小説・文芸の高評価レビュー
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ワタシの初 宇佐美まこと は「羊は安らかに草を食み」で、それはそれは衝撃を受けたのですが、この「月白」も羊と同じ系統です。羊ファンならおススメです。
「戦後の混乱期に5人の男を殺した殺人鬼 北川フサ」について書くフリーライターの話ですが、この物語の主人公は、東京大空襲で親を亡くした13歳の男の子 靖男 です。戦争孤児というのかな、親を亡くした子供が生きていく環境が悲惨すぎる。
読み終えて、表紙を見ると青白い景色の中、ベンチに座る男性一人。
しかし、お姉さんの千代ちゃんや洋パンの清子たちの話もすごい。ワタシは自分が女なのでよく分からないけれど、男っていうのは食うや食わず生きるか死ぬかの状況で -
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私の老母が自宅階段で転倒して骨折し、地元の病院に入院した。
そのお見舞いの帰り道に、20年ぶりくらいに訪れた書店で見かけたのが本書。
例によって読み始めるまでに少し時間が掛かった。
ジェーン・スーさんは「相談は踊る」という番組の頃にポッドキャストを聴き始め、今も「生活は踊る」の相談コーナーをポッドキャストで聞き続けている。
相談の分析とアドバイスが的確で、相談者に寄り添いつつもどこかで冷静な視線を向けているところが受けているのであろう。
本書でも、消し去りきれない父子の情を漂わせながらも、どこかで父親を客体化して、合理的な解決策を講じていく姿を見ることができる。
とはいえ、ラジオの生放送直前 -
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創路先生と元カレが重なりすぎた。
私も主人公と同じく、彼に全体重預けちゃだめだって分かってて、依存しないように他のことに保険かけてたつもりだったけど、結局彼だけを頼りにして依存しちゃって、、だから別れても今でも思い出して泣いてるんだ。
主人公は別れて突き放されたあとでも先生に数回都合よく扱われて、何度かあってた。私も同じことになる?客観的に見て、都合よく扱われてるだけじゃん。って笑えるけど、同じことになったら?ちゃんと断れる?二度と会わないって決めたら、ほんとうに二度と会わないでいられる?きっと無理。同じことになるよね。
すごく面白かった。ラストが衝撃的だった。想像とはかけ離れた話だけど、 -
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ネタバレ「Q -1グランプリというテレビでのクイズ大会で、なぜ本庄絆は一文字も聞くことなく正解を口にし、優勝できたのか?」に対戦相手であった三島の目線から迫っていく推理小説。
クイズプレイヤーが主人公の一人称小説ということもあり、主人公の思考がすぐにクイズと結びつき脱線することもあるが、それがリアルに主人公の考えを追っている感覚になれておもしろい。
なぜ本庄絆が優勝したのか?に「出題者の意図や考えていることを事前に想定し、出題される問題を予測した上で、問読の口の形から早押しをした」という一定の納得のいく答えがきちんと用意されているのもモヤっとならなくてよかった。大掛かりな仕掛けがあるわけではないが、主 -
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第1話 「エルザ動物病院」は院長の北川梓を含めて女性4人で切り盛りしている。子猫が一匹運ばれてきた。
子猫を連れてきた土屋は猫を飼えない、お金も払えないと言って帰っていった。だが土屋はまた猫用ミルクを持って様子を見にきた。院長はついでなので、外の花壇の整備を頼んだ。土屋は作業の最後に手を洗ってから猫にかまって帰っていく。
足を轢かれた犬が運び込まれた。前足の肩の付け根から、後ろ足は半分から下切断である。引き取り手は現れない。ので、土屋に猫の方を飼ってくれないかと直談判になった。
第2話 保護犬のロビンは片側股関節脱臼の既往があり、腰が弱い。しかしある日歩けなくなった。また脱臼の上関節炎 -
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ネタバレこの4冊の長編小説を通して彼が我々読者に伝えようとしていることは
事実というモノの弱さ、そして、信じることの強さ
なんじゃないかと思った。
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正しい知識が人を豊かにするとは限らんぜ。客観が主観を凌駕するとは限らんぜ。事実が妄想を吹き消すとは限らんぜ。
私は揺らぎのない真実よりはむしろ、揺らぎの余地のある可能性を選択します
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作中にもこのような文章があるように、真実というモノの価値に一石投じるような作品だと思った。
そして主人公と免色の対比構造──確かなモノがないこの世で、信じることを望むか、その -
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増田俊也『モンキーハンティング』宝島社文庫。
2022年刊行の『猿と人間』を改題、加筆修正し、文庫化。『シャトゥーン ヒグマの森』と同様、動物パニック小説。
ヒグマに比べたら猿など大したことないと高を括っていたら、『シャトゥーン ヒグマの森』に匹敵する恐怖を味わった。何しろヒグマより頭の良いニホンザルが850頭の集団で襲って来るのだ。しかも、ニホンザルの集団を率いるボスは体重90キロの黒猿なのだ。
たかが猿などと思わずに心して読んだ方が良い。恐らく今夜の夢には、ニホンザルの軍団が現れるに違いない。
動物パニック小説と言うとピーター・ベンチュリーの『ジョーズ』を思い出す。スティーヴン・ス -
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近年話題の「毒親」について、著者自身の臨床経験から定義付け、その原因や対処法まで順序立てて記された一冊。
文中で何度も「納得できたら読み進めて」「必ず順番通りに読んで」とあり、読者が「毒親」の子であることを想定した作りになっているのがとても丁寧で良い。
ほかの毒親本に比べて、事例を元に「なぜ毒親と呼ばれる状況になってしまったのか」が丁寧に語られていて、攻撃的な記述が無いのが、読んでいて負担を感じない。
私自身も幼少期の体験から現在の状況、そして今後自分が子育てをしていく上で、思い当たることや参考になることがとても多く、今の時期に読めて良かったと思う。
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前作に続いてとても良かった!!
軽く読めて心があったまる短編連作集。
だけど、けんごさんの解説のように長編とも捉えられる。
前作にも出てきた人たちが、今作にも出てくるからセットで読むことをお勧めしたい。
ほっこりするだけじゃなくて、心に刺さる大切にしていきたい言葉がたくさんあった。
ねこ視点の章もあっておもしろかった。
そっけないねこちゃんの心の中はこんな風なのかなと思ったり。
私は光都ちゃんと、「抜け巻探し」が好きだった!
「縁っていうのはさ、種みたいなもんなんだよ。小さくても地味でも育っていくとあでやかな花が咲いたりうまい実がなったりするんだ。種のときは想像もつかないような。」
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