小説・文芸の高評価レビュー
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Posted by ブクログ
ストーリーにこれといったクライマックスがある訳では無いし、常識外の登場人物も出てこない。話は静かに進んでいく。
しかし、外村の心の動きや成長、周囲の人たちとの接点から目が離せず、世界に引き込まれた。
何より印象に残ったのは、音にまつわる表現。
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音楽が始まる前からすでに音楽を聴いていた気がした。今このときにしか聴けない音楽。和音の今が込められている。でも、ずっと続いていた音楽。短い曲を弾く間に、何度も何度も波が来た。
音の伸びる方向にすうっと景色が開けるのが見えた。
透き通った、水しぶきみたいな音でしたね。
その辺に漂っていた音楽をそっとつかまえて、ピアノで取り出して見せているみたいだ。
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こういう静かな本が本屋大賞になるのは意外な気もする。
映画も良いみたいなので、すぐ観てみようと思う。
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Posted by ブクログ
「理屈は措いて、患者のために力を貸してくれ」
この作品に登場する医師達は皆、立場や思想の違いはあれど、患者の為に在りたいと思う気持ちを共通して持っている。
立場や思想を超え、患者の為に動く医師達の連帯が激アツだった。
哲郎と花垣による内視鏡手術…聞いただけでもワクワクする。
前作と今作を読み比べると、前作は医療の、もしくは医師としての哲学を滔々と語る作品、つまりはスピノザの哲学における前段部分、運命を変える術を人は持たない、という部分に重きを置いていた作品と感じた。
対して今作は、後段部分、運命を変えられない中でも努力することが重要である、という部分を大々的に描いているように見えた。
難度の高い手術の「成功がもたらすカタルシス」を哲郎が感じていたことに驚いたが、なるほど確かに、そうでなければあの高度な技術は身に付かないだろう、とこれまでの哲郎の医療に対する向き合い方を思った。
終末期医療の現場を描いているため、患者を看取るシーンが当然あるのだが、人が亡くなるシーンに対し、悲しさよりも、温かな、安心するような気持ちを感じるのは、哲郎の哲学に魅了されている証拠なのであろう。
特に、元之助がこれまでの医師に対する苛立ちをぶっきらぼうに語るシーンが心に残っている。
スピノザの哲学と歴史ある古都の在り方を思う。
「人はいわば、大きな歴史という大河に浮かぶ流木のような存在だ」
大きな流れの中に在る我々は、流れを変える術を持たないが、その流れの中で何をするかは選べるのだ。
つまり、この作品に御鎌餅といううまそうな甘味が登場したのであれば、食べてみたいと思うのは当然の流れなのであり、それには抗えないのだ。 -
Posted by ブクログ
ある日。 スッキリサワヤカ~☆に目が覚めた、わたし、存美くいな。
でも、あれれ、なんかヘン?
なんと、わたし事故で●んじゃってて。 ゾンビとして眠りつづけてたの!
でもわたし、気をとりなおして学校にいくことにした。
ゾンビだってことは絶対ヒミツで…ね! でも…
サッカーボールを、けりっ!としただけで、マンガみたいな超・弾丸シュートになっちゃったり!
わたしのこと「おいしそーなゴチソウ」と思ってるカラスたちに、めちゃくちゃ追いかけまわされたり!
ゾンビだってカミングアウトした友だちといっしょに、わたしのゾンビパワーで悪と戦っちゃったりね!?
前は、ただのへなちょこ小学生だったのに。
フツーじゃないほど、ハラハラとドキドキと爆笑だらけの毎日。
幼なじみの頼人くん、ちびっこ天才ネクロマンサーのとわちゃんっていう、
心強い味方や桃ちゃん黒羽くんっていう友だちもできたし。
次になにがおきるか、ぜんぜん予想できないけど…毎日たのしいんだっ!
超ポジティブでキュートなゾンビコメディ、スタートです!
こんな人にオススメ( ◠‿◠ )/
☆おばけの本が好きな人
☆先の展開が予想できない本が好きな人 -
Posted by ブクログ
ゆとり三部作の三部目。
私はこういうちょっと無茶をする若い男性が好きなのかもしれない、と気付く。
そして、誰か朝井リョウ先生を精密検査に連れて行き、排泄に左右される人生から解放してあげて欲しい。マジで。
人生のスタンプラリー、私にとってそれはカフェのポストがそれにあたるかもと思った。
誰かの訪れたカフェのポストを見て、「自分も」とグーグルマップにピンを打ち、実際に訪問後Instagramにポストすることでスタンプ完了。
でもそれが楽しみでもあるので、日々SNSをチェックしながら、スタンプラリーを続けます。
そして次のエッセイ集を心待ちにしています。 -
Posted by ブクログ
ネタバレクリフハンガー
"作劇手法の一つで、劇中で盛り上がる場面、例えば主人公の絶体絶命のシーンや新展開をみせる場面などを迎えた段階で結末を示さないまま物語を終了とすることである。"
この小説の構成として、この言葉が一番似合うであろう
いくつかの物語が並行して進んでいく中、各章の最後にはクリフハンガーが訪れ、そして、それが回収される前にまた別の物語が進行し、そこでもまた別のクリフハンガーが訪れる。
常に新鮮な衝撃が脳髄を駆け巡るこの経験、あまりに心地よい!!!
世界で一番タフな15才の少年、君が幸せに生きれる保証はないが、タフに生きてくれ、と思いながらスピンを外す。
僕は気づいたんだけど、"52ヘルツのクジラたち"のあんさんに想いを馳せ、"海辺のカフカ"の大島さんや佐伯さんをはじめとする大人たちに心酔する。
僕は、あまりに救いを求めて本を読んでいる。
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