あらすじ
おじいちゃん、まだそばにいてよ。
もっと物語を聞かせて――
累計25万部突破!
『このミス』大賞受賞作
『名探偵のままでいて』
シリーズ完結
レビー小体型認知症を患う祖父の「最後」の名推理!
『赤い館の秘密』『ユダの窓』『暁の死線』など
古典作品が彩る感涙の安楽椅子探偵ミステリー。
(あらすじ)
楓たちが知り合った“小林少年”の夏の記憶――炎に包まれる家の中、車椅子に乗ったおばあさんはどこへ消えてしまったのか。
古アパートの“音”と“鍵”の二重密室や、豪華客船内で起きた『ユダの窓』パターンの密室殺人など、レビー小体型認知症の楓の祖父は快刀乱麻に謎を解き明かしていく。
しかし、祖父の病状は悪化の一途をたどっており、楓との永遠の別れは確実に近付きつつあった……。
【著者について】
小西マサテル
1965年生まれ。香川県高松市出身、東京都在住。明治大学在学中より放送作家として活躍。現在、『ナインティナインのオールナイトニッポン』『徳光和夫 とくモリ!歌謡サタデー』『笑福亭鶴光のオールナイトニッポン.TV@J:COM』『明石家さんま オールニッポン お願い!リクエスト』を担当。『南原清隆、いまナンしょん。』(RNC)のアシスタントパーソナリティとして出演中。第21回『このミステリーがすごい!』大賞を受賞し、2023年に『名探偵のままでいて』でデビュー。他の著書に『名探偵じゃなくても』(以上、宝島社)など。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
おじいちゃん、まだそばにいてよ。
もっと物語を聞かせて――
本作で、『このミス』大賞受賞作
『名探偵のままでいて』シリーズ完結!
祖父の「楓。煙草を一本くれないか」
この一言で始まる謎解き
それに加えて、本作に登場するミステリ作品と、岩田と四季と楓のミステリ談義、四季と楓の恋模様を見るのが大好きだった。
これが見れなくなるのは、寂しい。
魅力的なキャラが多く、かなり完結を惜しむ1冊。
でも、おじいちゃんの推理が冴え渡るまま、話が完結してくれたのはよかったなと思う。
ドラマ化とかしたら、面白そうだなと思う◎
とても、ミステリーとして楽しいシリーズなので、是非オススメの1冊です。
Posted by ブクログ
些細なヒントから物語を紡いでくのはすごい。全ての事件が繋がった時と犯人がわかった時は驚いた。おじいちゃんと楓の最後も見応えありで完結が寂しいです
Posted by ブクログ
多少、トリックなどに強引な部分もありましたが、論理的に納得する事は出来ますし、何よりも心温まるストーリーがすごく好きな作品です。今回が完結編のようで、少し寂しさを感じます。
Posted by ブクログ
もう本当に、最高なシリーズでした。このまま完結するまで読めたことが嬉しくもあり、名残惜しさも大きいです。ミステリが少し苦手な私でも、読みやすくて大好きなシリーズでした。私の中のミステリの最高潮であり、このシリーズを超えるものはないんじゃないかとさえ思う。最後は驚いたし、楓先生と同じような気持ちで読み進めることもあった。また、必ず読み返すと思います。素敵なミステリ小説と出会えて、幸せです。
Posted by ブクログ
終わってしまった。
表紙を見てぐっときていてので
なんか良かった。
おじいちゃんと豪華客船って
似合う。
ガンちゃん先生、察してたのですね。
キャラが好きなお話で
丁寧に読もうと思っていたのに
ドキドキして早く読んでしまった。
Posted by ブクログ
前半で感じた小さな違和感が後半でドンドコ回収されるのが圧倒されて、スカッとした!ミステリの良いとこふんだんに散りばめられてて最高!
