あらすじ
【2020年本屋大賞翻訳小説部門第一位受賞作!】“感情”がわからない少年・ユンジェ。ばあちゃんは、僕を「かわいい怪物」と呼んだ――韓国で30万部突破!「書店員が選ぶ今年の本」(2017)に選ばれた感動のベストセラー小説、ついに上陸! 扁桃体(アーモンド)が人より小さく、怒りや恐怖を感じることができない十六歳のユンジェは、目の前で家族が通り魔に襲われたときも、無表情で見つめているだけだった。そんな彼の前に、もう一人の“怪物”が現れて……。「わが子が期待とは全く違う姿に成長したとしても、変わることなく愛情を注げるか」――出産時に芽生えた著者自身の問いをもとに誕生した、喪失と再生、そして成長の物語。
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Posted by ブクログ
映画を1本みたような感覚。
クライマックスからの物語の締め方が美しい。
感情を感じられない男の子と、感受性が豊かな不良の男の子が中心となった成長物語。最初はなんとも言い難い複雑な関係だったけど、そこからお互い知りたいという気持ちが見られ、徐々に「友情」へと結びつく。
これは、敢えて救われない結末でも面白い。
「遠ければ遠いでできることはないと言って背を向け、近ければ近いで恐怖と不安があまりにも大きいと言って誰も立ち上がらなかった。ほとんどの人が、感じても行動せず、共感すると言いながら簡単に忘れた。」
自分の中に落とし込めるまで時間がかかりそうだけど、こんな作品に出会いたくて色々な本を手に取っている。出会えてよかった。
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アーモンド
2026.07.19
久しぶりにほっこり系の物語を読めて、とても良かった。感情のない少年が成長していく、一見ありきたりなストーリーかと思いきや、韓国の文化背景を理解しつつ想像以上にすらすら読める海外小説だった。
初めて韓国人作者の翻訳本を読んだので、社会の違いや特徴を感じられて面白かったし登場人物の個性が際立っていて、飽きずに読めた。
人との関わりを通して成長するので、苦手なことも逃げずに向き合う大切さや親の愛についてすこし理解が深まった。
Posted by ブクログ
とってもよかった
感情がほんっとうにやっかいであることは、感情的すぎるわたしがなによりもよく知っています。でも、その感情があるからこそ人生が楽しいこともよく知っています。
いやーー、愛ってすごいかも、、もらったそのときはよくわからなくても、あとから気付いたとしても、もらったばかりのピカピカのままのこっている。しかも一生続く
Posted by ブクログ
生きていて人に悲しい気持ちにさせられたり嫌なことをされたり本当に悲しいことはたくさんある。
どうしてそんなこと言うの?
どうしてそんなことするの?
って辛くなり責めたくなる。
でもそう感じれる事は、感情を持っている事は、辛くもあるけど同時に幸せも喜びも楽しみも感じられる。人の痛みも分かる。感じとれる。
ありがたい事だって感謝したくなる一冊だった。
Posted by ブクログ
生々しくて暴力的な場面がいくつか出てくるのが読んでいて辛いけれど、感情を持たない主人公が対峙すると、暴力的な場面も無音のように感じた。最後まで引き込まれて、一気に読むことができた。
Posted by ブクログ
なんか最近読んだ本の中で1番面白かったし、心にささった感じ。
人の感情ってその人にしか分からないし、言葉で説明するってすごく難しいけど、自分の心を豊かにしてくれる人って必ずいるよね
そう思える良い本だった。
Posted by ブクログ
感情を持たないユンジェともう一人の男の子の物語。どちらも違う方面で怪物と呼ばれ、みんなから変な目で見られている。そんなふたりがどのように交わっていくかが描かれています。
ユンジェが感情が無い分、無駄なことが削ぎ落とされているのでとても読みやすい(あとがきでも著者が言ってます)
感情がないユンジェが、感情がある人がなぜその感情を元に行動を起こさないのか?と疑問を呈するのが印象的でした。
サイコパスと呼ばれる人が多い中で、感情がないからといって感情がある人に比べて冷酷であると考えるのは安易。
感情があるのに他人事のように見ているだけだったり、思ったことを言わない伝えない動かないその方が問題ではないのか。
Posted by ブクログ
上手く表現できないけど、思いやるとか共感するとか、気持ちがわかるとかって,普通に自分に備わっていると思っていたけど,それって本当なのかと思わず問い直してしまった。最後の作者の言葉にこの小説の真髄が言い表されています。
Posted by ブクログ
初の韓国作品。
