ブックライブの高評価レビュー

小説・文芸の高評価レビュー

  • 悪逆

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    大阪の警察官2人が関西弁をしゃべり、メシを食いながら、犯罪事件解決に奔走する、いつも通りの黒川博行作品。相変わらずブレない。そして、犯罪につながる現代社会システムのヤミにも迫る。本作品のヤミは金取引と宗教法人。さらに警察が犯罪捜査に多用するNシステムの説明は教科書ともいえるくらいの詳しさ。車を使った犯罪を考えている人は、絶対に知っておくべき。ITを使った車両ナンバー検索はここまで進んでいるのだ。

    主人公2人の警官が追うのは連続強盗殺人犯。単独で緻密で残酷な計画を実行し、殺人と大金取得を繰り返す冷酷な犯人。と、その犯人に対して、組織の行動力と推理力で勝負する警察。この一進一退の攻防による緊迫感

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    2025年11月23日
  • その鏡は嘘をつく

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    重くて、キツイ気分になるので、薬丸岳さん、しばらく休憩しようと思ったのだが、やはり、読んでしまった。
    医者になるための大学受験、予備校からの入学の不正、脅迫、嫌がらせなど、絡んでいく。知らない世界なので、面白かった。ちょっと残虐な内容もあり、読むのがきつかった。物語は、さすが、薬丸岳さん、読ませます。次へ次へと読み進めてしまいます。謎解きミステリー要素あるけれど、いろんな人たちの心情に迫っていて、増愛がえぐい。だけど、奥の奥には愛があると思う。裏の裏の裏側?どうなってるの?いつも、重いテーマで、読むと、悲しくて、やりきれなくて、疲れるけれど、ついつい、また、読んでしまいます。薬丸岳ファンです。

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    2025年11月23日
  • 秘密に満ちた魔石館2

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    今回のお話たちも全部面白かったなあ。
    短編でもこんなに盛り込んでくるの、ほんとすごい。
    どのお話も全部面白かった。
    翡翠の話が好きだったなー。

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    2025年11月23日
  • この世界からは出ていくけれど

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    ネタバレ

    最近ちょくちょく韓国発の作品が増えてきて、早川書房やるな…!という感じ。
    早川書房は安定して面白い作品を邦訳してくれるから助かるぜ。

    短編集なのに、全体としての主題が全くブレないのは凄かったな。あとがきで語っていたように、ずっと同じことを考え続けてきたのだろうな、というのがしっかりと伝わってきた。

    ある社会形態と個人の生態が矛盾するとき、その個人は時に異物とされることがある。
    奈須きのこに言わせれば「怪物」なんだけど、社会形態に慣れている私たちにとって「怪物」と一緒に暮らし続けることはできない。もしそれを可能とするのなら、私たちが「怪物」になるか、「怪物」が「怪物」であることをやめるかしか

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    2025年11月23日
  • 吹けば飛ぶよな男だが

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    SUPER BEAVER の曲もなんとなくしか聴いたことなかったけど、渋谷さんかっこよかったです。

    朝井リョウさん的なエッセイ感もあり、言葉の魔術師よろしく、おもしろかった。

    特に、親指1,2がよかった。

    吹けば飛ぶよな男だがの小説もよかった。天才だな。

    好きな人が笑ってるのを近くで見ていられる時間が尊いんだよな。

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    2025年11月23日
  • かたばみ

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    悌子のいつも本当の教育はどうすれば良いのかと悩んでいる真っ直ぐさが好きだなぁ‼️
    度々心に残る場面が出てきて泣いたり笑ったり良い時間を過ごせました

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    2025年11月23日
  • 風読みの彼女

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    帆高が働く「ガラス雑貨専門店・風読堂」ではガラス雑貨販売に加え、“風読み”という秘密の依頼を受けている。店主・風架の力を求めて、今日も風読堂には悩みと願いを抱えた依頼主が訪れる。風の中に漂う記録を読み取り瓶に詰める特殊能力・風読みを持つ風架。憧れ恋心を抱くアルバイト店員・帆高。風は記憶だけでなく想いも運んでくれる。 そして想いを伝えるのは人。 最後はずっと感動してた。ベスト10に間違いなく入る本。

