ブックライブの高評価レビュー

小説・文芸の高評価レビュー

  • 時計館の殺人〈新装改訂版〉(下)

    Posted by ブクログ

    気づけば一気に上下ともに読み終えて朝になっていました…。面白すぎる。

    もう登場人物の一覧を見たときから興奮してしまって「あ、これは寝れないな」と思った。案の定だった。

    0
    2026年09月09日
  • 老後ひとり、暮らしています。

    Posted by ブクログ

    76歳の著者だからこそ書ける、人生の教訓が詰まっている。
    海外の文豪や哲学者の不貞行為を並べて悪態をつく様子が、なんとも爽快だった。
    「日がまた昇ればどうだって言うのだ、飲んだくれの分際で。」
    この文章には笑った。

    海外旅行についても体質上向いてないんだ!と語られており、海外旅行を楽しむ友人や芸能人を見て、密かに感じていた劣等感がちょっと軽くなった。

    0
    2026年09月09日
  • 光のとこにいてね

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    「光のとこにいてね」。
    自分は光の当たる場所にいることは出来ないけれど、せめて貴方には明るく温かい場所にいて欲しいという思いがこもった舌足らずなこのフレーズが心の中で何度も反芻している。そんな余韻を味わうことのできる小説だった。
    結珠と果遠、2人の関係性を果たして「恋愛」というありふれた言葉で表して良いのか。もっと固く重厚で、でも温かく優しい言葉が2人にはぴったりだと思う。自分の持つ語彙ではその言葉は見つけられないけれど。
    果遠が縋る結珠を強引に引き離してまで置いておきたかった「光のとこ」は、彼女自身の側であったこと。そのことに果遠がやっと気づくことができて良かった、とちょっと泣きそうになってしまった。

    0
    2026年09月09日
  • ふくふく書房でお夜食を 2

    Posted by ブクログ

    日々さまざまな事がありますが、ふくふく書房に行くとこんなに気持を切り替えて前向きになれるなんて救われます。犬は苦手だけどフクコの治療のシーンはグッときました。犬と猫は家族ですね。穏やかに前向きに心を込めて整えてくれる素敵な本でした。続編を待ってます。

    0
    2026年09月09日
  • 透明な夜の香り

    Posted by ブクログ

    読書好きな人が口を揃えて面白いと絶賛していた恋愛小説で前々から気になっていたのをやっと読むことができた。

    物語の主人公、元書店員の一香は、並外れた嗅覚を生かしてオーダーメイドで「香り」を作る調香師の朔の元で古い洋館の家政婦として働くことになる。
    そこで働くためにはたくさんの変わった条件があった。身につけるボディソープや化粧水などの日用品は、全て朔が調合した品ではなくては駄目であり、仕事中にはシンプルな無地のワンピースを着ることも義務付けられている。そして、彼の元で働くためには「嘘」をついてはいけない。
    一香は自分の兄が孤独の悲しみから自ら命を絶ってしまったという暗い過去を持っており、彼女はそんな兄の姿を、天才ゆえに誰にも理解されない辛さを抱える朔に重ね、徐々に惹かれていく。
    本作では2人の関係性の変化や、館の人たちとの関わりを通して成長する一香自身の姿などを、鼻腔を刺激する丁寧な香りの描写を交えながら楽しむことができる。

    まず始めに、魅力的な舞台設定で読者を物語の世界観に引き込むのがとても上手いなと思った。町外れに佇む「ヘンゼルとグレーテル」のお菓子の家みたいな洋館、不思議な雰囲気を纏う天才調香師とその幼馴染の探偵のコンビ、秘密を抱え、香りを求める客人たち。今から一体何が始まるんだ…!というお菓子の箱を開けるようなワクワク感を物語の序盤で味わうことができる。その後ももちろんページを捲る手は止まらない。1日だけで一冊の小説を読み切ったのは久しぶりだった。
    自分自身の記憶の中に刻まれた変わらない香りを求めて館を訪れる客人たちと同じように、朔もまた「永遠に変わらないもの」を求めており、「変化」を強く恐れている。彼が浮世離れした館で密かに店を開き、新城や源さんなど、必要最低限の人との関わりしか持たなかったのもそれが理由なのだろうかと思った。
    そして物語のラストで朔は、一香がいつか自分から離れていってしまう「変化」に怯え、記憶の引き出しを無理やり開けることで彼女を暗い過去から解放し、突き放してしまう。このまま2人は疎遠となってしまうのだろうかとハラハラとした思いで読み進めると、一香は家政婦としてではなく友人として洋館を訪れてもいいかと朔に尋ね、関係が「変化」してもそばにいると彼に優しく告げる。一香の言葉を受け止めた朔は「また新しい薔薇が咲いたよ」と自分のずっと変わらない生活の中でも存在していた小さな「変化」である庭の花々の開花を彼女に伝え、物語は幕を閉じる。なんて綺麗で心がすっと軽くなるラストシーンなのだろうと思った。この物語は重い過去に囚われ、「永遠に変わらないもの」を強く求めた朔が、「変化」は恐ろしいものではなく、時に温かい希望も運んで来てくれるものだと気づく、心の成長を描いたものでもあるのだと感じた。

