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天才科学者フランケンシュタインは生命の秘密を探り当て、ついに人造人間を生み出すことに成功する。しかし誕生した生物は、その醜悪な姿のためフランケンシュタインに見捨てられる。やがて知性と感情を獲得した「怪物」は、人間の理解と愛を求めて懇願する。「おれは妻が欲しい。友も欲しい……」だが拒絶と疎外の果てに悲劇は起こる。若き女性作家が書いた最も哀切な“怪奇小説”
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Posted by ブクログ
ホームズパスティーシュから。 読み始めるまでは「フランケンシュタイン」という名前の、呻き声しか発せない恐ろしい怪物だと思っていた。 全部間違っていた。 頗る饒舌で理知的な彼が求めたのは、人とのささやかな繋がりだったのに、人間たちは彼の見た目だけでそれを拒絶した。孤独と疎外感が、彼を本物の「...続きを読む怪物」にしてしまった。 本当の怪物は、彼を創造し、責任を取らなかった大学生。彼の末路。 作者が約200年前を生きた、20歳の女性だった事にも驚く。 きっと1000年後も褪せない名作。
初めての訳書。 新訳だからか読みやすかったが、自身の知識の至らなさゆえに想像が難しいところがちらほらとあった。 綺麗な情景を思い浮かべれるようになったらまた読みたい一冊。
作者の類まれなる想像力と創作力に平伏す 超超有名なこちらのclassicも読んでみた。いくつか事前の刷り込みで知っていたフランケンシュタインとは、原作は少し違うことが分かった。アニメ等で書かれているあのイメージ(頭に横から釘が刺さっている)とはちょっと違う風貌なのかも。あと名前。フランケンシュタイン...続きを読むとは、人造人間のことではなく、それを作った主の名前であったことがびっくり。 舞台も、スイス、イギリス、スコットランド、アイルランドと風景の描写も上手で、これは作者が実際に旅行をしたことも起因しているという。ストーリーに合わせて、周りの描写がよりリアルで、ストーリーだけでなく描写も楽しめるのが、この物語の魅力を増す要因ともなっている。1818年、この時代に女性が海外旅行、21歳に出版、かつテーマが人造人間という、すごいバイタリティ、才能の持ち主だったことに感嘆。
1818年の作品 200年前ですよ! 圧巻! そりゃあ残るわ、200年残るわ そして間違いなくこの後の200年も残るわ 名作過ぎて震える 圧倒的に面白いのねこれに尽きます そしてとんでもなく読みやすかった 訳者の小林章夫さんの力量に脱帽です ご本人も触れていましたが、古典ものにありがちな注釈を...続きを読む極力廃して、本文の中で片付けようとしてるところがこの読みやすさに繋がってるんだと思う ほんともうありがとうね ありがとう『光文社古典新訳文庫』! はい、本編! やはりいろんな捉え方ができると思うんだけど、闘いよね もう「苦悩」VS「苦悩」の闘い 怪物を生み出してしまった「苦悩」と怪物として生み出されてしまった「苦悩」の闘い 途中不幸自慢みたいなことにもなっとるけども そん中で結局「人間」てなんなのよ?って考えさせられます わいはこの不幸自慢に生み出した側の天才科学者フランケンシュタインの「身勝手さ」みたいなんをずっと感じていて腹立たしかったんだけど、この「身勝手さ」こそ「人間」なんだなとも思うわけね 今世界を悩ます問題の多くは「人間」の持つ「身勝手さ」の現れであるんじゃないかな〜って この世界には多くのフランケンシュタイン博士が住んでいて、その「身勝手さ」が戦争や差別や環境破壊みたいな「怪物」を生み出している そして最後にはこの物語と同じ結末を迎えるじゃないかな〜って思ったりします 結末?知りたかったら読んでみればいんじゃね?
フランケンシュタインはモンスターの名前だと多くの人が勘違いしているが、フランケンシュタインは怪物を作った人間の名前である。
廣野由美子さんの「批評理論入門」を読みたく、まずはその本に置いて題材にされている作品を読もう!とのことで手に取った。レビューを見ていると同じ動機の方が結構いらっしゃるのでこちらの批評理論入門の名著ぶりがよくわかる。 また動機こそ外発的なものではあったが、(当然と言えば当然だが)本作自体も歴史に残る名...続きを読む著だった。200年近く前の作品だとは思えないほどのすさまじい出来の作品である。『科学者が人造人間をつくる』というアイディアを流用した形で多数の映像作品やフィクションが作られたことからして発想も一級品だし、作品の中に含まれる思想や主張も現代にも通底するものがある。「産む」という行為に接続する恐怖をこの時代の女性がここまで生々しく描き、かつそれを直接的に女性で表現せずに「男の科学者」として演出して見せたのはまさに「発明」と感じた。 仮にこの作品が「女性科が人造人間を産み出す」という筋書きだったならそれは単に「女性の問題」だけに片付けられていたように思う。それを「男性の科学者」として設定することで、「産むという恐怖」を性別やジェンダーに囚われない人類に共通の感情だと意味づけたのだ。「妊娠出産とは女性という性に紐づけられたものである」と片付けるのではなく、「どのような人間であれ、自分が何かを産み出し、それが自我をもって自らに迫りくるということはある種の恐怖を伴う」という命題を提示し、「現状、女性という性だけが引き受けることになる妊娠という行為はどのような恐怖を孕んでいるのか」ということを全人類に向けて問いかけている。男性が「産む」という側に立った時にどういうことが起こるのか。母性神話やキラキラしい生殖賛美だけではない「妊娠」というものに対しての根源的な再考を促す問いをこの作品は投げかけているようにも思う(勿論通常の出産と今回の人造人間の製造は何もかもが違うというのも承知のうえである。また私自身妊娠出産をしている人に対しての批判の意図は一切なく、それが尊く素晴らしい行いであることに異論はないことは念のため)
