【感想・ネタバレ】朝が来るのレビュー

あらすじ

第147回直木賞、第15回本屋大賞の受賞作家が到達した新境地!

長く辛い不妊治療の末、栗原清和・佐都子夫婦は、民間団体の仲介で男の子を授かる。朝斗と名づけた我が子はやがて幼稚園に通うまでに成長し、家族は平穏な日々を過ごしていた。そんなある日、夫妻のもとに電話が。それは、息子となった朝斗を「返してほしい」というものだった――。

自分たちの子供を産めずに、特別養子縁組という手段を選んだ夫婦。
中学生で妊娠し、断腸の思いで子供を手放すことになった幼い母。
それぞれの葛藤、人生を丹念に描いた、胸に迫る長編。

河瀬直美監督も推薦!
「このラストシーンはとてつもなく強いリアリティがある。」(解説より)

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

ひかりの「ただ認められたかった」「愛されたかった」から来る浅はかさに、周りの環境がとにかく支えてくれず、終始しんどかったです。

希望が見えるラストで良かった。

0
2026年05月23日

Posted by ブクログ

面白かった。望んでも子供を産めなかったが、養子縁組で育てた人と、望んでいなかったが産んで育てられなかった人、いずれも本人の望み通りにいかない心の揺れ動きと、諦めたようで諦めていない2人の女性の心情がぐっと入り込んできた。もし続編があるなら読んでみたい。

0
2026年05月22日

Posted by ブクログ

2人の女性の視点から、現代の社会問題をひしひしと感じさせる物語。
不妊治療の末、養子縁組で出会った子を育てる母。
中学生で出産をし、そこからどん底の人生を歩む母。この子の家庭環境も、現代あるあるなのかななど考えた。
ただ幸せに生きてくれてればいい、そう願える親でありたいな、、、

0
2026年05月17日

Posted by ブクログ

ひかりはどうしてこうなってしまったのか、周りがどうしていればこうなっていなかったのかを考えさせられる
そしてひかりの今後の人生はどうしたらいいのか。

アベマで17歳の母の特集を見た
その子は幸せと言っていた
ひかりがもし子供を産んでいたら幸せになっていただろうか
あの親も変わっていただろうか
非常に面白かった

0
2026年05月14日

Posted by ブクログ

ネタバレ

・ひかりの母親や叔父。相手の気持ちや、背景への想像力がない(考えようとしない)と、相手をここまで不快な気持ちにさせるのかと。自分自身はそんなことはないと思っていても、気をつけたい。

・私自身は2人の子どもに恵まれた。第1章、第2章は、自分たちにもあり得たかもしれない世界線の物語として読んだ。

第3章の途中、「トモカが、ひかりを殺してひかりになりすまそうとしたんじゃ!?」と推理して勝手にドキドキしていたが、それはなかった。ある意味では、それよりも辛く暗い救いのない物語が進んだ。

・でも、最後の最後で1点の光。その後のエピソードはないが、ひかりの現実がどうなるにせよ、ひかりの心は救われたと思う。

0
2026年04月19日

Posted by ブクログ

ネタバレ

本屋さんであらすじを読んで、購入。
この前に辻村深月の凍りの鯨を読んで感動したので、辻村深月の青春小説じゃない本として気になった。
読み進めて初めて気づいたのが、わたしはこの映画を観たことがあるということだった。
ずいぶん昔に観たので、すっかり忘れていた。
映画の内容をなんとなく思い出した。
でも読めば読むほど深く入り込んでくる。
最後の最後は涙が溢れてきた。
母が子に救われる話。
苦しいけど救いがあるような。
辻村作品もっと読もうと思います。

0
2026年04月15日

Posted by ブクログ

ネタバレ

もっと続きが読みたい。

残り少なくなるページを捲るたびに心許ない気持ちになり大切読もうと思うが、それより早く救いが欲しい気持ちが勝りどんどん読め進めてしまう。

そして終わってしまった。

このあと「広島のおかあちゃん」はこれまで誰にも聞いてもらえなかった妊娠中の想いをきっと誰よりも親身になって聞いてもらえるんだろう。
「朝斗のおかあさん」はあの日から今日までの朝斗の話をたくさんするんだろう。
朝斗はホールケーキでお祝いしてもらった誕生日のエピソードを話すかもしれない。
「広島のおかあちゃん」はそれを聞いてちょっと寂しいような気持ちになるんだろうけどそれと同時に「この人たちが朝斗の父母でよかった」と心から思うんだろう。
そしてきっと「広島のおかあちゃん」もここから生活を立て直していくんだろう。
もしかしたら将来、朝斗くんに年の離れた弟や妹ができるかもしれない。

