小説・文芸の高評価レビュー
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ネタバラシにはならないよう気を付けますが、私の文章を読んでいる暇があるなら、ぜひ作品を読みましょう。傑作です。
人口三万人程度の閑静な住宅街にある奥石大学で発生した銃乱射事件。教員、学生合わせて31名の命を奪った無差別大量射殺事件によって、映画同好会〈幻燈〉の部員だったスミヒコの人生も一変する。映画同好会の仲間たちを事件で失い、その場にいて生き延びた友人も重傷を負ったこの事件を記録に残しておきたい、と迷いはありつつもスミヒコはドキュメンタリー映画の制作を考えるようになる。そんな折、大学で行われた追悼式で、深紅の女優帽を被った女性の姿がスミヒコの目に留まる。不適切な美しさを持った彼女がその -
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一枚の絵を起点に、人と人、時間と場所が静かにつながっていく連作短編のような構成が印象的な作品。物語はオーストラリアを舞台に始まり、章ごとに語り手や時代が移り変わりながら、愛や後悔、選ばなかった人生の可能性を丁寧にすくい取っていく。断片的に見えるエピソードが少しずつ重なり合い、やがて一つの大きな流れとして立ち上がる読書体験は、とても静かで贅沢だ。登場人物たちは皆、不完全で迷いを抱えながら生きており、その姿が現実の私たちと重なる。過去の選択は簡単にやり直せないが、意味づけは後から変えられるのかもしれない、そんな希望と切なさが同時に胸に残る。読書っていいなと改めて思わせてくれた素晴らしい作品でした!
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2026/01/27
主人公の伊波まじむ(真心)は、おばあちゃからラム酒の飲みをお供しているうちに「沖縄産のさとうきびかを原料としたラム酒を作りたい」と思うようになり、会社のプレゼン応募企画に申し込んだところ商業形態化するところまで行きつき、沖縄産ラム酒の生産に向けて悪戦苦闘するビジネスウーマンの小説。
舞台が沖縄の南大東島というところで、写真を見ずともとても爽やかな場所なんだろうなぁというイメージが思い浮かぶくらい情景描写も素敵な小説です。
それに引けを取らないくらい出てくる人物たちも人間味に溢れている沖縄の優しい人たちを中心に描かれていて沖縄に行ってみたくなる気がしました。
あとがきを読ん -
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ネタバレ上富良野で祖父母と暮らす耕作と兄拓一を主人公に、一生懸命に働いても豊かにならない小作農の暮らしや、貧乏ゆえに家族と離れて働いたり売られたりする女性たちを描く。最後には山津波で耕作は祖父母と姉妹と教え子を失い、その一帯の人々のほとんどが犠牲になるという救いのない話には見えるけれど、それを正しく生きる者に与えられた神の試練として描こうとしていると思われる、が、今のところはともかく救われないところで終わっているので、続編でその伏線が回収されるのではないかと思われる。中学に一番で入れるだけの成績を持ちながら結局家族のために進学を諦めた耕作は、自分は自分のことしか考えていないとよく反省しているけれど、他
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ネタバレ遊馬と月夜の関係が本当に良すぎて、ずっと胸がぎゅってなってた。
最後に一緒に死ななかったのは、月夜にとって遊馬は運命の相手(シャーロック)じゃなかったってことなのかなって思って、なんだか振られたみたいで切なかった。
月夜は殺人鬼なのに、不思議と憎めなくて、
その背景とか気持ちを考えると、ただただ悲しかった。その後も名探偵を求めて犯行を繰り返してるのかなぁ
連続殺人そのものがフィクションだったっていう展開も予想外すぎてびっくりしたし、
秘密の通路を遊馬が見つけてからは怖くて、ドキドキしながら一気に読んでしまった。
ミステリ好きへのご褒美みたいな一冊でした。 -
Posted by ブクログ
れいんさんのエッセイは一生懸命に生きたり、どんよりしていたり、ワクワクしていたり、ダイレクトに気持ちが伝わってきて、飾らない、等身大に語る姿が想像できました。
そして、その人柄に一気に惹かれました。
だからこそ、もっとれいんさんのことを知りたい、
と思うようにページをめくっていったのですが、
読み終わる頃にはなんだか友達のようにすごく近い存在に感じました。
こんなふうに毎日の生活の中での出来事を丁寧に拾い上げることができたら人生どんなに楽しいのだろうか、大切に生きるってこういうことだよねと思うと共に私もそんな(れいんさんのような)人になりたいと思う一冊でした。
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