ほんタメ!で本屋ロケの際に紹介しててそれからずっと気になってたのをやっと読めました。
主人公に障害があり、家族が殺される悲劇から始まる物語なのにも関わらず、本人に感情がないせいかずっと語り口が淡々としていて、ドラマチックな出来事がずっと起こっているのに語り口が平坦でそれが逆に新鮮で面白かったです。なにより障がい者にたずさわる第三者の作品はよく見ますが、障がい者本人目線の物語が珍しいなと思いました。わたしには新しい視点を一つ増やしてくれるような作品でした。
受賞歴があるのも納得の、人にオススメできる本です。
匿名
何度も目に触れる機会があり、気になっていました。
すごい衝撃を受けました。すごく力強い文章だと思いました。女性の作家さんだと知り驚きました。ほんと話に引き込まれていきます。
話題のヤングアダルト……ということで読むのを後回しにしていたが読み出すと止まらず、遅読な私には珍しくあっという間に読了。感情を理解出来ないという主人公の語り口が淡々としており、不必要な描写がなく、結果的にかなり読みやすく仕上がっている。
いやあ……海外文学を読んでいると度々遭遇する理不尽な暴力に、誰も彼もがぶち当たって、そのたびに涙が溢れて止まらなかった。主人公は愛が理解出来ないというが、母や祖母の愛でもってよほど人間らしく育っていると思う。
偶々愛情と疎遠になってしまったゴニが周囲の人々によって怪物になろうとするのはどうにも痛々しく、悲しい。よくある事なんだけど、本来はとても素直な子供が環境に歪まされるのは、やっぱり辛い。
しかし同時に、大人になった自分はこういう子供達に向き合う事ができるだろうか?と考えさせられた。綺麗事じゃない。たぶん難しいだろう。共感ってのは人と違うものを避けるためにも使うから。
共感とはなんだ、助けない人々、遠巻きに見ている人々の気持ちとは、と考える主人公の言葉があまりに真っ直ぐで、読み終わってもまだ泣ける。
取り敢えずヤングアダルトらしいすっきりした終わりで私は救われた……。本当に良かった……。
Posted by ブクログ
家族愛と青春。
感情がわからず共感が出来ない主人公が直情型の同級生と触れ合うことで、感情理解が発芽し、少しずつ人の心を理解していく。また、恋愛もすることで自分の感情がどういうものかが表に出せるようになっていく。
私も感情が表にあまり出ず、人から誤解されることも多いので主人公の気持ちがよくわかる。
ショッキング過ぎる冒頭と終盤はこの小説を劇的にさせる事に貢献しているが、人によっては嫌悪感を抱くかもしれない。
Posted by ブクログ
ユンジェとゴニの出逢いと、絆ができるまで。
ユンジェが、劇的に変化するきっかけと、お話のエンディングは、かなり衝撃的だったけれど。
納得できるラストだった。
Posted by ブクログ
韓国文学で、評価が高いのは知っていたけどなるほど納得。
愛というテーマについて自分でもよくわかっていないことだなと思ったし、でも家族からの親切は私も愛だと認識してる。主人公がこれからどうなるのか気になる作品
Posted by ブクログ
扁桃体が人より小さく、感情がわからない少年の物語。まずはお母さんが諦めずに息子のためにあれこれ考え工夫して必死に教える姿に感動した。悲しいことがたくさん起こったけれど、ゴニやドラとの出会いで少しずつ変化が生まれ、最後も気持ちの強さが勝ったようでよかった。
Posted by ブクログ
他者との関わり合うこと、共感するとは、人を愛するとはどういうことなのか、どうあるべきなのか、主人公と一緒になって深く考えさせられました。
本の中で起こる出来事は、私の頭をガンガン殴られるような感覚で辛い気持ちになったけど、最後には希望に繋がる素敵な作品でした。
また時間を空けて再読したいと思います。
Posted by ブクログ
文章からとても映像が見える。
作者の方が元々映画監督だと知って納得。
これ映画化したらとても面白いなと思ったけれど、小説だからこその余地も美しいなとも思う。
登場人物たちの仕草や行動、表情などとても映像的。
だからこそ、失感情症の主人公の独白も映える。
最初は感情を感じない主人公だったが、少しずつ、様々な人と出会い、感情と出会っていく。
受動的だった主人公がだんだんと能動的になっていく。
やり方を真似てきた主人公が、自身で選び取っていく。
感情というものについて、ずっと考えてきた主人公が、感情と向き合い、時に感情に振り回されながらも、自分を愛して、他者を愛していく姿はよかった。
理性というか、知識がある程度ある状態で、はじめての感情に出会う、その描写の仕方もよかった。
Posted by ブクログ