無限の明るい可能性を創造させてくれたラストはまさに「朝」のようだった。

この本に出会えてよかった。
自分も子育て中ということもあり、通勤中の電車の中で読みながら何度も涙が出てきてしまった。

0
2026年04月12日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ひかりは全てに絶望してしまっていたけど、気にかけてくれる人もいた。浅見、姉、清掃員のおばちゃんに浜野さん。どうにもならなくても、相談できたら違ったのか。でも、そうできない環境だった。ひかりのあまりの世間知らずさに呆れることはあれど、どこか報われてほしいと思わせるキャラ設定だった。
本編後、ひかりは服役するのだろうか。実家との関係修復は(する気もないかもしれないし)無理でも、栗原家族と良好に関係を築いて幸せになって欲しいと思った。

0
2026年04月11日

ネタバレ 購入済み

どちらかというと,「ひかり」の方に感情移入してしまった。
無知と不運と浅はかさ。

最後の最後に救ってくれたのは,目の前の澄んだ瞳。

この人の小説は,いつも最後で鳥肌が立つ。

#泣ける

0
2021年06月23日

Posted by ブクログ

ネタバレ

責任、世間、置かれた現状で生きることについて考えさせられる至高の1作。感情で読む小説。3.6

さとこと清和がとことん大人な対応。

体育館裏でヒカリが巧と話す際に、中絶したとの誤報を受けて謝罪から入った巧の言葉に誤ったことはなくてちゃんとヒカリに向き合っていたけど、ヒカリはすでに妊娠という大人の階段を登ってしまっており、目の前の大好きで、広島でずっと会いたいと焦がれていた男が、驚くほど子供っぽくみえてしまうことにリアルを感じた。
会話文からは、ひかりが呼び出したにもかかわらず投げやりな言葉で退廃的なものになっており、その場面だけのくりぬきなら自分勝手だと評してしまいかねないところも、出産前に見た息子との綺麗な景色と感情を読者と共有してしまっているので、子供っぽい価値観の巧に何も教えてやりたくない一方的な気持ちにも、思わず、そうだよな、と首肯してしまった。

放り込まれた彼らのこの現実に、どう言えば正解なのか考えてしまって読む手が少し止まった。

中学生で妊娠を悪いように言われ、普通の子だと勝手にレッテルを貼られたヒカリの心労。
保証人にさせられた世間の冷たさ。

ところどころに女心の難しさが隠れていて、巧にも清和にも同情してしまう。

中学受験の失敗がくじ引きではなく成績が悪かったから落ちた、と奥の手のように母がヒカリに言ったシーンで、ヒカリは何のダメージにもならずに物語は進んでいったので、作者の実体験とかなのかなー、と勝手ながらに思った。

ヒカリが、清和に向けて「私は朝斗のお母さんではありません」と言った終盤の悲痛に漏れ出る言葉に胸が痛くなった。

ヒカリの過去がとにかく重く、読み応えがある。読み進めれば進むほど悔しい思いが湧き立ち、最後まで一気に読めてしまった。ヒカリに朝が来てよかった。

読む時期や年齢、置かれてる立場によって、ますますこの作品の評価は上がるだろうなと思う。

0
2026年05月28日

Posted by ブクログ

ー病室でこの子を抱いた瞬間に、朝が来たような思いがしたこと。ー

物語の軸は2つ。どちらも読者が心を寄せられる物語になっている。
与えられない辛さと失った苦しみ。その辛さも苦しみも一度きりではなく、与えられないことによって諦めたことが沢山ある、失ったことによって傷ついたことが沢山ある。その痛みを読みながらひしひしと伝わる。

