【感想・ネタバレ】殺人鬼フジコの衝動のレビュー

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Posted by ブクログ 2023年06月10日

読みたくないのに読まざるを得ない、目が手が文章を追い、頁をめくるのをやめられない。
「うへえ」と思いながら、小中学生の頃の生々しい、1秒後には残酷に変わる脆い人間関係(心の奥の底の黒い箱の中に押し込んだ体験、空気感そのもの)が溢れ出してきて否が応でも再体験させられるような描写がリアル。
あとがきにも...続きを読むあるがまさに「毒を持って毒を制す」 
環境が整えば誰でもフジコになりえる、そんな瞬間がたくさんあった。さすがイヤミスの旗手です。

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Posted by ブクログ 2024年02月19日

一種のありがちな殺人の話なのですが、不気味なストーリーと淡々とした描写が怖いです。それが終盤にさしかかるとフジコの衝動そのものになってきます。
ストーリーにはトリックがあるようで最後まで読み切ったあとのあとがきで漠然としていたものがハッキリ見えました。なるほどと思う反面、謎も見えてきました。
しかし...続きを読む、私は未だノンフィクションに思えてならないです。ノンフィクションと思うこと自体、私はまんまと騙されているようです。
カルマ=宿命の、あるあるだなと思いましたが、フジコの気持ちは、よく理解でき、人間の隠れた闇と欲望、ある意味、人の一生が、一番恐ろしい!と思わずにはいられない内容が怖い!

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Posted by ブクログ 2023年07月08日

顔をしかめたくなる小説。最後までぞわぞわする、そんな物語。
はしがきから始まり、あとがき、解説と、初めて余すことなく舐めまわすように読んだ。
これだから小説はやめられない!

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Posted by ブクログ 2023年04月14日

 止まらなかったですね。面白い。ミステリーになっているのがいいですね。
あとがきが衝撃的。
イヤミスの女王ということで初めて読んだのですが良かったです。おっていきたいです。

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Posted by ブクログ 2023年03月04日

フジコの心が闇に染まっていく様が興味深い。
この作品で真里幸子さんに興味を持ったほど。
ただし、好き嫌いがハッキリ分かれる作品。

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購入済み

面白い

2021年01月08日

とにかくイッキに読んでしまいました。
最後の方の展開は素晴らしく、よくできたストーリーだと思います。

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購入済み

途切れることなく陰鬱な世界

2020年05月21日

 人情として、不幸な人がただ不幸なままでいるよりも、一度幸せになってから再び不幸になる方が読んでいてつらいだろう。

 その点で言うと、この作品の主人公フジコはずっと不幸なままなので、読者としてフジコの不幸に関して段々と慣れていく。いくら読み進めても、もう落ちるところまで落ちてしまうしかないと、...続きを読む諦めの気持ち以外は出てこなくなってしまう。生育環境に同情はするものの本人の歪んだ性格も相まって、「いつかは幸せになってほしい」と思うことも出来ない。


 それでも「あとがき」には衝撃を受けてしまう。フジコはもうどん底で、これ以上不幸にはなり様がないと思っていても、これこそが本当の不幸なのだとばかりに別系統の不幸の存在を明かされる。

 最初から最後まで途切れることなく陰鬱な世界でありながら、緩急があって飽きずに読み進められ、さらにその上で、最後に読後感を悪くする仕掛けも用意されている。良いイヤミスだった。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2023年03月12日

これはもう、紛うことなきイヤミス。
「伝説のイヤミス」のコピーは伊達でなく、とても面白かったです。
終始どんよりとした雰囲気を漂わせ、間違いなく「幸福な結末」は訪れないだろうことを予感させながら、一気読みせずにはいられない、暗い魅力。
たまらん!


