三浦綾子 電子全集 道ありき 青春編

三浦綾子 電子全集 道ありき 青春編

小説・文芸
550円 (税込)

2pt

著者の二十歳代前半から療養生活、自殺未遂、光世氏との結婚までを記した自伝的小説。

小学校の教師をしていた綾子は、敗戦を迎え、それまで教えてきたことが間違いだったのではとの思いにさいなまれ、虚無感を覚える。教師を辞め、結婚を決意するが、結納が届くその日に倒れ、その後、肺結核を発病する。長い療養生活の中で婚約解消、自殺未遂などを経験するが、同じ結核患者でクリスチャンの幼なじみ前川正の献身的な支えを得て、生きる希望を見いだしていく。その後、脊椎カリエスを患った綾子は、受洗する。そんな折、前川正が危険な大手術を受けることになり……。

「三浦綾子電子全集」付録として、夫・三浦光世氏による「創作秘話」を収録!

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三浦綾子 電子全集 道ありき 青春編 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    生きることは義務、なのか。
    なんだか1番沁みた言葉だった。
    キリスト教の教えについてはよく分からないけど、こういう信仰なのかと理解はできた。

    短歌は現代のSNSのようなものだろうか。感情や状況がよく表れていてよかった。自分でも作ってみたくなった。

    自伝はいいな。
    面白いけど創作の強い小説に少し飽きて、
    本を読む意味ってなんだろうとか考えてた。
    事実は小説よりも奇なり、辻褄合う事ばかりじゃないけど現実は淡々とそこにあって人の人生を眺められるのは本で読む意味にはなるか。

    1
    2026年04月25日

    Posted by ブクログ

    前川正、、、涙
    当時の日本人にとって、敗戦は根幹を覆される出来事だったのだな。
    結核との闘病の様子も辛い。月を手鏡で反射しないと眺められない。母に押さえてもらえないと手紙が書けない。前川正の逝去シーンは涙なしにはとても読めなかった。
    私はクリスチャンではないので受洗の様子は少々読み飛ばしたけど、確かに敗戦後の辛い闘病生活では、信仰が相当救いになったんだろうなぁ。
    前半の三浦綾子は生きる意味や信条を深く考えて悩んでいて、とても共感した。深く考えすぎだよ!と綾子さんにも自分にも言いたくなった。
    表現が豊かで、眼前に風景が広がる素敵な文章だったー。父に勧められた本で敬遠してたけど、読んでよかった。

    0
    2026年06月25日

    Posted by ブクログ

    三浦綾子の生々しい人生が、美化されることなく描かれている。それでいて読後感は重たくなく、むしろ人生に疲れたときにそっと寄り添ってくれるような温かさがある。

    仕事、恋愛、人間関係、何かに悩んだときに読み返したくなる本だった。

    特に心に残ったのは、「愛するとは、その人が一人でも生きていけるようにすることだ」という言葉。相手を囲い込むことではなく、自立を願い支えることが愛なのだという考え方は深く共感した。

    優しさと強さを兼ね備えた、何度でも手に取りたくなる一冊。

    0
    2026年05月30日

    Posted by ブクログ

    キリストの神様を信じることで
    運命に心を乱す事なく愛を持って
    生きていける

    難病で寝たきりの綾子さんを
    見ず知らずでも
    信仰で繋がった人が
    たくさん見舞う

    病人を見舞おうと
    キリスト教の教えにあるのか?

    前川正さんを始め
    元婚約者や三浦光世さん
    みんな驚くほど献身的でよい人 
    あんなに人のために差し出されるか?
    綾子さんを愛した前川さんは幸せそうだったな

    わたしたちの神様は備えてくださる神さまなんです
    わたしたちの目には悪いと思う事も
    結局は良かれと思って準備してくださる

    必要なことは与えられる
    与えられないのは不必要だという証拠

    御心のままに

    人生に疲れたら読み返したい



    0
    2026年02月27日

    Posted by ブクログ

    最後まで読んだ時、この人はかつて生きる目的を失い自殺未遂までした女性と同一人物なのだと思い返した時、ここまで人を変えられたのはキリストの愛故なんだとしみじみ思う。また信仰者である前川正が自分の弱さを赤裸々に書いた短歌が好きだ。汚れないフリをして生きるのではなく、ただ神の前に聖くされる事を求める姿勢に胸を打たれた。ヨナ書を読んで病気の事も三浦光世の事も「備えてくれる神」に信頼し受け入れた流れは今の私にとっても学びになった。余談ではあるが前川正と三浦光世の写真を検索してみたらあった!確かに、凄く似ている〜!

