小説・文芸の高評価レビュー
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ネタバレ川上未映子さんは、ヘブンや黄色い家の、生き方や人生観を考えさせてくれるゴリゴリの純文学感が好きなのだが、あこがれはやわらかい、優しいお話だった。で、それはそれですごくよかった。
麦くんとヘガティーがそれぞれ少しずつ大人になっていく様子を眺めることができた。麦くんもヘガティーもお互いを思いやることができて、優しくて読んでいて好きなキャラクターだなと思った。きっと川上未映子さんが優しい人だから、そんな人柄がキャラクターにも意図せず投影されている(滲み出ている)のかなと思った。
文体がとても読みやすいんだよなぁ、リズムがいいのかなんなのか。 -
Posted by ブクログ
いつもそばにいる人から勧められて
本作を手に取りました。
青山さんの作品は初めてかな。
とても読みやすかったですね。
連作短編の面白さをじっくり味わえました。
どの世代の登場人物も人生の岐路に悩み、
本を通じて希望を見出していくのですが
ああ、そんな時代もあったなあとか
まさしく今の自分に当てはまってる!などと
共感することしきり。
いつもそばにいる人から
この本を勧められた理由が
なんとなくわかるような気がしてきたのは、
自身が本作を通じて
「読んだ人が自分自身に紐づけてその人だけの何かを」
得たからなんだろうなとしみじみ思っています。 -
Posted by ブクログ
左手移植をめぐる小説でありながら、単なる医療小説ではなかった。手の移植を通して、自己と他者の境界、死者を受け入れること、国境や移民、夫婦、記憶、欲望までが重ねられている。
作品全体に、「自己/非自己」という構造が敷かれていた。移植された手を身体が拒絶することと、主人公が他者の手を自分として受け入れられないことが重なる。さらにそれが、ロシア、ウクライナ、クリミア、移民、国境、夫婦関係へ広がっていく。他者を受け入れるとは、「相互理解」でさえないのかもしれないと思った。
「人間が手の使用によって高い知性を獲得したのなら、手の移植によって受け継がれるのは知性ということになる。しかし、実際に受け継が -
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死について考えさせられる新書だった
「「天涯孤独っていう人がいるじゃない、あァいう人がうらやましいわ。 呆けた両親を見ていると、老人とかかわらないで一生が終われるなんて最高よ!」」
—『大往生 (岩波新書)』永 六輔著
「☆二十歳の頃から、自分が三十歳になったら、四十歳になったら、六十歳になったら、八十歳になったら、ということを考えている人は上手に歳がとれるという。若者から、「歳をとったら、あァいう老人になりたい」と憧れられてこそ、本当の老人である。くれぐれも「あァいう老人になりたくない」と言われないように。」
—『大往生 (岩波新書)』永 六輔著
「「私の障害は一級一種です。 -
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⚫︎受け取ったメッセージ
安定した道を選ぶことは、本当に安全か?
危ない道を選ぶことは、ただ無謀なだけなのか。
⚫︎感想
会社の方向転換とバリ山行が並行構造になっていて、登山が仕事や人生のメタファーになっている。安定した道だと思えても、思わぬ出来事や責任が発生したり、バリ山行のような命懸けの道に生命の煌めきを感じたり、ながされるままに生きているようで無意識に選択していたり、人生ってやっぱり面白いものだと改めて感じた。
バリをやっている妻鹿(めが)さんは、会社や人生の不安は、頭の中で増殖する幻のようなものかもしれないが、山では、目の前の危険に対して実際に身体を使って対処するしかない、と語り、