    0
    2026年09月09日
  • おむこさんは殺人鬼

    Posted by ブクログ

    5つの話が入った短編集。
    悪くないけど特によくもないかな、と思った。それが読み進めるうちにどんどん面白くなった。
    中でも「答え合わせ」が気に入った。
    継父が今際の際に残した言葉をヒントに息子が犯人を突きとめる。いい話だった。あやうく泣くところだった。

    0
    2026年09月09日
  • 羆嵐

    Posted by ブクログ

    ー「腹、破らんでくれ」ー
    獰猛さ、野生の獣には慈悲などない。
    なかなか、トラウマになりそうな一文。

    ー銀四郎ー
    酒癖も悪く、粗暴で忌み嫌われるが
    羆撃ちとしては抜群である人物。
    羆の習性を分析して、単独で羆を狩る。

    ー必要なのは実力ー
    肩書きの良い警察、軍人を村民は頼ろうとするが
    到着までの遅さで被害が拡大してしまった。

    脅威が訪れたときに頼れるのは
    社会に不適合でも、圧倒的な実力を持った人
    綺麗事ではなく、本当にそう思わされました。


    0
    2026年09月09日
  • デスチェアの殺人 下

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    タイトルのデスチェアがどう事件に絡んでくるのかも気になっていたけど、物語が進むにつれて少しずつ見えてくる真相に恐怖でした。
    今回の事件はただのカルト教団絡みの事件じゃなくて、重かったし辛かったなぁ(´._.`)
    親がモンスターだとその影響を子供も受けてしまうというのが何とも悲しかった。
    三兄弟が受けた傷を考えると完全には憎めない気もした。。
    それにしても組織解散なんて悲しすぎるー!(T^T)
    次巻が気になるのでまた読み進めていこうと思います。

    0
    2026年09月09日
  • 宙ごはん

    Posted by ブクログ


    町田先生の作品は、いつも切なくなったり苦しくなったりするんだけど最後は絶対に心があったかくなる。
    読み終わると自分も何かを得た気持ちになる。
    そんな町田先生の作品がわたしは大好きです。

    宙ごはんも、どんな作品なのかなって読み進めると、やっぱり苦しくなる部分もあった。
    なんでこんなひどいんだろう....しんどいって気持ちになったりね。
    「人は物事をフィルター越しにしか見ることができない」って作中にもあったけど、ほんとにその通りだと思う。
    読み進めると、そんな人間の奥底を知ると、ああそんなことがあったのね...って
    フィルター越しで決めつけるのは駄目だなって思った。

    個人的に花野さんにたくさん感情移入しました。
    女性として、母として、未熟な部分がたくさんあるけど、苦労もしたけど、色々な人と出会って色々な経験をして歳を重ねて、いくつになっても成長している姿に、自分も重ねて、頑張ろうと思いました。

    正しさだけが正義じゃない。時に間違えることもあるけど、また進めばいい成長すればいい
    そんなふうに思わせてくれました。

    わたしの中でまた大切な1冊が増えました。
    ありがとうございます。

    0
    2026年09月09日
  • カラスの親指 by rule of CROW’s thumb

    Posted by ブクログ

    読み終わってから、「この時はどうだったっけ?」って読み返したくなるような好きな作品。まさかの展開に、すっかり騙されました。物語のまとめ方も個人的にとても良かった。

