あらすじ
【2020年本屋大賞翻訳小説部門第一位受賞作!】“感情”がわからない少年・ユンジェ。ばあちゃんは、僕を「かわいい怪物」と呼んだ――韓国で30万部突破!「書店員が選ぶ今年の本」(2017)に選ばれた感動のベストセラー小説、ついに上陸! 扁桃体(アーモンド)が人より小さく、怒りや恐怖を感じることができない十六歳のユンジェは、目の前で家族が通り魔に襲われたときも、無表情で見つめているだけだった。そんな彼の前に、もう一人の“怪物”が現れて……。「わが子が期待とは全く違う姿に成長したとしても、変わることなく愛情を注げるか」――出産時に芽生えた著者自身の問いをもとに誕生した、喪失と再生、そして成長の物語。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
扁桃体が小さいと感情がわからない。
そいう事知らなかった。
恐怖、悲しみ、怒り、苦しみ、喜びがわからない息子を
普通の子のように見えるよう母は特訓するが、想像は
できるようにはなるが、共感はできない。
母が事件で植物状態になり、一人ぽっちになったユンジュに
素行の悪いゴンが現れる。人一倍激しい感情を持つ彼とひょんなことから親しくなる。
女友達ドラの存在がユンジュの心に何か不思議な重い石が
一つずしんと飛び込んできた。
少しずつ何かが変わっていく。
些細な変化をとても自然な流れとして表現してる。
ユンジュは泣くことも笑うこともできようになった。
感動。
Posted by ブクログ
8月13日
感情がわからないユンジェが感情豊かなゴニと関わって変わっていく物語。本人が気づいていないだけで、ユンジェは母と祖母からの愛を受けていたのだとわかる描写が多く、その度に温かく切ない気持ちになる。いい本だった
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感情がないということが、感情が「ある」私には想像し難かった。ユンジェが「感じる」ためには、命を差し出すことが必要だった。感じることは生きることだ。
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単純な物語だが好みだった。私も少し共通する部分もありつつ読み進められた。生まれつきのハンデを乗り越えるという点ではありきたりではあるがそれまでの過程が深く濁っていて面白かった。恐怖の淵にいる時人は恐怖を感じないのではないのだろうか。彼の祖母が言ったかわいいモンスターとはきっと必要な言葉だったのだろうか。
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映画を1本みたような感覚。
クライマックスからの物語の締め方が美しい。
感情を感じられない男の子と、感受性が豊かな不良の男の子が中心となった成長物語。最初はなんとも言い難い複雑な関係だったけど、そこからお互い知りたいという気持ちが見られ、徐々に「友情」へと結びつく。
これは、敢えて救われない結末でも面白い。
「遠ければ遠いでできることはないと言って背を向け、近ければ近いで恐怖と不安があまりにも大きいと言って誰も立ち上がらなかった。ほとんどの人が、感じても行動せず、共感すると言いながら簡単に忘れた。」
自分の中に落とし込めるまで時間がかかりそうだけど、こんな作品に出会いたくて色々な本を手に取っている。出会えてよかった。
Posted by ブクログ
アーモンド
2026.07.19
久しぶりにほっこり系の物語を読めて、とても良かった。感情のない少年が成長していく、一見ありきたりなストーリーかと思いきや、韓国の文化背景を理解しつつ想像以上にすらすら読める海外小説だった。
初めて韓国人作者の翻訳本を読んだので、社会の違いや特徴を感じられて面白かったし登場人物の個性が際立っていて、飽きずに読めた。
人との関わりを通して成長するので、苦手なことも逃げずに向き合う大切さや親の愛についてすこし理解が深まった。
Posted by ブクログ
とってもよかった
感情がほんっとうにやっかいであることは、感情的すぎるわたしがなによりもよく知っています。でも、その感情があるからこそ人生が楽しいこともよく知っています。
いやーー、愛ってすごいかも、、もらったそのときはよくわからなくても、あとから気付いたとしても、もらったばかりのピカピカのままのこっている。しかも一生続く
Posted by ブクログ
生きていて人に悲しい気持ちにさせられたり嫌なことをされたり本当に悲しいことはたくさんある。
どうしてそんなこと言うの?
どうしてそんなことするの?
