あらすじ
著者のロングセラーが待望の文庫化。「母の愛」という幻想に傷つけられてきた娘たちが、母娘問題を「解決」することはできるのか。文庫化に伴い、新章「解決方法はあるのか」を加筆し、三宅香帆氏による解説を新たに追加した。
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Posted by ブクログ
私が普段から感じていた「家族」という閉鎖的なものに対しての不気味さが言語化されている。ここに挙がっている例のレベルまでいかなくても、世の「母親」と呼ばれる人は少なからずこういう要素を持っているよねー!うおー!と叫びたくなってくる本。
家族と家族の構成員が「そう」なってしまうのはある程度世の中の価値観や男女の性差、家族というものの仕組みのせいで、個人を責めたり自分を責める必要はないのかも…と思った。
Posted by ブクログ
信田さんは、母娘関係やアダルトチルドレンの本をたくさん書いている。父息子は父親殺し理論とかあるけど、母娘ってこれまで語られてこなかった。2000年くらいからかな?けっこう本が出てきたのは。自分自身も自分の母についてもっと理解したいと思っているので、何かヒントになるのではと、信田さんの本は読むように心がけている。
今回の本は、母の支配から逃れられない女性たちついて解説している。母は「愛情」という美しい言葉に包んで、子どもを思い通りに支配したり、自分の人生の生きがいを与える人に仕立て上げたりしている。「誰も抵抗できないケア、世話、愛情という無敵の価値」を利用して行われる母の支配に苦しむ女性が社会には大勢いるのだ。息子よりも娘が被害者になりやすい。
息子ー母の関係性は、強い男が弱くなった母を守る構図でわかりやすい。一方、娘ー母の関係性は、弱くなった母を苦しめないように、母よりも弱者として母の期待通りに生きる娘でいるという構図になりがち。
息子に対してはかけがえのなさを強調して庇護欲求を刺激するが、娘に対しては罪悪感を適度に刺激して「母」を支え続けなければならないという義務感を植えつける。
いわゆるフツーの母から育てられた人にしてみれば、こんな支配的な母の存在自体疑わしいのだが、この周りからわかってもらえない感がより一層被害者である娘を傷つける。もっというと支配的な「母」ですら、娘を傷つけていることに無自覚なのだ。
〜「あなたのために」は不幸の始まり〜
娘は抵抗できず、無意識の支配下に組み込まれて行く。同性である母は人生の先輩と思い込んでしまうのもよろしくない。
もちろん、この構図の母娘問題には父親不在(父親が役割を果たしていない)が大きな要因の一つ。
夫とうまく行っていない場合、母が子供に異常な程の意識がいってしまうのは、感覚的ににものすごく理解できますよね。当たり前だなって思うけど、社会ではあんまり当たり前じゃないのかな。どうかな。