あらすじ
長年ひきこもっていた19歳の僚太と44歳の大知。双方の家族が縋ったのは、新宿にある自立支援センター。強引に自宅から引き出された二人は、ほかの三人とともに、元警察官が営む熊本の研修施設で囚人のような生活を強いられる。施設長は巨体の大女だ。悪魔のような彼女に監視され、辛い日々が続く中、監獄のような扱いに抗い五人は施設長を殺めてしまう。必死にもがき、社会に怯えるように生きてきた彼らの終わりが始まる――。
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Posted by ブクログ
読みやすく吸い込まれあっという間に読み終えた。昔ニュースになった戸塚ヨットスクールの事件に似てる、、
と思い読み始めた。
ハラハラドキドキした。
面白かった。
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今作も面白かった!
『滅茶苦茶』と話の進み方が似てる。サクサク読める。
読んでて途中、「この施設の人たちそんな悪い人か?」って思う自分もいた。どう見聞きするかにもよるけど、一つの事実に対して抱く印象は人それぞれだなと思った。エピローグのさらにその先が気になる。
引きこもりの人は実際いっぱいいるだろうし、こういう施設ももしかしたら本当にあるのかもしれない。社会問題をタイムリーにキャッチーに描写してくれる染井先生作品が本当に面白いです!
Posted by ブクログ
めっちゃ面白かったぞ。期待を大きく上回った。
というか、途中からえ??何の話??ってなった(笑)
しかもなんだかハッピーエンドな感じもいい。
Posted by ブクログ
染井為人さん初読みでした。
ひきこもり。
社会問題の一つではあるんだろうけど、今の世の中は割とそういう方の生き方も尊重したり、見守ったりが優先されるよね。
言い方変えれば自分には関係ない、害がなければいいんじゃない?みたいなとこあるよね。
人間対人間。
必ず弱者と強者に分かれるよ。
人間が一番怖い生き物だし。
こんな施設、現実にはないだろうけどこの5人の絆は唯一無二。
おもしろかった。
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ひきこもり同士を強制的に共同生活させるという設定が斬新で面白い。
最初は自立支援センターには謎が多く、更生を目的にしているのか否かが分からずドキドキしながら読み進めた。
引きこもりの主人公達と別に進むのが、親の視点。私は、子供を自分の理想というフィルター越しでしか見ない幸子が最後まで嫌いだった。隊長は母を恨んでないが、ブラック企業は引き金で、幸子も引きこもりになった原因の1つだったと感じた。
社会問題を取り上げつつもエンタメ性もある本作。すごくいい作品に出逢えた。
Posted by ブクログ
「悪い夏」もだったが、前半読むのやめようかと思うくらい胸糞悪かった。が、急展開してからテンポ良くあっという間。
ひきこもりしている本人と家族の葛藤が辛いし、何かにしがみつきたい気持ちも分からなくもないから切なかった。
Posted by ブクログ
引きこもりって意外と小さなきっかけで誰にでもなり得ることで、引きこもっているからって人生が楽ってわけでもなくて、いろいろ考えたり葛藤したり、思われている以上に息苦しいんだよね。
それぞれ引きこもりになったきっかけを語った後、お互いを理解し合う過程では成長や「家族」としての温かさを感じられた。5人の間に絆が芽生えた時、彼らが引きこもりになる前にこういう仲間に出会えてたら、何か人生が違っていたのかもなぁなんて思ってしまった。
本の内容はもちろん、染井さんのエピローグはグッとくるものが多いなぁ…
そして俊藤律はおそらく3作目?こういうところで繋がってるの胸熱!!!