私は基本的に主人公(語り手)に感情移入しながら読...続きを読むむタチなので、藤子の暗い人生にメンタルダメージを受け続けながら読みました。
歪んだ家庭で育った藤子が、いつしか殺人鬼になるのか…と思っていたら、子供時代からやってしまうとは。

誰のことも信用せず、周囲の人々を「得になるかどうか」で判別し、相手に合わせて「仮の自分」を作り、自分を下げて相手を気持ちよくさせることでしか生きていけない藤子が哀しくてならない。
「藤子は絶対に幸せにはなれないんだろうな」と確信しながら読むのに、藤子自身は「幸せになる、今度こそ絶対に」と思い続けるのも哀しい。
次第に母親の生き写しのようになっていく過程もゾッとさせられる。

生まれながらの「負のオーラ」みたいなものに惹かれるように、藤子には不運が続くし、藤子も自ら転がり落ちるように選択を誤り続ける。
男運もとことん悪い。裕也については、ほんと読んでてイライラして「藤子!早くコイツ殺せ!」と思っていたので無事に殺った時はスッキリしたw
でも、何の罪もない美波ちゃんは、ほんと…可哀想だった。押入れに閉じ込められて、栄養も、愛情も与えられず、何を思って死んでいったんだろうと思うと…。

以下、特にオチに関わるネタバレなので注意。





叔母が怪しいのはずっとなんだよね。
最初から怪しすぎて、逆に怪しくないと思っちゃうくらい。
これ最初に家族殺したの叔母だろ?と思いながら読んでたけど、あーコサカサンノオカアサン!なるほどねーとミステリー的にも納得。
真の黒幕ぽい叔母がほんと怖すぎる。藤子への洗脳(と言っても良いよね)がもう、呪いのレベル。
「お母さんみたいになるわよ」「お母さんにそっくりよ」の呪いがね、効果てきめんよ。
そして全然描写されなかった叔母夫妻の息子がとても謎。と思っていたら、こちらは、なんとこれの続編に出てるのね?
セットで購入したので、そちらも読むのが楽しみです。


そして、『「母・藤子の人生を描いた物語」を書いた姉・早季子の死の真相に辿り着いた(と思われる)妹の美也子がはしがき・あとがきを書いている』という額縁構造を締めくくるのは、その美也子の死を知らせるものである、という作り。
うーん、美しい!
ミステリーとして、物語としては綺麗に締めくくられているが、めちゃくちゃ後味悪くて、というかずっと気持ち悪い空気を吸わされ続けて最後も後味悪いって感じなのが最高に好き!

イヤミス、後味悪い話好きにはぜひオススメしたい1冊でした。

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Posted by ブクログ 2024年02月29日

読んでる間ずっと不快感。モヤモヤ、イライラする。でも読み進めてしまう。読み易いけど読みにくい。読むと体力使う。でも好き。

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Posted by ブクログ 2024年02月28日

イライラ、モヤモヤがずっと襲ってくる…!
ダメージ喰らうから一気に読めなくて、読み終わるまでに長くかかっちゃったけど、でもこの作者の本また読みたい!
こんなに生きるの辛かったら私どうしよう…私も人殺しちゃうかもしれない…
フジコが幸せになれる世界があればよかったのにと願わざるを得ないです。

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Posted by ブクログ 2023年12月29日

一般的に言えば、「胸糞悪い」という言葉が合っているであろうこの作品、顔を顰めてしまうくらい苦しかった。誰かに対して不幸だなんて思いたくないけど、思わざるを得なかった。だけど自分の理想の幸せを探し続ける主人公は憎めなくて、、。殺人なんてあり得ない話だけど、もし自分が今とは違う生活を送っていて、死にたい...続きを読むくらい辛かったら、?だけど、生きたいと願ったなら、?私はどうするんだろう。誰かを不幸にしてでも幸せを掴みたいと思ってしまうかもしれない、それで幸せになれるなんて思えないけど、綺麗事は言えない気がする。想像や妄想だけじゃこの答えは出なくて、結局自分が経験した事とか感情が自分を作るんだな、と思った。

