【感想・ネタバレ】Nのレビュー

あらすじ

「魔法の鼻を持つ犬」とともに教え子の秘密を探る理科教師。「死んでくれない?」鳥がしゃべった言葉の謎を解く高校生。定年を迎えた英語教師だけが知る、少女を殺害した真犯人。殺した恋人の遺体を消し去ってくれた、正体不明の侵入者。ターミナルケアを通じて、生まれて初めて奇跡を見た看護師。殺人事件の真実を掴むべく、ペット探偵を尾行する女性刑事。全六章を読む順番で、世界が変わる。あなた自身がつくる720通りの物語。すべての始まりは何だったのか? 結末はいったいどこにあるのか?――道尾秀介が「一冊の本」の概念を変える!

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Posted by ブクログ

道尾秀介『N』
欠け落ちた「N」の隙間に流れる涙
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1.はじめに
道尾秀介さんの『N』を読み終え、手元には物語の断片を掬い上げた短歌たちが残りました。

読む順番で物語が変わるという仕掛けの中で、各章の登場人物たちが抱える「業」や「祈り」を、私なりの言葉で詠み継いでみました。
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2.孤独と情愛、そして沈黙の叫び
『眠らない刑事と犬』では、信じたいものと直面すべき現実の狭間で揺れる親子、そして人間よりも動物を信じる孤独が描かれます。

小野田:
引きこもり 息子が被疑者
現実に 母親として 真実探す

江添:
幼少の 苦い思い出の 裏側に
裏切りのない 動物慕う

また、『落ちない魔球と鳥』では、普哉が海沿いで見かけた「鳥の不自然さ」から始まる出会いが、あまりに重いメッセージへと繋がっていきました。

千奈海:
生き場なく 唯一の友に
預けしは 死んでくれ、、、
メッセージかな

普哉:
海沿いで 見かけた鳥の
不自然さ 追いかけてみて
少女に出会う
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3.運命に抗う少女たちと、連鎖する毒
『消えない硝子の星』から『笑わない少女の死』へと続くオリアナの物語は、過酷な運命の中でも消えない「母への想い」が胸を打ちます。

ステラ:
妹の 治らぬ病 心折れ
本音と建前 ただただ辛く

オリアナ:
母親の 命消えゆく 目の前で
奇跡を信じて 硝子を探す


オリアナ:
母彼方 生きるがために
物乞いす 唯一の頼りは
形見の母よ

新間:
大切な 深い思い出 奪えしは
尊き命 闇に葬り
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4.運命のいたずら
そして『飛べない雄蜂の嘘』から『名のない毒液と花』へ。

復讐の果てに見えてくるのは、自分自身の姿でした。

錦茂:
母無くし
頼るものなく 行き着くは
物取りの日々 運命会えし

チエ:
株はじけ
増える暴力 怯える日
彼を仕留めて 始まる懺悔


利香:
死の淵の
そばにあるのは 生徒かな
救う命に 夫の代償

知真:
母無くし 途方にくれて
グレてみた
犯人見つけ 復讐ちかう

母殺す 影を追い詰め 辿り着き 見たのは鏡か 己(おの)が毒液
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5.読み終えて:上下を返せば変わるもの
この作品を象徴する最後の一首に、私の全ての感想が凝縮されています。

上下(うえした)を 返せば変わる 物語 「N」の隙間に 落ちる涙よ

アルファベットの「N」は、ひっくり返しても「N」のままです。

しかし、視点を変えれば、全く別の景色が見えてくる。
道尾さんが仕掛けた魔法によって、物語の「隙間」にこぼれ落ちた登場人物たちの涙を、自分のことのように感じることができました。

どの章から読み始めても、最終的に行き着くのは「人間という生き物の不可解さと愛おしさ」です。

これらの短歌は、私にとって『N』という迷宮を歩いた足跡です。

0
2026年03月28日

Posted by ブクログ

ネタバレ

「あの本読みました?」で紹介されていて気になって購入。確かに未知の読書体験だった。
①飛べない雄蜂の嘘、
②落ちない魔球と鳥
③名のない毒液と花
④笑わない少女の死
⑤眠らない刑事と犬
⑥消えない硝子の星
の順に読んだけど、この順でよかったと思った。
章によって同じ出来事を別の角度から別の人物の視点から見ることになるのでもし違う順で読んでいたらまた全く違った感じ方になったかな?と思う。
誰かのどこかの人生のうちの奇跡の一瞬に自分も同じように体験できたみたいに感じて、話がたとえハッピーエンドでなくても主人公たちの人生にそれぞれ希望を持った形でひとつひとつ読み終えることができた。
何年後かに1回は別の順で読んでみたいなぁと思う作品。

