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太陽神につつがなく運行してもらうためには、生贄を捧げなければならないーー。 生贄制度が残り、王と神官が絶対権力を持っていたマヤ文明。 父と母を殺され、姉を生贄にされ、自らも生贄として殺されかけた少年・スレイは、ウェラス族のヘルマスに救われなんとか命をつなぐ。 生き残れ、地獄のようなこの国で。稀代のストーリーテラーがおくる、前代未聞のマヤ文明サーガ!
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Posted by ブクログ
こいつもカタルシスやなぁ。読後の余韻。 滅びの園レベル。いいものを読みました。ちょっと口調が現代寄り過ぎな感じはあったけどw 個人的に気に食わなかったのは、最高神官同士の弁論の際、ヘルマスをはじめ散々公平に審査するとか豪語してたくせに、ウェラス文字の件が逆鱗に触れたことでカザム・サクを殺してる件。...続きを読むどこが公平やねん。思いっきり私情で殺してんじゃん。ドルコやスレイよりも実力的に圧倒的強者として描かれたキールなど、ウェラス族は一線を画した存在みたいになってるけど、むっちゃ人間なのね。
恒川光太郎久々の新刊である。 マヤ文明を舞台にした、多様な身分、価値観を持つ人々が起こす王国の崩壊を描いた長編クロニクル。 鈍器本でありながら軽快な文体と爽快な物語があっという間に結末まで連れて行ってくれる。 その中で、生贄の賛否や国のあり方が作品を通じて議論されてきた。後半の賢者二人による論戦は...続きを読む圧巻である。ドストエフスキーの『カラマーゾフの兄弟』の論戦を彷彿とさせる。 物語の濃密さもさることながら、この作者は物語の結びがあまりにも美しい。遠大で壮大な時代の流れを感じさせる読後感。『スタープレイヤー』シリーズや『箱庭を巡る巡礼者たち』が好きな方は是非手に取って欲しい。
小さな島で過ごしていた少年の平穏な日々は、エルテカ王国の襲撃によって壊れてしまう。捕獲された少年は生贄として館に囚われの身となってしまうが、謎の女性の助けを経て、新たな生活の場を得るようになる。やがて成長するとともにエルテカで暮らすようになった彼は、遠国パレンザへの遠征のために組織された大軍勢の一...続きを読む員となる。そこで彼はひとりの男に目をとめる。軍団長の中のひとりが、父親を殺した男だったからだ。復讐心を抱きつつも遠征ははじまり――。 というのが本書の導入。導入どころか、長い長い物語の導入の導入くらい。マヤ文明に材を採った架空の国家を舞台にした歴史ファンタジーで、ある程度、中心となる人物はいるので、狭義の群像劇とは呼ばないのかもしれませんが、様々な視点による様々な思惑が重層的に織りあげられ、魅力のある壮大な世界が形作られていきます。著者のドライなまなざしも世界観に合致して印象的でした。 長編三、四冊分はある大作ですが、軽快さも併せ持った作品なので(もしかしたらその軽快さに引っ掛かりを覚えてしまうひとはいるかもしれませんが)、分量ほどの〈長さ〉は感じないのではないか、と思います。物語で描かれる世界は大きければ大きいほどいい、というひとには特におすすめしたい作品です。著者の恒川光太郎さんは、短編の名手として知られる方(『夜市』が有名ですし私自身も特別な思い入れのある作品ですが、個人的には、『白昼夢の森の少女』や『竜が最後に帰る場所』、『無貌の神』なんかも推したい)ですが、『滅びの園』や本書など長編も傑作揃いです。ぜひみなさんも読みましょう。
登場人物一人一人の背景、心理描写がしっかり描かれていて、どの登場人物にも愛着がもてました。 善と悪だけでは割り切れない不条理さや矛盾の中で苦悩していく人物や、自身の正義を貫き通す人物、など人物の数だけ考え方と視点があり、共感したり自分なら、、と考えながら読めました。 それぞれの戦法も面白かったです。
想像力にあふれ 壮大で独創的な世界を 平易な言葉で丁寧に導いているから 道に迷うことなく 時には戦士となり また時には国王となり 物語の登場人物たちとともに 冒険しているような気分だった。 ファンタジーでありながら 人間の本能や欲望をあぶり出し さらけ出させ なぜ人は戦うのか? と何度も問いかけられ...続きを読むるようだった。 最後のページを閉じ 古の長い旅を終えたとき その百億の暦の果てを さーっと風が吹き抜けていった。