って辛くなり責めたくなる。
でもそう感じれる事は、感情を持っている事は、辛くもあるけど同時に幸せも喜びも楽しみも感じられる。人の痛みも分かる。感じとれる。
ありがたい事だって感謝したくなる一冊だった。
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生々しくて暴力的な場面がいくつか出てくるのが読んでいて辛いけれど、感情を持たない主人公が対峙すると、暴力的な場面も無音のように感じた。最後まで引き込まれて、一気に読むことができた。
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なんか最近読んだ本の中で1番面白かったし、心にささった感じ。
人の感情ってその人にしか分からないし、言葉で説明するってすごく難しいけど、自分の心を豊かにしてくれる人って必ずいるよね
そう思える良い本だった。
Posted by ブクログ
感情を持たないユンジェともう一人の男の子の物語。どちらも違う方面で怪物と呼ばれ、みんなから変な目で見られている。そんなふたりがどのように交わっていくかが描かれています。
ユンジェが感情が無い分、無駄なことが削ぎ落とされているのでとても読みやすい(あとがきでも著者が言ってます)
感情がないユンジェが、感情がある人がなぜその感情を元に行動を起こさないのか?と疑問を呈するのが印象的でした。
サイコパスと呼ばれる人が多い中で、感情がないからといって感情がある人に比べて冷酷であると考えるのは安易。
感情があるのに他人事のように見ているだけだったり、思ったことを言わない伝えない動かないその方が問題ではないのか。
匿名
何度も目に触れる機会があり、気になっていました。
すごい衝撃を受けました。すごく力強い文章だと思いました。女性の作家さんだと知り驚きました。ほんと話に引き込まれていきます。
話題のヤングアダルト……ということで読むのを後回しにしていたが読み出すと止まらず、遅読な私には珍しくあっという間に読了。感情を理解出来ないという主人公の語り口が淡々としており、不必要な描写がなく、結果的にかなり読みやすく仕上がっている。
いやあ……海外文学を読んでいると度々遭遇する理不尽な暴力に、誰も彼もがぶち当たって、そのたびに涙が溢れて止まらなかった。主人公は愛が理解出来ないというが、母や祖母の愛でもってよほど人間らしく育っていると思う。
偶々愛情と疎遠になってしまったゴニが周囲の人々によって怪物になろうとするのはどうにも痛々しく、悲しい。よくある事なんだけど、本来はとても素直な子供が環境に歪まされるのは、やっぱり辛い。
しかし同時に、大人になった自分はこういう子供達に向き合う事ができるだろうか?と考えさせられた。綺麗事じゃない。たぶん難しいだろう。共感ってのは人と違うものを避けるためにも使うから。
共感とはなんだ、助けない人々、遠巻きに見ている人々の気持ちとは、と考える主人公の言葉があまりに真っ直ぐで、読み終わってもまだ泣ける。
取り敢えずヤングアダルトらしいすっきりした終わりで私は救われた……。本当に良かった……。
Posted by ブクログ
友情と恋と愛と自分自身の話。
少年が自分の感情を見つけるまでの悲劇かあるいは喜劇か。
ゴニとの友情の形がよかった。
危なっかしくて薄氷を踏むような気持ちになる。
思春期と一言で言ってしまえばそうなのだけど、扁桃体が小さく感情がないから大人でもさらりと読める本でした。
原書もオススメされたので読んでみたいな。
Posted by ブクログ
ユンジェに友達ができて良かった。
という浅い感想になってしまうが、人とつながり人の感情に触れたり、恋(なのかな?)を知ったりすることで、人の気持ちを理解できない扁桃体の小さな少年が成長していく物語。
初めての韓国作品だった。
家族を重んじたり、学校や時折の暴力などの描写、ああ韓国って感じ、と思いながら読んだ。
ユンジェはなんて呼ぶんだろう、ジュンジェヤ、かな、ユンジェナ、かな、なんて思ってみたり。
Posted by ブクログ
家族愛と青春。
感情がわからず共感が出来ない主人公が直情型の同級生と触れ合うことで、感情理解が発芽し、少しずつ人の心を理解していく。また、恋愛もすることで自分の感情がどういうものかが表に出せるようになっていく。
私も感情が表にあまり出ず、人から誤解されることも多いので主人公の気持ちがよくわかる。
ショッキング過ぎる冒頭と終盤はこの小説を劇的にさせる事に貢献しているが、人によっては嫌悪感を抱くかもしれない。
Posted by ブクログ
ユンジェとゴニの出逢いと、絆ができるまで。
