あらすじ
妻に出て行かれたサラリーマン、声しか知らない相手に恋する美容師、元いじめっ子と再会してしまったOL……。人生は、いつも楽しいことばかりじゃない。でも、運転免許センターで、リビングで、駐輪場で、奇跡は起こる。情けなくも愛おしい登場人物たちが仕掛ける、不器用な駆け引きの数々。明日がきっと楽しくなる、魔法のような連作短編集。
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Posted by ブクログ
伊坂さんの描く恋愛小説を、これまでとは異なる作風で感じることができ、読後の満足感の高い作品だった。
最初の2作の短編を読んでいるだんかいでは、それぞれ出会いをテーマにしたユーモアのある恋愛小説だと感じたが、その先を読み進めていくにつれ、登場人物たちが時空を超えて繋がりを持ち、奇跡が起こっていくストーリーに心が動かされた。普段の伊坂さんの作品と違って一風変わった登場人物は出てこないが、何度も読み返したくなる作品。
Posted by ブクログ
あるサラリーマンに始まり、顔も知らない相手と電話友達になった女性、ファミレスでクレームの仲裁をした男性、免許更新のたびに再開するある女性などの様々な人物を6つの短編で描く描く群像劇。
一見関連のない彼らなのに、どこか縁ができて関わりあっていく。
伊坂幸太郎さんの作品はいつもばらばらの登場人物が一つにまとまっていくのが楽しい。
ここで最高の結果が出たらきっとすっきりするんだろうなあと期待するような展開にはならないことが多い。
家を出て行ってしまった妻は帰ってこずに離婚したし、復讐は果たされないし、日本中を沸かす勝利も得られない。
けれど、その人生が失敗なわけではない。
作中では、「自分が正しい、と思いはじめてきたら、自分を心配しろ」「自分の仕事が一番大変だと考えるような人間は好きではない」「特別な仕事に就けたからえらいわけじゃない」など、自分だけを特別視しないような生き方が語られる。
そういう人生を肯定するし、そこから繋がっていくものもあるんだと思える作品です。
縁の積み重ねで、他人から見て百点じゃないかもしれない結果を自分だけの合格点にしていくような作品だと思います。
終盤の、小野とラウンドボーイのシーンが特に印象的だ。
あの日自分の生き方にとびきり影響を与えた人に、自分だけのやり方で再開しにいった青年。
人が誰かに救われるとき、必ずしもそのひとは相手を救おうとして救ったわけではない。
最初公園で出会ったときは、それこそ偶然だった。
2回目リングで再会したとき、きっと救おうとしたわけじゃない。けれどきっとあの瞬間のできことに小野は救われた。
選手としてではなくラウンドボーイとしてその場に立つことになった青年は、あの日の出会いをきっかけに強く成長していった。
人は人に影響を与えあいながら生きている。それが意図的でも、意図的でなくても、運命的じゃなくても。
決定的な影響を誰かに与え、それが良い方向のものであること。それは人生の意味とか答えとかそういうことのように思えて目頭が熱くなった。
伊坂幸太郎さんの作品の中では明るい部類の作品。
登場人物がかなり多いため、時折人物を確認しながら読んだ。電子書籍の検索機能は便利。
♪ベリー ベリー ストロング 〜アイネクライネ〜/斉藤和義
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かっこつけて文章をおえてしまったので書くところがなくなってしまったのだが、憧れのひと追い続ける人間のことが好きなんですよね、単純に………。憧憬が好き…
Posted by ブクログ
短編がただの短編で終わっているのではなく、1編目の登場人物が他のお話に出てくることもあり、全編通して一つの長編みたいにも楽しめました!伊坂先生は日常にプラスアルファの要素が追加されてる印象が強いのですが、こちらもそれにあたるものであり、ライトに読めました!
Posted by ブクログ
面白かった。
最初はただの短編集だと言う認識で読んでいたが、三遍目では、前の作品で出てきた登場人物と繋がりがあることに気づき、読み進めれば読み進めるほど、関係図が明らかになってくる事に面白みを感じた。
Posted by ブクログ
一つ一つは短編なのに繋がりがあって面白い!!
あの時のあの人は実はあの人の〇〇だった、的な
読み終わったら自分で相関図書いた上でもう一回読みたいくらいお気に入り!