著者があとがきで、人間が人間にするのも怪物にするのも愛だ、と書いていて正にそうゆう物語だと思った。愛を注ぐ対象は他人だけでなく、自分もあるし、情熱を持って取り組む何かもあるだろう。愛があるのと無いのとでは見える世界も全く異なるし、売っているものでもなければ、買えるものでもない。本当は一番に尊く大切なものなのであることに気付かされたシンプルで深いストーリーだった。
Posted by ブクログ
女性三代、もしくは親子二代のお話と思いきや、主人公はすぐにひとりぼっちになり、でも悪ガキのゴニが現れて、異性のドラも登場して別フェーズに、そして大団円、映画一本みた気分でした。
Posted by ブクログ
通り魔のシーン、頭の中で想像出来るくらいリアルで、不謹慎ながらも面白いと感じてしまった。
ユンジェ目線で書かれているから、感情を書き分けられないが故の生々しさがリアルに綴られていて、読書で初めて興奮に近い感覚を味わいました。
ニュアンスですが
''人間は、感じても行動せず、共感するといいながら簡単に忘れる''
この一節、図星をつかれた。
確かに、SNS時代で「感じる」ことがほんの一瞬のイベントになってしまっている。
感じたことを共有したり書き残して、自分のものにして、忘れないようにするっていうのは、人間である以上やるべきことなんだなあ。と感じました。
Posted by ブクログ
主人公が特別なわけでもない、誰もがの愛と成長物語。また、過去にも海外作家による小説を読んだことがあるが、こんなにも原文で読みたい(読めたらな)と思ったのは初めてです。
今後、〝本〟というものについて問われたら、引用させてもらいたい。
『本は、僕が行くことなできない場所に一瞬のうちに僕を連れて行ってくれた。会うことのできない人の告白を聞かせてくれ、見ることのできない人の人生を見せてくれた。……本は空間だらけだ。文字と文字の間も空いているし、行と行の間にも隙間がある。僕はその中に入っていって、座ったり、歩いたり、自分の思ったことを書くこともできる。……』
Posted by ブクログ
────遠ければ遠いでできることはないと言って背を向け、近ければ近いで恐怖と不安があまりにも大きいと言って誰も立ち上がらなかった。ほとんどの人が、感じても行動せず、共感すると言いながら簡単に忘れた。
感じる、共感すると言うけれど、僕が思うに、それは本物ではなかった。
この言葉を見て考えさせられる部分がありました。
誰だって口では何とでも言える。でもそれを純粋な心で思い、行動にできる者はどれくらいいるのだろう。
「いつでも力になるからなんでも言ってね」だとか「あなたに何かあったらどんな時でもかけつけるよ」だとかこんな言葉を耳にすることもありますが、でももしその時がきて本当に助けようと行動に起こせる人は少ないように思う。そんな人がそばにいるのなら絶対にその人を大切にするべきだと思う。私自身も自分の口で放ったとこには責任を持って動くことのできる人でありたい。何かを『感じる』ことのできる意味をよく考えておきたい。
まずは、本作の中で記憶に残った言葉について書きましたかが、全体的な話もしようと思います。
私自身ソン・ウォンピョンさんの作品を今回初めて読んだのですが、人気な理由が分かったような気がしました。表紙のインパクトもそうですが、文章も気がついたら物語の世界に私もいるような、そんな感覚にさせられる魅力的な文を書く方だなと思いました。特に後半は一気に読んでしまいました。
他の作品も所持しているのでさっさく読んでみます
Posted by ブクログ
感情がないのを想像して小説を書くのは容易なことではなかっただろうな…。
社会にはこんな人もいるのかと思うとむずむずした。怖いような…可哀想なような。
主人公が少しずつ感じることができるようになっていくのを見て、感じることって幸せなんだなと思った。
Posted by ブクログ
韓国人の描くストーリーの特徴なのか、残酷な展開が多かった。失感情症というものをこの本で初めて知った。非行少年に対して偏見を持つことなく深く接することで、様々な感情を知っていく新しいストーリーでおもしろかった。
Posted by ブクログ
自分が今まで誰に何を思ってどう生きてきたのか考えさせられた
子供ながらの繊細さ不器用さがすごく読み取れて、素敵な友情と簡単に言いきれない2人の関係性が良かった
匿名
初っ端で衝撃的な展開で、一瞬置いてけぼりになったけど翻訳?がすごく丁寧で、普段小説読まない人でも読みやすいと思います。今の時代にもあってる。
「コンビニ人間」を想起させる
「共感能力の低い主人公」と「"普通"を理解しつつ、そうは振る舞えない社会不適合者」との交流は村田沙耶香著「コンビニ人間」を想起させる。作者のソンウォンピョンが「コンビニ人間」の作者と同世代の同性であることも興味を引く。
日本の「コンビニ人間」は、ああいった結末で芥川龍之介賞を受賞したわけだが、韓国の「アーモンド」はどういう結末を用意しているのか?
