あらすじ
「魔法の鼻を持つ犬」とともに教え子の秘密を探る理科教師。「死んでくれない?」鳥がしゃべった言葉の謎を解く高校生。定年を迎えた英語教師だけが知る、少女を殺害した真犯人。殺した恋人の遺体を消し去ってくれた、正体不明の侵入者。ターミナルケアを通じて、生まれて初めて奇跡を見た看護師。殺人事件の真実を掴むべく、ペット探偵を尾行する女性刑事。全六章を読む順番で、世界が変わる。あなた自身がつくる720通りの物語。すべての始まりは何だったのか? 結末はいったいどこにあるのか?――道尾秀介が「一冊の本」の概念を変える!
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
1話1話の完成度が短編としてかなり高くて毎回震えた。話の繋がり方もすごく自然で、それでいて毎回名前が出たり、時系列がわかったり、その人の過去がわかったりする度に鳥肌が立った。切なくて、感動的でちょっと救いのある話だった。読む順番によってどの事実を先に知るかが変わり、どこで衝撃を受けるかがかわる。謎が生まれ、解決されるという体験が読む順番によってどこで謎が生まれどこで解決されるのかが変わるというすごく面白い体験をした。きっとひとりでは楽しめなくて、他の人にも読んでもらってその感想から新たな「N」を知れるんだと思った。個人的には消えない硝子の星の話と江添&吉岡の話が大好きだけど、まじで全員好きニシキモさんもヨウムの2人も新間せんせいも。この物語にモブキャラは居ない。実際にはいるのだが、しかしその人たちにもそれまでの物語があり、これからの未来もある。ぼんやりとした俺の生活にもいつか天使の梯子が降りて光の花が咲いてくれるような少しだけ前向きになれた。俺は「笑わない少女の死」→「落ちない魔球と鳥」→「消えない硝子の星」→「飛べない雄蜂の嘘」→「眠らない刑事と犬」→「名のない毒液と花」の順で読んだ。
Posted by ブクログ
小説を上下逆さまにして読むのが斬新で面白かった。解説では『読む順番によって、書かれていることが謎になったり、ただの事実になったりする』とあり、こっちの章を先に読んだらどう思ったんだろうと想像するのが楽しい。スッキリする話もあるし、少し暗くなるような話もあり、読んでいて充実感のある作品。
Posted by ブクログ
どれも短編小説として完成度が高い上に、さっき読んだ話では脇役だった人が、謎が残っていた人が、他の話では主人公になっていて、私たちは誰もが自分の人生の主役であり、同時に知っている人、知らない人と関わりながら生きているんだなあ、ということをしみじみと感じた。読む順番ということであれば、「消えない硝子の星」が最後に読んだ話だった。先に「笑わない少女の死」を読んでいたので、切なさが止まらなかった。道尾秀介さんの小説はどれも読んで良かったと思わせてくれるものばかりた。
Posted by ブクログ
ダイスキ。
読む前からあんなにワクワクした小説は初めてだった。
私が読んだ順番が大正解だろ!と思って、巻末の解説や他の方のレビューを見たら全員同じこと言ってた。
内容を忘れてきた頃にもう1回初心で読みたい。
道尾秀介天才
Posted by ブクログ
俺の読む順番は良い方だったと思う。ばあちゃんとおじいちゃんになっちゃったって感じ。良い2人の話しを最初に読んで,なんか惹かれた。また読み返したいかも、
Posted by ブクログ
6本のストーリーから構成される短編集。
冒頭にそれぞれの話のプロローグが連続して書かれており、どの話から読んでも良いという珍しい構成となっている、実験的なシステムの挑戦作。
自分はサイコロを振って決めたので、
眠らない刑事と犬→笑わない少女の死→名のない毒液と花→消えない硝子の星→飛べない雄蜂の嘘→落ちない魔球と鳥
の順番でした。
複数の話にまたがる登場人物や出来事に関する情報を「初めて見る」or「前もって知っている」。
読んだ順番だけでこの差が生まれ、ストーリーに受ける印象に大きな影響を与えるという新鮮さがありました。