あとがきで物語が生まれたエピソードも知って、さらに好きになりました♫
Posted by ブクログ
出会いの短編集かと思いきや、キュンキュンする話、スカッとする話、いろいろあって面白いなぁと思ってたら、最後にはたくさんの伏線回収がされて、本当によくできてるなと思った
Posted by ブクログ
久しぶりに本を読んでワクワクした、
テンポ感がよく読みやすい
続きがよみたい!とおもった
登場人物の会話にも共感できた
時間を置いてよみすぎたので現在とか過去とか登場人物とかごっちゃになってそこは残念だったけど、伏線回収というか、お見事❕ってかんじ!
ベリーベリーストロング!
駅前でアンケート調査するサラリーマン、妻に出て行かれた上司、声しか知らない相手に恋する美容師など
様々な人間達の間で起こる少し不思議な(運命的な)物語。
斉藤和義のベリーベリーストロング~アイネクライネ~を聴いていたら
作詞:斉藤和義 伊坂幸太郎
あれ!?となりこの本に巡り合いました。
伊坂幸太郎作品はこの作品で三作目。
さり気ない各短編の繋がりに最後の見事な伏線回収。
伊坂幸太郎らしい物語の締め方で胸にティンパニーが鳴り響きました♪
登場人物の視点が面白い
短編ごとに出てくる登場人物が各話のときの出来ごとに関係していて、読み進めながら(あのときの!)と納得しながら読み進めました。物語全体としては爽やかな印象。爽やかだけど登場人物一人一人の発言が人生の格言になるかもしれないくらい深い。
伊坂幸太郎さんの作品は久しぶりに読みましたが、主人公だけではなく登場人物一人一人の個性がしっかりと描かれており、読んでいて飽きません。
あっという間に読み終えました。
Posted by ブクログ
短編小説で読みやすく、それぞれのストーリーが繋がっていて面白かった。
恋愛小説というよりも、ボクシングの試合のアツい展開に1番胸が高鳴った。
斉藤和義さんから「出会い」について書いてほしいと頼まれてできた小説だそうで、あの斎藤さんはその斎藤さんだったのかと理解した。
Posted by ブクログ
出会いは偶然をテーマに5つの短編を読み進めれば時を超えて繋がっていく流れは流石の一言である。
ちょっとした登場人物の会話が素晴らしくリアルですんなり入ってくる感じである。
Posted by ブクログ
いろんな人がつながっている物語で、おもしろかった。
最後の小野がラウンドボーイのに触発されて戦い切るところが一番印象的だった。
こういう縁がいろんなところで実はあるのかなと思ったし、縁を大事にしたいなあと思った。
Posted by ブクログ
読み終わると気付けば心が温かくなっているような本だった。
不器用な登場人物たちが、一生懸命に進んでいく様が想像できてほっこりしてしまう。短編小説だけどそれぞれの章が繋がっていて、一つの長い小説を読んだ感覚になり読後の満足感もしっかりと感じられた。
Posted by ブクログ
恋愛もので苦手な途中で関係がギクシャクしてすれ違いが起きちゃうみたいなのが無くて、いい所だけを取っためちゃくちゃ読んでて気持ちのいい作品だった。短編集が少しずつ繋がっていく感じで、知ってる名前や、知ってるエピソードが登場人物の口から発せられる度に心が踊り、その瞬間に登場人物の書かれていない空白の部分が分かるような設計になっていてとても面白かった。全員の物語を1冊分読みたいくらいとても魅力的で惹き込まれるストーリーで別の伊坂幸太郎をみれる面白い作品だった。
Posted by ブクログ
アイネクライネさんがナハトムジークするお話(?)。
小夜曲。
それぞれの章の登場人物がどこかでゆるいつながりを持ち、大事件が起こるでもなく、穏やかであたたたたな作品でしたな。
明確な答えのない余白を持たせた展開もよかったですな。
あの人がまた出てきてくれたらいいなと思ったら、最後にちゃんと出てきてくれてよかったな。
匿名
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この人はさっきのあの人か。そんな感じで読書があまり得意でない自分も最後まで楽しく読めた。映画化もされているらしいので見てみようかな。やっぱりやめておいた方がいいかな。そんなことを考えてしまうくらい好きな作品になりました。
やっぱり面白い
相変わらずテンポが良く、登場人物の会話が面白くて、時間を忘れて読んでしまいました。
この作品は「恋愛の出会い」をテーマにした作品とのことですが、恋愛物といった感じではなく、伊坂幸太郎さんらしい面白さに溢れた小説になっています。
Posted by ブクログ
伊坂幸太郎さんの読んだことがある作品はこれで2作目。
初めて読んだのはグラスホッパーという殺し屋の話。
とっても生々しくてグロテスクだった記憶がある。
今回アイネクライネナハトムジークを読んでみようと思ったきっかけは友達が読んでいたからだ。
