小説・文芸の高評価レビュー
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Posted by ブクログ
祖父が倒れ看病をしに実家に帰り、なんとなく曽祖父の遺影が目に止まり、ネットで名前を検索したところ、こちらの本がヒットしました。本の中には同じ名前の方の遺書があるようで、まさかと思い購入したところ曽祖父の遺書であることがわかりました。曽祖父の遺書は祖母だけがしっており、他の親族は遺書があることも知らなかったため、親族みんなで大騒ぎでした。祖母からは、曽祖父について沖縄で戦死したとだけ教えられており、深く話すことはなかったのですが、この本に記載していただいたおかげで、祖母が亡くなる前に知らなかった曽祖父のことをしっかり聞くことができました。また、遺書を読む限り優しかった曽祖母が苦労しないよう綴って
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Posted by ブクログ
読書習慣の全くなかった自分が読書をするキッカケになった一作。
たまたまネットで見かけて気になり購入したけど、元々モキュメンタリーホラー映画やドラマが好きなため頁を捲る手が止まらないほど惹き込まれた。
オムニバス形式で怪談や資料が展開されていき、徐々に怪異の存在に繋がっていくという作品だが、ネット世代に馴染み深い電子掲示板やブログなどの媒体の資料が出てくるのもリアリティがあってよかった。
袋とじも気味が悪くて◎
本書発売後、少し内容の異なる文庫版や映画も公開されて怪異の正体がほぼ明らかになったりしたけど、自分的には怪異の正体が明かされてしまうと怖さが薄れてしまうため、この単行本版が一番好き -
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『おれは反社会的で、軽度の被害妄想と年を経るうちに追加された項目である神経症性障害、つまり、捷運(ジエユン)(都市高速鉄道MRT)のプラットフォームから突き落とされるのではないかという不安や、自転車で走ってるやつを歩道から突き落としたいという衝動などにも苦しんではいるが、今のところは、つまり、二〇一二年の七月現在という意味だが、俺はまだ生きているし、精神状態は安定している。』
p.10~p.11より
「台北プライベートアイ」の続編。
主人公は第一巻と同じ呉誠(ウーチェン)。彼は自分の心身の健康のために大学教授と劇作家という仕事を辞め、私立探偵へと転身した変わり者。
第一巻目から、「ライ -
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夏川さんの本を久しぶりに読みました。
日本の綺麗な風景を想像しながら読む時間は古屋先生と共に歩いているような、旅の時間でした。
つい先日、鞍馬を訪れた自分としては叡山鉄道の紅葉のトンネルがありありと想像できて嬉しかったです。
この国に生まれて育った自分には、作中にある自然から神を感じる信仰というものがどういうものか、言葉にはできないけれどまさしく「感じる」ことができます。
それは当たり前ではなく、尊いものだと歳をとってから思うようになりました。
民俗学は日本人を知る学問だなと、この本を読んでそんな風に感じました。元々興味のある分野ですがこれから先いろんな土地でその風土を感じられるものを探し -
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ネタバレなんだかとても美しかった。
ジャンルもあらすじも知らないで読み始めたので、どんな方向に話が進むのか分からず少しそわそわした気持ちで読み進めた。
秀才として成功していくかに思えた内海が「ただ小説に没頭するのみで何も成さない人」と自分を評価するようになっていくのが辛く、それでも外崎を支え続ける姿が切なかった。
それが後半で思いもよらない展開を見せ、小説に魅了された2人が見つけた結論に涙した。どういう感情なのか自分でも分からないけど、ただ泣いた。
奇しくも、書評を集めた本を読んだ直後だったので、「ただ読むだけでいい」という言葉が一層に響いたのかもしれない。
小説を読んで、ただ面白かったと思うのも -
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Posted by ブクログ
色々な人物の視点で物語が書かれており、それぞれが「自分にとって都合の悪いことは忘れている」というのが語りに表れているのが本当に面白い。最後まで読んでも、結局何が正しいのかわからず、物語の真相を藪の中にしている。ただ、自分は誰の視点に立って物語を読んでいるのかというのが強制的に突きつけられる。
10年前の恋愛関係が告発の対象になる是非は、人によって意見が分かれるテーマだと思う。編集者の木戸は確かに社会的な立場を利用して女子大生である橋山と関係を持ったという側面がある。ただ、自由恋愛として付き合っていたということも事実であり、社会的に制裁されるような告発を受けるべき人物だったのかはわからない。年
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