Posted by ブクログ
未知瑠が殺されてから話が急展開で染井為人が作者だったなと思い知らされました。殻が破られてからの隊長の逞しさやみんなのファミリー感がいつまでも読んでいたい気分でした。
生きる目的、目標によって人の人生はキラキラするのかな。
Posted by ブクログ
2025/08/07予約 4
ひきこもりを力ずくで引っ張り出しボランティアで養鶏場の勤務をさせるリヴァイブ自立支援センター。九州の施設で寮長の役割をする未知瑠の激しい暴力に耐えかね殺害。ひきこもりでコミュ障の5人が話し合い助け合いが自然にできるようになったのは、皮肉なことに未知瑠がいなくなってからだった。暴力では解決できないことが証明されてしまう。10年後の会社を起こしてからの様子が面白いので、その間も含め書いてあればなお面白かったかも、と感じた。社会問題を盛り込んであるので読み物としても考えることが多い。
小説で読んでも情景が浮かぶので映像化されたらヒットしそう。
Posted by ブクログ
引きこもりの子どもを抱えた家族。焦ってはいけないと思いつつもいつ終わるともしれない先の見えない不安に絶望的になり、藁にもすがる思いでこんな悪徳ブラック支援企業を信用してしまう。以前読んだ「日没」を思い出した。
収容されていた5人のひきこもり家族が社会復帰の一歩を踏み出せたのはよかったが、罪は罪だからね。
それでも明るいエンディングにホッ。暴力や脅しでは何も解決しない。
Posted by ブクログ
読みやすく、ぐいぐい惹き込まれて、一気に読んでしまいました。特に後半はハラハラドキドキでした。
ひきこもる当人側の気持ち、親の思い、社会の反応、などあらゆる方向からの視点が盛り込まれていました。
ちょっとしたことがきっかけで外に出られなくなってしまう、ということに、なんとなく共感できました。
参考図書の「中高年ひきこもり」というワードがとてもインパクトありました。親の介護が必要になった時はどうなるのか、気になります。参考図書も読んでみたくなりました。
Posted by ブクログ
今回も後半に向けての疾走感があり、引きこもりを取り扱ってかなりリアル感に描かれていた感じ。実際に悪どい福祉業者はありそうで、怖くもあった。エピローグの爽快さは滅茶苦茶にも似た感じがする。引きこもりを悪とする現代社会をズバッと切り取ったお話で面白かったです。エピローグのその後が気になる笑
Posted by ブクログ
ひきこもりのスタンドバイミー…とでも言いましょうか、色々爽やかなエンディングだった。
ひきこもりを悪とみなして普通であることを求める社会。本人たちの苦しみや気持ちを今まで考えたことがなかったけれど、フィクションとはいえ、こういう気持ちの人もいるんだよなと考えさせられる。
生産性の面を問うならば、ひきこもりでもできる仕事、あるんじゃないのか?とも思う。
間違った環境に身を投じればその世界の中での正義と悪があり、簡単に変わってしまう可能性も。
良くも悪くもどんな人達と関わるかということが人の判断を、生き方を変えるのかもしれない。
Posted by ブクログ
続きが気になりどんどん読み進めてしまった。
ものすごくリアリティがあって、実際にどこかで同じようなことがあってるのではないかと思うほど。
ただ最後はそううまくいかない気もするけど、と疑問に思うエピローグだった。なんというかハッピーエンドみたいになったけど、事情があっても殺人を犯した人たちが経営する会社に我が子を託したいと思うんだろうか?と最後が納得いかなかった。
Posted by ブクログ
フィクションなんだけれども、ここまでではないにしろ実際にこのような悪徳業者もいるんだろうなと思う。
それぞれの心理の変化もなるほどと読む進めた。
全体的に最後までハラハラさせてもらえて楽しく読むことが出来た。
エピローグがついていることでさらに良かったと思う。
別の作品も読んでみたくなった。
Posted by ブクログ
こういうのを読むと、一体どこまでが事実かとすぐに考えてしまうのだが、参考図書を見る限り、ブラック支援企業というのは存在しそうだ。。我が子が何年もひきこもったら、誰かに頼りたくなる親の気持ちはよくわかる。ちょっと酷すぎるなぁ。最後は良かったが。
Posted by ブクログ
染井さん、初読み。
思っていた展開、流れと違っていて、斜め読みはしないでじっくり読みこんでしまった。
我が家の次男が、引きこもり予備軍的要素を持っていた高校生の時間。
当作に登場するリヴァイヴと酷似の似非支援施設で体験した経験がある為、身を入れて読んで(笑)
層なんです、この類は99,99%インチキ、吐き気がする偽善者が時折トップに(その下りは乃南さんのドラマチックチルドレンに)
前半と後半の空気が少し違えられているのは好感∼恰も長調から短調へとメロディーが変わるかのようで。
超おデブ、かつての引きこもりがどうなって行くかの一つのパターンを見るよう∼当事者から権力を手にした化け物に化して加虐者への変貌。
サーて、どう収めるかの着地は・・笑ってしまった。ある意味のカオス。
まさに、胸熱☆彡ですよ
Posted by ブクログ
「引きこもり」という社会問題をテーマにした作品。僚太と大知が自立支援センターの職員に無理やり連れ去られる場面や、未知瑠の暴力的な言動には、読んでいて気分が悪くなった。それでも、ある出来事をきっかけに物語が一気に動き出して一気読み。エンタメとしても面白く、最後まで飽きずに読めた。引きこもりになる理由は人それぞれで、本人や家族に寄り添う支援の難しさを感じた。ただ、暴力や死の描写が軽く扱われている印象もあり、実際に同じ悩みを抱える人には向かないかも。
Posted by ブクログ
前半はただただ気分が悪い。ひきこもり支援業者の振る舞い、これはあり得ないし、家族も連れて行かれるのをさすがに止めるのでは?