装丁が期間限定でかわいくなっていたのも惹かれた理由。
連作短編集というものに少し苦手意識があり楽しく読めるかなと不安だったけどとっても面白かった。
あとがきにもあったが伊坂幸太郎らしいという作品ではないものの伊坂さんが考える友愛・恋愛が描かれていてとても新鮮で楽しく読むことが出来た。
連作短編集ではあるものの物語が少しずつ繋がっていて共通する登場人物が出てきたりと読んでいて面白かった。
日々をがんばって生きている人たちに少し元気をもらえるようなお話。
Posted by ブクログ
伊坂幸太郎さんの『アイネクライネナハトムジーク』
連作短編集になっています。
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1. アイネクライネ
市場調査会社の佐藤は、先輩・藤間が職場で机を蹴り飛ばしたため、余波を食ってコーヒーをサーバにこぼし、サーバをこわしてしまいました。罰として街頭アンケートをやることになってしまいました。アンケート中にはとある女性に出会います。
さらに佐藤は大学時代の友人・織田一真夫妻や上司・藤間らと関わりながら、日常を過ごしている中、道路工事のガードマンをしていた女性に再会します。
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2. ライトヘビー
美容師の美奈子は、常連客・板橋香澄から「落ち込んでいる弟・学の話し相手になってほしい」と頼まれ、電話だけの交流が始まります。やがて連絡が途絶えた頃、香澄の家を訪れた美奈子は、テレビで世界戦を観戦し、勝利したボクサー「ウィンストン小野」が学本人であると知ります。
小野はインタビューで「会いたい女性がいる」と語り、どうもそれは美奈子であるらしいです。
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3. ドクメンタ
ドクメンタは5年に一度開催されるドイツの美術の祭典です。藤間は免許更新のたびに同じ女性と偶然会ってきた過去を思い出します。妻と娘に去られた後、彼はその女性との再会を少し期待していました。
物語は、藤間の過去10年の免許更新時の出来事と現在が交互に描かれます。彼女がいうには、彼女の旦那は謝罪のメッセージを通帳に記帳していたらしいです。それを聞いて藤間も通帳を確認しに行きます。
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4. ルックスライク
高校生の織田美緒は、駐輪シールを盗む犯人を探すため、クラスメイトの久留米和人に相談します。
同時に、ファミレスで働く大学生・笹塚朱美と邦彦の恋愛が描かれますが、これは時間軸が古い物語であり、数人の両親と邦彦と担任の深堀先生の話でした。
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5. メイクアップ
化粧品会社で働く窪田結衣は、高校時代に自分をいじめていた小久保亜希と、広告企画の仕事で再会します。結衣は動揺しつつも仕事を進めます。小久保亜希に合コンに勧誘され参加します。彼女が狙う男性にいじめのことを話そうと思いますがやめます。その後、小久保の狙った男性が既婚者であることが判明します。
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6. ナハトムジーク
46歳になった小野学は妻・美奈子とテレビ番組に出演し、過去の試合映像が流れます。
番組では、小野の少年期からの半生、姉・香澄との関係、美奈子との結婚、9年前の試合などが紹介されます。小野学は再度世界戦に挑戦していましたが、ゴングと同時に相手を倒していたため、認められませんでした。
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日常の小さな出会いや人とのつながりが丁寧に描かれ、読後感が優しいです。アイネ・クライネ・ナハトムジークは、小さな夜の物語という意味です。
たまにはこういう伊坂幸太郎さんの小説も良いかもしれません。
Posted by ブクログ
やっぱり伊坂幸太郎は読みやすい!でも、これに関しては時空が20年の間を行ったりきたり、、、
そして短編で主人公がコロコロ変わるから頭がついていけなくなる。
大学生の頃にも読んだけど、多分同じ感想を抱いてる。
美人な奥さんと変な旦那、可愛い娘の家族の周りの人が主人公。
Posted by ブクログ
最後の方でこれまでの登場人物が続々と登場して、
えっ、待って待っての状態
そうかぁ。ここであの子が…
この人とこの人が繋がるのね。
えーこの人の子供なのかぁ。
世の中せまーい!じゃなくて物語やっちゅーねん!