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Posted by ブクログ 2023年12月04日

ラストシーンで、あれれ最初に戻った???
って脳がバグった感覚になったけど、
「あとがき」を読んで、フジコも操られていた方なのかなと思った。

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Posted by ブクログ 2023年11月05日

終始陰鬱な気持ちにさせられる(褒め言葉として書いています)作品でした。こちらまで負の連鎖が憑ってきそうで途中で放り出したくなりますが、本を閉じることができません。あとがきも気を抜いてはいけません。最後の最後まで翻弄されます。
真梨幸子さんを知ったのは、長江俊和さんの作品『掲載禁止 撮影現場』の解説を...続きを読む執筆されているからです。長江俊和さんと似たテイストの作品を世に送り出している方らしいと感じて興味を持ち本書を手に取りました。
期待通り、嫌な気持ちを植え付けれ、負の心理描写満載の作品でした。次に読む作品も「フジコ」がタイトルに含まれている『インタビュー・イン・セル殺人鬼フジコの真実』を読むつもりです。その後、デビュー作品『孤虫症』に挑戦してみたいと思っています。

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Posted by ブクログ 2023年10月09日

虐待する人は子供時代に自身も虐待を受けている場合が多いというけど、藤子も母のようになりたくないとは思いつつもやはり同じことを繰り返してしまう。人殺しなんて全く理解できないけど、
最初の殺人に至るまでの藤子の叔母や叔父との生活や友達や学校での立ち位置や関係に悩む気持ちを知ると、自然と何故か惹き込まれて...続きを読む共感までしてしまう、、、。親からの愛を知らないから裕也への捻じ曲がった愛に依存してしまう所とか、痛々しいけど、読んでて辛くなってしまった。
次は誰が殺されるんだろう、この人どうされるんだろう、と気になって一気に読みした。

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Posted by ブクログ 2023年10月01日

人に勧めては絶対にいけないと思う。読んでグロすぎたと後悔していました。全然ミステリーとかの部類ではないのですが主人公や登場人物、さらには読書までが救われないという壮絶なお話なのですが!
もしかしたら起こっても不思議ではない闇を見つけてしまいました。

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Posted by ブクログ 2023年09月07日

読み応えがあって面白いイヤミスだった。
最初のイジメ描写はキツイものがあったけど、その後「母のようにはならない」と言いながら爆速でフラグを回収していくフジコがこの先どうなるのか気になりどんどん読み進めてしまった。
終盤、あ〜なるほどそういうことね!となったのも束の間、あとがきまで読むとまた印象がガラ...続きを読むリ。
読み終わって思わず「おぉぉ…」と感嘆を漏らしてしまった。

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Posted by ブクログ 2023年08月17日

ずっと重くて苦しくて暗いお話だった
ミステリー要素はあんまりなく自叙伝のような感じ
フジコの半生があまりにも可哀想で同情してしまった

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Posted by ブクログ 2023年07月29日

可哀想なひとだといういんしょうですが、フジコの心情描写の多くに、共感してしまう部分もあります。しかし、人を殺してしまい、バレなきゃいい。そんな、悪い考えも持ち合わせているため、非常に複雑な気持ちで読み進めました。
最後のあとがきは非常に刺さりました。「業」この言葉に集約される本です。

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Posted by ブクログ 2023年04月16日

眉をひそめながら読むシーンが多かった。けど、一気読みしてしまった。主人公フジコの人生を早く見届けたいと思った。ノンフィクションかと勘違いしてしまう内容だった。

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Posted by ブクログ 2023年03月18日

重い…受け止めきれないぐらい重い…
そして最後のラストスパートで猛ダッシュしたのが湖の氷の上で、ゴールが見えたと思ったら急に割れて溺れた様な感覚。
なんだこれは…

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Posted by ブクログ 2022年12月04日

真梨幸子作品の中ではかなりの大作な感じ。なかなかの読み応え。

書かれてることがグロいとの評判と、最初に十数人殺した殺人鬼って書かれてるから、その十数人の殺される状況が事細かに書かれてるのかと身構えてたけど、全然違った展開だった。まぁグロいの確かだけど。

話がスムーズでどんどん読み進められる。中盤...続きを読むも先が気になって止まらない。
最後は怒涛の展開からの、真梨幸子さんらしいひっくり返しかた。ホラー映画の最後みたいな糸引くラストも良かった。

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Posted by ブクログ 2024年03月20日

そんな思いつきで何人も人を殺せるものか?というのは最初に感じましたが、フジコの生い立ちや環境の描写や子ども同士の残虐さなどは生々しくて引き込まていきます。

その後も突っ込むところは出てくるのですが、フジコの“衝動”見たさに(ちょっと気持ちよくなる気もするかも)読めました。
オチは言うほどの衝撃には...続きを読む感じなかった。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2024年02月03日

