ブックライブの高評価レビュー

小説・文芸の高評価レビュー

  • 新装版 殺戮にいたる病

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    ネタバレ

    約30年ぶりに再読。初読時に、ラスト近くの若い男が部屋に入ってくるシーンで、何が起こっているのか分からなくて混乱したのを思い出した。ネタを知っているので余計に思ったけれど、実に巧妙で絶妙な書きっぷりで、一見スルッと見逃してしまいそうななんてことない記述や描写があとで読み返すとヒントになっていたことが分かる。ラストで認識がひっくり返る、これぞミステリの醍醐味。もう一度読み返すと、確かにそう書かれていてり、そうは書かれていなかったりして、フェアにヒントが提示されている。エログロや(本書にはそんなにないけど)暴力的な描写は、目を背けたくなるけど、先がどうなるのか気になってどんどん読み進みてしまう。嗜

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    2026年05月12日
  • 時計館の殺人〈新装改訂版〉(下)

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    ネタバレ

    旧版は25年以上前に既読。解決編ので傍点の嵐は、これぞ新本格!って思っちゃいました。こうでなくっちゃね。新館と旧館の関係が分かった後の大々的な検証作業が「どうだ!」って感じでいいですね。その大ネタはぼんやり覚えていたのだけど、この「時計館」が作られた理由や犯行の動機が美しく整っていて、この上下巻を締めくくるにふさわしいと感じました。日本推理作家協会賞受賞にふさわしい大作です。新装改訂版あとがきで本書の構想の経緯が読めて眼福の至り。

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    2026年05月12日
  • 極楽征夷大将軍 上

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    足利尊氏の話ですが、何か様子がちがう。
    「やる気なし、使命感なし、執着なし」のぼんくら男とあり、読み始めました。
    弟の直義とか家宰の高師直に、さんざ言われっぱなしで、でも時折情に厚かったりして、何となく時流に乗り、尊氏は足利宗家の棟梁に、なります。
    北条得宗家を潰し、鎌倉幕府を終わらせます。
    二人の参謀に知略や事務仕事は任せて、なんか時代の荒波を乗り続ける尊氏は、後醍醐天皇の命令で、朝敵となってしまいます。
    負け戦は多くとも、最後には、時代は足利家の武家の統治を選ぶのです。

    話はほとんど直義と師直の、独白で進みますが、尊氏への思い、考えは、どうもこうもないものです。それが妙に面白い。家臣にも

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    2026年05月12日
  • 襷がけの二人

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    とても好きです。
    穏やかで優しくて・・・直木賞の作品もよかったのですが、
    こちらも読むのが楽しくてあっという間でした。
    今の私の年代だからかもしれない…けどとてもいいです。

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    2026年05月12日
  • 問題。 以下の文章を読んで、家族の幸せの形を答えなさい

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    受験勉強を通じて、十和の成長する姿や家族の愛情に心打たれました。

    読んでいて心が温かくなりました。

    家族の幸せの形って、家族の分だけあっていいんだなと思いました

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    2026年05月12日
  • 俺ではない炎上

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    久々に、読みながら心拍数が乱高下する感覚を味わえる作品だった。
    主人公の視点は、つい感情移入してしまいストレスに感じる部分もあったが、視点が変わると新たな展開が次々と巻き起こり、全く飽きることなく続きが気になり読み進めたくなる。
    最後のどんでん返しで、考えれば考えるほど、だからあのとき…!と繋がっていき、緻密な構成に気づかされまた満足感が生まれる。
    とても面白かったし、現代のネット社会への問題提起も感じる、読みごたえある作品だった。

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    2026年05月12日
  • 臨床の砦

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    現役の医師が自身の体験を元に書いた小説。
    命がけで闘う医療従事者や、必死に利用者を助けようとしていた介護施設で働く方々に、心ない言葉を投げかける人がいたことをとても哀しく思う

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    2026年05月12日
  • 丸の内魔法少女ミラクリーナ

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    クレイジーな村田沙耶香ワールドが堪らない。魔法少女ごっこのやめ時を見失った36歳の会社員。同級生を合意のもとで監禁する大学生。校則で性別が禁止された高校生。時代の流れで「怒り」の感情が古臭いものになった世界。すべてが面白かった。もう、ほんと、価値観ってなんなんでしょうね。

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    2026年05月12日
  • 養老先生、病院へ行く(新潮文庫)

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    やはり養老孟司先生からは毎回驚かされます。今回の医療の見方を含め、養老孟司先生は面白い目をお持ちですね。

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    2026年05月12日
  • 死刑にいたる病

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    カラッとした晴天の中読んでもこの小説の中は暗くジメジメしている…残虐で、生い立ちは辛く悲しい、主人公雅也の現実と理想と掛け離れてしんどい。読んでいてしんどいのに読むのをやめられなかった。終わり方も嫌!でも面白い…

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    2026年05月12日
  • 時計館の殺人〈新装改訂版〉(上)

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    ネタバレ

    旧版は25年以上前に既読。大ネタはぼんやりと覚えているけど、詳細はまったく覚えていない。館の造りがいかにもな感じで、この凝った作りの館がどのように機能して謎の解明につながるのか期待しながら読む。内側と外側に意図せず分かれてしまってという状況は、今村昌弘『兇人邸の殺人』を連想した。パラディノのトリックはうまくいくものなのかな?一瞬離れるんだよね?