なのに人間ドラマとしても秀逸で、メリークリスマスのシーン、おじいちゃんへの献辞のシーンなど素敵だった。今回四季&岩田は活躍できなくて可哀想だったけど、名犯人と名探偵の一騎打ちでかっこよかった。
なんでこんな大きな事件に何度も巻き込まれるのかも、1人の犯人による長編の「物語」ということで矛盾をなくしているところもすばらしい。「偶然に頼りすぎ説」を本全体で解消してる笑
最も好きなミステリの1つです!
Posted by ブクログ
完結編は「診療記録」の章が挟み込まれていて、なんだろう??って思いながら読み進めていくと伏線回収されてて面白かった!
これが最後…と各キャラへの愛着を感じながら読んだ。
恋の行方はそっちに行ったのね!
なんとも2人らしいピュアで美しいやりとりと、もう1人も彼らしい受け入れ方。
タイトルから、おじいちゃんまさか…と不安を抱えながら読んだけど、九死に一生どころか二生もしとるし、おじいちゃん最高すぎる。
お別れのシーンは見たくなかったから、幸せなラストで本当に嬉しい。
本当にみんな優しすぎていい人すぎて、殺人事件とか不幸なこととか起こりまくってるのに、最後まで愛に溢れていた。
ミステリー小説というより、ミステリーがテーマの人情物語だなって思う。
Posted by ブクログ
完結編にふさわしい物語
死亡フラグが立っていたので、ドキドキしてました
作者の仕掛けにまんまとはまってしまった
1巻のレベルは突き抜けていたけど、単独の作品推としても、評価は✡5です
Posted by ブクログ
──『楓、煙草を一本くれないか』
「名探偵」シリーズの最新作にして最終章。レビー小体型認知症を患った、元校長先生の名探偵『おじいちゃん=碑文谷さん』とバディ役の『孫娘=楓』が様々な事件を解決していく、安楽椅子探偵モノのミステリ作品。
過去の名作ミステリを踏襲しつつ、ハートウォーミングなこのシリーズ。本作も例外で無く、王道で且つ家族愛溢れる暖かなミステリでしたね。
これでシリーズも完結かー。続きが読みたいって言う声も、チラホラありましたが、このシリーズはこれにて完結が一番美しいんだろうなと、結びの一行で感じましたね。
その最後の一行は、ちょっとブルっと鳥肌が。(いい意味で)
小西マサテル氏の次回作に期待して待ちましょか。
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おじいちゃん、まだそばにいてよ。
もっと物語を聞かせて──
累計25万部突破!『このミス』大賞受賞『名探偵のままでいて』シリーズ完結。
レビー小体型認知症を患う祖父の「最後」の名推理!
『赤い館の秘密』『ユダの窓』『暁の死線』など
古典作品が彩る感涙の安楽椅子探偵ミステリー。
(あらすじ)
楓たちが知り合った〝小林少年〟の夏の記憶──炎に包まれる家の中、車椅子に乗ったおばあさんはどこへ消えてしまったのか。
古アパートの〝音〟と〝鍵〟の二重密室や、豪華客船内で起きた『ユダの窓』パターンの密室殺人など、レビー小体型認知症の楓の祖父は快刀乱麻に謎を解き明かしていく。
しかし、祖父の病状は悪化の一途をたどっており、楓との永遠の別れは確実に近付きつつあった……。
Posted by ブクログ
名探偵の祖父との時間が、徐々に少なくなる事に焦りを感じる楓。
オムニバス短編集と見せかけてのまさかの長編。そして、敵はまさかの人で…
ラストに向けての対決にハラハラしっぱなしでした。全て読み終わった後に読み返すと、やっと繋がった気がしました。
そして、ようやく楓と四季が想いを伝え合えた!柔らかな雰囲気がとても好きなシーンでした。
そして「名探偵のままでいて」
タイトル回収が見事でした。
これでラストなのかなぁ?とても寂しいです。
Posted by ブクログ
このシリーズ本当好き。
タイトルからして滅茶苦茶ドキドキしながら読みましたがな。
途中で普通に泣いたもん。
いつもと違って始めと合間に黒幕みたいなやつのターンがあってスリリングでした。
まさかあんなことになるとは。
しかしおじいちゃんの推理力は凄いや。
感服です。
最後の一行鳥肌が立ちました。
ぜひ続編を期待します!!