どちらの痛みも「朝」が来ることで救われるはず。不安な夜が明けるように、暖かく安心する眩い一筋に体を委ねて。

0
2026年05月19日

Posted by ブクログ

★4.1
子どもを望まないのに授かった者、
子どもを望んでも授かれなかった者、
その両者が直面する感動、葛藤、苦悩…。

「特別養子縁組」という言葉は知っていたが、
具体的な仕組みや流れ、そして親の心情などを
本気で考えた事が無かったので知れて良かった。

現在子どもがいる人、今後子どもを授かりたい
考えている人など読者の立場によって感じ方は
かなり違うとは思う。
現在の私としても本当に、本当に決して他人事ではない内容なだけに、深く考えさせられた。

読んでいて胸が締め付けられる内容でもあったが、
子ども、について改めて本気で考える機会をくれた本作に出会えて良かった。

0
2026年05月14日

Posted by ブクログ

ネタバレ

読み終わって感じたことは、え!?ここで終わり!?続き気になる〜!!ってこと。
育ての親と生みの親とその子どもの行く末気になる!続編求む。

不妊治療の末、養子縁組で子どもをもらう決断をした夫婦とその生みの親との話。

自分は当たり前に妊娠して出産してってそうなるだろうと思い描く人がほとんどだから、そうでない側に立った時の辛さやりきれなさは当事者じゃないと語れないし語っちゃいけないよなと改めて感じた。
この物語の夫婦は品があって前向きで素敵だなと思った。

所謂毒親に育てられたひかりちゃん、自分の思う通りの良い子であって欲しいし良い子でないなら良い子になるようにコントロールしたいひかりちゃんの親。その良い子である模範的な姉を見て、模範にならないことがかっこいいし優越感に浸る気分になってしまうの思春期ならではかな。この中高生時代の危うさはとっても理解できるけど、自分の子どもがその危うい部分にどっぷり浸かってしまわないように注意したいなとか。過干渉が良くないのかなそこの塩梅気をつけたい。

心を開れる人が現れたと思ったら裏切られて、その経験はないけど辛いだろうし悔しいだろうな。
ひかりちゃんいつか幸せになって辛い思い報われて欲しいな。

0
2026年05月12日

Posted by ブクログ

ネタバレ

正直他の辻村作品に比べると若干物足りないが、それはこの本が「朝が来る」をテーマに描き切った作品だからかなと思う。このタイトルをつけるなら、確かに他の部分は蛇足になってしまうかもしれない。一番書きたかったところだろうから。
ただ前半のミステリー調の展開に対して、後半の部分がいささか冗長かな、とは思った。そりゃ若いうちの妊娠、理解のない親、騙されて保証人と大変苦労したのだろうけど……うーん。変な話、生みの親部分は想像ができうる内容なので、もう少し短くしてもらっても、と贅沢な読者は思った。
最終的に後半の語り部にも「朝が来た」のだろう、おそらくこの先の未来は暗くはない。朝の名前を持つその子は、希望を持って2人のお母さんに見守られつつ、健やかに育ってほしい。

0
2026年05月06日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ひかりにとって僅かな希望のあるラストでよかった。浅野さんとの出会い・広島で過ごした日々(朝斗)が巡り巡ってひかりを助けてくれたのかなと。ちょうど1年前に出産したばかりなので、妊娠中の苦労や、産後に子供と会えなくなる辛さは想像しやすく感情移入できた。最初の、朝斗と大空のジャングルジム事件は、育て親であるさとこが子供ときちんと向き合いながら大切に育てていることがわかるエピソードなのかなと私は読み取りました。
子供が大きくなったら、自分の思う理想像を押し付けすぎないようにしようと勉強にもなった。避妊するように、とちゃんと性教育しようと思いました。

0
2026年05月06日

Posted by ブクログ

ネタバレ

私はひかりの親側の人間だから、ひかりに感情移入しきれなくて、ひかりの親に否定され続けたひかりが、栗原家で生き続けていたところで、当時のひかりが報われるところなんだろうけど、それまでのひかりの言動へのモヤモヤ感が報われるきれなかった。
朝斗の冤罪について、なぜその場面が必要だったのかずっと疑問だったが、やってないことはやってないと真っ直ぐ貫く姿勢と、ひかりの身に覚えのないお金を払ってしまったところが対比になっているのかと思った。

0
2026年04月28日

Posted by ブクログ

対照的な人生を歩む2人の女性。
それぞれに「朝が来る」までのストーリーは長くて暗い辛い。
出産を経験した身としては共感できる部分も多くて、胸が締め付けられる場面も多かったけど一気読みでした。