母親みたいになるものかと幸せになろうともがく、フジコがどんどん母親のようになっていく様がある意味恐怖だった。随所で登場する叔母によって、思い起こされる母親の記憶。最後に明かされる話からして、これも叔母の策略だったんだろうな。「私はあなたのために言ってるのよ」系がやはり一番悪どい。

書き方としてドキ...続きを読むュメンタリー風に書かれており、新鮮でおもしろかった。

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Posted by ブクログ 2023年09月02日

人に嫌われてはいけない。

集団行動が重要視される学校という社会において目立ってはいけない感覚的に私が学んだこと。
フジコの人間関係には同情と共感ばかりで背景を考えるともちろん許せない部分もあるが悲しい物語だなと感じた。
終始重い空気感で話が進んでいくがその独特の世界観にあっという間に読み切った。

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Posted by ブクログ 2023年08月24日

一気に読んだ。引き込まれたのか夢中になったのか先が気になったのか…自分でもわからないけど一気に読み切った。しかし、読後は良くない。辛かった。持っていたくなくて手放した。
そんな風に感じるくらいに主人公が殺人鬼になっていく様、生い立ちがリアルに描かれている。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2023年05月19日

一家惨殺事件の生き残りとなった少女の人生を描いた話。生きていて、腹が立つ相手に通常であれば、怒ったり愚痴をこぼしたりするところを殺してしまうのかなと感じた。ただただイヤミスというか後味が悪いが、つい先が気になってページをめくる手が止まらなかった。結局ある人物の一人勝ち状態で本当に後味悪い。

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Posted by ブクログ 2023年05月01日

「人生は、薔薇色のお菓子のよう」
呟きながら、また一人少女は殺す。これはある女の一生を描いた物語、殺人鬼フジコと呼ばれたある女の衝動の記録。

イヤミスは普段あまり読まないですし、女の嫉妬や怨嗟の話は苦手なのだがこの作品は非常に読みやすかった。ラストの衝撃的な落ちが有名な作品だが個人的にはフジコの転...続きを読む落を描いたジェットコースターのような中盤の展開が良かった。

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Posted by ブクログ 2023年04月22日

フジコの衝動の緊迫感は、こちらまで心拍数を上げられる。
「フジコの一生」だけでも強いのに、あとがきがそれを上回る強さ。
フィクションなのにフィクションとは思えないです。

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Posted by ブクログ 2023年02月13日

グロイというだけの前知識で読み始めた。イジメの描写が酷く、その後、次々と人を殺めていく。淡々と進んでいくので、なんか先が読めるなぁ…これで終わっちゃうのって思ってたら、最後にそう来るかって感じでした。いつもミステリーだと色々詮索しながら読むけど、今回はサクサク読んでたので、それがかえって良かったのか...続きを読むも。

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Posted by ブクログ 2023年01月31日

再読。
読んでいて、気分が悪くなるくらい怖くて生々しい。
あとがきまで含めての感じとか、おもしろいなと思った。

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Posted by ブクログ 2023年01月10日

変だ、異常だと言われるけれども、何がおかしいのか分からない。
どうすればいいのか考えて、捻り出して、行動してるのに、なんでそんな目で見られるの?

昔、ゲームセンターで、よく覚えていないけれども、2択の問題を答えていって、多数派か少数派かをどれだけ答えるかっていうものがあったのを思い出した。
全ての...続きを読む問題を少数派の方に答えたのを、朧気に思い出した。
周りと違う事をしたら、奇異に見られ、それが続けば異常と見られるこの世の中。
異常なのは雁首揃えて同じ事をしてる者達かも知れないのに?
理性が圧倒的に支配する当たり前の脳みそが、本能に食い破られて表面に垂れ流れてきた時
誰だって赴くままに行動する。

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Posted by ブクログ 2023年05月06日

1回目は途中で気持ち悪くなって読み進めることができなくなった。
2回目は最後まで読んだ。はしがきとあとがきを読んでびっくり。
よくできているなと感心。

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