Posted by ブクログ
レビー小体型認知症にして名探偵のおじいちゃんシリーズ完結編。大好きなシリーズなので楽しみな気持ちと終わっちゃう寂しさでちょっと複雑…
炎に包まれる家の中、車椅子に乗ったおばあさんはどこへ消えてしまったのか。古アパートの〝音〟と〝鍵〟の二重密室。豪華客船内で起きた『ユダの窓』パターンの密室殺人といった、今回も難解な謎を名探偵のおじいちゃんが解き明かしていく連作短編集?
のっけから岩田と四季の相変わらずの掛け合いに、一気にシリーズの世界に引き込まれる。楽しい。おじいちゃんの病状はさらに進んでいて切なくもあるけれど、いざという時の推理力は切れ味を増している。そして、楓、岩田、四季の恋の行方がついに…
最後の一文の演出はミステリ好きにはたまらない。どうせ読むならシリーズ最初から読んで欲しいな〜
Posted by ブクログ
名探偵シリーズ3作目にして完結編。
身内にパーキンソン病の人がいたので、病気の進行していくのを見るのは正直しんどいところもありました。ちょっと出来すぎ?というところがない訳でもないですがリアルドキュメンタリーを見たい訳ではないので少しキレイにまとめてくれているくらいがよいです。(それでも泣いてしまいましたが…)
まだ読みたかった気もしますが、これはこれで良かったのかも。おじいちゃんの若かりし頃…とかのスピンオフとか読めたらなーと思います。
Posted by ブクログ
古典作品の魅了が伝わる小説。
僕自身が古典作品のミステリー小説を読んでいないのが口惜しくなるぐらい良かった小説でした。古典作品を知らなくてももちろん楽しめる物語でした。
短編の話が続くと思いきや・・・
まさかの展開に持っていく物語展開が興奮しました。
「名探偵のままでいてシリーズ」が完結したのは悲しいですが、これを機会に古典ミステリー小説に挑戦したくなりました。
貫徹的に言えばこのシリーズはかなり読み応えがありました。
Posted by ブクログ
優しい空気感を持つミステリシリーズ第3巻。これはシリーズ順に読んで欲しい本です。ついに楓がパートナーを選ぶシーンもあります。
冒頭はカンウセリングを行っている医師。なぜかバーのような診療所、そして患者をおかあさんと呼び、殺意を煽るような治療をしている。しかし、この医師は各章でチラチラと気配はするものの、それらしき登場人物はいなくて…。最後に全部が繋がってなるほどな、そういうことだったのかと思わされます。そして楓とおじいちゃんの大団円…が来るかどうかはお楽しみに。
第一章 捨てられない物と捨てられた者
目黒区碑文谷の祖父の家は断捨離をしている。
高校2年生のやたら童顔な小林君は岩田の知り合い。彼が小4の時、北海道の父方の祖父母の家へ。そこで不幸な事故が起こる。
第二章 古アパートの二重密室
岩田の住む古アパートで隣人の井戸沼さんが部屋でなくなった。声を聞いて直ぐ駆けつけた岩田しかあない密室。
第三章 豪華客船の殺人
豪華客船で伊豆半島までいって戻るツアーに参加した碑文谷と楓。そこで強引な経営者レオン根室は殺された。そこには磯貝しかおらず、磯貝も気を失なって倒れていた。
第四章 瀕死の名探偵
クリスマスに医師が碑文谷を殺すために忍び込む。医師の正体は?
中学校以上向け。早熟な小学生には個人的に読ませる分には大丈夫。
Posted by ブクログ
シリーズ完結。徐々に病状が悪化してくる「碑文谷さん」と孫の楓に訪れる別れの予兆。そして楓を巡る居心地のいい三角関係にも終止符が打たれる日が来るのか。切なさと、しかしそれ以上にミステリの楽しさが感じられる作品です。たぶんミステリ好きの人って、こういう謎に惹かれると元気になる気は分かる気がするのよね……!