0
2026年03月26日

Posted by ブクログ

読んでるうちに、少しずつ物語の内容が頭に入ってくると、この本の全体が楽しめるようになる。ん?もしかして?と考えながら読み進めていく楽しみがある本です。

0
2026年03月14日

Posted by ブクログ

天使の梯子が繋げてくれる物語。
人は遠く離れていても繋がり、いつか巡り会える…そんな巡り合いを感じました。
道尾さんの頭の中を覗き込んでみたい気持ちでいっぱいです。
今まで感じたことない、本の魅力にワクワクした作品でした。

0
2026年02月22日

Posted by ブクログ

星4まではいかないけど、3.5くらいの感覚。
それぞれのストーリーは面白かったけど、読む順番によって若干面白さやドキドキ感が変わると思う。正解はないだろうけど、一回読んだ人からおすすめの順番を聞いてから読みたかった。

0
2026年04月18日

Posted by ブクログ

どの章から読める、章ごとに反転された印刷のという仕掛けが超ワクワクでした!読む前が一番ワクワクしてたかもしれない!
いろんなキーワードで時系列や登場人物のつながりをつかめていくのも面白いですね。 
この順番で読んでよかったなーここが逆だったら結構キツかったかも‥と思うところがありましたが、そのガチャ要素も楽しみの一つかと思うのであえて言いません!何度も読み返して楽しめる小説だと思いました。

0
2026年04月17日

Posted by ブクログ

ネタバレ

仕掛けも面白いのだけど、
普通に文章が面白い。

どんでん返しって鼻につくのが多いのですが、この作者さんのはあまりそう思わない。
あとすごく優しい感じがして好きです。

0
2026年04月17日

Posted by ブクログ

全ての章に死と海に咲く花が絡み、程よいどんでん返しが散りばめられていた。
登場人物は孤独なように見えて、さまざまにつながり合って町の営みが形成されている。どの章から読むかによって、それぞれの章の登場人物への印象が変わるのがおもしろかった。結局、その人への理解の深さによって、印象は変わってしまうんだと思った。先入観はある。
全ての登場人物が、「花」を見つけて希望を持って生きてほしい。

読んだ順番↓
消えない硝子の星:アイルランドのホスピス
飛べない雄蜂の嘘:DV夫を殺した女性と空き巣男
眠らない刑事と犬:息子を信じられない女性刑事
笑わない少女の死:蝶を逃した不器用な元英語教師
名のない毒液と花:ペット探偵と生物教師の夫婦
落ちない魔球と鳥:英雄の自殺から立ち直れない弟

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2026年04月11日

Posted by ブクログ

ネタバレ

読む人によって結末が変わる小説を書いてみたいなと思っていたところ、それを実践していそうな小説に出会ったので読んでみた。
私は5→2→1→4→3→6の順。
1話1話を完結させて、都度視点を変えているため、シンプルな方法で目論見を実現させている。
面白いなと思ったのは、読み進めても終わりが見えなかったこと。行きつ戻りつ、本を逆さにしつつ読むことになるため、物語は終わらないことを(人の人生はこの話の前後にも続いていくんだなあ、というようなことを)感じさせられる。
「ページ数的にそろそろ終盤だから、もうひと展開くらいか、、?」などと余計なことを考えずにフラットに楽しめた。
少々人死にすぎ&みんな光の花好きすぎなのが引っかかったが、明快な文体・構成であっという間に読み終わった。

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2026年04月09日

Posted by ブクログ

とりあえずひと通り読みました。
ひとつひとつが他の短編と繋がっていたりした。
読む順番を変えるとどうなるのだろうか。

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2026年04月05日

Posted by ブクログ

★ネタバレなし部分

どの1つの章も他の全5章と関連があるのかと思っていたが、そうではない。特定の章と章によっては直接の関連がないこともある。
読後感という意味だと、最後に読む章は、他の章の関連を全て把握した上で読むことになるので、一番思い入れが強くなる。
あなたがショートケーキは苺を最後に取っておく人ならば、ショートケーキに乗った"どの"イチゴを最後に取っておくか、それを決めて読むのも一興

