小説・文芸の高評価レビュー
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こちら、ご縁があり、発売前にご献本いただきました。が……
「おいおい、あんまりじゃないか」
そう呟いて、一度本を閉じるしかありませんでした。
そうだった。文章のタッチがリズミカルだからいつも騙されてしまうのですが、彼女はいつも「そういうところに気づかずに生きていられたら楽なのに」というところを詳かに言語化してくれるのです。おそらく、自身も相当に傷つきながら。
前作『元カレごはん埋葬委員会』の続編としての本作では、少し大人の女性になった桃ちゃんのリアルな焦燥感が描かれています。それと同時に、喫茶「雨宿り」に訪れる相談者の女性たちの、本人も気づかなかった息苦しさの正体にも光を当てています。
「あ -
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幼児同時誘拐事件が発生。身代金の受け渡しに失敗し、当時4歳の内藤亮は帰らず。その3年後、亮は突然家に帰ってきた。その身なりは失踪前よりも整っていて、この3年で抜けた乳歯も木箱に丁寧に保管された状態で。
しかし亮は空白の期間のこと一切語らない…
記者の門田は、この事件を一人で追い続ける。次第に見えてくる事件の真相と、その真相にはある夫婦が関係していた…
塩田さんの作品は、まるで経験したかのような、一歩一歩地道に取材していく描写のリアルさに驚かされる。
この作品は感想書き始めると永遠に長くなりそうなので、ここで止めておく。
映画化必須だなーと思っていたら、実際に映画化されるらしい。これはぜひ映像で -
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ネタバレこの作品に出会えて、本当に幸せだった。
ここまでリアルな伝記を、痛切に訴えかけてくる人々の熱い思いを…小説で体験できる日が来るなんて思いもしなかった。
早稲田の蕎麦屋三朝庵で偶然出会った太郎(乱歩本名)と千畝。ふたりは同じ愛知五中の出身から意気投合する。当時太郎は職を転々として、千畝は金銭面が貧しく留学ができずお互い苦しんでいた。しかし食事を終え外に出ると太郎の顔に『官費留学生候補ヲ求ム』の公告が飛んでくる。そこから千畝の外交官としての道が開けたのだった…
その出会いからふたりは親交をしていき、乱歩は執筆で紆余曲折あったが小説という道で、千畝は外交という道で生き続けた。途中戦争がふたりの分か -
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『同志少女よ敵を撃て』、『歌われなかった海賊へ』。第一作が独ソ戦をテーマにしたもので素晴らし過ぎた(直木賞でもおかしくはなかったのでは)。第二作も舞台がドイツだったこともあり、今度はどこの国だと思っていたら、自動車期間工の話だと聞いて、全く興味が湧かなかった。本を読む気にはならないけれどaudible で聞いてみようかと思い聞いてみたら、引き込まれた。最初は部分部分で話が異なり、中央アフリカの話になって頭は乱れたが、それぞれ短編として面白く、先が楽しみに。そしてどんどん話がつながって、全体で一つなんだと実感出来た。出世物語と破綻。サッカーのユースチームの描写の細かさ。貧富の差と本当の幸せとは?
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358P
ブレイズメス1990はより多く手術代を支払ってくれる患者の命を優先するか否かみたいな医療制度そのものの矛盾とか医療は公共財かビジネスかとか医療倫理がメインテーマだった。
「耳慣れないアクセントの言葉が流れる。エールフランスなので機内放送はフランス語が優先、次が英語だ。その英語もフランス訛りのせいか、ふだん耳にするのとかけ離れている。気圧の変化のせいか、耳が痛い。機体が乱気流でがたがたと揺れる。「おい、シートベルトをつけろ、とさ」 隣の垣谷講師に言われ、世良はリクライニングシートを定位置に戻すと、ベルトを掛けた。 東城大学医学部総合外科学教室、通称佐伯外科の垣谷講師と世良雅志の -
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ネタバレ村田沙耶香さんの作品を初めて読んだが物凄い衝撃。 この作品に惹き付けられたのは、自分自身、現代の性の在り方に思うところがあったからかもしれない。創作キャラを恋人とする考えが、現代の推し活が行き過ぎたみたいな感じがする。
性欲に対する嫌悪感?正しい発情を求める主人公
以下、感想をぶちまけてます。
結婚してるのにお互い恋人がいて、パートナーとの性行為が近親相姦なのが訳が分からない、結婚しているのに、互いの恋を応援するとか気持ちが悪い 結婚は条件で探すみたいだが、倫理的におかしくないかと思う。
この世界では裸になることへの羞恥心がない? 性交する際の描写で全く恥じらいのようなものがなかった。知識が -
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南綾子さんの本を読むのは2冊目なのですが、1冊目で気になり、この作品も気になっていて購入したいなぁと1番思ってた作品でした。
この間、久しぶりに本屋さんに行って、目に止まってすぐ購入。
今のわたしの中で求めてた感じがしました。
生きづらいと思うとある女性が、同じような人を募集しようとする所から始まるのですが、
同じように生きづらいと思う、色んな人達が巡り合わせで集まって、生きづら会を結成するのですが、
本当にこういうのって大事なんじゃないかなって思います。
人には言えないような話からなんて事ない話をただ黙って聞いてもらう。
生きづら会があるなら全力で入りたいです。
その色んな境遇の4人 -
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貴方は、子どもの頃にクリスマスプレゼントを見つけたときの感情を思い出せる?
私は「中には何が入ってるのかな?」ってワクワクしながら、リボンを解いて包装紙を綺麗に剥がすのに必死になってた。一気開けるのが勿体なくて、ペリペリとすっごい時間をかけて包装紙を剥がしてプレゼントを開けた覚えがある。
この小説はそんなクリスマスやプレゼントに関係ある心抉るもの。読み進めれば進めるほど、皮膚をベリベリと剥がされるような激痛がはしって痛い。本当に痛い。スラスラ読みやすい文章のなかに、しっかり抉ってくるあたり著者は凄い。主人公の浅葉が冒頭「こんなプレゼント欲しくなかった」って言ってるんだけど、最初から最
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