても心に響きました。
    三ツ矢と田所の関係性も可愛くて好きです。

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    2026年09月08日
  • 機龍警察 漆黒社会

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    シリーズのファンなので迷わず星五つ。過去のシリーズの中でも読み応えのある作品なので、初めての読者もきっと好評価になると思う。

    今回は中国黒社会大幹部の生い立ちに始まり、ある警部補の殉職を経て、最後はその大幹部操る機甲兵装と、警視庁龍機兵との戦いにつながる。結末はいかに。

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    2026年09月07日
  • 書店ガール 4 パンと就活

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    ネタバレ

    書店ガールの4作目。

    主人公が交代。
    亜紀に憧れているアルバイトの愛奈と、
    別の書店の契約社員の彩加。

    愛奈は就職活動の時期を迎え、積極的に活動を開始する友人たちについていけず、
    彩加は正社員採用と同時に駅中店の店長を打診される。
    二人ともいろいろあるが、
    愛奈は万引きにあったり、理不尽な客にあたったりとへこみながらも
    自らの考えでフェアを開催して就職活動にも前向きになれるし、
    彩香も伯母の書店がカフェ併設になることを手伝い、
    隣のパン屋の店主と親しくなりながらも、駅中書店の店長となる。
    お仕事エンタテインメントというよりも、成長物語かな。

    隣にパン屋があるブックカフェ、うらやましいかぎりだ。
    それと、
    文庫の最新刊が『ソロモンの偽証』というところに時代を感じた。

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    2026年09月07日
  • TUGUMI 新版

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    この本には恩義がある。

    私は小学生の頃小説が読めなかった。「かいけつゾロリ」や「ダレンシャン」とかも含めてだ。
    読むと文字が視界を滑っていき、全くどこを読んでいるのかが分からなくなった。

    中学生の時この本と出会った。といっても国語のテストで一部が使用されていたのを(テストなので渋々)読んだのがきっかけだった。どの章が使われていたかも、何のテストだったかも忘れてしまったが、是非この本を読んでみたいと近所の本屋に行ったことはよく覚えている。名著なので当然置いてあった訳だが、見つけた時は本当に嬉しかった。

    この本でやはり一番面白いのが幽霊ポストだろう。なぜ少女つぐみがまりあに対し、あの様ないたずらをしたのか。それは祖父を失ったまりあを心から慰めたいと思ったからだ。けれどつぐみのプライドがそれを許さなかった。だからあの様ないたずらを仕掛け、真意をまりあに解釈させた。(最後の手紙がその種明かしとなっている。)

    文章のみでここまで人間の複雑性を表現できることに感動し、以降本を読むのが好きになった。ありがとう。

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    2026年09月07日
  • 変身

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    20年ほど前に読んで、まったく新しいタイプの恐怖心にねっとり包まれた感覚がした。はじめて感じる衝撃で忘れられない。
    二度と読みたくないと思っていたのに最近また読んでしまった。
    自分自身が虫が大嫌いなこともあり、もし自身がそのものになったらどうしようと本気で考えてしまうくらい、語り口は現実的。こういうのをシュルレアリスムと言うのか。 
    家族の反応の場面が特に残酷。 
    また10年後に読んだら、この物語の趣旨に気づけるだろうか。

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    2026年09月07日
  • 南総里見八犬伝(2)五犬士走る

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    けっこうバタバタと人が亡くなるが、ピンチに次ぐピンチで先が気になる展開。1巻より犬士たちのキャラも立ってきた。この巻では世四郎・音音夫妻が好きだなあ。道節もちょっと癖がある感じで良い。

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    2026年09月07日
  • 六人の嘘つきな大学生

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    ここ最近の中でこれを超える作品は無いと思った一冊。
    浅倉さんの作品を初めて読んで、
    他の作品ももっと読んでみたいと思いました。

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    2026年09月07日
  • おいしいごはんが食べられますように

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    ネタバレ

    ほっこりなんてしてなかった。
    食べることに興味はなくて、美味しいなんて形だけ。
    相手を喜ばせるために大袈裟に。身に覚えがある。

    マドンナを横目に真面目に過ごす。
    これが正解だと自分に言い聞かせて真面目に。あの子、今どうやって生きてるのかな。また誰かに助けて貰ってるのかな。もうその誰かになんてなりたくない。でもならなかったら私は悪者。性格が悪い。
    たいへんだね、ほんとに。

