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Posted by ブクログ
大好きな恒川光太郎さんの作品。期待した通り、その世界観に引き込まれて、あっという間に全部読み切ってしまった。マヤ文明に詳しくない私でも楽しんで読めた。エルテカ王国と言うひとつの国が滅びるまでを描いていて、登場人物はだいたいろくな死に方をしないのが逆に清々しい。スレイとシベリア、ドルコとフォスト、注目すべき関係性が何組書いたけれどこの2組が特に好き。元々のレリイの教えが信者たちに伝わっていないくだりが切なくてよかった。続編があれば是非とも読みたい、キャラのその後がどうなったのか気になりすぎる。
スレイにとっては仇だけれど、シベリア•ワカが1番かっこよくて好き。
Posted by ブクログ
最初に、太陽を維持するために人間の心臓を捧げる儀式が出てきて、佐藤究さんの『テスカトリポカ』を思い出した。テスカトリポカはアステカ神話、ジャガーワールドはマヤ文明、どちらもメキシコを含むメソアメリカ。
帯にある通り、滅びゆく国の物語なのだけど、人間の物語とも言える。
今、世界が平和じゃないから余計に心に響いた。
とてもとても興味深くて、ぐんぐん読めた。
そして、たくさんたくさん考えた。
フォスト・ザマとカザム・サク、神官同士の論戦部分は特に考えさせられた。
国を為すのは難しい。
本を読むたびに思うことだけど、政治家はこういう〈人間について書かれた歴史小説〉を読むべきだと思う。
色々な人間のそれぞれの考え、それぞれの生き方、そういうのを客観的に見ることで正しい道が見えてくるかも知れない。
Posted by ブクログ
いや〜面白い!めくるめく古代生贄文明の世界。権力者たちの思惑が交錯する王国、宗教儀式、思想論争、力と力がぶつかり合う決闘、策略の限りを尽くした戦争、、ヒリヒリする諸々の要素が詰まった600ページ超えの濃密な物語の中で人と人の出会いと繋がりがドラマチックにうねるように紡がれて回収されていくワクワク感。想像力、展開力がすごいし、魅力的な人物たちがどう生命を燃やすのかが気になってページをめくる手を止められない。生贄や闘いで流される夥しい血の匂いや滅びた王国をあっという間に呑みこむ獰猛な密林の緑の匂いが漂ってきそうな描写。新しい思想の始まりと啓蒙、既存勢力と新興勢力の対立、国同士の争いや一国の興亡、それらをめぐる一個人それぞれの信念や生き様、群衆の狂気が絡み合っていくのを読みながら、文明や宗教の誕生や変貌や盛衰、地動説や進化論をめぐる宗教と知識学問の対立など世界中で連綿と続く人間の賢明さと愚かさが入り乱れる営みを思う。喰うか喰われるかの「ジャガーワールド」。一冊の本の中に広がる世界に入り込む幸福感、物語を読む楽しさを存分に味わえた。
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