あらすじ
女装家心理カウンセラーが挑む、ルッキズム小説。
読み終えた時、鏡に映る自分の顔が違って見える!
「読み終えた時、鏡に映る自分の顔が違って見える!」
と反響の声、続々!
承認欲求、カースト、婚活難民、美容整形……
なぜ人は「美しさ」から逃れられないのか?
美容室・ナルシスの鏡に置かれているのは、
一見、何の変哲もない鏡。
しかしそれは容姿に絶望した人が覗くと
一瞬で、誰もが振りむく姿になれるという
不思議なチカラを宿した鏡でした。
ただし、その姿はあくまでも仮想現実。
そして、「66日を過ぎてもなお
仮想現実の中で生きることを決めると、
元の世界でのその人物の存在は消える」
といういわくつきの鏡だったのです。
この物語の主人公は、
自身の容姿に絶望した2人の女性。
誘き寄せられるように
美容室・ナルシスの鏡へとやってきました。
果たして彼女たちが選択する未来とは――――。
女装家心理カウンセラーが挑む、ルッキズム小説。
衝撃のラストに、涙する人続出。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
鏡の中の美しさのせいで微慢な自分を生きている中橋祐子という人物と、元の世界の強さのせいで無価値な自分を生きている中橋祐子という人物。
この2人は、どちらも似たような失敗をしている。
→見た目が変わっても中身で人生は変化するものだと感じた。
まるで心の醜形恐怖症に苦しんで来られた方。
→私はこれに悩まされてきたし、現在進行形で悩んでいるのだと感じた。自分の心が弱いから強くなくてはいけないとたくさん勉強してきた。本当にすべきは、知識をつけることもそうだが、それよりも「分からない」「できない」「やりたくない」を素直に言えることだと思った。
見た目が良い人への偏見や嫌悪感、内面重視に偏った美意識、1人で解決できるという思い上がり、そういった私のコンプレックスを拗らせてきた内面的な要因を切り落とす意味を込めて顎をスッキリさせてきました。
→ずっと思ってた、内面重視神話は綺麗事だろ!って気持ちに気づくことができた。おしゃれな人や美人な人が最後は幸せだろって。今でも思ってる。だからどちらかというと私は整形でも何でも綺麗になったもん勝ちじゃんって思ってる。
今回は自分の美意識がどこにあるのかについて考えさせられた。自分は外見や特に体型に生まれ持ったものはあまり良くないと思っている。何が何でも痩せたいんだという気持ちとそれでも美味しいものは食べるべきだという思想が入り混じっている。ならばどちらも手にしたい。それが私の今の考えで、現実的に実行できるように努めたい。
Posted by ブクログ
人は見た目が9割とよく聞くが、それを認めてしまうと外見でしか物事を判断できない人間だあるとレッテルを貼られてしまうため、大声ではいえない。
しかし、美しい顔とそうではない顔、顔以外は全く同じ二つの世界線を使って、この議題を進めていく構成となっている。
物語の進め方がこうなったらいいな〜というチープな理想だけで描かれるものではなく、思い描いた理想の展開になるべるしてなったと言わんばかりの構成を作り出していて、読んでいて納得のできる話にまとまっていた。
Posted by ブクログ
タイトルが気になって手に取った一冊。
多様性が叫ばれる昨今、ルッキズムはよくないとされている。でも結局どんな分野においても本人が望むも望まぬも構わず、「可愛すぎる〇〇」とか「イケメンすぎる〇〇」がもてはやされるのは変わらない。私も含め幼少期より長年美しいは正義と世の中に刷り込まれてきた世代は、そうそう思考を変えられるものでもないと思う。
でも、この本を読みながら、醜美を気にすれば気にするほど本当に大切な気持ちは見えなくなって、人間関係が拗れていってしまうなと改めて感じた。私自身もあまりに1つの判断基準にとらわれるのではと反省。
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登場人物と同じコンプレックスを抱えていたので、読んでみた。
登場人物が全員幸せになっているから、そこがおとぎ話でモヤモヤしてしまった。
でも内面美意識も外見の美意識もどちらも大切にしたいと思った。
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外見と内面どちらも好きになるには自分がコンプレックスに思っている側に焦点を当てて深く考えることが一番なのだと気付かされる本で25歳心に刺さった!