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    2026年09月07日
  • ぼくん家の神さまたち[改題・新装版]

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    ネタバレ

    『ぼくん家の神さまたち』は、以前刊行された『ぼくんちの宗教戦争!』を改題した新装版とのこと。

    簡単なあらすじは、小学5年生の征人が主人公。両親と幼い妹・ミッコの4人暮らし。ところが父親が交通事故に遭ったことをきっかけに、平穏だった家庭が崩れ始める。
    苦しい現実から救いを求めるように、父と母はそれぞれ別の「神さま」を信じる…別々の宗教にのめり込み子供達を取り込もうとするので、家族はバラバラに対立状態になる。幼い妹の精神状態もギリギリとなり、征人は友だちの協力で家を出ることを決意する。

    記憶にまだ新しい安倍首相の暗殺事件…宗教二世の屈折した犯人によるものだった。
    我が家はノンポリで無宗教(お墓は浄土宗のお寺だけど)だけど、親が元々宗教や政治関係にどっぷり染まっている家庭に生まれた人が、自然と信仰してしまう例を知っている。しかしこの小説のように両親がそれぞれ違う宗教を支持しており、子供に信仰を強要し巻き込もうとする。時には体罰まで与えたら、逃げ場が無く、従わざるを得ない。おまけにこの小説では片想いの女の子や担任の先生まで、父親の信仰している宗教の信者なのだ。

    また、家族に不幸なことが続き、宗教に救いを求めることも多いと聞く。ただ単に信仰してるだけならまだいいかもしれないが、お布施として家の財産をそっくり寄付するなんてことも…。

    思い悩んだ主人公の征人は、両親にある日懇願する。
    『二人にお願いがある。宗教の活動をやめてほしい。それができないなら、せめてお父さんもお母さんも同じ神様を信じて欲しい…』

    何か宗教を信仰している人を否定するわけでは無い。信仰は自由だ。だからこそ宗教問題はなかなかナーバスな問題ではある。こういったテーマで小説を書いたこと自体、貴重なことかもしれない。

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    2026年09月07日
  • 御手洗潔の挨拶

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    探偵御手洗潔シリーズ初の短編集。作品名に"挨拶"とあるように、探偵御手洗潔の人物像をいくつかの角度から紹介されているのうな作りになっています。
    もちろんそれだけでなく、ミステリとしてもしっかり楽しめるものになっていますし、それぞれの話がけっこう雰囲気の異なる作風になっていて飽きさせません。

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    2026年09月07日
  • 屁理屈と哲学

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    めっちゃ面白い!まさに「小川哲神回切り抜き集」
    クスッと笑えるものからスン…っと落ち着いてしまうものまで色々ある

    最初は、何も考えずに笑える文章が細切れに書かれてるのかと思ったけど、哲学とか概念に関して触れてる文章が多くて、1話1話は短いとはいえ読み応えがある
    あと、ちょこちょこ出てくる文章で、小説という矛盾を孕んだ存在がこの人は大好きなんだろうなと思わされた

    小川哲という人間の考え方というか物の見方というかスタンス結構好きだなーと改めて思ったので、次は『言語化するための小説思考』読みます!

    哲学やら思想について考えるのは好きそうだけど、神様とかスピリチュアルめいたことは全然信じて無さそうだった笑

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    2026年09月07日
  • 告白

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    ネタバレ

    誰も救われない物語だった。今回も最後はとてもえげつない終わり方で、湊かなえさんの作品らしい読後感だった。

    事件関係者それぞれの視点が順番に描かれていく構成が面白かった。一方で、読んでいて強く感じたのは「知識がないこと」と「先入観で判断すること」の怖さ。HIVをはじめ、シングルマザー、ニートや引きこもりなど、世間から正しく理解されていないものが物語の中で描かれていた。知らないからこそ恐れ、決めつけてしまう。そんな人間の怖さを感じた。