    0
    2026年02月18日

    Posted by ブクログ

    一人の人間がキリスト教という信仰に辿り着くまでの、峻烈な道程を目の当たりにした。その真剣さに圧倒された。
    特に深く胸を打たれたのは、作中に登場するキリスト教徒たちの「隣人愛」の精神である。他者のために生き、血の繋がらない他人を家族のごとく愛する。その在り方の崇高さと有り難さは、言葉に尽くしがたい。
    本来、生命あるものにとって、親類でもない他者のために自らの命を捧げるなど、到底なし得ぬ業であろう。しかし、イエス・キリストという存在が、人間にそれを可能にさせる。キリスト教という信仰が持つ愛の力を感じさせる一冊だった。

    0
    2026年01月28日

    Posted by ブクログ

    40年以上前に塩狩峠を読み、今回この本を読みました。
     作者が結核と脊椎カリエスを患ったのは知っていましたが、この様な闘病生活を送ったことは初めて知りました。キリスト教の方たちが皆、この様な素晴らしい人たちなのか、三浦さんの人柄でこの様な方々が集まるのか分かりませんが、前川さんがお亡くなりになった所では号泣しました。
     この経験や入信があったからこその塩狩峠や三浦文学だったんですね。納得です。

    0
    2025年07月10日

    Posted by ブクログ

    この本に書かれた時代「人と会い、なんとか食べていく中でも、考え、本を読み、誠実に話し、そして死んでいく」世界は、まだ私のような高齢者には、自分の子供の頃の人々の暮らしと、同じであると感じられる。でも、今の人達には、もう分からないのかもしれない。いつの時代も、こうして世代での変化は続いていくのだろう。本には痕跡が残るだけだが、いつまでも価値はあるのだと信じたい。人々の人生があったのだと、読んで頂ければ。

    0
    2025年04月11日

    Posted by ブクログ

    もともと気になっていた三浦さんだが「母」きっかけで一気に自伝まで。戦中の教員としての経歴から教科書墨塗りをへて、キリスト教に出会ったという大まかな経歴は知ってはいたが、現代の私たちには想像のできない闘病の凄まじさ。その中で、自身は妖婦だと書かれているが、友人がひっきりなしに見舞いに来る三浦さん、きっと話も人柄も魅力的だったのだろうなあ。そんな自暴自棄で、そして傍目に自由奔放な彼女が求道者としてキリスト教と向き合い、洗礼を受け、前川正との別れを経て三浦光世と出会うまでを描いている。

    0
    2024年05月27日

    Posted by ブクログ

    偶々出くわした小説が興味深く、「同じ作者による他の作品」と幾つかの作品を紐解く中で出会った作品である。なかなかに興味深く拝読した小説である。
    「小説」というモノは、作者が自由自在に想像の翼を羽ばたかせて綴るモノであろう。作者本人の経験や見聞、人生と然程関連が無くても何らの支障もない。それでも、場合によっては作者本人の人生が色濃く反映される小説というモノも登場する。
    三浦綾子作品に関しては、丁寧に取材をして様々な人達の話しを参考にしながら綴られている作品が見受けられると感じられる他方、御自身の人生の中での経験や、考えて来た事柄等が色濃く反映されていると想像させる面も大きいように感じる。小説家として登場した当初から、活躍を続ける中、晩年近くに発表されている作品に至る迄、一貫して「取材成果」と「御自身の人生の中での経験や考察」とを巧みに織り交ぜるような感じで作品を綴り続けたのではないかと、一読者としては思う。
    本作『道ありき(青春編)』は三浦綾子の「自伝」と言われている。戦前に勤めていた小学校教員の仕事を辞めた戦後間もなくの頃、病を得てしまって療養生活に入ることとなる。長く療養生活を続けるという中で、幾つかの出会いや別れが在って、やがて結婚に至ったという経過は知られている。本作もそうした、少し知られた経過の物語である。
    が、それでも作者自身の「自伝」というよりも、「小説家として少し知られるようになった主人公の“堀田綾子”が来し方を回顧する物語」というような、「純粋な小説」という感覚で読んだ。そういうように「読まされた」と言い換える方が妥当かもしれない。
    小説によく在るような感じで「堀田綾子は…」というような叙述が早目な段階に出て来るのでも何でもなく、「私」という第一人称での語り、「御自身の心の移ろい」を一部に旧い記録等も少し引っ繰り返しながら綴っている。眼前の他の人から「綾ちゃん」、「綾子さん」、「堀田さん」という程度に呼ばれている描写が出て来ることから、綴られている物語、読み進めている物語の主人公が「堀田綾子」と知れる訳である。本作の最終盤で結婚し、「三浦綾子」となるのである。
    20歳代から30歳代の通算13年間程を療養に費やしたというのは、凄く特異かもしれない人生のようにも思う。その中の概ね半分程度は、症状の関係で自由に身体を動かせない羽目で、御手洗を使う、食事を摂るという動作にさえ不便していたのだという。そういう中、不自由さを呪うというようなことに終始する、または不運であると何もかも諦めるということではなく、出逢った人達との交流の中に様々な可能性を拓こうとするような様子に心動かされる。更に、周辺で「誰が何と言おうと…」という感じで「堀田綾子」を支えようとする人達の様子にも驚かされる。
    本作の物語は、昭和20年代、昭和30年代を背景としている。当然ながら、その様々な状況は現在とは大きく異なる。それでも、苦難を嘆く、呪うに終始しない生き様、苦難の中に在る人を何とか支えようとする人の様というのは、時代や場所を超えて心揺さぶるモノが在ると思った。
    三浦綾子作品の多くは長く読み継がれて「古典」という存在感を放っていると思う。本作もそうした「古典」の一つに上げなければならないであろう。

    0
    2023年12月01日

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