今なお読んでおもしろい古典。 当時では珍しい女性作家の手であり、作中の手紙という形でエピソードがあかされる変則的な構造を持っている。 殺人を重ねる怪物の恐ろしさ、それを生みながらも向き合わず、すべてを破滅させてしまったフランケンシュタインなどのキャラクター性は、現代のエンタメ作品とも遜色ない。
ホラーの古典的傑作という前知識で読み始めたら、詩的な表現や思いがけない旅路の美しい描写に引き込まれた。この美しさが怪物の恐ろしさと悲しさを一層際立たせている。
この本は、廣野由美子先生の『批評理論入門』を読むために読みました。だって、廣野先生、『フランケンシュタイン』をバラバラに解剖するようなので、元ネタ知らなきゃ苦しいでしょう。 だから、この感想は廣野先生に課題を提出する気持ちで書きました。(あくまで気持ちだけです。内容はいつもの感想で~す!) ...続きを読む まずはじめに、この本の感想を書くひとのお約束なので、わたしも怪物とフランケンシュタインの関係について書いときます。(ここは形式的なものなので、飛ばしてください!) 「みんなが知ってる怪物くんは怪物で、そのお伴のフランケンも怪物です。一方、この本の怪物はもちろん怪物ですが、フランケンシュタインは怪物ではないけれど、怪物をつくったある意味怪物です。したがって、みな怪物です。」以上 ※お願い・・・次に感想を書くひとは、江川卓さんとか松坂大輔さんでお願いします。 さて、本題に戻りましょう。 本書はひとことで言うと「ツッコミ所にあふれた小説」と感じました。つまり、解釈の余地が大きいのです。レマン湖とかネス湖くらいあります。 わたしがヘタにつっこむと、廣野先生にピシッと指摘されそうで、簡単には手が出せません。 それでも勇気をふり絞って、書いておきます! 勇気その①、ひとつは「科学」についてです。 文庫うらの内容紹介には「天才科学者フランケンシュタイン」と書いてあります。本文中にも、フランケン(あと略)は科学に興味あるような書きっぷりです。 しかし、彼は理系臭がゼロ?わたしは感じないです。彼、たいがい「秘密」ですまします。 作者のメアリー・シェリーさんが「科学」を小説に取り入れたのは、その当時、「科学」が時代的に無視できない存在になっていたからではないでしょうか。 もしも「科学」を取り入れなければ、怖さのリアリティは消失し、単なる魔法話や昔話になってしまうように思います。 だから、最近の「クローン生物」みたいなのを先取りしたというよりも、神ではなく人間が人間をつくるお話に「科学」を組み合わせたアイデアがよいのかなと思います。 それでは、勇気その②です。 小説の構成がよいです。三層構造です。まるで、丸ごとの栗がはいった、栗まんじゅうです。もちろん、木の実好きの怪物は栗です。すばらしいハーモニーです! そして文章がよいです。やわらかな、詩情・旅情あるれる文章です。登場人物たちは、きっとお目目がキラキラだと思います。そうなんです、この本は「少女マンガ」みたいな感じです。 もう、面食いな美男美女しかいないように感じてしまします(除く怪物)。 だから、もしもわたしが、作中に登場してしまったら「醜悪」とかいわれないか心配です。言語能力や運動能力ではわたしをはるかに上回る怪物ですが、さすがに容貌は怪物には勝っていると信じたいのです。(笑) もともと怖いお話として書きはじめられた本書です。怪物も登場するホラー小説なので、読み手は自分の怖いものを思いながら読むのがよいと思います。 わたしはというと、お目目がキラキラした、とっても少女マンガな、命に向きあう愛の小説として読んじゃいました! 廣野先生から赤点もらいそうです。(^_^;)
その名を知ってる人はかなり多いと思うが、実際この小説を読んだ人は少ない。私ももちろんその中の一人だった。 この小説を読んで一番驚いたのは、実はFrankensteinは化け物の名前ではなくてそれを作った創造主の名前だってことだ。生まれつきから親とも言える創造主から恐ろしく思われ、一生をかけ愛情の...続きを読む欠片すら貰えなかったこの有名な化け物には名前すらいない。 この名前のない化け物はもちろん小説の物だが、実は彼のように社会に敬遠され自分や周りを苦しめる物は山ほどある。もちろんその原因が化け物にだけあるとは限らない。彼らを融和できない社会の方に問題があるかも知らない。ただ重要なのはそういう葛藤が世の中に確実に存在しているということだ。 この小説を読みながらむかし読んだことあるある記事を思い出した。敏感な話しになると思うが、韓国では東南アジアとのハーフの社会不適応が社会問題化としてる。基本的に韓国人は自分と異なった外見を持つ人を難しがる。それだけではなく、通計をみると大学などの進学率で韓国人とハーフは極めく高い差が見られる。教育現場では既に何年前からこれを警告していた。その異質的な差のゆえ社会に融和されなかったFrankensteinの化け物が苦痛を味わったことと同じことが身近で起こるかもしらない。主人公のFrankensteinは結局それを解決できず皆を不幸に追い込んでしまった。我々はそれができるか。私には知らない。 古典が古典である理由、それは何百年が経ってもそれらは読者たちにいろいろ考えことを投げてあげるからだと私は思う。Frankensteinはいい古典小説だ。
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フランケンシュタイン
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