    直樹と母親の関係も歪んでいて、母は息子を大切に思っているようで、自分の理想を押し付けているようにも見えた。「育て方が悪かった、失敗した」と子供に言えてしまうところも怖かった。

    修哉も勉強はできるのかもしれないが、自分より劣っていると思っている人間を馬鹿にするところが気になった。勉強だけで人を測ることはできない。母親に気づいてもらいたいという動機で幼い女の子を殺そうとし、ましてや同級生を殺してしまった彼を見て、「馬鹿はどっちなんだ」と思ってしまった。

    本当に嫌な気分になる小説なのに、なぜかまた読みたくなる。この「イヤミス」の病みつきになる感じが、湊かなえさんの作品の魅力なのだと思う。

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    2026年09月07日
  • ハウスメイド2 死を招く秘密

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    ネタバレ

    前作以降、夫婦間のトラブルバスターとして評判となったミリー。夫からの暴力に苦しむ妻から夫への推薦、そうとは知らない夫からの依頼により、ハウスメイドとなるが。。。
    本作では正義感を発揮するミリーが、その性質を利用され、億万長者の夫の遺産を狙う妻から利用され、陥れられる。最後はまさかの人物により、物語は収束に向かうが、出版社はもう少し気遣いをして欲しい。主人公含めて4〜5名しか記載してない巻頭の登場人物一覧に載ったモブキャラは明らかに怪しい。それを差し引いても充分に面白い物語だけど。

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    2026年09月07日
  • 御手洗潔のダンス

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    探偵御手洗潔シリーズの短編・中編集。作者は派手なトリックや設定も得意なので、短編も映え、安定した面白さです。もちろん御手洗潔シリーズ以外の短編集も良いのですが、御手洗潔が登場するというだけで数段階上の面白さが約束されます。
    特に長編以外ではとんでもトリックがちょくちょく使われるのですが、背景描写などは丁寧にされていてギャップも面白いです。またその恩恵により今読むと、30年以上前の東京の雰囲気を味わう事もできます。

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    2026年09月07日
  • 編めば編むほどわたしはわたしになっていった(新潮文庫)

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    編み物作家の三國万里子さんのエッセイ。このタイトルだが、編み物作家になるまでのストーリーではない。あとがきで作者が「編まなくてもわたし」、「編むことをやめれば私がなくなる」わけではなく「編まない自分が始まる」だけだと思うようになった、と書いていたのが印象に残った。どの話も良かったが、中でも 23歳 という話が良い。また何度も、ゆっくりと読み返したい一冊。

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    2026年09月07日
  • 身元不明 特殊殺人対策官 箱崎ひかり

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    かなり読みにくい。専門用語のオンパレード。が、我慢してでも最後まで読むべき。トリック含めてかなり面白い。

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    2026年09月07日
  • 真昼にも星が光ると知ったのは

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    思っっ…たよりも倍よかった…特に最後。
    真昼にも星が光ると…の部分…。素敵な言い回しだったな。障害者って昔は使っていた言葉だけど、今は確か障碍者?かな。この本を読んで思ったのは、この言葉はそもそも“障害がその人にある”という意味ではなくて“生きるために乗り越えなければならない障害が多い方”って意味だったのかもしれないな、と。

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    2026年09月07日
  • 海月の骨

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    前作も良かったけれど、今作も一気読みするほど良かった。

    『アフターブルー』のときもそうだったけれど、自分の知らない世界で、誰かのために動いている人たちがいることを改めて感じた。

    知らない世界を少しだけ覗かせてもらったような読後感。 二課と特課のコラボも、いつか読んでみたい。

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    2026年09月07日
  • あやかし草紙 三島屋変調百物語伍之続

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    ものすごく意外な感じがした。恋して、惚れた腫れたがあって、嫁入りする、というのでは全然なくて、なんとなく心地いい、いるのが当たり前な存在を、ちゃんと掴んだ、という感じ。うん、十分、がんばったんだよ、何かポーンと特別なことが起こるのではなく、日々丁寧に生きて、一話一話を大切に聞いて、だんだんと前を向くようになっていったんだと思う。この嫁入り、じわるなぁ。

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    2026年09月07日