終盤まで不穏な空気で、どんな結末を迎えるのだろうとドキドキでしたがとても良い終わり方でした。

0
2026年04月26日

Posted by ブクログ

数年前に読んだことがあったはずだが、薄っすらとしか覚えておらず再読した。話のエンディングを覚えておらず、、途中の描写だけ覚えていたと言う不思議な感覚で読み進めた。
産みの母、育ての母、それぞれの境遇と思いが立場を変えて描写されている。
朝が来ると言うタイトルから爽やかなお話が続くのかと思いきや、辛い描写も多かった。読後はホッとした。エピローグがあったらどんな感じかなと想像した。

0
2026年04月21日

Posted by ブクログ

「12歳で妊娠してしまった産みの親」と「不妊治療の末に養子を迎えた育ての親」。
どちらの苦しみも切実で、重々しいストーリーが胸に深く突き刺さった。
産みの親であるひかりの、12歳から20歳までの転落していく歩みには目を覆いたくなる箇所も多く、若さゆえの無知さや浅はかさが痛いほど伝わってくる。
胸痛む話であるが、両方の親から子供への深い愛がひしひしと伝わる一冊。

0
2026年04月21日

Posted by ブクログ

書店のポップをみて購入。後半の激動のひかりさんの物語は一気に読み進みました。中学生の過ちによる転落人生が、そうなるんだなとうなづいてしまいます。

0
2026年04月19日

Posted by ブクログ

ネタバレ

辻村作品はすーっと話に引き込まれる。一気に最後まで読み切った。あまりにも可哀想な境遇のひかり。親子にはいろんな形があるのだなと思わされる。最後は助けてもらえてよかった。

0
2026年04月17日

Posted by ブクログ

苦しかった。後半は、辛すぎる内容なんだけど、ラストはとても綺麗でまぶしくて、涙が出た。
とはいえずっしり系が続いているから、次は鼻ほじりながら片目で読めるような軽い本にしよう、、。

0
2026年04月14日

Posted by ブクログ

子どもを望んだ者と望まなかった者。勧善懲悪では決して語れない世界観を特別養子縁組という枠組みを通して物語にした傑作。各々の背景や視点が丁寧に描かれており、小説ならではの表現に満ちた作品。数ページだけ挟まれる朝斗くんの視点も良い。最後は特別な出来事を共有した者同士しかわかりえない通じた想いにホロリとくる。辻村深月氏の作品は人に対する温かさと希望があり良い。
解説は映画監督の河瀨直美氏なんだと思ったら映画化もされている模様。今度観てみようと思う。

0
2026年04月07日

Posted by ブクログ

リアリティー溢れる作品で、一気読みしました。「朝が来る」というタイトルが沁みました。

養子縁組に出された男の子、朝斗くんの産みの親と育ての親の過ごしてきた日々が書かれていました。

不妊治療。
心身ともに過酷なことだと改めて思いました。その過酷さは、佐都子の夫のひと言が全てを語っているように思いました。

特別養子縁組。
この制度は親のためではなく子どものためにあるという言葉が印象的でした。

小説では育ての親が、心から息子と産みの親のひかりのことを信じていて、それが本当に尊いことだと思いました。

産みの親のひかりは、心から愛されずに育ったことでこういう結果を迎えてしまったのかもと、なんとも言えない気持ちになりました。いつも彼女なりに考えて頑張ってきたことに報われる日が来るのかと思いながら、ページをめくる手が止まりませんでした。

朝斗くんが愛情を受けて育てられていることは、すごく伝わってきました。あどけない瞳の朝斗くん、とてもかわいいんだろうな。最後にひかりにも愛情の光が差し込んできたことは、救いに感じました。