架空の国、エルテカ 生贄にする人間を捕獲する部隊に捕まった少年・スレイの物語から広がるエルテカ存亡のお話 思想、取捨選択、生き死に 物語に出てくるそれら全てが、それぞれの登場人物に描かれた生まれ育ちや立場に裏打ちされている ひとつひとつの因果の糸が大きな川の流れのようになって、一国の歴史に繋がる...続きを読む様を見せつけられた 一国の存亡というマクロな話なのに物語はほぼ人物に焦点が当たっているミクロさ 読み進めていくうち、坂道を動き出したら止まらないかのように人々を巻き込んで「国」が転がっていく え、大丈夫?そっちでいいの?気づいたらブレーキもないしハンドルもなくて、どうすんのこれ?みたいな 群像劇だから登場人物は多いんだけど、セリフ回しが今どきな言葉づかいで最初は違和感 でもそのギャップもキャラクターが生き生きしてるように感じられてよかった
待ちに待った恒川光太郎の新刊! 最近雑誌にも書下ろしがなかったのはこの長編のためだったのか、と発売を知った時に納得。 マヤ文明が軸になっているので、グロテスク、カニバリズムの表現が多々あるので苦手な人は注意。 最初の方は、今までの著作と毛色が違ってて恒川ワールドとは思えない作品だな、と思ってたけれど...続きを読む、ある登場人物にスポットが当たり始めてから個人的には流れが変わったように思える。 それは最高神官のフォスト・ザマ。 謎に包まれた人物だったが物語が進むにつれて人物像に鮮やかな色付けがされてゆき、実は彼女も主人公の一人なのでは、という考えにすら至った。 過酷な世界で前を向いて、自己を貫き生きていくことの難しさを、どの登場人物も身をもって味わう中で、彼女の生き様が一番輝いてみえた。 他の作品のように幻想的だったりはしないけれど、恒川ワールドに存在している、残酷だけどそこに何かしらの光を感じることが出来る世界という意味での良作でした。
600ページあったとは思えない、間延びすることもなく、読み始めたら止まらなかった! 国も人もたくさん出てきたのに、それぞれがちゃんとどこがでつながっていたりと、構成もよくできていると思った。 どうしたら国が良くなるか、皆が幸せに暮らせるか、難しいけど人類永遠のテーマだよね。ふと明治維新を思い出したり...続きを読む…。 難しい知識も言葉もなく、アニメや実写化したら臨場感あって更に楽しめそう!
「時は全てを消していく。過去は常に改竄される---」 いや、もう、とんでもないものを読んでしまった。物語の余韻を何度も反芻してたら、2日たっていた。言葉にできないってこういうことか。 物語の余韻と書いたけれどこれは、はるか昔に生きた誰かの人生そのものだ。 マヤ文明の高度な建築技術で築かれた神殿。...続きを読む 天文学や“0”という概念を生み出した叡智の民。 文字を暮らしや戦いに用いていたという。 そんなことがストーリーにうまく組み込まれていて、自然とこの世界に引きずりこまれてしまう。 太陽神への生贄。心臓を捧げる儀式。“人を喰う”ということで力を得るという信仰。奴隷制度、力の格差。 そんな時代の中でさらわれ、生贄として命を奪われかけた主人公・スレイは叡智の民に救われ、「生き抜く」ための力をつけていく。 立場は違えど、この国を変えたいと願い、守りたいと願いながら散っていく多くの者たちがいる。彼らの意思が、時代の濁流に飲み込まれながらも光る。 そして思った。なんてぬるい今を生きているのかと。 文明はいつか滅びる。それでも世界は巡っていく。 命も巡るというけれど、いま、私として生きるこの人生は一度きりだ。そのことが骨身に沁みた。 キャラクターもそれぞれ魅力的で、ディノすきだったなぁ。
なかなか新刊が出ないと思っていたら、こんな鈍器本を製作されていたのですね。満を持しての本作ってことで、存分に堪能。最近は、ホラーってよりファンタジー寄りの世界構築が多かっただけに、本作もまさにその流れ。視点人物がちょいちょい変わるし、登場数も多いから、海外作品みたく、人物表が付いていると有難かった。...続きを読む間を空けず、一気呵成に読んだから、誰?ってことはよほど無かったけど。力作・傑作ですな。
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