小説・文芸の高評価レビュー
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黄金風景
清々しい読み物だ。「負けた」ことが、気持ちの良いものだ。
皮膚と心
最後「そう言われて私は、恥ずかしく思いました」が、わたしも、恥ずかしい気持ちになった。自分の頭のわるさが、わかり、また、皮膚病がサッサと治って、ばかみたいな自分を自覚した、それだけが残ったと思った。
善蔵を思う
丁度読んでいた時、自分は失敗したのではないかと苦しい心持ちであった。そうしたら最後、薔薇が偽物でないことが分かり、主人公の心が明るくなるにつれ、わたしの心持ちも明るくなった。「神は、在る。」と見て、ホッとした。間違いでなはないのだ、大丈夫なんだ、と思えた。心が泣いていた。
きりぎりす
昔から、お金を持つ -
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雑誌『ダ・ヴィンチ』の人気連載「短歌ください」の単行本第6弾。
読者が投稿した短歌の中から、歌人の穂村弘が選んだ短歌がコメントつきで掲載される。
いくつか紹介したい。
二歳児に眼鏡のレンズの色を問い「しろ」と言われたときの春風 (古河惺)
この短歌は俺が短歌をはじめて間もない頃に掲載されていた記憶がある。穂村さんのこの短歌に対するコメントが素晴らしくて、今でも印象に残っている。
上の短歌に対する穂村さんのコメント「「二歳児」さんは透明という言葉をまだ知らないんでしょうね。でも、いちばん近いと思う色を答えた。透明は万人の普通の正解だけど、「しろ」というその子だけの不正解には、それ以上の魅力 -
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ここ最近読んだ本ではかなり衝撃的で面白かった。1巻はメニー・メニー・シープという地球外惑星を舞台に、人間や変異した人間、アンドロイドといった様々な種族の群像劇を中心に壮大なスケールで話が展開されるSFファンタジーである一方、2巻は私たちが生活している現代社会のような世界が舞台で、パンデミックとそれに翻弄される人々を精緻に描写したかなりヘビーな作品だ。1巻と2巻で時系列が大きく前後しており、「時系列の把握が困難だ」という批判はあるかもしれない。しかし、2巻で地に足の着いた世界観を提示することで、1巻で披露された数多くのSF/ファンタジー要素が、そこから飛躍した結果であるということを巧みに示唆して
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ネタバレとても面白く一気読み。
パワハラで判断力が落ち、生活もままならないほど追い込まれた主人公は、その状態にまで追い込んできた上司殺人の疑いをかけられて…。
上記の通り、最近の社会ではパワハラによる鬱、過労死の解像度もかなり上がっているため、こうなってしまう気持ちも分かる…。辛いよね…。
と思わせておいて、実は本人の仕事の出来なさも大きな要因でした。さらに言えば、本人は自分がどれだけ仕事が出来なくて、他人に迷惑をかけているのかがまったく理解できてませんでした。
この認知のズレがこのミステリにおける舞台装置としてかなりうまく機能している。
中盤あたりから、これくらいは流石にできるんじゃない?、連絡 -
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【作品に感じた色】
パレットに並ぶカラフルな絵の具の色
瑠璃色、若菜色、緑青色、緋色、曙色・・・
文中にはたくさんの色が散りばめられ、主人公の気持ちの変化も見事に色で表現されていた。
タイトル通り『カラフル』な色が溢れており、まるで、パレットに並んでいる絵の具のような作品だった。
【感想】
少し疲れていたので、サクッと読め、心に負担がなさそうな本を読みたいと思い、手に取ったのが『カラフル』だった。
寝る前に一気に読めてしまうほどの文量に、軽いタッチの文体。幅広い年代に親しまれているのも納得の一冊である。
ただ、内容については、タイトルと装丁から受ける平和で可愛らしいイメージとは異なり、い -
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最初は難しそうな本だし、時間泥棒ってどういうことだろうと思って読み始めました。
読み進めるうちに引き込まれ
私たちが生きる現代とリンクしていることにドキッとしました。
私自身、子供に早くして!時間ないよ!とか言う事が多く
その時しか感じられない子供の体験や感性を奪ってしまっているのかなと感じました。
完成されたおもちゃを与える事で想像力をも奪っているのかと驚きました。
印象的だった部分は
「時間をケチケチすることで、ほんとうはぜんぜんべつのなにかをケチケチしている」
「時間とは、生きるということそのものなのです。
そして人のいのちは心を住みかとしているのです。」
「時間とは人間ひ -
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ニュース番組で流れた街頭インタビューをきっかけに、SNSで起こった炎上。そのインタビューを受けていたのはクラスメートの姉だった。身内が理不尽な悪評の的になっている状況を救うために白羽の矢が立ったのは、人間観察眼が優れていることでちょっとした噂になっている伊達桐人だった。伊達はそのインタビュー映像に違和感を覚えるが。――「街頭インタビュー」
結成五年目のお笑いコンビ「井の中のかわズ」。篠原美紀はその片割れであるボケの古井省吾に恋をする。うまくいきそうもない恋だったが、「井の中のかわズ」のお笑いコンテストでの受賞、省吾の気持ちの変化もあり、ふたりは付き合うことに。だけど付き合ったことで、今度 -
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ネタバレシリーズ第3巻にしてさらなる事実の発見、それによるリフレームがもたらされる痛快。
今まで一枚岩か疑うことすらなかった地球人の中での(米ソという既存フレームでない)分断、空間の飛行でなく時間の飛行の概念が導入される。
一方で、第二巻から続く「進化してきた環境が精神構造を規定する」論理は通底。各登場人物の行動を、取り囲む環境や歴史の紐解きにより解釈し、精神構造の位相まで露呈させる。
「星を継ぐ者」の解像度が高まるにつれ、地球人だけが太陽系を母星と捉えているわけではないことが明らかにされる。
同じ場所を故郷と捉える者たち、またそれを支援する別の存在といった構図は実在の歴史を思わせる。
自分た -
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ネタバレ石神vs湯川の構図で進んで石神が犯罪を隠し通すのか湯川が見抜くのか、みたいな話かと思ってたけど、(大枠はそう)そんな単純な関係の話じゃなかった。最初から石神は自分を守ることは捨てて、逃げ道も完全に塞ぎ、靖子たちを守るために企てた計画だった、
ここまで人は誰かのために自分を犠牲にできるものなのか、それなのに、最後は守った相手自ら自首をしてきて、全ての行動、想いが無駄になった石神、突然最期を迎えなければならなかったホームレス、そんな献身的すぎる言動を受け、耐えきれなくなった花岡母娘、全員の気持ちを考えると切なく、悲しく、、、凄く引き込まれる作品だった
文句なしの星5、本当に良い作品
こんな作品に出 -
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凄く面白い短編集だった。
今まで、蛍その他短編集、パン屋再襲撃、女のいない男たちを読んだが、パン屋再襲撃の次に好きな短編集となった。
内容としては相手の奥行きを測り損ねてしまう、正確には覗き込もうとするがその輪郭は当事者にしか掴めないということを多面的に述べていた短編集だと思う。
タイトルにもなっている、中国行きのスローボートや午後の最後の芝生、土の中の彼女の小さな犬など、初期の村上春樹が持つ物語を曖昧に操作する力が上手く働いた作品が多かったと思う。
輪郭が曖昧で、道が川のようにスルスルとしており、それこそ風の歌を聴けのように全体の空気感とファクター、小物でニュアンスを操作しているものが
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