今回謎の幕間部分もあって、事件の影に不穏さがひしひしと漂います。そしてシリーズ最大の危機までが……「瀕死の名探偵」にはもうハラハラしっぱなしでした。これ、残りページがまだあるし最終章じゃないのが分かってたから良かったけど。そうじゃなかったら読みたくない気分になりそうでした。ここで終わるなんてありえない!
ミステリとしてはとにかく楽しい。いろいろな名作が登場するので、それも読みたくなるし。「豪華客船の殺人」はいかにも、な事件でわくわくします。豪華客船に探偵、さらに刑事まで乗り込んじゃったらそりゃもう殺人起こるでしょうよ(笑)。
Posted by ブクログ
レビー小体型認知症の住所に因んで「碑文谷さん」と呼ばれるミステリー好きのおじいさんが、次々と謎を解いていく。殺人は次々起こるが、オシャレに軽やかに謎は解かれて、読み口は爽やか。
Posted by ブクログ
シリーズ完結してしまった。
おじいちゃんが好きだったから淋しい…
レビー小体型認知症はさらに進行し、お別れが近づいている雰囲気が漂いつつも、鋭い推理は健在。
真犯人は、全く予想できなかった。
「赤い館の秘密」「ユダの窓」「暁の死線」などの古典ミステリーの話題が作中に登場するけれど、私はどれも未読。読んでいる人なら楽しさ倍増なんだろうなと思う。
このシリーズを読んだ後は、古典ミステリーも読む気満々になるけど、なかなか手が回らず…
読みだしたらきっとハマるんだろうな。
Posted by ブクログ
名探偵シリーズの完結編。
主人公の楓の祖父は認知症を患いながらも、身の回りに起こる事件を鮮やかに解決していく。
楓に想いを寄せる岩田と四季。
どちらも選べない楓だったが、ついに自分の本当の気持ちに気がつく。
果たしてどちらと結ばれることになるのかも非常に気になった。
Posted by ブクログ
おいおい、タイトル「さよなら」って。そういうこと?やめて…!と思いながら読み始めた。
最初から不穏なカウンセリングのシーンがあり、今回はヤバそうなラスボス(?)がいそうな雰囲気。
このラスボスの正体を知ったときは驚いたのだけれど。人は見かけによらない…というか、見かけなんていくらでも変えられるんだなと妙に納得してしまった。
さて、今回も楓の祖父の名探偵っぷりは健在で、豪華客船や岩田の住むアパート等で起きた殺人事件をスラスラと解明していく。楓も事件の矛盾点の良いところに目をつけていて、一作目より進化している気がした。
豪華客船の凶器は、とても思いつかなかった。なるほど、検索すると確かに出てくるわ…。これも日常見慣れているものだからこそ、自分の思っている形態からなかなか抜け出せないが故に、他に凶器はないなんて思い込んでしまったんだろうな。
そして、タイトルの「さよなら」。やはり、祖父が窮地に陥ることとなった。このシリーズ、日常ミステリかと思いきやこういうサスペンスなシーンが結構あるのでハラハラする。今回ももう絶体絶命な訳で、一体このピンチをどう乗り越えるのかと思いながら読んだ。
そういえば、四季と岩田と楓の関係性にもゴールが見えてきたのだけど、何だか個人的にはあまり盛り上がらず。恋愛模様より、ラスボスとの対峙の方が凄い展開だったからか。
Posted by ブクログ
シリーズ完結編。タイトルの不穏な空気に戸惑いましたが、何重にも張り巡らされた謎にいつしか没頭していました。古典の名作を取り入れながら、密室や消失などのミステリ要素も健在。楓自身も大事な選択をしています。最後まで堪能させていただきました。
Posted by ブクログ
解決までが多少強引さも感じたけど面白かった。
楓の祖父レビー小体型認知症を患っているのにも関わらず些細のヒントでふたつの事件を解き明かしていく。短編かと最初感じたけど実は長編で驚き
「小林少年」もいい感じに登場。
岩田先生人が良すぎる…
最後のタイトル回収にはいちばん感動した
Posted by ブクログ
ミステリのはずなのに楓先生と岩田先生と四季くんの恋の行方が気になりすぎて読んだ。岩田先生、いい男だな。
おじいちゃんもお別れにならなくてよかった。
最後のタイトル回収はニヤリとしちゃうね。
Posted by ブクログ
シリーズ完結らしい。
ホントにおじいちゃん、死んじゃうかと思った。
意外な結末で驚いた。
***
レビー小体型認知症を患う祖父の「最後」の名推理!
