【感想・ネタバレ】新装版 細雪 上のレビュー

あらすじ

旧家・蒔岡家の四人姉妹、鶴子・幸子・雪子・妙子。上流社会に暮らす一家の日々が描かれる。上巻では、奔放な四女・妙子の新聞沙汰、美しいが無口で未婚の三女・雪子の縁談を巡って物語が展開してゆく――。(C)KAMAWANU CO.,LTD.All Rights Reserved

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Posted by ブクログ

すごい昔に読んだので詳細は覚えていませんが、雪や桜の花が舞ってキラキラ輝いているような小説だったことは覚えています

I read it so long ago that I don’t remember the details, but I recall it was a novel as if snow and cherry blossoms danced and sparkled.

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2025年06月11日

Posted by ブクログ

当時の風習や時代背景の雰囲気を感じることが出来る素敵な作品です。
内容は3女の雪子の縁談についての話なのですが破談ばかりで上手くいかないという内容です。
御大家であった昔の格式に囚われて縁談が破断したり、自分の家柄に合う人を探すばかり周りが呆れてしまう。
義兄が進めた婚約を断ってしまい、仕事関係でギクシャクさせ、兄はその後婚約の話をしなくなったりなど。
縁談は今では馴染みがないので読んでいて複雑なのだなと感じることが出来ました。
また民俗学的な興味深い話も多かったです
・丙午は関東では忌み嫌われる。迷信が多い
・未年では関西は嫌われる。縁遠いなど
・興信所→ 企業や個人の信用や所在、行動等について調査を行う民間の機関である
主に縁談の相手を調べてもらうことが多い。今で言う探偵な感じです。
・結婚の縁談の下調べでも学校の成績表みる。しかも欠席日数まで。
・季節外れに雛人形を飾ると女の子は縁遠くなる
・東京は流行物ではなく自分に似合う服を着る


これは全然当時の風習とかと関係ないのですが
いけている花がまさかのケシの花だったのが驚きでした。
ケシの花はアヘンの原料です。

「その花見てたら花の中に吸い込まれそうになる」

と、当時から思われてるほど感じる何かがあったんだと思います。

流産した幸子の表現には感嘆しました。
「妻の眼の中にある涙の玉が大きく膨らんで、破れて、頬に伝わる」
幸子の言葉選びも未だにその出来事が尾を引いてるのだと分かる表現でした。
「今雪子のお腹の中にある思いがどう云うことであるのか、明かに読めるのであった」
「ライラックや小手毬の花がもう直ぐ咲き揃うのを見届けるまでは滞在していられますように」

今の姿が当時の人にとっては感動を得たのかもしれません。本は現代よりも身近な存在だったのだろうと思いました。
また、題名が細雪ってとこに何故なのかを全ての作品を読み終わるまでに気づけるようになりたいと思いました。

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2023年10月01日

Posted by ブクログ

少し前の日本は恋の延長戦に結婚があるのではなく、家の発展や今後の過程が、どのくらいうまく行くのかという、極めて現実的な側面を重要視していて、それが愛を作り出していたのかなぁと思った。もちろん恋愛結婚もあっただろうが、まだ家柄や結婚の順番に縛られたり、体裁が重要視されていることに、少し歯痒さを感じた。

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2022年09月28日

Posted by ブクログ

細雪読み始める。
上巻ということもあって、四姉妹の状況説明にだいぶ費やされている。
ですがやはり、谷崎潤一郎の筆致の美しさに読み進めるうちにウットリ。
京都の桜巡りの箇所は、実際にそこに桜が見えるよう。読めば誰でも、平安神宮の枝垂れ桜を見にいきたくなると思う。

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2025年10月14日

Posted by ブクログ

上流階級、関西の四姉妹。
思ったより読みやすいが、「、」で延々続く口述や心情を言い切るのには慣れないといけない。
関西にいる間は姉妹仲良さに微笑ましかったが、体面の為何度も見合い、雪子まで東京へ行くなど約90年前の上流階級はここまでしきたりが多いかと驚く。雪子は結果良いように利用されてる。
谷崎は戦時中休載されても自費出版でも書き続け、モデルは夫人夫婦とのこと。(解説)

