あらすじ
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10代のうちは、国語にも古典にもまったく興味が持てなかった著者が、大人になったある日、
「まいて雁(かり)などの つらねたるが、いと小さく見ゆるはいとをかし。」
という、『枕草子』の一節を見てふと心をつかまれた。
「ああ、『エモい』ってことか」
秋の夕暮れを見て、
冬の朝の寒さに震えて、
春の朝焼けの景色を見て、
夏の夜に雨音を聴いて、
清少納言が感じた「いとをかし」。
それは「まじエモい。」だったのだ。
*
本書は、枕草子、万葉集、古今和歌集、徒然草……などに綴られた古の言葉たちを、「いまを生きる私たちの感覚」に合わせて“エモ訳“した上で、超美麗なイラストによって視覚化した新感覚エッセイ。
ページをめくるたびに、先人たちが作品に込めた「エモパワー」を強烈に感じながら、切なくなったり、勇気がわいてきたり、なんともいえない胸いっぱいな気持ちになれる本です。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
大学受験の国語にも、回り道ではあるが役立つ
古典の亡き作者たちが、教養の基本のキと考えていた作品がずらり。
受験の話に戻れば、共通テストなどでしばしば和歌やらの引用についてその意味を問う問題がでるし、作中で読まれる和歌の前提となっていることもあり、読解にも一役買う。実際模試で和歌の意が問われたときは嬉しかった。
must buy
Posted by ブクログ
古典で習ってる時はほとんど何も感じなかったけれど、ある程度歳をとってからは昔の作品が面白いってなんかすごいなと思うようになった。
改めて思うと平安時代は特別な時代で、政治の中心部については日本史の中でもあまり生臭さを感じない、女性差別もそこまで匂わない、面白い時代。
みんなが恋の歌を読むってなんか不思議すぎるけど、でもいつ死ぬかわからない時代を過ごしてるからこそ磨かれるものがあるのだと思う。
読みやすくしてくれないと読めないのは確かなので、とても良い本でした。
Posted by ブクログ
こんなに身近に和歌を感じられるとは思わなかった。
紫式部日記を読んでみたくなった。みんなが楽しそうにお祝いムードになっているのに自分だけなんか心に引っかかるものがあったり、後から入った職場に馴染めず数ヶ月出勤拒否をしたりしていたなんて共感できるなと思う。
平家物語1巻1段の「祇園精舎の鐘の声...」の意味が、儚いこともあるけど宇宙に比べたら悩みや人の成功なんてちっぽけだから、自由に生きよう的な意味だと知って、もしかして当時の人は松岡修造並みに励まされていたのかと思った。
Posted by ブクログ
とりまく環境が違っても、人の感情というものは今も昔も変わっていない。
ただ昔の人の方が自分が見ている景色や、抱いてる感情を文字に表すのが上手だなと思った。
まさに愛も、喜びも、悲しみも
ぜんぶ詰まった一冊でした。
Posted by ブクログ
日本の言葉、文学を大切にしたい、そんな筆者の想いが詰まった宝物のような作品だと思う。
「万葉集」「古今和歌集」「拾遺集」「枕草子」などの「一度は見た(聞いた)このある」美しい和歌を味わうことができる、この企画は傑作だと思う。
平安の日本文化の黎明期、そして鎌倉、室町の武士社会のいわば混乱期に詠まれた和歌がこんなにも今の自分達の心と通じ合うことに感動。
この中から一首でもいいからお気に入りの和歌を覚えてみたくなる。
普段見慣れた風景や、人間関係、時間の移ろいが違ったものにきっと見えるから。
そして愛する心が増していくように思う。
「おわりに」に書かれた書写のkotoさんの言葉、この本が生まれるまでの背景を知ると、「現代人は何かを失わないと、この心が得られないのかな~?」っと心が痛む。
この本は読み進める本ではなく、ずっと傍らに置いて常に味わう本だと思う。
自分もこれをきっかけに、日本の美しい文学をさらに深く触れたいと感じた。
心が洗われる一冊。
Posted by ブクログ
おもしろかった…
たくさんの方のイラストもあってあっという間に読み終わった感じ。何度もページを戻って見直したとこもあった…エモい?なんか不思議な感覚…
Posted by ブクログ
これは…
お勧めされて、ずっと気になって、買うかどうか悩みに悩んで
何を躊躇う?買いましょう!
と言われ続けて買ったけど
良い!!!
古文とか、和歌とか必ず学校で習います
大体の人が
古文わかんない、面白くない、というかこれ習ってこれからの人生役に立つ?というか使うことある?
と思ったと思います
国語の授業なので、仕方ないとは思うけれど、堅苦しいんですよ
こんな古典の授業だったら、もっと興味持てただろうな
と思いつつも、大人になったから、良いと思えるのか?とも思ったり
Posted by ブクログ
昔の人、肖像画で描かれた人、白黒写真の人、教科書に出てくる人。
それだけで自分たちとは違う時代を生きた人という感じがしていましたが、この本を読むと、そんな人たちも今を生きる自分たちと同じ感情や思いを持っていた、「生きた人」であるという感じが大きくなってくる一冊でした。
時には考え深くなったり、共感して作者が目の前にいたらギュッとハグしたくなるような作品まで!
美しいイラストも相まって、自分が古典を勉強していたときに読みたかった本でした。
改めて、日本語って素敵だなと感じました✨
Posted by ブクログ
古典作品を今風に超訳した本。 「エモい」でまとめられているし、本当に「超訳」で、そのまま訳してないものが多い…んだけど!不思議と古典の素晴らしさ、言葉の響きの綺麗さにうっとりしてしまう。オススメ!
