あらすじ
「カナダで働いてみたい」とカレッジの門を叩いたヤスコのカナダ奮闘記
なぜなら、私は生きるのがすごく楽になったし、
なにしろ、今の私のほうがふてぶてしくて面白い。
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2022年8月、公立のカレッジのプロのシェフを養成するコースに入学したヤスコ。ドメスティック(カナダ)とインターナショナル(海外)の生徒が通うこの学校、ヤスコのようなインターナショナルの学生は2年のコースを修了して卒業証書を得ると、PGWP(Post-Graduation Work Permit)というカナダで3年間働く権利を得られます。
英語を上達させたい、将来カフェを開くための勉強をしたい、そしてカナダで働いてみたい。
そんな思いを胸にカレッジの門を叩いたヤスコは、言葉がわからない状況の中、様々な年齢や人種のクラスメイトと一緒に授業や実習で学び、課題に追われる毎日を過ごします。そこでは想像を超えた肉体的疲労、人間トラブルが巻き起こるのですが、同時にカナダでの様々な出会いや素晴らしい自然のおかげで、肉体が強くなったり、自分に対してこんな気づきも……!
「なぜなら私は生きるのがすごく楽になりましたし、努力はしてなくても、前の私より今の私の方が面白いですからね。ふてぶてしいですから。だって、ふてぶてしい人って面白いじゃないですか。」(本文より)
50歳から新しい挑戦をし続けるヤスコの、元気と勇気をもらえる最新エッセイ!
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Posted by ブクログ
『ようやくカナダに行きまして』に続く、カレッジ編。
カレッジで、2年のコースを終えると、3年間カナダで働く権利(ワークパーミット)がもらえる。
光浦さんは、料理コースを選んだが、最終的にはフレンチのフルコースが作れるようになる、という触れ込み。
これが、想像以上にハード。元々、繊細で、ちょっとめんどくさい性格なのだが、4週間で1コース、全17コースのそれぞれのシェフのキレっぷりがすごい。日本でも、飲食業界あるあるなのかもしれないが、口答えは一切許されず、こちらが明らかに悪くなくても「イエス、シェフ」と返さなくてはならないシェフも多い。光浦さんも、あまりの理不尽に何度も涙を流し、心もやられそうになる。
級友との人間関係にも悩む。
英語もあまり理解できるようにならない。
技術的にも相当、高度な内容。
よく、最後まで終えることができたと拍手を送りたい。
カレッジ終了後は、職種を選ばず就業できるそうだ。その模様もぜひ、読んでみたい。
Posted by ブクログ
『ようやくカレッジに行きまして』を、ようやく読みまして・・・。
英語の上達と、カフェを開くための勉強と、カナダで働くことができる権利を得るために、入った調理学校。ここで4週間を1ブロックとして、17ブロックのコースを終えると、卒業でき、フレンチのコース料理が作れる実力がつくらしい。
シェフたちはそれぞれ個性的で、生徒もいろいろな国から来ている。肝心の英語はなかなか上達しないし、シェフの指示を理解することもままならない。日本人のスケールで物事を見る光浦さんには、外国の人間が理解できない。
日本人の美徳なんてクソ喰らえ、陰の努力なんて視界にも入らず、食材は強奪戦が当たり前。余っても譲らない。一部のシェフにこれでもかというくらい辛く当たられたり・・・。
夜のクラスでは、バスで薬物依存症?の男に絡まれ、怖い思いもした。それでも、クラスメイトやオバンジャーズ、西加奈子さんの助けがあってよかった。
卒業後、ニードルワークのワークショップをはじめ、念願の仕事ができた光浦さん。
年々カナダの移民政策が厳しくなって来ているため、2027年までの限定らしいが、今は「おもしろい」ことができているらしい。本当によかった。