末妹の妙子は男と駆け落ちし新聞にまで載ったが今も関係は続き姉の雪子の結婚待ち。
雪子の見合い(破談)、京都でのお花見、妙子の人形手芸の生徒のロシア人家族との交流、一番上の姉本家鶴子の東京行き、体面で雪子も東京へ、幸子の子悦子の神経衰弱、幸子の流産、雪子の見合い(破談)など。

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2025年04月10日

Posted by ブクログ

一気に読みました。
谷崎潤一郎ってすごい作家ですね。昔の上流家庭の暮らしぶりの中に様々な人間模様が描かれていてやはり後世残る作家さんはすごいです♡

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2024年01月13日

Posted by ブクログ

中学の頃、国語の問題で『細雪』の花見のシーンが一部出てきたのだが、当時は本に興味がなくスルーしてしまっていた。なぜかそれをふと思い出し、年末、実家に帰省する新幹線の中で読み始めた。

蒔岡家が持つ高貴な雰囲気とコテコテな大阪弁が相まって、4姉妹の上品さが際立っている。会話形式が多いため、長編小説の割にはすぐに読み終えられる手軽さもある。

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2023年01月03日

Posted by ブクログ

少し前に読んだ「罪と罰」のロシア貧乏文学の余韻が頭の中に未だこびりついていたので、こういう戦前の品の良い上流階級の描写が心地いい。ただ単に経済的に豊かというだけでなく、品があるというところがいい。
それにしても、野村とのお見合いは本当にイライラした。よく最後まで感情を表に出さずに堪えきれるもんだ。自分ならすぐ顔に出てしまうに違いない。そのへんが彼らと私との品格の差か。

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2020年06月14日

Posted by ブクログ

本格的に戦争に突入する前の時代、兵庫の芦屋に暮らす家族の物語。幸子や貞之介の細かい心理描写から、当時の慣習、価値観がわかって面白い。
社会的身分が結婚、仕事、その他いろいろな場面で影響するところや、一族のメンツを保つためなら多少の犠牲は厭わない空気など、現代に生きる身としては辛いものがある。生き方にもっと余白がほしい。

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2018年07月16日

Posted by ブクログ

ネタバレ

雪子の態度にイライラしました。
この時代は上から順番に嫁ぐのが「普通(当たり前)」だったんですね。
妙子可哀想…って思ってしまった。
途中、おおまかなあらすじをネットで読みました。
それで2番目のお見合い相手にドン引き、雪子可哀想に…って思ったけど最後の最後にやっぱり雪子にイライラして終わりました。
中下巻は気が向いたら読みます。

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2025年09月11日

Posted by ブクログ

由緒正しき旧家の四姉妹の様子を記した本作は普遍的ホームドラマのようでもあり、文学染みた堅苦しさなどを感じさせず読み易い。特に関西言葉による会話部の描写は活き活きとしていて思わず惹き込まれる。中巻以降の展開が愉しみだ

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2024年10月10日

Posted by ブクログ

当時の関西上流階級の暮らしぶりなど
当然知らないんだけど
文章からはんなりとした美しさが
伝わってきてその世界を
知ってるような気がしてくる
バーチャル感ある作品
谷崎潤一郎すごい...

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2024年01月11日

Posted by ブクログ

共感できる主人公とか出てくるわけでも、面白い出来事が起こるわけでもないが、なんとなく読み進めてしまう物語。文章は美しい。

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2021年05月12日

Posted by ブクログ

上方の上流階級4姉妹の話し。上品な関西弁が心地良く、特に幸子の娘悦子は我儘ながらも可愛らしい。上巻のメイン、雪子の縁談は野村と破談になって良かったが、上手くいくのだろうか。上流階級なだけに浮世離れ感があるが当時の生活や上流階級ならではの価値観が垣間見れる。

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2020年02月24日

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