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    2025年11月23日
  • 火喰鳥――羽州ぼろ鳶組

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    読み終わってから知ったのだが、これがデビュー作⁉︎完成されすぎでしょ…と引いてしまうくらい、エンタメとしての満足感が高い。

    ある理由から天職だった火消しを辞めて燻っていた主人公が、少ない予算の中、火消メンバーを集めてチームを再建するというあらすじ。
    これだけ聞くと池井戸潤作品かな?(偏ったイメージですみません)と思うかもしれないが、舞台は江戸。
    宵越しの金は持たず、焼ける前に使えと言われるほど火事が多かったそうで、源吾たち「ぼろ鳶衆」はそんな江戸の街を火の魔の手から守るために奔走する。

    普段時代小説はあまり読まないのだが、前述した通り、盛り上がりが約束されているような王道ストーリーで、かつ

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    2025年11月23日
  • マリアビートル

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    長いから時間がかかると思いきや、一瞬で読み終わった。それくらい、中弛みも一切なく、どの瞬間も面白すぎた。だから伊坂幸太郎はすごい。

    王子がどう成敗されるか気になって気になって、なるほどそうきたか!と。
    物語が繋がっていく瞬間が面白くて、悪はちゃんと罰される。読み応えたっぷりでした!

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    2025年11月23日
  • あしたも、こはるびより。

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    東大卒のしゅういちさんとお見合いで出会った英子さん
    しゅういちさんは几帳面で英子さんは大雑把
    しゅういちさんは建築事務所を経て広大などで教授をしていた
    愛媛でほとんどゴミの出ないエコな暮らし
    畑は空から見て畑と分からないように、落ち葉をまいたり、ジャムやお餅、お菓子も全部手作り
    メモも木の板を掘って書いている
    英子さんは服も娘や孫のもののお下がり
    エプロンもそこら辺のタオルを巻いて赤い安全ピンで留めているだけ。それなのになんだかオシャレ

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    2025年11月23日
  • サッカー・グラニーズ

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    私は自分の人生にすごいことが起こることを知ってました。ベガのこの言葉は最高である。本書主人公はまさにこのベガであると私は思う。

    兎にも角にも良い本であった。

    上っ面は、明るくほのぼのとした黒人高齢女性のサッカーチームの活躍の話であるが、その背景が思い起こされるに連れ、色々考えさせられ、とても複雑な思いが生じた。

    白人による人種差別、黒人社会の男尊女卑、高齢者たちの生きづらさ、これら3つの難を受けている黒人高齢女性の明るくて逞しい姿には感動する。
    しかし、
    黒人と白人という大きな視点で穿った見方をすると、白人により招かれたアパルトヘイトという黒人の大悲劇、そして本書にある白人が黒人を助け友

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    2025年11月23日
  • キネマの神様

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    原田マハはすごいよなあ。
    そしてこのたび原田宗典の妹であることをはじめて知った。
    そういえば岡山出身だもんね。
    とにかく面白く、暖かい話なので、読んでいない人には超おすすめです!

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    2025年11月23日
  • カラスの親指 by rule of CROW’s thumb

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    世の中のはぐれもの達が偶然の出会いから繋がり、過去と向き合い、今と戦い、未来を選び取っていく。道尾秀介さんの描く登場人物達はとても生き生きと今を必死に生きており、その言葉や動き一つ一つに血と肉が存在するのを読む中でいつも感じることができる。
    「詐欺」を働く主人公達の欺く先とは、そして欺いているのは、欺かれているのは、伏線が回収されたときそれは最高の「詐欺」から最高の「マジック」へと姿を変えていった。欺かれた快感をぜひ味わってほしい。
    また、登場人物に仕掛けられたトリック、そして読み手に仕掛けられたトリックをワクワクしながら感じ取ってほしい。ヒロインの名前に込められた意味、登場人物達のつながりと

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    2025年11月23日
  • 道徳の時間

    匿名

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    中盤あたりからぐっと内容が濃くなり引き込まれてゆきました。胸が苦しくて、助けの手を差し伸べたくて悲しかったです。

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    2025年11月23日
  • 変な絵

    購入済み

    まじで読んでほしい!!!