また、流れで続けて読むことを防止するためか、偶数番の話のみ逆さに印刷されており、本をひっくり返して読むという独創的な作りに驚かされました。
計720通りの組み合わせは階乗の「n」、逆さまでも変わらない点対称のタイトル「N」にも洒落が効いています。
内容自体は尖りすぎず緩すぎず。
短編ゆえにボリューム感が薄いので、若干駆け足気味なものや、繋ぎ目を意識したような違和感を覚えた部分も僅かながらあるため、全てを通して秀逸というほどではないですが優良な作品です。
Posted by ブクログ
6つの短編がバラバラのようで繋がっていく。
繋がり方は、読む順によっても全く異なる‥
体験としてとても面白かった。
が、初回の印象度を超えられる気はせず、再読するかというと微妙かも‥
諸々謎は残したままだが、詳細解説求む、というのは野暮だろうか。
読順
雄蜂→毒液→刑事→魔球→硝子→少女
Posted by ブクログ
上下を入れ替えながら読むのが斬新だなと思った。
しかし私は人物名を覚えるのが苦手なので同じ名前が出てきてもピンとこない場面が幾度か、、、次読むときはしっかり頭に入れておきたい。
Posted by ブクログ
娘の本棚から。
6編の短編集。
読む順番によって違う印象をもたらす物語体験を、という趣向のよう。
一編一編は全く別の物語たが、所々に他の物語と繋がる部分があって、読む順番によってそれがどう繋がっているのか見えている場合と、別の編で読んだときに改めて未来や背景という形で浮かび上がってくる場合とがある。
仄かな希望を漂わせて終わる物語もあれば、極めてビターなエンディングを迎える物語もある。
全部読み終わったときに、それぞれの繋がりから環のような、織物のような物語世界が頭の中に出来上がっている。
人物相関図を作りながら読んだら面白そうだなと思った(やってないけど)。
こういう物語ってどうやって書くのか不思議。
ましてや本書の短編たちの初出は小説すばるへの掲載。
1番早いやつで2019年10月号で1番遅いやつが2021年6月号。
1年半後に書く物語との繋がりをその時点で意識して書いてたの?
一方向的に繋がっているわけじゃないから書き直しとかしたくなる気がするんだけど。
それとも最初の時点で全体はあらかた書けていて、1年半かけて小出しにしてったこと?
それはそれで気の長い話。
初稿から改稿して書籍化しましたみたいな断りもないし。
うーん、不思議。
Posted by ブクログ
道尾秀介さんの『N』は、これまで読んできたミステリーとはまったく異なる読書体験を味わえる作品だった。どの順番から読んでも一つの物語として成立する構成は斬新で、それぞれの短編が少しずつ重なり合い、一冊を読み終えたときには壮大な一つの物語へと変わっていく。その「つながり」の美しさこそ、本作最大の魅力だと感じた。
特に印象に残ったのは「消えない硝子の星」。少女が周囲の人との交流を通して母親の死を受け入れ、少しずつ前を向いていく姿は温かく、読後には希望が残った。しかし、その少女が「笑わない少女の死」で事故により命を落とす展開には大きな衝撃を受けた。救われたからといって幸せな未来が約束されるわけではないという現実が切なく、それでも彼女の成長や出会いは決して無駄ではなかったのだと感じさせられる。
また、「名のない毒液と花」と「眠らない刑事と犬」が一つの事件を異なる視点から描いている構成も見事だった。読み進めるたびに登場人物同士の縁がつながり、物語全体に散りばめられた「光の花」というモチーフが、人と人とのつながりや心に残る優しさを象徴しているように思えた。ミステリーとしてだけでなく、人間ドラマとしても深く心に残る一冊だった。
Posted by ブクログ
それぞれの章で、これはあの章の〇〇のことだなとか考えながら読んでいくのが楽しかった。読む順番が変わると印象も変わるとあるけどどうなのかはよくわかりません。でもそれぞれ楽しく読めました。
Posted by ブクログ
とりあえずもう一周、違う順番で読んでくる!