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日本人は気高い精神性を有していると思いこんでいて綺麗事が蔓延っているけど、実際はどうなのだろう。コンプレックスは何が別の魅力に目を向けるための足枷としており、来店者が気づくまでの話の中に自己啓発や学びがあり、非常に良い作品だと感じた。時間が仮想現実では66日経ってる。鏡に吸い込まれるかどうかの場面で、仮想現実に飛ばされそうな描写なのに飛ばされないまたは、現実世界に帰って来ない選択、変えられなくなる選択の描写は本作になかったですが、読んでみたくなりました。光太と亡き母のエピソードもあれば読みたい。 3.9
Posted by ブクログ
Audibleにて。
Instagramで紹介されていたり、書店で表紙を見かけ気になっていた作品だったので、Audibleで見つけ早速聞いてみました。
ルッキズムをテーマに書かれている作品で、
少なからず自分の容姿にコンプレックスをもっている人が多い世の中で、それをどう捉え人生を生きていくかが大事だと再認識。
コンプレックスを持っていると、どうしても卑屈になってしまったり、自分の価値観で人を判断してしまいがちだけど、その考えを改めてフラットな状態で物事を考えなければなと思いました。
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私も顔のパーツで気になるところがあり、タイトルと帯、何より表紙の絵に惹かれて読んでみた。
この本には顔にコンプレックスを持った女性2人が出てくるのだが、私は前半に登場した女性の方に共感する部分が多くあった。自分も容姿が気になってしまう事がある分、フィクションとはいえこの本に出てくる台詞や考え方が痛いほど分かる部分があり、思わず感情移入してしまう所があった。
コンプレックスを克服した彼女たちの言葉は刺さる部分があった。
私も一度でいいからナルシスの鏡の中の世界を体験してみたいな。
Posted by ブクログ
美に対するコンプレックスの乗り越え方を教えてくれる小説。
容姿について、コンプレックスや拘りが強い方にはかなり刺さる小説だと思います。
ナルシスの鏡から学ぶ内容をとても多いと思います。
この本を読んでから、人の表情や顔を見るのが楽しくなりました。
ネタバレになるので、重要なポイントは書かないです。
一言言えるのは、自分の価値観が大きく変わる小説です。
Posted by ブクログ
難しい表現もあったけど、自分のことを好きになれるヒントが詰まった本でした。
思い返してみたら嫌いなあの人も、攻撃的になってた人もコンプレックスをお持ちだったんですねと思ったら、少し気持ちが楽になりました。
Posted by ブクログ
エッセイかと思ったら小説?だった。面白かった。
婚約破棄された女性の話が1番好きだった。『顔より中身が大事というのは、自分の外見を否定されているようだ』っていう主人公の考え方にとても共感した。同じ捻くれ方をしてしまいそうだと思った。
『美醜に囚われすぎてそれ以外の価値を探さないのがコンプレックスに悩み続ける理由』って言葉が心に残った。確かに、美人でもそうでない人でも平等に悩むよなぁ。美人が全く苦労しない訳ではないし。自分を自分で認めて愛して自信を持っていかないとダメなのかもって心底思った。
自分のコンプレックスについてよく向き合えた。
電車とか街中でも、美人な人が多すぎて気持ちがしんどい時がある。ある程度で良いから、人並みで良いから可愛くなりたいのにってとても容姿について悩んでいる自分と重なる点が多かった。
友達とか彼氏に可愛いよって言われてもそれを全く信じられなくて、むしろブスな自分を馬鹿にしてるとしか思えなくて心がやさぐれてしまっていた。この本を読んで、すぐに思考が変わるわけじゃないけど、同じようにコンプレックスに悩んでる人がいるって事だけでもちょっと救いになるなぁ。
Posted by ブクログ
本当の美しさとは何か?
自分が幸せになるために、本当に必要で足りないものに対して目を向けないようにしてる。
ただのファンタジーじゃなくて、真っ直ぐ痛烈に突いてきた作品。
装丁が素敵。
Posted by ブクログ
おすすめ度 ★★★☆☆
共感度 ★★★☆☆
見た目の美しさについて考えさせられる本
共感できる部分もあった。
それでも見た目が美しかったらよかったのに
っと何万回も思う。 大事なのは中身って思う部分もあるけど
Posted by ブクログ
ポップな表紙からは想像できないほど深いことがファンタジー仕立てで綴られており、時々心がぐっと抉られた。
ルッキズムがテーマではあるが、それ以上に「心のあり方」に焦点を当てている。
Posted by ブクログ
実在の人を思い起こさせるような、しかもその人が読んだら嫌な思いをしそうなキャラ設定は好きじゃないけれど、「偏食の人が同じモノばかり食べるように、綺麗事が好きな人はそういう本ばっかりを買って読み漁るけども何も人生が変わらない。」と文は頷けた。
人生に変化を求める人とそうでない人がいるからどちらがいいということではないけれど、私はジワジワといい方向に動いて行きたいからこれからも乱読して自分の行動に小さな刺激を与え続けていきたい。
Posted by ブクログ
ルッキズムがテーマ。うむうむ。確かに美人も美人なりにコンプレックスがあるし、それを鼻にかけてしまっては嫌われて結局はいい人生は送れないというわけか。美人だけどそれを鼻にかけない子っているとは思うけどそれが一番難しいのかもしれないかも?
