本と歩く人
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本と歩く人

2,673円 (税込)

13pt

老書店員と少女が織りなす現代のメルヒェン

本を愛し、書物とともにあることが生きがいの孤独な老書店員が、利発でこましゃくれた九歳の少女と出会い、みずからの閉ざされた世界を破られ、現実世界との新たな接点を取り戻していく物語。
老舗の書店〈市壁門堂〉に勤めるカール・コルホフは、特定の顧客にそれぞれの嗜好を熟知したうえで毎晩徒歩で注文の本を届け、感謝されている。カールは顧客たちをひそかに本の世界の住人の名前(ミスター・ダーシー、エフィ・ブリースト、⾧靴下夫人、朗読者、ファウスト博士など)で呼び、自らの暮らす旧市街を本の世界に見立て、そこで自足している。
ある日突然、シャシャと名乗る女の子がカールの前に現れる。ひょんなことからカールの本の配達に同行するようになり、顧客たちの生活に立ち入り、カールと客との関係をかき乱していく……
歩いて本を配達するふたりの珍道中と、曲者揃いの客たちとの交流、そして思いがけない結末を迎えた後はほのぼのとした読後感に包まれる。読書と文学へのオマージュといえる、いわば現代のメルヒェンのような作品。
二〇二〇年の刊行後、ドイツで一年以上にわたりベストセラーの上位を占め、六十万部を記録した。現在、三十五か国で翻訳されている。

【目次】
第一章 独立の民
第二章 異邦人
第三章 赤と黒
第四章 大いなる遺産
第五章 言葉
第六章 未知への痕跡
第七章 夜の果てへの旅
謝辞/訳者あとがき

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  • カテゴリ
    小説・文芸
  • ジャンル
    小説 / 海外文学
  • 出版社
    白水社
  • ページ数
    248ページ
  • 電子版発売日
    2025年11月28日
  • コンテンツ形式
    EPUB
  • サイズ(目安)
    1MB

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本と歩く人 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    老舗の小さな書店に勤め、店舗に留まっているのではなく、顧客の注文に応じて、本をリュックに詰め、徒歩で配達して歩く72歳の老人と9歳の女の子の物語です。

    その顧客というのは、夫の暴力、自尊心、文盲の劣等感、修道院の戒律など、みんな何らかの理由から、家の中に閉じ込もっている人たちばかりなので、この顧客

    0
    2025年11月24日

    Posted by ブクログ

    古本屋に勤めるカールは毎日注文された本を配りながら歩く。ある日から9歳の女の子シュシュも一緒に歩くようになる。

    0
    2025年11月04日

    Posted by ブクログ

    ミニマリストとか、断捨離とか、持ち物を厳選し身軽にするとこは良いことだと思うけど、いつの間にか、関わることさへもそうなってしまったような…

    シャシャという女の子が出てくるのですが、子供だし、みたいな感じで、グイグイ踏み込んでいっても物語に違和感がないんです(^^)
    最後は、私まで抱きしめてもらった

    0
    2025年09月12日

    Posted by ブクログ

    原題「Der Buchspaziener」は作中登場人物の造語であり、主人公カールのことでもある。邦題も迷ったそうだ。カールは、基本的には本を配達する人物であり、直訳するなら本の配達人だが、敢えて“本と歩く”と形容したのは、カールの本に対する愛着を込めている。

     老舗の書店市壁門堂に勤めるカール・

    0
    2025年08月09日

    Posted by ブクログ

    長年「市壁門書店」で働いていた老書店員カール・コルホフは、顧客に頼まれた本をリュックに入れ、歩いて配達している。
    カールは顧客の本名を覚える代わりに、好きな小説の登場人物の名前を当てはめて記憶していた。
    本の配達に向かっている途中、シャシャと名乗る女の子がカールの前に突然現れ、本の配達に同行したいと

    0
    2025年07月30日

    Posted by ブクログ

    読んでてほっとする話というか、すごく優しい内容で、大切に丁寧に読み進めたくなる本でした!

    まだ自分は誰かを想って本を選んだり、プレゼントしたりする経験はした事ないけど、いつか周りの大切な人達に本を選んでプレゼントしてみたいな〜!って凄く思いました

    まだまだ読みたい本は沢山!
    読書欲も刺激された

    0
    2025年07月05日

    Posted by ブクログ

    本を届ける老人が、少女と出会い人生や本との向き合い方を再確認する物語。静かでハートフルな展開で、時折挿入される本の哲学、本の価値といった描写がとても印象に残ります。読書や本が好きな方におすすめしたい素敵な海外文学。

    0
    2025年06月22日

    Posted by ブクログ

     72歳の老書店員・カールは、数冊の本をリュックに詰め、歩いて顧客に届けることが日課。そこに9歳の少女・シャシャが登場し、配達の相棒となることで、日常や人との関係性が変化していきます。

     何と言っても、老人と少女凸凹コンビの会話の掛け合いが愉しく、微笑ましい限りです。毎日が閉じた世界で完結した暮ら

    0
    2025年12月18日

    Posted by ブクログ

    歩いて本を配達するふたりの珍道中と、曲者揃いの客たちとの交流はほのぼの。日常につきまとうあれこれに縛られ苦しんでいたカールと顧客達が、その世界を破って現実世界と新たな接点を得ていく過程には勇気を貰えた。シャシャのこまっしゃくれた感じが可愛い♪読後感もはほのぼのとしたものに包まれていてとても良かった。

    0
    2025年12月09日

    Posted by ブクログ

    カールは老練な書店員。お客さん希望の本を見繕って毎日届けている。やがてカールには、9歳の利発な女の子シャシャがお供をし始める。お陰でお客さんもカールも幸せに…

    ところがある日突然カールは書店をクビになり、シャシャも姿を見せなくなってしまった

    ドイツの小さな街で「本と歩く人」と呼ばれる老人と本が好

    0
    2025年12月04日

本と歩く人 の詳細情報

  • カテゴリ
    小説・文芸
  • ジャンル
    小説 / 海外文学
  • 出版社
    白水社
  • ページ数
    248ページ
  • 電子版発売日
    2025年11月28日
  • コンテンツ形式
    EPUB
  • サイズ(目安)
    1MB

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