章が変わるたび、「この人知ってる!」ていう風に人と人、出来事が繋がって興奮した。その人のことを確認しにページがあっち行ったりこっち行ったりで、部屋の片付け始めたのにアルバム見始めちゃうみたいなそんな感じ。
読む順番によって物語の印象が変わるっていうのはその通りだと思っていて、「この人のこと先に知ってたらどうだったんだろう」とか想像が止まらん。
ただ人物も多いし、時系列も結構バラバラなので、人物整理とかが苦手な人には難しい物語かもしれない?とも思った。
Posted by ブクログ
六つの短編を、好きな順番で読む。選べると言われると、急に最初の一編が決められない。私はしばらく目次の前で止まった。まったく、なんとも面倒でじつに楽しい読書の始まりである。
順番が変われば、人物の見え方も変わる。ある編でふと現れた脇役が、別の編では人生の中心に立つ。先に過去を知っていれば痛みを抱えた登場になるし、知らずに会えば妙に気になる人として残る。あとから事情を知り、前のページへ戻りたくなる。この時間差がじつにいやらしい。
六編を渡り歩くのは人だけではない。犬、蝶、花、海の光。小さな事物まで糸になり、離れていた物語を縫い合わせる。気づくたびに「あ、ここにもいた」とうれしくなるが、つながった先にあるのは、事故や病や暴力や死だったりする。道尾秀介、容赦がない。
ただし、不幸をきれいに帳消しにするような救いは置かれない。誰かが失ったものが、時間も場所も離れた誰かを、ほんの少しだけ生きる側へ押し戻す。その細さがいい。
六編なら読む順番は七百二十通り。読み終えた時点で、自分だけの『N』ができている。とはいえ、選ばなかった七百十九通りが本棚からこちらを見ている。さて、次はどこから読もう。まだ迷っている。
Posted by ブクログ
同じ世界線で繋がる6話の短編集。ミステリーでサスペンスも含むけど、ミステリー、推理小説として読むとがっかりするかもしれない。
人との関係性に希望のある話が多い。本自体の構造が面白く、紙で読むと上下を逆にしないといけないので、他人が見たら「それ上下逆じゃない?」と言われること必至だろう。読む順番で印象が変わるという惹句がついているが……、人間関係を中心にしているため、確かにそうなのかもしれない。一方向から見えていることが全てではないだろうから。
とはいえ、普通に切なくて良い話が多いので、全部読み切ると最後はぼんやりと脱力してしまう。余韻はあるが、小説の中で全て完結しているので、私がごちゃごちゃ考える隙もないのが良かった(笑)
ペット探偵絡みの話がお気に入り。というかペット探偵の江添さんが人との付き合いが苦手そうで、そんなところが可愛くて好き。動物に優しい人は大抵人にも優しいよ……。逆に言えば、動物に手を上げるやつは人間にもそうするだろうね……。
あとは『消えない硝子の星』が洋書っぽくて良き。あのクソババアが実は……っていう話は大概好きなんだけど、動きの表現や見た目の描写、言葉遣いなどが好み。景色も綺麗だね……。現実とファンタジーのバランスがいい感じ。私はそもそもロマンチストが好きなんだろう。
Posted by ブクログ
1番目:笑わない少女の死。
おじさんが開けてはいけない箱を開けた。
お母さんの生まれ変わりの蝶がいなくて、外に飛び出して亡くなった少女。おじさんは、自分が救いたかった少女を、自分のせいで死なせてしまった…。
2番目:眠らない刑事と犬。
犬探しをする刑事とペット探偵の江添さん。
江添さんの過去の話が佳境かと思ったら、最後にへ!?と驚かされた。お母さんは子どもと向き合えてなくて、何も知らなくて、この事件の犯人だと疑っていた。息子は傷ついただろうけど、とても優しくて良い子だった。
3番目:消えない硝子の星。
オリアナ!!お母さんとカズマ、叔母のステラの話。
シーグラスを探すシーンで、オリアナが言った言葉、「一生懸命に探して、見つけられなかったら、ママはわたしのせいで死んだことになる。わたしの探し方が足りなかったから死んだことになる。自分のせいなら仕方ないって思える」子どもがこんな想いになるなんて、とても賢くて優しい子だと思った。
幸せに暮らしていることを祈る。
けど、笑わない少女の死を読んでいるから、つらい。
4番目:落ちない魔球と鳥。
ペット探偵が探してたヨウムの飼い主さんと、ヨウムを肩に乗せていた青年の話。兄が自死し、残された弟の気持ちははかりしれない。自死を考えてる高校生の女の子、救われたかな。
5番目:飛べない雄蜂の嘘
ニシキモさん!!!とっても切ない話。
読んでいる途中、あの少年がニシキモさんで、女の子を助けるために登場したのかと推測していたけど、本当は偶然だったのか。たまたま空き巣に入った家で、女性に暴力をふるう男性を止めて、罪を自分で引き受けようとしていた。
6番目:名のない毒液と花
カズマ!そして、ペット探偵の江添さん!
吉岡っていう犬が相棒で、その名前は相棒だった吉岡さんからとったものだった。
Posted by ブクログ
読む順番が自由だったり、本を逆さまにしたりと、初めての読書体験が出来た。341526と読んだ。確かにどこかの章とは繋がってる。読む順番によって全然違う物語になると思ってたけど、そんな大層なことはなく、ちょっと印象が変わるくらいなのかな?
