作品一覧

  • この世界からは出ていくけれど
    4.6
    1巻1,210円 (税込)
    話題作『わたしたちが光の速さで進めないなら』に続く第2短篇集、待望の文庫化! 人より何十倍も遅い時間の中で生きる姉との葛藤を描く「キャビン方程式」など、社会の多数派と少数派が共存を試みる7つの物語。
  • わたしたちが光の速さで進めないなら
    4.3
    1巻1,100円 (税込)
    廃止予定の宇宙停留所には家族の星へ帰るため長年出航を待つ老婆がいた……少数者に寄り添う心温まる未来を描く短篇集、文庫化!
  • アリス、アリスと呼べば
    -
    1巻2,310円 (税込)
    〈 人が人への信頼を失ったら、その先には何が残るっていうの? 〉 ◉洗練された文体と神秘的なスタイルで注目される韓国文学の新鋭による短編集。 ◉夢と現実が交差する迷路のような物語は、私たちの目を世界の本質へと向ける。 ◉共生の感覚を回復させる魅惑的な8つの物語。 --------- 「わからないかな?これが普通なんだという確信、もしくはこれが普通であるべきだと信じて疑わないこと、それこそが本当の「悪」なんだよ」 マイノリティへの憎悪やネットヘイトに満ちた世界を生きる今。 「人が人を助けねば」という現代社会に求められる声に耳をすました小説集。 洗練された文体で描く幻想的な物語をとおして、良かれと思った〝優しさ〟が往々にして他者を傷つける〝独善〟になってしまうような、現実世界の複雑さを見つめていく。 --------- 【目次】 ・あなたのいた風景の神と眠らぬ巨人 ・アリス、アリスと呼べば ・海辺の迷路 ・夜の潜泳 ・チャンモ ・人が人を助けねば ・夜は輝く一つの石 ・メゾと近似 ・あとがき ・訳者あとがき

ユーザーレビュー

  • わたしたちが光の速さで進めないなら

    Posted by ブクログ

    間違いなく今年ベスト!
    軽やかで日常的なSFの世界に簡単に入り込める。ミステリーの要素もあるけれど、終わり方がどれもスペクタルなものではないところが穏やかで優しい。
    短い話なのに一生覚えていて、つい人に話したくなる話が何個もあった。キムチョヨプさんの本は全部読もう!

    0
    2025年11月26日
  • この世界からは出ていくけれど

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    最近ちょくちょく韓国発の作品が増えてきて、早川書房やるな…!という感じ。
    早川書房は安定して面白い作品を邦訳してくれるから助かるぜ。

    短編集なのに、全体としての主題が全くブレないのは凄かったな。あとがきで語っていたように、ずっと同じことを考え続けてきたのだろうな、というのがしっかりと伝わってきた。

    ある社会形態と個人の生態が矛盾するとき、その個人は時に異物とされることがある。
    奈須きのこに言わせれば「怪物」なんだけど、社会形態に慣れている私たちにとって「怪物」と一緒に暮らし続けることはできない。もしそれを可能とするのなら、私たちが「怪物」になるか、「怪物」が「怪物」であることをやめるかしか

    0
    2025年11月23日
  • わたしたちが光の速さで進めないなら

    Posted by ブクログ

    韓国作家さんのSF短編集。スペクトラムが1番好き。どの作品も共通して孤独にそっと寄り添うような静かな優しさがある。切ないけれど温かさもあって、とても好きな文章でした。他の作品も読んでみたい。

    0
    2025年11月16日
  • わたしたちが光の速さで進めないなら

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    SF系の短編集の中で最高傑作かもしれない。
    SF的な世界観と退廃的な雰囲気や少しディストピア的な要素の中に、愛や優しさというものがここぞとばかりに詰まっている。
    この世界観とテーマの親和性が素敵で、読後に胸に温かさが残る素敵な物語ばかりだった。

    0
    2025年11月11日
  • わたしたちが光の速さで進めないなら

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    「巡礼者たちはなぜ帰らない」の中での、出産に際してのリリーの葛藤、「自身の人生を呪っても自身の存在を呪うことはできなかった」という一文が印象に残った。
    ありのままで存在すること肯定する、ということは大切だと理解できるが、現実では困難を伴う。それでもそれを乗り越えて成長したい、という主人公の強い決意に勇気づけられた。

    0
    2025年11月08日

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