内容は面白かった。3部とも、鏡の世界に行かない人、行ってから戻ってきた人、行ってから戻ってきて整形した人。なるほど。
Posted by ブクログ
ルッキズムがテーマ。
自分の見た目って何かしらコンプレックスがあったりするけど
それをどう自分が捉えるかが大事だよね。
“良くないところ”ととるのか、“良いところ”ととるのか。
悪く言えばブスでもよく言えば個性的、記憶に残る…
言い方の違いだけど、考え方は相当違う。
コンプレックスを抱えてた人たちが克服して
その後に変わる考え方や発言はハッとさせられるものがあった。
人は外見だけでなく内面で判断するべきだね。
実在の人物をモデルにするのは…
ルッキズムをテーマにする作品で、主にターゲット層は若い女性なのかなと思います。ストーリーは構成もよくできていて、登場人物の価値観を含んだ台詞も共感したり、勉強にもなりました。
ただ、テーマがデリケートなだけに、実在の歌手を誰かわかる描写で「不細工である」と書いてしまうのはどうかと思いました…ショックでしたし、彼女を知らない世代の方にも誤解を与えてしまうのでは。
Posted by ブクログ
Instagramでフォローしている方がオススメしていた一冊。
この表紙を見て、興味を持たない人はいないのではないかと思います。
表紙だけ見ると怖い話のように感じますが、「コンプレックス」を題材にした物語で、読み終えると、明るく前向きな気持ちになれる本です。
「コンプレックス」を持っていない人は、いないのではないでしょうか。だからこそ、みんなに刺さる物語だと思います。
“持って生まれてこなかったもの”を嘆いても幸せにはなれない。
“生まれてきた時に与えられたもの”に目を向け感謝する。
作中のこの言葉がとても印象に残りました。
Posted by ブクログ
「ナルシスの鏡」というちょっとファンタジー的な要素もありながら、「ルッキズム」という社会的テーマを扱った作品。
著者はカウンセラーとしてご活躍されているので、あちこちに専門家ならではの心理学的描写やハッとする言葉などがありました。
容姿に対して劣等感や苦しい気持ちを抱えている人に手にとって欲しい。
登場人物のように容姿に強いコンプレックスのある人にはきっと刺さるし、学びや気付きがあると思います。
私の場合、登場人物に感情移入することはあまりなかったのですが、コンプレックスに思う体のパーツはやっぱりあるし、容姿とは別に「こうありたい自分」であろうとする息苦しさ、不自由さみたいなものを感じることはある。
「コンプレックス」「容姿」の単語に反応してしまう人は、チェックしてみてください。
「本」って人によって出会うタイミングがある。それは再読にしてもそう。
経験も感じかたも十人十色だし、本から受け取るものも違ってくる。
だから読書って面白いなぁって思います。
Posted by ブクログ
容姿に絶望している人がナルシスの鏡に写ると仮想現実の中で、自分の理想の姿で暮らす事ができる。しかし期限は66日以内。理想的な容姿になれれば人は幸せになれるのか、外見の美意識より内面の美意識の方が大事なのか。悩める女性2人がナルシスの鏡を使って理想を手に入れるがそこには色々な苦悩が付き纏う。ルッキズム、整形依存、マウンティングなど現代の病理とも言えるキーワードが散りばめられ価値観を揺さぶる作品でした。
これから鏡と向き合う時はまた違った視点で自分の容姿と向き合えるだろうと思った。
Posted by ブクログ
奥深い内容なんだけど、浅はかな私は、自分が今よりキレイになれるなら、自己肯定感も上がるだろうし、それはそれでより良い世界が広がるだろうから、あちら側の世界に留まるなと思ってしまう。
Posted by ブクログ
「コンプレックスって結局は、自分の本当の魅力に気づけ!という強いメッセージなんだなって思ったわ」
「居心地がいいか悪いかという物差しにおいて、居心地が良ければ自分が自分である証拠となるし、その逆で有れば、自分らしくいられていないということだ」
「コンプレックスってね、自分の痛みや苦しみを自分のことのように感じて救おうとしてくれる大切な人との大事な接地面なんだよ。」
「あなたがコンプレックスのせいで盲点になっているあなたの魅力を代わりに見てくれる人がどこかに存在してるからさ。」
上の4点は感動したし、自分にない価値観だったからこれから取り入れていきたいと思った。
ちょっと気になったのは、文章に出てくる「⁉︎」が多くて軽く感じたこと。