『赤い館の秘密』『ユダの窓』『暁の死線』など
古典作品が彩る感涙の安楽椅子探偵ミステリー。
楓たちが知り合った〝小林少年〟の夏の記憶――炎に包まれる家の中、車椅子に乗ったおばあさんはどこへ消えてしまったのか。
古アパートの〝音〟と〝鍵〟の二重密室や、豪華客船内で起きた『ユダの窓』パターンの密室殺人など、レビー小体型認知症の楓の祖父は快刀乱麻に謎を解き明かしていく。
しかし、祖父の病状は悪化の一途をたどっており、楓との永遠の別れは確実に近付きつつあった……。
Posted by ブクログ
おじいちゃんシリーズ3作目
実は2作目を読まずに1→3に飛んでしまった
アホな私…
最後は何だか、うーん… ありえないような
強引なような?
でも良い最後でよかった
??
変な感想で自分でも笑ってしまった( ´∀`)
Posted by ブクログ
また前作を読んでからしばらく経過しているのもあり、キャラクターについてはざっくりとしか覚えていなかったが、今作はそれでも話についていけるレベルだった。
展開や真相はちょっと無理やり感も否めないが、今作も色んな名作ミステリーがたくさんあげられていて楽しい。ドラマ化したら良さそうな画が撮れそうだな〜と思う場面がちらほらあって、少し期待したい。
帯に、「認知症探偵」シリーズと書いてあって、そんなシリーズ名がついていたとは!
間違ってはいないのだが、ネーミングセンスに笑ってしまった。
第一章
「江戸川乱歩傑作選」新潮社文庫、
ジョン・ディクスン・カー「魔の森の家」、
A・A・ミルン「赤い舘の秘密」
第二章
松本清張「十万分の一の偶然」、
ジョン・ディクスン・カー「三つの棺」、
山村正夫「二重密室の謎」
第三章
エラリー・クイーンのライツヴィル、
スティーヴン・キングのキャッスル・ロック、
アガサ・クリスティのセント・メアリ・ミード村、
カーター・ディクスン「ユダの窓」、
E・D・ビガーズ「チャーリー・チャンの活躍」、
ピーター・ラヴゼイ「偽のデュー警部」、
ディクスン・カー「B13号船室」、「盲目の理髪師」、
江戸川乱歩「地獄の道化師」、「塔上の奇術師」、
イソップ物語
第四章
ウイリアム・アイリッシュ「幻の女」「ぎろちん」「送っていくよ、キャスリーン」「暁の死線」、
ウィリアム・ゴールディング「蝿の王」
Posted by ブクログ
【収録作品】
診療記録Ⅰ
第一章 捨てられない物と捨てられた者
診療記録Ⅱ
第二章 古アパートの二重密室
第三章 豪華客船の殺人
第四章 瀕死の名探偵
最終章 煙草を一本くれないか
診療記録の章に、正直またこのパターンかと思う。
黒幕ものは好きではない。後味が悪いから。
楓も選択したし、三部作で終わりか。
認知症はここまでご都合主義ではないと思うけれども。
意外性を狙いすぎてややこしくなっただけの感じもする。
Posted by ブクログ
「名探偵のままでいて」
かつて小学校の校長先生として愛されていた老人は、幻視と老衰に苦しみながら、最愛の孫娘との暮らしを楽しんでいた。そこに訪れる奇妙な偶然の数々。岩田と四季、そして我妻を引き連れて、今日も紫煙の中に解決の光を灯す。
「楓。煙草を一本くれないか。」
感想です。
本当にシリーズ完結なのでしょうか。
たしかに、もう無理しないで欲しいです(^_^;)