    0
    2026年09月09日
  • 僕には鳥の言葉がわかる

    Posted by ブクログ

    鳥の観察から、鳥が言語を使用している、鳥がジェスチャーで意思を伝えているという発見をした研究者の著者。
    全体的に分かりやすい言葉と、所々ジョークも交えて書かれているので非常に読み易く面白かった。
    仮定を立ててから、それを実証する実験方法を考えることの大変さが分かったし、研究者の対象への愛情が凄かった。

    0
    2026年09月09日
  • 明智恭介の奔走

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    大前提として、私はこの剣崎シリーズ、及び明智恭介の事が好きという前提で感想を書かせていただく。

    明智恭介、葉山譲が『日常の謎』に取り組んでいくこの本では、主に死人は出ずにほのぼのとした雰囲気で進行していく。

    相変わらずクリームソーダを飲んでいる葉山、泥酔した明智、また明智1回生など、見ることはできなかった様々な一面を見ることができ、自分としては満足だ。

    トリックとしては、相変わらずの今村ワールドというところで解説や内容が理路騒然と理屈に乗ったったものであった。

    ボロビル購入の謎は流石に分からなかったが、
    コスプレ同好会の事件や、泥酔事件、テスト流出事件等はしっかりとわかるところにヒントが散りばめられており、推理の世界へ引き込んでくれた。

    剣崎と明智、2人のホームズの比較になるが、
    剣崎は驚異的な頭脳で謎を解いていくのに対し、明智は自分の足と仮説多さで泥臭く真実をもぎ取っていくタイプだ。(どちらかと言うと、明智の方がホームズ寄りではある。)

    明智の今後を考えると、飲みに行った同期や隣の住民、探偵事務所の面々を思うと、少し哀しくなる。

    0
    2026年09月09日
  • そして誰もゆとらなくなった

    Posted by ブクログ

    初めて活字で大笑いしました。本当に朝井リョウさんは恐ろしい人……!
    私も過敏性腸症候群なので、「ここでトイレしたくなるの、超わかる〜!」とか思いながら読んでいたら、何故か便意に襲われる不思議な体験をしたので、便意誘発効果があるのでしょうか……(?)
    語彙力抜群すぎて情景が浮かびやすいし、空回りしている所も凄く共感するし、他のエッセイも面白いので是非!!!

    0
    2026年09月09日
  • かがみの孤城

    Posted by ブクログ

    ネタバレ


     「あなたを、助けたい」
     居場所をなくした7人。
     集められたのは、なぜ彼らだったのか。
      
     ネタバレが苦手な方はまわれ右!


     私が、大学生の頃に話題になった一冊。
     友達が徹夜で読みきった理由が、よくわかる。
     真相が近づくにつれて、物語の世界に没頭してしまう。
     一気読み間違いなし。

     と言いつつ、私は読むのが遅いので、1週間くらいかかってしまった。
     独身時代なら、私も徹夜で読んだと思う。


     序盤では、イライラした。
     私も母親だからだろう。

     自分の子どもが、こころちゃんみたいな目にあったら、いたたまれない。
     相手の子に対して、腹を立てていた。

     読みながら、こころちゃん頑張れ!
     って応援したくなる。

     こころちゃんのお母さんも、何も事情がわからないと、怠けてるだけなんじゃないかと思っていたのだろう。
     でも、いざ我が子がされたことを知った時は、とても悔しくて、辛かったと思う。
     後悔で胸が痛かったのではないだろうか。


     7人それぞれの事情が描かれた場面でも、全員を応援したくなった。
     みんな理由はバラバラだったけど、自分や子どもがされたらって思うと、悲しくなるし助けたいと願う。

     読み進めていくうちに、なんとなくこの7人が、どこから集められたのかわかった。
     物語の終盤で、謎解き要素もあって、少し楽しく感じた。


     今は会えなくても、いずれ会える。
     姿が違うけど、助けに行く。

     実はもう出会っている、そう思うと、現実でも起きたら素敵だなと思った。

    0
    2026年09月09日
  • 空、はてしない青 下

    Posted by ブクログ

    私たちが「自分」と呼んでいるものは何でしょうか?
    それは、過去に出会った人の面影だったり、ふとした瞬間に眺めた風景の記憶だったり、あるいは選ばなかった選択肢への小さな傷跡のような、かたちのないものが寄り集まってできるものなのかもしれません。
    そして、様々な人と関わり、傷つき、あるいは救われるなかで、少しずつ削り出されるようにして「自分」になっていくようにも思えます。どこか掴めないけど、深く広い。まるで、どこまでも続く青のように。