と頭ん中グルグルしまくり
個人的にはメイクアップの小久保亜希がどうなったのか
知りたかった。
あれ、どこかに書いてあった?
読み飛ばしたか?と何度も戻ったもん。
読者の想像に任せるなのね。
うーん、私ならプレゼン成功で
辻井には騙されて辛い目に合うかな。
昔の恋の仕返しと言いますか、たまには痛い目みろ。
と言いますか。
最後に、斉藤和義の唄聴きたくなりますな。
Posted by ブクログ
短編集だけど全ての話が繋がっている。その繋がりを自分の中で作るのは楽しかったけどそれ以上の感想はないというのが正直なところ。もちろんいいお話はあるけど、むちゃくちゃおもしろかった!っていうところではない。
Posted by ブクログ
平凡な日常の中に潜んでいる心の暖かさ、不思議な人と人との繋がりを感じることができた。
短編集ではあるが、実は一つの大きな長編の物語になっているところが面白い。
歌のために書いた物語とは思わずビックリ。
Posted by ブクログ
伊坂幸太郎味は薄い本作。劇的な描写も少ないし、ビックリする様なところもあんまりない。しかし、伊坂幸太郎では珍しく恋がテーマとなっており、純粋な文章で語られているため、面白く読みやすい。
Posted by ブクログ
主人公の視点や年代が目まぐるしく変化するので少し読みにくい部分はあるものの、人物同士に繋がりが見えた時心を揺さぶられる。特にお気に入りだったのはドクメンタ。物語の導入から、結末、タイトルとの繋がり全てが完成されていると感じた。運命的な出会いが恋愛以外の部分で人生に大きな影響を与えているところが、人との出会いの美しさだと思った。
Posted by ブクログ
人には勧めないかな?くらいの面白さだった。
色々な人物がつながっていく感覚は昔読んだ青山美智子さんの「赤と青のエスキース」「忘れ物は図書室まで」を彷彿とさせて面白かったが、それによって何か感動や驚きがあったかと言われれば、特に感じ取ることができずに淡々と読み進めた。
出会いは求めに行かなきゃなと改めて思ったのが今回の本での気づきだった。一期一会ですね。
Posted by ブクログ
仙台旅行に行ったことをきっかけに仙台が舞台のこの小説を購入。
短編集で出てくる登場人物は第一遍の主人公の会社の先輩だったり、友人の娘だったり、応援してるボクサーだったりと、どの話もどこかしらで繋がっている。それが良い所でもあり、私的には良くない所でもあり…。登場人物が多くてこれは誰だっけ…と中々覚えられず、脳内で登場人物の関係図を作るのに苦労したので、小説の1ページ目に是非載せてほしい。
短編の中では第一遍の『アイネクライネ』が一番好きだった。出会いがないと嘆く主人公は、外見も性格も好みで同い年くらいの何故か彼氏がいない女の子と偶然出会えないかなって、そんな都合のいいことがあるわけないと友人に一喝される。手厳しい…全国の恋人がいなくて出会いがないと嘆いている多くの男女にとっては耳に痛い内容。『傲慢と善良』を読んだので余計刺さる。
これを読む前に『ゴールデンスランバー』『グラスホッパー』『砂漠』を読んでいたので、散々殺し屋やら首相暗殺やら大きな事件が起きてハラハラする展開を描いていた方が、こんなに穏やかな小説が書けるのか…と二面性に驚いた。ただ、正直に言うと先にこの3冊を読んでそのハラハラした展開が癖になっていたので、少し物足りなさも。何かが起きるかもと期待して読んでしまった。他の作品も読んでみたい。