匿名
全六章を読む順番で、世界が変わる。あなた自身がつくる720通りの物語。
ひとつひとつのお話は面白かった。少しづつ繋がっていてキャラクターのその後や過去の話を見れて、話の深みが出ていると感じた。
けど読む順番で物語の受ける印象が変わるという程ではないかな。
Posted by ブクログ
本をくるくる回しながら読む体験が新鮮。
前半に読んだ章の登場人物が後半の章にでてきて、
お!知ってる人!となるけど、
それが自分の読む順番次第で変わってるのがすごい。
短編集の内容としては、伏線やトリックで自分に刺さる内容が無かったのが残念。
Posted by ブクログ
一章ごとに視点もストーリーも変わり、何処からどう読み進めても良いという謎の本だったので気になり購入。
凄いピンポイントな感想だがmoca展で見た絵画「天使の梯子」とイメージと相まって、その現象は「キレイ」だけではない、なにかを何処かへ導くものという認識になった。
Posted by ブクログ
1.眠らない刑事と犬 2.名の無い毒液と花 3.飛べない雄蜂の嘘 4.笑わない少女の死 5.落ちない魔球と鳥 6.消えない硝子の星 の順に読んだ。
刑事と毒液とで思わぬ繋がりがあったので、その後もどんな繋がりがあるかな?を探しながら読めた。ある章ではモブだった人物が別の章では主人公として描かれたりと、誰もが物語の主人公なんだなと感じた。
Posted by ブクログ
さて、違う順番で読み見直すべきか?
事実を知る順番が違うと、感じ方が違うということかもしれません。
それぞれの物語に人の死があります。その死にまつわる悲しい物語で、ハッピーエンドではありません。救いはあれど。
メモ 生成AI 時系列
『飛べない雄蜂の嘘』わたしと錦茂、ルリシジミ
『名のない毒液と花』吉岡利香とペット探偵、和真
『消えない硝子の星』カズマのターミナルケア、ルリシジミ
『笑わない少女の死』ルリシジミ、五枚の花びら
『落ちない魔球と鳥』五枚の花びら、錦茂、ペット探偵
『眠らない刑事と犬』ペット探偵
匿名
綺麗な小説
読む順番によって内容が異なる、のキャッチコピーから想像していた内容とは違ったけれど、どの内容も綺麗な小説だった。登場人物があ、この人さっきの章で出てきた人だ、となったりして面白い。どんでん返しという程ではないけど、へぇそうなの?となるくらいにクオリティの高い短編集だった。感動系多め。
Posted by ブクログ
6つの短編で構成されてるとのことで、バラバラに読みました。たしかに繋がりがある部分はあるけど、順番によってそんなに物語変わるかな?という印象。結末とかないし(順番のせい?)普通に短編集読んだっていう感想。
Posted by ブクログ
ずっと気になっていた"本をひっくり返しながら読む、読み方が自由な短編集"。
短編集なだけあって1つ1つのお話が独立しているものの、同時にストーリーの中で登場人物の関わり合いが垣間見えるのが伏線回収のようで面白かったです。
私は目次通り、
『名のない毒液と花』
『笑わない少女の死』
『落ちない魔球と鳥』
『飛べない雄蜂の嘘』
『眠らない刑事と犬』
『消えない硝子の星』の順で読みましたが、読む順番によっては背景情報の有無があるので受け取る感情が異なるだろうなと思いました。
個人的にストーリーの中では『消えない硝子の星』が1番好きでした。(基本的にいずれもネガティブ/シリアスなストーリー構成なので、楽しく読みたい人には向かないかもです…)
Posted by ブクログ
読む順番で印象が変わると噂の道尾秀介さんの『N』ですが、たしかに読む順番が変わると感動にもホラーにもなりますね(^_^;)
6章で構成される本作は、どの章から読んでも構わないと言うのですが、読み終えた章の中で出てきた登場人物の過去や未来を別の章で知ることがあり、初めに読んだ時は嫌な第一印象であったのに、別の章を読むと、なんて良い人だ(泣)と思わせることも。
ただ、なんかモヤモヤが残る所がありますね。時系列順に読もうとした時に、それぞれの登場人物の現在はどうなっているのか?と考察したくなっちゃいます(^_^;)
あと、この作品の醍醐味である『本を逆さまにして読む』は面白いスタイルなんですが、周りから(あの人、絶対に『N』読んでいるよね笑)とモロバレですわ。しおりを何回か床に落としましたよ笑
個人的には『消えない硝子の星』が良かったです♪
Posted by ブクログ
いけない、を読んでから気になって読んだN。さすがだなって感じの構成。どこから読んでも楽しめて、何通りもの物語になるのが特徴。一通りしか読んで無いけど、この順番で良かったなと思う。
ただ、一気読みしないと、他の章の記憶が薄れてこの本の魅力も薄れる。時間かけちゃったので、あれ、この人見たな、だれだっけ?って探すことが多かった。あと、最後の解説への導き方が微妙。物語の真相を含みます。って書いてあるから最後もっとスッキリするのかと思ってわくわくしてたけどただの解説。なーんだという感じだった。