ユンジェが、劇的に変化するきっかけと、お話のエンディングは、かなり衝撃的だったけれど。
納得できるラストだった。
Posted by ブクログ
韓国文学で、評価が高いのは知っていたけどなるほど納得。
愛というテーマについて自分でもよくわかっていないことだなと思ったし、でも家族からの親切は私も愛だと認識してる。主人公がこれからどうなるのか気になる作品
Posted by ブクログ
扁桃体が人より小さく、感情がわからない少年の物語。まずはお母さんが諦めずに息子のためにあれこれ考え工夫して必死に教える姿に感動した。悲しいことがたくさん起こったけれど、ゴニやドラとの出会いで少しずつ変化が生まれ、最後も気持ちの強さが勝ったようでよかった。
Posted by ブクログ
他者との関わり合うこと、共感するとは、人を愛するとはどういうことなのか、どうあるべきなのか、主人公と一緒になって深く考えさせられました。
本の中で起こる出来事は、私の頭をガンガン殴られるような感覚で辛い気持ちになったけど、最後には希望に繋がる素敵な作品でした。
また時間を空けて再読したいと思います。
Posted by ブクログ
文章からとても映像が見える。
作者の方が元々映画監督だと知って納得。
これ映画化したらとても面白いなと思ったけれど、小説だからこその余地も美しいなとも思う。
登場人物たちの仕草や行動、表情などとても映像的。
だからこそ、失感情症の主人公の独白も映える。
最初は感情を感じない主人公だったが、少しずつ、様々な人と出会い、感情と出会っていく。
受動的だった主人公がだんだんと能動的になっていく。
やり方を真似てきた主人公が、自身で選び取っていく。
感情というものについて、ずっと考えてきた主人公が、感情と向き合い、時に感情に振り回されながらも、自分を愛して、他者を愛していく姿はよかった。
理性というか、知識がある程度ある状態で、はじめての感情に出会う、その描写の仕方もよかった。
Posted by ブクログ
著者があとがきで、人間が人間にするのも怪物にするのも愛だ、と書いていて正にそうゆう物語だと思った。愛を注ぐ対象は他人だけでなく、自分もあるし、情熱を持って取り組む何かもあるだろう。愛があるのと無いのとでは見える世界も全く異なるし、売っているものでもなければ、買えるものでもない。本当は一番に尊く大切なものなのであることに気付かされたシンプルで深いストーリーだった。
Posted by ブクログ
女性三代、もしくは親子二代のお話と思いきや、主人公はすぐにひとりぼっちになり、でも悪ガキのゴニが現れて、異性のドラも登場して別フェーズに、そして大団円、映画一本みた気分でした。
Posted by ブクログ
通り魔のシーン、頭の中で想像出来るくらいリアルで、不謹慎ながらも面白いと感じてしまった。
ユンジェ目線で書かれているから、感情を書き分けられないが故の生々しさがリアルに綴られていて、読書で初めて興奮に近い感覚を味わいました。
ニュアンスですが
''人間は、感じても行動せず、共感するといいながら簡単に忘れる''
この一節、図星をつかれた。
確かに、SNS時代で「感じる」ことがほんの一瞬のイベントになってしまっている。
感じたことを共有したり書き残して、自分のものにして、忘れないようにするっていうのは、人間である以上やるべきことなんだなあ。と感じました。
Posted by ブクログ
主人公が特別なわけでもない、誰もがの愛と成長物語。また、過去にも海外作家による小説を読んだことがあるが、こんなにも原文で読みたい(読めたらな)と思ったのは初めてです。
今後、〝本〟というものについて問われたら、引用させてもらいたい。
『本は、僕が行くことなできない場所に一瞬のうちに僕を連れて行ってくれた。会うことのできない人の告白を聞かせてくれ、見ることのできない人の人生を見せてくれた。……本は空間だらけだ。文字と文字の間も空いているし、行と行の間にも隙間がある。僕はその中に入っていって、座ったり、歩いたり、自分の思ったことを書くこともできる。……』
匿名
初っ端で衝撃的な展開で、一瞬置いてけぼりになったけど翻訳?がすごく丁寧で、普段小説読まない人でも読みやすいと思います。今の時代にもあってる。
「コンビニ人間」を想起させる
「共感能力の低い主人公」と「"普通"を理解しつつ、そうは振る舞えない社会不適合者」との交流は村田沙耶香著「コンビニ人間」を想起させる。作者のソンウォンピョンが「コンビニ人間」の作者と同世代の同性であることも興味を引く。
日本の「コンビニ人間」は、ああいった結末で芥川龍之介賞を受賞したわけだが、韓国の「アーモンド」はどういう結末を用意しているのか?
