あらすじ
第147回直木賞、第15回本屋大賞の受賞作家が到達した新境地!
長く辛い不妊治療の末、栗原清和・佐都子夫婦は、民間団体の仲介で男の子を授かる。朝斗と名づけた我が子はやがて幼稚園に通うまでに成長し、家族は平穏な日々を過ごしていた。そんなある日、夫妻のもとに電話が。それは、息子となった朝斗を「返してほしい」というものだった――。
自分たちの子供を産めずに、特別養子縁組という手段を選んだ夫婦。
中学生で妊娠し、断腸の思いで子供を手放すことになった幼い母。
それぞれの葛藤、人生を丹念に描いた、胸に迫る長編。
河瀬直美監督も推薦!
「このラストシーンはとてつもなく強いリアリティがある。」(解説より)
感情タグBEST3
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Posted by ブクログ
ひかりはどうしてこうなってしまったのか、周りがどうしていればこうなっていなかったのかを考えさせられる
そしてひかりの今後の人生はどうしたらいいのか。
アベマで17歳の母の特集を見た
その子は幸せと言っていた
ひかりがもし子供を産んでいたら幸せになっていただろうか
あの親も変わっていただろうか
非常に面白かった
瞳
どちらかというと,「ひかり」の方に感情移入してしまった。
無知と不運と浅はかさ。
最後の最後に救ってくれたのは,目の前の澄んだ瞳。
この人の小説は,いつも最後で鳥肌が立つ。
Posted by ブクログ
読んでいる間はずっと苦しかった。
でも読後感は暖かい気持ちになった。
ひかりちゃんが幸せになります様に。
辻村さんの心理描写は本当に繊細。だからこそ本当に苦しいけれど、外から見たら理解できない様な行動も説得力がある。
もう、ひかりちゃんのバカっ
と思いながらも、イライラしながらも、応援していました。
Posted by ブクログ
ぎゅっと胸を締め付けられるようなつらい場面が多かったけど、辻村美月さんの細やかでリアルな心理描写に不思議と読む手が止まらなかった。ひかりちゃんに最後に救いがあってよかった。
Posted by ブクログ
さまざまな感情が入り交じりながら読んだ作品でした。
物語は養子を授かった夫婦のもとに「私の子供を返したください」という一本の電話がかかってくるところから始まります。
電話をかけた実の母親のひかり。そんな彼女がこの電話に至った経緯。そして、ひかりが過ごした6年間と子供を養子に出した過去。明るみになればなるほど胸が痛くなったのを覚えています。物語のラストにはまさに雷に打たれた衝撃が!?
どんなに辛い人生でも明けない夜はない。そんな想いを背負ったひかりの実子。朝斗
若者の望まぬ妊娠により失われる命や傷つく人々。そのような存在と特別養子縁組という制度を多くの人に知ってもらう良いきっかけになる一冊です!
Posted by ブクログ
ひかりの堕ちていくところや借金取りの描写は読み進めるのが辛かったけど、最後に救いや光が見れてよかった。
我が子は光、まさに光である。ほんとにそう思う。
Posted by ブクログ
不妊治療だとか、里親制度とかにフォーカスを当てた作品だと思って読み進めててました。
気づけばいつのまにか1人の少女の生き様をグロいほどに描いた作品でした。自分も中学生、高校生の頃までは、ヒカリと同じように「そういうものに」強く憧れを抱いてきたものです。たぶん誰しもが少しは持ってる感情だと思います。
ヒカリは特に自己肯定感が低く、色々と搾取され、読んでいて辛いものでしたが。ラストの展開で救われました。
人間とはいいものです
Posted by ブクログ
責任、世間、置かれた現状で生きることについて考えさせられる至高の1作。感情で読む小説。3.6
さとこと清和がとことん大人な対応。
体育館裏でヒカリが巧と話す際に、中絶したとの誤報を受けて謝罪から入った巧の言葉に誤ったことはなくてちゃんとヒカリに向き合っていたけど、ヒカリはすでに妊娠という大人の階段を登ってしまっており、目の前の大好きで、広島でずっと会いたいと焦がれていた男が、驚くほど子供っぽくみえてしまうことにリアルを感じた。
会話文からは、ひかりが呼び出したにもかかわらず投げやりな言葉で退廃的なものになっており、その場面だけのくりぬきなら自分勝手だと評してしまいかねないところも、出産前に見た息子との綺麗な景色と感情を読者と共有してしまっているので、子供っぽい価値観の巧に何も教えてやりたくない一方的な気持ちにも、思わず、そうだよな、と首肯してしまった。
放り込まれた彼らのこの現実に、どう言えば正解なのか考えてしまって読む手が少し止まった。
中学生で妊娠を悪いように言われ、普通の子だと勝手にレッテルを貼られたヒカリの心労。
保証人にさせられた世間の冷たさ。
ところどころに女心の難しさが隠れていて、巧にも清和にも同情してしまう。
中学受験の失敗がくじ引きではなく成績が悪かったから落ちた、と奥の手のように母がヒカリに言ったシーンで、ヒカリは何のダメージにもならずに物語は進んでいったので、作者の実体験とかなのかなー、と勝手ながらに思った。