私が読んだ順番は、以下

⑥『眠らない刑事と犬』

③『笑わない少女の死』

①『名のない毒液と花』

④『飛べない雄蜂の嘘』

⑤『消えない硝子の星』

②『落ちない魔球と鳥』


★ネタバレあり部分









私が見つけた本書の他人の感想で、「みんな自分の読んだ順番に対してこの順番で良かったと思っている」と言っている人がいた。
私もそうかもしれない。②『落ちない魔球と鳥』の最後で起きた、観測されないかもしれなかったしされても直接何かを変えることはない程度の奇跡。それを見つめながら、これから先の行く末も何も分からないこと、それでも今一緒にいる人もきっと心が動いていると信じているだろうこと、それだけを分かってこの先も生きていくことが終わりで良かったと思う。
③『笑わない少女の死』が最後の章でオリアナの死で話が終わったら項垂れていたと思う、胸糞は慣れているのだけど、この場合は自分でそうしてしまった感がのっかっていただろうとは思う

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2026年04月04日

Posted by ブクログ

すごい!読む順番で伏線回収の仕方が変わる!!だし、物語の捉え方がめちゃくちゃ変わる。もしこの話を先に読んでたらさっきの話は捉え方変わるよね、、!?って感じに、、。(偶然だけど読む順番がよかったかも、と思った。)普通にひとつひとつの話も面白い!後半3つは特に、先に読んだ3つとの繋がりが見えてきて。登場人物同士が繋がっている短編集は他にもあるけど、どこから読んでもいいっていうのが新しくてすごいなぁって!読んでて楽しかった!他の人と感想共有したくなる本!

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2026年03月16日

Posted by ブクログ

評価:4.5
内容もちょうど良くて、あとあとからの伏線回収もよかった。自分で好きなところを順番にっていうのも他の人と感想共有するときにいろんな視点がでできて面白かった。

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2026年03月11日

Posted by ブクログ

ネタバレ

2026/3/6
交互に上下さかさまに書かれてる。
そういうのいいねんけど…ってちょっと引きながら読んだけど意外と面白かった。
ダブリンの子供は救われんけどさ。

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2026年03月08日

Posted by ブクログ

ネタバレ

もとある順番どおりに読んだ。

特に印象的なのは、『消えない硝子の星』の、カズマとオリアナがウラン硝子のシーグラスを探す場面。

カズマはかつて中学生だったとき、母の死を父のせいにし、残酷な言葉をあびせた。
それに対し十歳のオリアナは、母親が病で死んでいくことを、懸命に自分のせいにしようとしていることに、カズマは胸を打たれる。

私は読んでいて、誰も報われないこの悲しい物語に読み進めていくのが辛くなるほどだった。

さらに、この後迎えることになるオリアナの悲しい最期を知った状態で読んでしまったため、より切ない気持ちに打ちひしがれる。

どうか天国では母と娘楽しく暮らしていてほしい。

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2026年03月04日

Posted by ブクログ

一つ一つ読み進めて行くうちに、伏線を回収することができる面白い本。この本の魅力はどの部分から読んでも話が続くところでもっといろんな順番で読んでみたいです

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2026年03月04日

Posted by ブクログ

とにかく新しい手法。一話一話は決して幸せな結末ではないが、最後に選んだ話が良かったせいか、読後感はスッキリ。読む順番を変えたらどう感じているのか?内容を完全に忘れてしまうくらい時間が経ってから再度読み返したい一冊。

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2026年02月19日

Posted by ブクログ

とても面白い!
6つの章があって、それらを読む順番によって
結末が変わってくるという珍しい作品。
ところどころ、章をまたいで様々な人などが出て来るけど、
その章自体で短編集の様な面白味もあります\(๑´ω`๑)/

一方、そこそこのボリュームなので、
違う順番で読んでみる……という場合、
またそこそこの時間をこちらの作品に割かなければならなくなるので、
なかなか違う順番で読んでみるのは大変かな?

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2026年02月07日

匿名

ネタバレ 購入済み

全六章を読む順番で、世界が変わる。あなた自身がつくる720通りの物語。
ひとつひとつのお話は面白かった。少しづつ繋がっていてキャラクターのその後や過去の話を見れて、話の深みが出ていると感じた。
けど読む順番で物語の受ける印象が変わるという程ではないかな。

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2025年03月28日

Posted by ブクログ

星→嘘→花→鳥→死→犬
こういう繋がる系作品ってすごいなぁとは思うんだけど、それだけで終わっちゃうから、私にはもったいない。

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2026年04月15日

Posted by ブクログ

ネタバレ

どの章から読んでもいい。というのが面白い。ぱっと開けると、あれ??と思って、そういうことか!と思ってびっくりする。

面白いのだが、どういう気持ちで読んたらいいのか分からない。話の終わりを短編として消化するのか(それでも面白いとは思うのだが)、続編もしくは前編もしくはスピンオフを期待して読むのか。
話がいろんな方向からつながっているのが面白いのだが、あれ?これはつながってない?あれ?これは続きはあるのか?と、いちいち気になってしまい、最後の章を読んでも消化不良な気がしてしまった。
たしかに読み方は何通りもあるのだが、実際経験できるのは一通りだけ。
一つ一つが興味深いだけに、なんだかもったいない。