0
2026年03月14日

Posted by ブクログ

ネタバレ

不妊治療の末に特別養子縁組を選択した夫婦と、若くして子供を手放さざるを得なかった生みの親を描くヒューマンミステリー。
序盤の不妊治療の描写がとにかく辛い。夫婦が地獄の中でもなんとか希望を掴み取ろうともがく様子が、とてもリアルに描かれていた。
そんな地獄を乗り越え、養子縁組を選択した夫婦のもとに、6年後に突如現れて金を無心してくる生みの親である片倉ひかり。読者の誰もが「なんだこの無責任な母親は」と片倉ひかりに反感を持ってしまう。
しかし、その後に語られる片倉ひかりの人生で、読者の誰もが表面的に人を判断してしまうことを反省させられる。
教師の両親のもとで厳格に育てられ、姉のように勉強もできず、誰にも認めてもらえなかった思春期。初めて自分を認めてくれた人との間にこどもができてしまい、どうしたらいいかわからない中で時間だけが過ぎていく。やっと見つけた頼れる人も、みんな離れていってしまう。まさしく天涯孤独な人生。
そんな人生を投げ出そうとした最後の最後の瞬間に、大雨の中に光が差し込むかのように、佐都子と朝斗が現れる。
どんなに辛い人生でも、「朝が来る」ことを教えてくれる作品。女性の視点を言語化するのが天才的に上手な作者だと感じた。

自分の妻が現在妊娠中だが、あらためてこどもを授かることができた奇跡に感謝したいと思った。

0
2026年05月16日

Posted by ブクログ

今年読める冊数も、もう限られてくるな…。
ということで、文庫新刊も結構積んでいるのですが(日々増殖中)今年中に読み終えたい作品を優先して読んでいこうと思います!
でも、どうしても読みたい新刊単行本は発売されたら読みます( ー̀֊ー́ )︎︎︎︎✧

「あの本、読みました?」の辻村深月さんスペシャル回を観てから、読みたかった作品。

長く辛い不妊治療の末、特別養子縁組という手段で子どもを授かった夫妻。平穏な日々を過ごしていた彼らの元にかかってきた電話。それは、子どもを「返してほしい」というものだった。

親子の在り方を問う作品なのかな、と感じた。
本書に出てくる、主に二組の親子。
かたや、子どもを信じられる親。
かたや、子どもを信じられない親。

子どもを信じるって難しいですよね。
子ども同士でトラブルが起こると、尚更。

他人に厳しい目を向けられても、辛く当たられても、周りにトラブルのことを言いふらされても、我が子の言葉を信じて堂々と振る舞う母親の姿に涙したし、彼女のような母親を目指したいと思った。
私の身に、もし同じようなことが起こったら、子どもを信じるということよりも、周りの目を気にして、とりあえず謝って穏便に済ませようとするかも…。
また、その後の子どもの姿にも思わず涙腺が緩んだ。
子どもはやはり、親の背中を見て育つんだなぁ、としみじみ。

子どもを信じられない。
そのことが、こんなにも子どもの人生に影を落とすのか…というのが、衝撃だったし、親の立場から読むと怖くなった。
子どもの心理描写の中に、かつて自分が経験したような気持ちがあって、懐かしくなったり、そのことがなんだか切なくなったり。

私はまだまだ子育て3年目のひよっ子なのですが、今後「子どもを信じる」ということを、大事にして子育てしていきたい。
完璧には難しくても、できるだけ子どもに寄り添いたいな、と思った。

ラストシーンはめちゃくちゃ泣いた.˚‧(´ฅωฅ`)·˚.
親になった今、読んでよかった作品。

0
2026年05月02日

Posted by ブクログ

ネタバレ

「終わりがない、長く暗い夜の底を歩いているような、光のないトンネルを抜けて。永遠に明けないと思っていた夜が、今、明けた。 この子はうちに、朝を運んできた。」

今まで自分が先延ばしにしていた子供のことを、夫婦で話すきっかけになった。その意味で夫婦が前に進んだと明確に言える、読む前と後で自分の価値観を変えられた読書体験でした。

物語前半、主人公夫妻が養子を授かるまで、不妊治療の辛さと向き合うことになりますが、治療に行く途中で崩れ落ちるシーンは目を背けたくなる現実でした。子供はいてもいなくてもどちらでもいい、そんな価値観は割とありふれていると思いますが、いざ欲しいと思った時には、すでに遅い、これもそんなに珍しいことではないのだなと…。その意味で自分に置き換えたとき、夫婦できちんと話さないといけないと思えました。
「普通の家庭」として子育てを経験した親にとっての当たり前が、養子という選択肢を親でさえも受け入れがたいものにしてしまう。それでも世間や親の目ではなく、自分達が信じる我が子に、嘘をつかず、堂々と向き合う主人公夫妻に勇気をもらえます。朝を運んでくる、希望の象徴としての子供の存在を羨ましく思いました。