追い詰められると、それも仕方ないと思ってしまうのか…
事件を境目に前半と後半の振り幅が大きくて、飽きることなくすいすい読めた。ひきこもりだったメンバーの表情の変化が目に浮かぶよう。皆さんが書かれているように、映像化にぴったりな作品だと思う。
「ひきこもり」というタイトルから、一瞬社会派小説かと思っていたけど、帯をよく見ると「胸熱のエンタメ長編」の文字が。納得の一言。
Posted by ブクログ
家から強引に引き出されて集められた
男女5人のひきこもり。
1人目が連れ出された成り行きを
2人目で自然に解説してくれる流れが
とても読みやすくどんどん引き込まれていった。
途中から面白い展開になり
最後までどうなるか着地点が分からない上に
私の読書体験としては【ひきこもり支援】という
新しいテーマだったので
非常に読み応えがあり面白かった。
ひきこもりを通して様々な人間模様と
善悪が描かれているので
老若男女、読む立場それぞれで
違った感じ方ができる本だと思う。
Posted by ブクログ
善き悪きにつけ様々な人間模様、関わりのなか、怒涛の流れの結末で、引きこもりの檻から精神的にも肉体的にも脱却できている。この小説では、5通りの引きこもりと家族の有り様であるが、世の中実際は数え切れないくらいの原因や結果がある。対処した結果何が良かったか良くなかったか考察すると計り知れない。
ただ、人間同士で解決していくしかない。
Posted by ブクログ
面白かった。
引きこもり本人とその家族が抱える苦しい胸の内が痛いほど伝わってきた。
特に母親の心情は、同じ母親として気持ちが分かるだけに、不憫でならなかった。
終盤になると、一気にスピード感が増しハラハラな展開。どうなるかと思ったけどエピローグに安堵した。
Posted by ブクログ
悪徳ひきこもり支援業者に、預けられてしまった人達。
いつどこでどうなるか、紙一重だと思わされた。大知が連れて行かれるシーンの母は、あの場面だと自分もああなると思う。
妹よ、もっと早くに評判を調べたら良かったのにと歯痒くもあり。
Posted by ブクログ
染井さんの作品にはいつも驚かされる。読み終わって振り返ると、まあそうだろうなって云う内容なんだけど、ついついページをめくる手が止まらない。これも映像化されそう
Posted by ブクログ
★3.5
最終的に救いのある本
悪徳福祉業者の闇、引きこもり本人とその家族達の攻防戦、だれでも引きこもりになってしまう危うさがあること、そしてだれでもまた生きる希望を胸に持つことができるということ
Posted by ブクログ
引きこもりの更生施設のブラックさと引きこもりたちの攻防と家族特に母親との関係が描かれている。一筋縄ではいかない引きこもりたちの感情が後半爆発して一気にラストへ。
Posted by ブクログ
CL 2025.10.16-2025.10.18
ひきこもりブラック支援。
ひきこもっていた人たちが強制的に連れ出されて研修施設で過酷な環境に放り込まれる。入居者5人に悪魔のような管理者ひとり。
その管理者を殺してしまったところから5人のそれぞれが浮かび上がってきて面白い。
ひきこもり支援施設でひきこもりが起こした事件。外側だけ見れば「ひきこもり」を単純に非難しがちな事件なんだけど、その内実は決してありがちな事件ではなくて。
「正体」に通じるものがあった。
Posted by ブクログ
題材としてはよくある話だけど、展開が突拍子なくて面白かった。『僕らの7日間戦争』みたい。一気読み。
一度決めたら変えられない、他説を受け入れない、根拠のない期待にすがりつく…あるべきあるはず論を、愛という名のもとに悪気なく家族に振りかざす。その過程での引きこもりは、防衛反応なんだろうし、誰も悪くないんだろうけど、ホントに切ない。
そんなあるべき論をこっぱみじんにするくらいの展開。
引きこもるのも実は強い想いが根本にあって、日を重ねるなかでどんどん強まる想いが、ある時一気に吹き出す…とかあるのかな?もう少し、引きこもりの感情を深掘りしてほしかった。
引きこもりになるのも紙一重だけど、支配側になったら急に感情がスイッチする、立ち位置によって簡単に虐待側になる、閉鎖空間の恐ろしさもみえた。
支配する側とされる側の両方にいたみちるの心情も、もう少しみたかった。