    谷川俊太郎の「青は遠い色」がこの本のことをよく表してるようにも思えたので、載せておきます。

    どんなに深く憧れ、どんなに強く求めても、青を手にすることはできない。
    すくえば海は淡く濁った塩水に変わり、近づけば空はどこまでも透き通る。
    人魂もまた青く燃え上がるのではなかったか。青は遠い色。

    自分とは、消えない手触りを誰かの中に残していくことなのかもしれませんね。
    ジョアンヌとエミルがこの詩を知っていたら、きっとあのノートに認めていたんじゃないかな、と思います。

    0
    2026年09月09日
  • 誰何

    Posted by ブクログ

    いやーやっぱり、この作家さんは、いい^_^面白い^_^引き込まれてしまった^_^
    ちょっと工作員は…^_^

    0
    2026年09月09日
  • 西の魔女が死んだ(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    都会で仕事や時間に追われるように生きるのも、別に悪いことではないと思う。ただ、選べるとしたら。どちらの生活も体験した上で、より自分がしあわせに豊かに過ごせるのはどちらかを選べるとしたらどうだろうか。少なくとも、まいがおばあちゃんと過ごした経験は今後のまいのどう生きたいか、という軸に影響を与えていると思う。

    パリッとした布団で寝たり、手をかけて身の回りの洗濯をしたり、食べるものは時間をかけてつくったり。本来ある豊かな時間を排除した先に、きっと失って見えなくなるものがたくさんあるはずで、それに気付かせてくれた魔女に感謝したい。ガラスに残された文字、誰もが感じたことのある死への恐怖を抱えていた孫と交わした約束を形にして残したおばあちゃんの大きな愛が、あたたかくて胸がじんわりしました。

    子どもの頃に読んだらまた違う感想になると思うけど、大人になった今出会えてよかった物語でした。真っ赤であまい香りのするいちごと、たっぷりの砂糖を使っていちごのジャム手作りしてみたいです。

    0
    2026年09月09日
  • 暗黒館の殺人(四)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    とうとう明かされた怒濤の真相。この独特な文体も含めて、なるほど納得。途中で感じていたなんとなくの違和感も、一気にさっぱりと解決。これはまさに、これまでの「館シリーズ」における集大成であり原点でもある。ただ要素を全部盛りにしたわけではなく、ちゃんと意味はあったのだと痛感した。巻末に掲載された年表も憎い演出である。解説や特別寄稿の執筆陣が豪華すぎて、誰もが綾辻さんに憧れる少年少女のような熱量で執筆しているのも微笑ましい。

    0
    2026年09月09日
  • 暗黒館の殺人(三)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ようやく後半戦に突入。とにかく圧倒的なボリュームで、『人狼城の恐怖』を思い出させる。整理された疑問点を一つずつ潰すべく、中也たちがタイムテーブルを作成し始めていよいよ本格的な探偵らしくなってきた。玄児と中也のバディ関係は少し意外だったが、それにしても江南は一体いつ活躍するのだろうか。そして差し込まれる謎の視点。後半に進むにつれて傍点の付いた箇所が増えていき、真相の解決へ着実に近づいているのだと実感する。

    0
    2026年09月09日
  • 暗黒館の殺人(二)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    2巻へ突入。元々はノベルス版の上下巻だったことを考えると、1、2巻の間で区切られているわけではないのだなと思いつつ読み進める。合間に差し込まれる「間奏曲」のモノローグは、誰の視点なのか。後半で中也が問題点を整理してくれる展開は、読者として非常に助かる。同時に、列挙した謎をこれから論理的にきれいに解決してみせますよという、綾辻さんの決意も感じた。また、犯行現場の図面も理解の大きな助けになる。不謹慎な言い方にはなるが、1巻で犠牲になった蛭山は使用人であり、いわば部外者だった。しかし二人目の犠牲者が出たことで、ついに浦登家の血族にまで手が及び、物語が一気に盛り上がってきた。

    0
    2026年09月09日