    どんどんと物語に引き込まれていって知った結末に衝撃を受ける🫨
    新感覚であっという間に読めたので読んだことない方ぜひ!!

    #深い #ドキドキハラハラ

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    2025年11月23日
  • 木曜日にはココアを

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    職場のストレスで気持ちが溢れだしそうだった時、
    尊敬する人のバイブルだと聞いて速攻帰りに買って読んだ本
    そんな出会い方も思い出になった

    おどろくほど読みやすいのに
    胸がいっぱいで読むのに時間かかる
    20pの短編なのにどうして毎回こんなに響くのか
    文字、言葉の持つエネルギーの壮大さを実感する

    短編同士の世界がちょっとずつ繋がっていて
    笑みがこぼれた
    単に面白みを加えるというだけの意味ではなく、
    より物語を自分の身近に感じられる、人と人との繋がりを鮮明にさせる魔法なのだと思った

    やっぱり小説って良い
    自己啓発本が論理的に記述していることを、
    シンプルな言葉で直接的にでなく、間接的に暖かくじん

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    2025年11月23日
  • 同志少女よ、敵を撃て

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    前評判通りとても面白く興奮させられた作品だった。
    ソ連兵の主人公がナチスドイツを討ち取る単純な物語ではなく、何のために戦争に参加するのか、戦争の果てに何があるのか、そして戦争における敵とは何か、物語を通じてそれらが著者から問いかけられ、考えさせられる作品だ。
    これらの問いに対する回答は主人公達の思想を通じて読者へ提示されるが、その回答は三者三様であり、それらに明確な正解があるわけではなく、多様な思想がある事に気付かされる。
    そして、物語の終盤でのタイトルの回収、主人公にとっての敵は何かの回答、この展開には痺れました。

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    2025年11月23日
  • やさしさを忘れぬうちに

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    ネタバレ

    読んでいたら父の夢を見ました。私が過去に戻るとしたら、生きている父に会いに行くんだろうな。それがやはり私の心残りなんだなと感じた。会いに行くのは、永遠の別れが待っているから。それを思うときっと泣いてしまう。
    別れはいつ来るかわからない。ありがとうは言えるうちに。いつも笑顔で人に接したい。

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    2025年11月23日
  • オオルリ流星群

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    終章のラジオパーソナリティの声に合わせ、松任谷由実さんの「ジャコビニ彗星の日」を聴いてみた。歌詞の一つ一つと、これまでの物語がリンクして、終章の締めくくりまで、ずーんと熱いものがくる。

    ミドルエイジ・クライシスな心理状態にも共感できるミドルエイジな私。中年青春群像劇的な部分にもやられて、すっかり心つかまれました。

    伊与原新さんの作品は、初めてでしたが、他のもぜひ読みたいです。

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    2025年11月23日
  • アフター・ユー

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     アフター・ユーとは、お先にどうぞ、という意味。つまり、私はあとでいきますから、ということ。
     以前、ホテルのエレベーターを降りる時、外国人の男性に順番を譲られて先に降りたことがあります。その時に、手のひらを出して言われました。

     大切な人を見送る時、私もあとから逝きますからねと言ってあげてください。あちらでまた会えますからね、と。
     愛する人をこの世に残して旅立つ人はもちろん辛いでしょうが、残された人はもっと辛いかもしれません。
     何気なく過ごしてきた日常から一緒に居た人が急に居なくなるのは、どれほど辛いことでしょうか。。。

     このお話の主人公、川西青吾(かわにし せいご)さんは、都内で

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    2025年11月23日