純文学と、エンタメ小説との違いがあるから、どちらがどうとは言えないが、私はコンビニ人間の終わり方が好きだった。ただ、この本のような終わり方を好む人も多いだろうなとは思う。
Posted by ブクログ
感情が無い場合の物事の捉え方がこんな感じなんだなとわかり勉強になった。感情がないと物事を捉えられなさそうだが、感情が無いからこそ鮮明に理解できている部分があるような?なんか言葉にできないんですがそんな感じに思いました。最後ハッピーエンドでよかった…!
Posted by ブクログ
2020年の本屋大賞・翻訳小説部門第1位。
脳の扁桃体の異常で、感情というものがわからない高校生の主人公・ユンジェ。
祖母と母親が通り魔に襲われた時も、ユンジェは恐怖や怒りを感じることはありませんでした。
そんな彼は当然、クラスメイトからも浮いた存在。フラットに目立たず学校生活を送ろうと努めます。
ある日、ユンジェの家(古本屋)にやって来た人物。彼の頼み事を引き受けることから、彼の生活が少しずつ動いていきます。
生い立ちから複雑でいろいろくぐり抜けてきた同級生・ゴニとの出会い。出会い方が特殊で、それによって厄介者のゴニの抱える憤りもさらに伝わってきます。
常にトゲトゲのゴニとクールなユンジェのやり取りの変化や、走るのが大好きな女の子・ドラの存在もよかった。
何かによって突き動かされていくユンジェ、感情じゃないとしたら何なんだ、というところ。
そこでポイントとなるのが母親・祖母の言葉。どれもユンジェへの想いが詰まっていて、それをユンジェがちゃんと理解しよう、大事にしようというところも熱い。
ラストはびっくりポイントがいくつもあり、とりあえず納得しましたが…うーん。帯の煽り文句も相まって少ーし興ざめ。そういうものなんかなぁ、いい話ではあるけどなぁ。
Posted by ブクログ
感情のわからない主人公が人と出会い経験することで成長する物語。
著者は「人間を救えるのは結局、愛なのではないか。そんな物語を書いてみたかった。」と述べているらしい。
決めつけず、向き合い、理解しようと耳を傾けることが愛なのかもしれないと感じた。
Posted by ブクログ
2026 03/27
感情がないことに話の重点を置きすぎているからか、殴られても淡々としているのが怖かった。痛覚はあるから主人公も痛いと感じられるのに、恐怖の感情がないだけで痛みを超越できるのが怖い。
主人公の近くに良い人がいて良かった。
母や祖母、シム博士みたいに主人公を理解してくれて見守ってくれる大人が必要。人は自分を受け入れてくれる存在に救われる。
主人公にゴニに、幸あれ。
Posted by ブクログ
おもしろくて、中盤くらいから一気に読みました。韓国とのカントリーギャップもあるし、読みにくいかと思ったけれど、全然そんなこともありません。感情の表現ができないユンジェと、親と生き別れて不良となったゴニ。クリスマスの日に母と祖母が暴漢に襲われ、母は植物状態、祖母は亡くなります。そこから、ゴニに出会うわけですが、ゴニがユンジェを変えようと、ユンジェがゴニを救おうとするやり取りに目が離せませんでした。人は遠い不幸は他人事で、近い不幸も恐怖により何もできない。ならば、感情なんていらない。良い読書ができました。
Posted by ブクログ
ユンジェとゴニは対極にあるようで実は似ている。 2人とも愛を知らない。
だからこそ余計に愛という概念へのあこがれや要求度が高いのではないのただろうか?
そして周囲の軽く無責任な愛や共感が許せないのではないのだろうか?
そんな2人を純粋だとも思うし危ういとも思う。
終わって始まった物語が喜劇ではなくとも悲劇でないといいなと思う。