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    2026年05月12日
  • 線は、僕を描く

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    水墨画には、その描き手が持つ性格が、生き方までもがぐっと込められている。

    わたしは、今までなんとなく生きてきて、たくさんのことを蔑ろにしていたのかもしれない。もっと大切にすべき時間があった。

    わたしには主人公と違って特別大きな暗い過去はないかもしれないが、暗闇にふらっとと入り込んでしまう時がある。そんな時に、すっと救いの手があらわれてくれたら良いな〜と思った。思っていたけど、わたしは、もう出会っていた。わたしの良いところを見出してくれた人がいた。そのことの大切さに改めて気づくことができた。

    まとまりの無い言葉たちなのが悔やまれるが、とにかく大切にしていきたい一冊。水墨画、魅力たっぷりだな

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    2026年05月12日
  • 失われた世界

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    手に取るようなリアルな描写で、冒険のわくわくや大好きな恐竜たちの息遣いを感じることができた。登場人物みんなが愛くるしい。

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    2026年05月12日
  • ラザロの迷宮(新潮文庫)

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    ネタバレ

    ラザロの迷宮

    ネタバレあり。

    館ミステリー×警察ミステリー×サスペンスとの謳い文句。正直、読み終えた率直な感想は、言葉わ悪いがこういったやり口もあるのかと。一つ一つの謎は既視感のあるものばかりだが、その組み合わせ方、応用が秀逸で更には読みやすさもありあっという間に読み終えてしまった。作者の作品ふ初めてだったがまた新しい作家に出会ってしまった。近いうちに有名作、もしくはシリーズ作品はよんでみようと思う。

    物語は洋館パートと警察パートで進んでいく。最初は全く意味不明な事件がそれぞれで起きるがその謎は中盤から終盤にかけて濃密に交わって行き、最後、衝撃的な結末が待ち受ける。探偵役は館側が作家であ

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    2026年05月12日
  • ノーサインで走れ!

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    ポンセがいた時代くらいからホエールズのファンになり、足の速い屋鋪さんは当然応援してました。
    10代半ばくらいだったと思いますが、友人と「屋鋪はバックホームするより自分で走ってホームに行った方が速い」、「外野は屋鋪一人でカバーできる」といった冗談で盛り上がっていました。
    ただ、アンチ巨人として、巨人に移籍した時は「なんで」と思ったものですが、本書を読むと、以前から巨人(あるいは王・長島)への憧れがあったことが分かります。
    趣味の話にはあまり関心は湧きませんでしたが、こだわりの強い人だということは理解できました。

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    2026年05月12日
  • 私たちはたしかに光ってたんだ

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     バンドの名前を決めるシーン、瑞葉がお父さんにベースを弾いて見せるシーン、眩しすぎて羨ましくなった。
     500円ドブ捨て選手権めちゃめちゃ楽しそう。サーティーワンの溶けたアイス買ってくる緋由ちゃんに僕も一票。
     グループで活動しているなかで誰か1人の才能が大きすぎると、劣等感を感じてしまう、そしてメンバーのことが大好きだからこそ、自分がいない方がメンバーのためと思ってしまう。辛い…。瑞葉みたいな思いをしてバンドを辞めていった人が現実でもたくさんいると思う。
     この4人の普段のやりとり、ボケ合いがすごく好きだった。

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    2026年05月12日
  • 喫茶おじさん

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    タイトルからは『おじさんがコーヒーを嗜むハートフルなお話』と想像していたけれど、50代後半をむかえたおじさんが目の当たりにする人生の波や登場人物たちの気持ちが、現実的に描かれていた。
    「何もわかっていない」という言葉に、登場人物の歴史や気持ちや状況が隠れていて、主人公もその言葉に惑わされる感じは、軽く相手に応じてしまう自分と主人公を重ね合わせる描写でもあった。
    夢と現実が交互に混ざり合うところに、続きを読みたくなったり、感情が入り込んだりした。

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    2026年05月12日
  • 宇治拾遺物語 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典

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    208P

    「こぶとりじいさん」や「鼻の長い僧の話」など、とんでもなくて面白い鎌倉時代の説話(短編物語)集。総ルビの原文と現代語訳、わかりやすい解説とともに、やさしく楽しめる決定的入門書!

    「序  宇治大納言物語という物語が世の中に知られている。この大納言は源隆国という人で、西宮殿高明の孫、俊賢の大納言の次男である。高齢になってからは、京の夏の暑さをつらがって、休暇願いを出し、五月から八月までは、平等院一切経蔵の南の山のそばの、南泉房というところにこもっていらした。それで宇治大納言と申し上げた。  そこでは、もとどりを結ってくにゃりと曲げただけで〈リラックスした姿で〉、筵を敷いただけの板の間

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    2026年05月12日
  • 告白

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    人の嫌な部分を描くのが上手い上に、その描いている対象が中学生であるのが、思った以上に衝撃を与えてきました。
    構成もよくできており、読み進めていくうちに真相と登場人物の本心が顕になるのが、ハラハラしながらもページが止まりませんでした。
    最終章の結末は、想像すると血の気が引くくらいゾッとしました。

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    2026年05月12日
  • イノセント・デイズ(新潮文庫)

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    ネタバレ

    古書店での一部始終を見ていた慎一に気付いていたし、真相を知る以前からずっと幸乃を信じ続けていてくれた彼が彼女の心のなかには絶えずいたと思う。久しぶりに読む手が止まらなかった。素晴らしい作品。

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    2026年05月12日