Posted by ブクログ
昔国語の授業で暗唱されられた「枕草子」や「平家物語」などが現代訳を飛び越え
超訳❣️❣️素敵なイラスト共に紹介されていてグッとくる
決められた字数の中で、表現できる昔の人って凄いな
その字数から溢れた気持ちを読み取れる様になれたらいいな
古典の入門として、ピッタリ
こんな本があったら、国語の授業ももっと楽しかったと思う
Posted by ブクログ
ちょっとデフォルメというか崩しすぎなところもあったけど、短歌に触れる良い機会になった。
オリジナルを読んで理解したくなったので入門書とかにいいなと思った。これ読んでから古典受けたい。
Posted by ブクログ
古典が苦手で嫌いだったので困っていたところ、大阪の本屋で出会いました。
イラストが華やかで魅入ったのと、コンセプトが斬新だったので買ってみました。
ほんまにこんな意味なのか??と思うくらい砕けた表現で、現代風にアレンジされていました。また、情報も多く、娯楽だけでなく授業の予習にも使えると感じています。
Posted by ブクログ
ずっと気になっていて何度もためらって
やっぱり気になって購入。
この気持ちこそ、ちょっとエモいなと笑ってしまった。
他に読んでいる本が佳境に向かっていて少し
息苦しいので、気分転換に読んでみている
この先も手に取り気ままに読み
そのうち忘れ、思い出し
また手に取って読んでみる
長い付き合いなのに、深入りしない
友達と知り合いの間のような本に出会った
Posted by ブクログ
一見遠い古文の世界の入り口を、
「エモい」という言葉でつくったのは
価値あることだと思う。
「エモい」という「なんとも言えない」言葉は、
たった31音に込められたいろんな感情を
結局は言い得ている言葉だと思う。
この本から古文に興味を持ち、
ああ昔も今も同じなんだと共感を抱く。
百人一首のひとつひとつにも物語がある。
Posted by ブクログ
とにかくエモい。
読んでてふいに「エモっ」って声に出していた。
昔の人も今の人と同じように恋をしたり、死について考えたり、大切な誰かを想ったり、綺麗な景色に感動したり、嫉妬したり、旅に心を癒されたり、人間の魂は昔と何も変わらないんだなって思った。
私達の人生はとても儚くて、でも壮大で、自由で。
宇宙にとってはほんの僅かな時間でしかない自分の人生。「好きに生きたっていいんだよ。」と言われている気がしてとても救いのある、これから先も大切にしたいと思える1冊だった。
読んでいて「松尾芭蕉」の詩にすごい興味を持ったからちょっとこれから松尾芭蕉の詩を読んでみたいと思った。
本好き、思考好きの人には絶対に刺さると思うから是非多くの人に読んで欲しい。
Posted by ブクログ
イラストが綺麗だったり壮大だったり、素敵でした。昔の人も同じような悩みがあったのだなぁと思うと、時代の連続性を感じてしみじみしますね。
かなり現代語の解釈が読めるので分かりやすかったです。たまに、この部分訳してないのでは…と思うこともありましたが、正解が分からないので気のせいかも。
Posted by ブクログ
・「古今集」仮名序より 紀貫之
やまとうたは 人の心を種として よろづの言の葉とぞなれりける…
人のこころは種。それは無数の言葉として花開く。
・恋はいつでも裏表。それはきっと恋したとき、相手を通して自分自身を見ているからだ。
・「風雅集」序文より 花園院
…本質を忘れ、形ばかり。飾ることばかりうまくなり、中身がない。何をどううたうかは自由だが、基礎なくして応用はない。
・ぜんぶあわせて1つ。花が咲いて枯れるように、どれだけ美しいものでも、「みにくい」部分はあるということ。その意味では、きれいな部分しか見えないのは不自然とも言えるのかもしれない。だから和歌に限らず、日々何かを見て、話を聞いて、そのとき「そう感じたこと」は、それでいいんじゃないのか。受け取る側が決めていい。
・すべては、変わってゆく。すべては、うつろってゆく。結局私たちが選べるのは、自分の「在り方」だけなのかもしれない。
Posted by ブクログ
各古典作品の大まかなイメージが分かりやすかった。
著者の解釈も入っている可能性はあるけれども、
各古典作品の作者の状況を踏まえた意訳がされているところもあり、読者として共感しやすかった。
皮肉を込めたような言い回しとか。
これを機に、気に入った作品のしっかりとした訳や解説も読んでみたいと、興味が湧いた。
Posted by ブクログ
女子中高生向きかな?苦手意識がありがちな古典だが、学習の取っ掛かりとしてはこの手の本は貴重だよね。きれいなイラストもたくさんあって、美しい1冊。絵本みたい♪
Posted by ブクログ
いとをかし=まじエモい。
エモいなんて普段は使わないけど、
エモッ!って思いながら読んだ。
イラストもエモいし、超訳もエモい。
わたし的には章分けの色もエモかった。
古典とかを勉強する時に、こういう超訳があると
もっと知りたくて意欲的に取り組めた気がする。
空き時間にサラッと読めてエモくなれる本でした。
Posted by ブクログ
すごく現代風でざっくり解釈されていたのが、私とやってること似てて親近感。
ただ、原文と照合しながら読んでしまうので読みやすいようで読みづらくもあった。
現代語訳というか解釈なので、作者の背景とかも気になって、人物の注釈もサッと目を通して読むことになり、そこは面白かった。