純文学と、エンタメ小説との違いがあるから、どちらがどうとは言えないが、私はコンビニ人間の終わり方が好きだった。ただ、この本のような終わり方を好む人も多いだろうなとは思う。
Posted by ブクログ
本屋大賞の翻訳小説部門1位ということで、気になったため読みました。韓国の小説は初めて読んだけど、翻訳が素晴らしいのかすんなり読めた。
主人公の真っ直ぐな気持ちやセリフが良かった。ユンジェの周りに、温かい人たちがたくさん居てくれたことや、ゴニやドラと出会えて良かったなと思った。お母さんやおばあちゃんとの描写もとても好き。
最後、死んだのか?生きてるのか?が分からなくて気になって気になって、、。あまり深く考えなくて良いところなのかな?
感情を持たない主人公の目線なので、淡々と語られてはいくけど、描かれ方によってその場の光景や雰囲気がよく分かってしまうようで不思議だった。
Posted by ブクログ
生まれつき扁桃体が小さく、感情をうまく感じ取ることができない少年ユンジェが、母親や祖母、シム博士、そしてゴニやドラとの関わりを通じて、少しずつ人の感情を理解していく物語。
物語の最後には、友達を守るために自分を犠牲にして行動するところまで成長したのだと思う。人との関わりの中で少しずつ変化していくユンジェの姿は、この作品の大きな魅力だと思う。
ただ、私は「感情を理解すること」と「感情を感じること」の境界が少し曖昧に感じられ、そこに引っかかってしまった。
ユンジェは母親から感情について教えられてきたため、相手が「嬉しそう」「悲しそう」といった、相手の感情の状態を認識することはできる。しかし、それは「感情を理解している」ということなのだろうか。それとも、単に相手の状態を認識しているだけなのだろうか。
例えば、ゴニがユンジェの感情を引き出そうとして蝶を殺そうとする場面で、ユンジェは蝶が「苦しんでいる。やめろ」と言う。この時点でも、ユンジェはすでに他者の苦痛を認識し、それに対して「やめろ」と行動を起こしている。では、物語を通してユンジェが新たに獲得した「感情を理解する」とは、これと何が違うのだろうか。
相手の感情を認識すること、感情の意味を理解すること、そして自分自身の中にその感情が芽生えること。その違いがこの物語の中では私にはやや曖昧に感じられたため、ユンジェの成長を十分に実感できなかった。
これは私の読解の仕方によるものなのかもしれない。それでも、今回はどうしてもそこが気になってしまった。
機会があれば、再読してみたいと思う。
Posted by ブクログ
"共感"という現代人に少しずつ欠けていっているであろう人間の脳の機能について、テーマとなる愛をまといながら進むストーリー。
でも印象としてはハードボイルドさが強すぎ。笑
Posted by ブクログ
感情が無い場合の物事の捉え方がこんな感じなんだなとわかり勉強になった。感情がないと物事を捉えられなさそうだが、感情が無いからこそ鮮明に理解できている部分があるような?なんか言葉にできないんですがそんな感じに思いました。最後ハッピーエンドでよかった…!
Posted by ブクログ
2020年の本屋大賞・翻訳小説部門第1位。
脳の扁桃体の異常で、感情というものがわからない高校生の主人公・ユンジェ。
祖母と母親が通り魔に襲われた時も、ユンジェは恐怖や怒りを感じることはありませんでした。
そんな彼は当然、クラスメイトからも浮いた存在。フラットに目立たず学校生活を送ろうと努めます。
ある日、ユンジェの家(古本屋)にやって来た人物。彼の頼み事を引き受けることから、彼の生活が少しずつ動いていきます。
生い立ちから複雑でいろいろくぐり抜けてきた同級生・ゴニとの出会い。出会い方が特殊で、それによって厄介者のゴニの抱える憤りもさらに伝わってきます。
常にトゲトゲのゴニとクールなユンジェのやり取りの変化や、走るのが大好きな女の子・ドラの存在もよかった。
何かによって突き動かされていくユンジェ、感情じゃないとしたら何なんだ、というところ。
そこでポイントとなるのが母親・祖母の言葉。どれもユンジェへの想いが詰まっていて、それをユンジェがちゃんと理解しよう、大事にしようというところも熱い。
ラストはびっくりポイントがいくつもあり、とりあえず納得しましたが…うーん。帯の煽り文句も相まって少ーし興ざめ。そういうものなんかなぁ、いい話ではあるけどなぁ。