今作も連作短編集の構成でしたが、ミステリマニアは興奮するような小ネタが多く、著者の小西マサテルさんのミステリ大好きな想いが伝わってきます♪
シリーズ完結だとしても、楓と四季、岩田、我妻に美咲の今後をスピンオフで読みたくなります♪
Posted by ブクログ
タイトルからなんだか最後まで読むのが
嫌だなぁ~なんて思いながら内容も展開も
面白くサクサク読んでしまった。
冒頭や幕間の「診療記録」は何だろうと
思っていたら終盤にがっつり伏線回収、
トリックも犯人の正体なんかも驚きで
面白かったです。まさか犯人があの人なんて
気づくまでだいぶかかってしまった
ミステリにつきものの「偶然」、確かに
それがないと話にもならないけどそれが
行き過ぎると「ミステリ=さすがに偶然に
頼りすぎなんじゃないか説」は凄く有力な
説に感じてしまいますね。まぁミステリって
それを含めてミステリなんですもんね。
3作としてとても面白かったし、この完結編で
ラストの1行、いい終わり方でした。
Posted by ブクログ
『名探偵・・』シリーズ三作目にして完結編。
“レビー小体型認知症”(DLB)を患う祖父が、孫娘・楓の持ち込む不可解な謎を解き明かしていく安楽椅子探偵譚、連作四章&終章に加え、今回は不穏な「診療記録」パートを挟んだ構成となっております。
ひょんなことから知り合った〝小林少年〟が語る炎の中で消えた祖母の謎、古アパートでの密室殺人、豪華客船内で起きた殺人・・といった不可解な事件を、謎解きの時だけ覚醒する“碑文谷さん”ことお祖父ちゃんがキレキレの推理で解き明かしていくパターンでございます。
真相解明前に放つ
「楓、煙草を一本くれないか」
・・との決め台詞もお約束。
全体的に語り口が鼻につくのと(あ、個人的感想です~(;'∀'))、推理が若干強引な気がしないでもないですが、作者の方のミステリ愛の強さは伝わってくるので、まぁ良しとしますw。
そう、このシリーズのお楽しみの一つとしてクラシックミステリへのオマージュがあるのですが、(前述した語り口のせいで?ミステリ談義の部分がマウントに思えてしまうのが残念なのですけど・・←個人的感想ですってば( ̄▽ ̄;))本作でも数々の古典名作の名前が登場。
特に、豪華客船を舞台にした作品はやっぱりそそられるものがありますよね~。
『チャーリー・チャンの活躍』『偽のデュー警部』とか、未読且つ面白そうなので読んでみたいと思いました。
で、このシリーズは後半で急に剣吞な展開になりがちなんですけど、今回はお祖父ちゃん大ピンチでハラハラさせられました。
前述の事件を裏で糸を引いていた“真犯人”は、人の心の哀しみに付け込んで洗脳みたいにして犯罪をそそのかすという、サイコ&やたら頭が切れるというなかなかやっかいなタイプでしたが、ちゃんと収束してよかったです。
ところで、一作目からずっと引っ張ってきた“楓が岩田先生or四季君、どっちを選ぶのか問題”が、やっと明らかになりましたね・・てか、そっちにいくのか・・というのが率直な感想なんですが、選ばれなかった彼にも幸せになって頂きたいですね。
ということで、安楽椅子探偵・碑文谷さん(お祖父ちゃん)の名推理を堪能させて頂きました。
ラスト一行が狙いすぎ?ってくらい綺麗にオチてましたね!
ところで、帯によると本書でシリーズ完結との事ですが、いつかスピンオフでも出して頂けたら嬉しいです~。
(できれば、いぶし銀キャラ・我妻さんメインでよろでやんす!)