特別養子縁組制度はあくまでも子供の為の制度であること、そこに父親の役割ができる人間と母親の役割ができる人間とがいることで成り立つものであること。血の繋がりなんてのは、夫婦の間にもない。なら親子にも血の繋がりがある必要はない、というのはなるほどその通りだと思います。
いい小説に出会えました。
という感想が前半部分…。。。


後半部分、片倉ひかりの14歳から現在にいたるまでの過程はとにかく悲惨で、14歳での妊娠をきっかけに、不運に惨めに、どこまでもどこまでも落ちていく様は救いがなかったです。どうしてこれを書いたのかは分からなかった。ただ最後、生きる希望を失い、街を彷徨う彼女に光をもたらしたのは、やはり子供の存在であり、その子を産んだ14歳の彼女自身であったことは唯一の救いとして、眩く映りました。

なんだか全くジャンル別の小説2冊読んだ気持ちです。

0
2026年04月25日

Posted by ブクログ

周りにも不妊治療をしている人がいるので、
不妊治療というワードに惹かれて手に取りました

不妊治療って段階があって、それぞれに辛いのかなと思った

普通の人になるためには、日本では学歴が必要だったり、やっぱりどうしても親の援助が必要

妊娠出産をきっかけに1人になったひかりちゃんは、
世の中のことも、どうしたらいいかも、何もわからない状態だったのだと思う

それは普通に生活していく中で身についたり学んだりするものなのだろうか

1番大切なのは、周りに助けてくれる人がいることだと思った

0
2026年05月20日

Posted by ブクログ

自分もこうあれたらなと思うぐらい精神が出来すぎな大人の女性と、誰でもこうなってしまうことがありえそうなリアルな坂道を転がり落ちてしまう女性のお話し。

0
2026年05月02日

Posted by ブクログ

子どもが欲しいのになかなか恵まれない夫婦と、望まない形で早くに子を持った若い母の対比をベースにしたストーリーで比較的内容が想像しやすいものであったが、夫婦の心の機微や若くに子を授かった母の悩み・葛藤などが読んでいる自分の心を苦しめるくらいに具体に描かれていて良かった。

決して明るく楽しいお話ではないが、
これから子供が欲しい夫婦は読んでみると親としての気持ちや子供を作る覚悟も含めて気持ちの変化を作ってくれる良い作品だと思った。

0
2026年05月02日

Posted by ブクログ

不妊治療の末に養子縁組を受け入れることにした、栗原夫婦と望まぬ妊娠のために我が子を手放すことにしたひかりという2つの視点で物語は進んでいく。

佐都子パートでは当たり前にできると思っていた子供を授かることができないこともあるという事実に佐都子と同じような絶望感を感じた。

自分は同じような境遇に陥った時、夫婦2人で暮らす選択をしそうだが相手はもちろん両家の親の気持ちまで考えると複雑な気持ちになりそうだ。
この物語を通じて養子縁組という制度を知れたことは良かった。

佐都子パートだけを読むと突然訪ねて息子を返してほしいというひかりを煩わしく思うがひかりパートを読むと思いは一変した。

ひかりの人生とはいえ望まぬ妊娠や両親との溝、過酷な労働環境や身に覚えのない保証人など数々の災難が降りかかるひかりの気持ちになれば同情してしまった。

今まで読んだ作品の中でも一二を争うくらいに堕ちていったひかりパートは読んでいて辛かった。

それでも妊娠中は一途に我が子を思い、独立後は真面目に働いた様子を見ていたからこそ横浜のホテルからお金を盗んでしまった時は残念に思ってしまった。

堕ちるところまで堕ちて自殺を図ったひかりが最後の最後で最愛の息子に会えたことで全てが報われた気がした。
ひかりの半生を理解したのか、佐都子がひかりを抱きしめるシーンはとても感動的だった。

あの後2人が今後に関してどのような選択をしたのかは分からないが個人的には栗原夫婦と朝斗、そしてひかりが一緒に暮らしてくれていたら嬉しい。

個人的にはひかりが広島での健診帰りにお腹の中の朝斗と共に綺麗な空を見たシーンがお気に入りだった。
お腹の中の朝斗に声をかけるひかりを含めた美しい情景が想像できた。

0
2026年05月06日

「小説」ランキング