ヒカリが、清和に向けて「私は朝斗のお母さんではありません」と言った終盤の悲痛に漏れ出る言葉に胸が痛くなった。
ヒカリの過去がとにかく重く、読み応えがある。読み進めれば進むほど悔しい思いが湧き立ち、最後まで一気に読めてしまった。ヒカリに朝が来てよかった。
読む時期や年齢、置かれてる立場によって、ますますこの作品の評価は上がるだろうなと思う。
Posted by ブクログ
読み終わって感じたことは、え!?ここで終わり!?続き気になる〜!!ってこと。
育ての親と生みの親とその子どもの行く末気になる!続編求む。
不妊治療の末、養子縁組で子どもをもらう決断をした夫婦とその生みの親との話。
自分は当たり前に妊娠して出産してってそうなるだろうと思い描く人がほとんどだから、そうでない側に立った時の辛さやりきれなさは当事者じゃないと語れないし語っちゃいけないよなと改めて感じた。
この物語の夫婦は品があって前向きで素敵だなと思った。
所謂毒親に育てられたひかりちゃん、自分の思う通りの良い子であって欲しいし良い子でないなら良い子になるようにコントロールしたいひかりちゃんの親。その良い子である模範的な姉を見て、模範にならないことがかっこいいし優越感に浸る気分になってしまうの思春期ならではかな。この中高生時代の危うさはとっても理解できるけど、自分の子どもがその危うい部分にどっぷり浸かってしまわないように注意したいなとか。過干渉が良くないのかなそこの塩梅気をつけたい。
心を開れる人が現れたと思ったら裏切られて、その経験はないけど辛いだろうし悔しいだろうな。
ひかりちゃんいつか幸せになって辛い思い報われて欲しいな。
Posted by ブクログ
正直他の辻村作品に比べると若干物足りないが、それはこの本が「朝が来る」をテーマに描き切った作品だからかなと思う。このタイトルをつけるなら、確かに他の部分は蛇足になってしまうかもしれない。一番書きたかったところだろうから。
ただ前半のミステリー調の展開に対して、後半の部分がいささか冗長かな、とは思った。そりゃ若いうちの妊娠、理解のない親、騙されて保証人と大変苦労したのだろうけど……うーん。変な話、生みの親部分は想像ができうる内容なので、もう少し短くしてもらっても、と贅沢な読者は思った。
最終的に後半の語り部にも「朝が来た」のだろう、おそらくこの先の未来は暗くはない。朝の名前を持つその子は、希望を持って2人のお母さんに見守られつつ、健やかに育ってほしい。
Posted by ブクログ
不妊治療の末に特別養子縁組を選択した夫婦と、若くして子供を手放さざるを得なかった生みの親を描くヒューマンミステリー。
序盤の不妊治療の描写がとにかく辛い。夫婦が地獄の中でもなんとか希望を掴み取ろうともがく様子が、とてもリアルに描かれていた。
そんな地獄を乗り越え、養子縁組を選択した夫婦のもとに、6年後に突如現れて金を無心してくる生みの親である片倉ひかり。読者の誰もが「なんだこの無責任な母親は」と片倉ひかりに反感を持ってしまう。
しかし、その後に語られる片倉ひかりの人生で、読者の誰もが表面的に人を判断してしまうことを反省させられる。
教師の両親のもとで厳格に育てられ、姉のように勉強もできず、誰にも認めてもらえなかった思春期。初めて自分を認めてくれた人との間にこどもができてしまい、どうしたらいいかわからない中で時間だけが過ぎていく。やっと見つけた頼れる人も、みんな離れていってしまう。まさしく天涯孤独な人生。
そんな人生を投げ出そうとした最後の最後の瞬間に、大雨の中に光が差し込むかのように、佐都子と朝斗が現れる。
どんなに辛い人生でも、「朝が来る」ことを教えてくれる作品。女性の視点を言語化するのが天才的に上手な作者だと感じた。
自分の妻が現在妊娠中だが、あらためてこどもを授かることができた奇跡に感謝したいと思った。
Posted by ブクログ
ひかりのパートがつらかった。その後はどうなったかわからないが、何事もなかったかのように過ごす男性と、何事もなかったようになんかならない女性と、その差を感じてとても辛い。世間や親からの目など。お姉ちゃんの存在が救いだった。ところどころでひかりに優しく味方になってくれる人は出てくるがどの人も決定的に助けてくれるわけではなく、そのもどかしさや辛さからの、ラストのシーン。朝斗のかわいらしさの描写、佐都子の強さを感じて感動。続きは気になるが、終わりはこれでいいのだと思う。
Posted by ブクログ
子供がいる身からすると前半パートは泣きそうになる。うちの場合は幸い不妊治療はしなかったけど一歩違っていればそっちの道を選んでいたかもしれない。もしそうなっていたらと思うと本当に闇だったと思う。子育ては大変な部分がフューチャーされがちだけど本当に子供は太陽だと思う。
逆に後半パートは別物語、どこかに光があってほしいと思いながらどんどん闇にはまっていってしまう。辻村深月だなあと思うのが、ひかりが完全な被害者ではないところ。ある種の傲慢さや不器用さがあるから共感もしきれない(褒め言葉です)
最後は救いのような形で終わってるけど救いなのかなと思って少しモヤモヤはしている。