小説・文芸の高評価レビュー
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Posted by ブクログ
著者初読み。
「迷走」「傍聞き」「899」「迷い箱」の4編を収録した短編集。
どの話も50ページほど。 それなのに、人間ドラマがあり、違和感があり、伏線があり、最後にはそれまで見ていた景色をひっくり返すような真相がある。
そして何より印象に残ったのは、そこで働く人たちだった。
救急隊員、刑事、消防士、更生保護施設の職員。 立場も仕事も違うけれど、それぞれが自分の仕事に責任と誇りを持っている。
「何やってんだこの人」 「まさか、そんなことを?」 そう思わせておいて、行動の真意が分かった瞬間にその人物の見え方まで変わる。 中には決して褒められない行動もあるし、簡単に「いい話」で片づけられ -
Posted by ブクログ
■はじめに
著者・小川哲は、自らをひねくれ者と称する。
〈ひねくれ者の文学者〉――実に惹かれる形容ではないか。ならば、その“ひねくれ者ぶり”とやら、とくと拝見しようではないかと本を開く。
■内容
「上から目線」という表現はよく聞くが、「斜め45度」という言い方は、目にはしても使ったことがない。
そもそも、“何”に対して45度なのか。本書では“社会常識”を基準にして、そこからのズレ具合を角度で表している。
例えば「人間関係に思い悩むのは傲慢である」という稿。相手から自分がどう思われているのか…と悩む前に、まず自分がなるべく相手を嫌いにならずに済むよう、適切な距離感をつかむことが大切だと説 -
Posted by ブクログ
ネタバレ結局この物語は「今ある自分の人生を生きてみろ」という話だったのではないかと思う。
「もっと別の選択をしていれば」「あのとき別の道を選んでいれば」と考えることは、いかにも前向きな反省のように見える。しかし、この小説で「私」が四畳半を無限にやり直していく姿を見ていると、可能性というものは、必ずしも人生を豊かにしてくれるわけではない、むしろ「まだ別の人生がある」と思い続けることで、目の前の人生を生きることから逃げられてしまう。
樋口師匠の「可能性を無限に使ってはいけない」という趣旨の言葉が、この小説の核心なのだと思う。
これは妙に逆説的で、だからこそ好きだ。普通なら「可能性は無限大だ。何にで -
Posted by ブクログ
火星の地下に広がる都市では、人間達が絶望的なまでに単調な暮らしをしていた。一方放射線が振り注ぐ地上では、人間に奉仕すべく造られたアンドロイドたちが華やかな文明を築きあげていた
1986年発行、恐れ入る
じっくりとした物語の始まり、とてもゆっくりでいつの間にか知らない世界の日常を学び、読み進めるにつれ比例し高まるカタルシス 読み終え、この本のタイトルはまさにこれでしかないと痛感し、未来世界のフィクションを堪能 これぞSFと思う
何を書こうにもこの本の解説、夢枕獏さんが正しい
曰く、説明不能、説明するには本書の量と同じ原稿の枚数が必要。とまではさすがに思わないが、ダラダラここに書いても誰も最後
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