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2026年04月08日

Posted by ブクログ

6章あるこの本を、どんな順番で読んでもいいという面白い構成の本。個人的に一番気に入ったのは「眠らない刑事と犬」で、自分が読んだ順番で辿り着いた結末は少し物足りなく感じた。720通りもの読み方がある物語なのに、そのうちの一つしか味わえないのが悔しい!20年後くらいに、まったく違う順番で読み直してみたい

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2026年04月04日

Posted by ブクログ

読む順番を変えるという他の本にはない構成
それぞれの物語の主人公が自分の物語を作っているようで不思議な感じだった

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2026年04月01日

Posted by ブクログ

やっと読めた!
Geminiのおすすめ、王道の1→6の順番で読んだ! 悪くなかったけど、再読が必要でした

何か思ってたミステリー系ではなくて少し戸惑ったけど。。別の章で脇役だった人がまた別の章で主人公として切り取られていて、色んな人の日常を切り取ったようなタッチが良いのかもしれません。

ある1つの章を除いて、どの章も皆が見てる同じ光景というのがリンクしていて、エモいと同時に唯一オチが違う章との対比が残酷でした。

でも期待しすぎてた部分があって、どんでん返し系では無かったし、720通り!という宣伝文句が少しオーバーな気がしたので★3にしました

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2026年03月27日

Posted by ブクログ

どの章から読んでも話が繋がるように書かれた小説。登場人物達の焦点があたるのが章ごとに違い、人物背景を知った上で読むのと、知らないで読むのと感じ方が違うので、順番を変えて読んだ方が良いのは確かにと思った。道尾作品なのでもう少し捻りが欲しかったのが正直なところ。

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2026年03月23日

Posted by ブクログ

短編集的にスラスラ読めた

みんな物語の主人公で、みんな脇役
読む順番によって物語が変わるかというと微妙だが
ミステリーかサスペンスのような違い

読む順番を決めるという体験は面白かった

オリアナとステラが救われて欲しかった

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2026年03月14日

Posted by ブクログ

★3.8
どの章から読んでもよくて、どこから読むかでとらえ方が少し変わる面白い発送の小説でした。各章で他の章と繋がる感じはとても面白く、イメージで言うと物語が完結した後の後日談みたいなのが好きな人はとても好きだろうなと感じるお話でした。
ただどの章から読んでも良い→裏返せばその制約の影響かちょっと無難な印象も感じたのでこの評価になりました。でも良作であることには間違いないと思います。

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2026年03月11日

Posted by ブクログ

ネタバレ

なかなか入り込めなくて、途中で飽きて読むのを中断したりして、すごく時間をかけながら読んだ。
やっぱり読み直そうと思って、数日間でまとめて読むとつながりが見えておもしろかった。
10歳のオリアナが救われなかったのは辛かった。
題名と書き出しに1番惹かれなかった「消えない硝子の星」が内容的には1番好きだった。

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2026年03月08日

Posted by ブクログ

6つの章を自由な順番で読む事で720通りの物語りになるギミックのある斬新な本。
今回読んだ順番はメモしたのでまた別のパターンで読んでみようと思う。

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2026年02月23日

Posted by ブクログ

「I」を先に読んで、その衝撃度が凄かったので、それに比べたら「N」は結末が変わる訳ではないので、ちょっと物足りなさはあるかな。もう少し読み込めばもっと面白さが分かるのかも。

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2026年02月22日

Posted by ブクログ

新しい読書の形態。エンタメとしても進化していってるのを感じた。
サスペンスやミステリーではないから解決やオチがあるわけではない。
それぞれのストーリーが絡まり合ってて、その物語の脇役がある物語の主人公になってて、その人がどういう人かどういう思いを持っているのかを知ることができて楽しめた。
オムニパスみたいだったから気軽に読めたのも良かった。

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2026年02月18日

購入済み

どの作品からでも読めるという設定に興味が湧きましたが、同じ作品を順序を変え、何度も読んで、そのつど新たに味わいたいと思えるまでには至りませんでした。

一つ一つがそれなりに重く、優れた作品で、最初に二編、ランダムに選んでみましたが、あとは目次通りに読みました。

深く読み込めなかったと思います。でも、普通の連作でもよかったような気がします。
ストレートに、どーんと繋いでくれたほうが好きだったかも。 

#泣ける #感動する #深い

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2024年12月09日

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