小説・文芸の高評価レビュー
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Posted by ブクログ
日露戦争1904〜1905。教科書に簡単な背景と共に事実として記載されているのを習ったくらいで、そこに関わる人々の海戦、陸戦、外交、プロパガンダ、政治や保身の壮大なドラマが広がっていることをこの物語で初めて知った。
青春群像劇として生き生きと血の通った物語の始まりにワクワクし、戦争が始まり正岡子規が病気になると不安な気持ちになり、陸軍の戦いの凄惨さに読み進めるのが辛くなり、海戦では戦争の作戦内容を追うのに必死になり、ずっと引き込まれていた。
読み終わるのが少し残念だった。
初めての司馬作品だったが、別の本も読みたい。
この本を「若返りたいときに読む本」として勧めてくれた三宅香帆さん、ありがとう -
Posted by ブクログ
ネタバレあまり続編は読まないタイプだけど、前作「まほろ駅前多田便利軒」が良すぎてすぐ本作を手にした。
すでにキャラに愛着が湧いていたので、前作よりさらに楽しめた。ちなみに脇役では、バスの間引き運転許すまじガチ勢の岡さんが好き。
行天の過去が思っていた以上に壮絶だったのには驚いた。多田が行天に近所の人から過去の話を聞いたと伝えたのは、一見非常識だけど、本当は相手のためだけを思う愛のある行動だと思った。嫌われたり、怒らせてしまうリスクを背負ってでもぶつかりにいく多田をみて2人の絆を感じた。
もう続編がないと思うと寂しいけど、大団円のいいラストだった。番外編がまだなので、いつか読んでみようと思う。 -
Posted by ブクログ
2015年刊。初出は「すばる」(2013年6月号~15年1月号連載)。
犬彦だもの、書かれるべくして書かれた。全部で18章。古今東西、文学や映画や漫画のなかのイヌ、重厚なイヌ談義。
よく練られている。各章、対比的な構成もみごと。たとえば、「二人の動物物語作家(シートンvs.ロンドン)」、「孤独の友だち(ブニュエルvs.セリーヌ)」、「東西名犬対決(タンタンvs.のらくろ)」、「犬を人間にできるか(ステープルドンvs.ブルガーコフ)」、「犬は人なり(谷崎潤一郎vs.川端康成)」、「愛犬と闘犬(江藤淳vs.川上宗薫)」といった具合。
ただし、エッセーとしての難易度はマックスに近い。漫画の「東西名犬 -
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文庫の帯に「一番泣ける涙が止まらない」と
あった。
こんな感じの宣伝文句はよくあるしと思いながら読み始めたら、泣けた!
それもかなり泣いてしまった。
7編からなる連作
死、にまつわる話だから、気分が落ち気味の時は読まない方がいいかなと思っていたけれど、むしろ逆。
全編通して、ひとりの青年の再生の話でもあり、その他の人々も、ちゃんと生き切る為に、そしてちゃんと死んでゆく為に、と言う話。
親友の死を、目の当たりににして引きこもり、漫画ばかり読んでいて、その妹に「ハイクラスクソニート」と呼ばれる朱鷺(とき)
長い間引きこもっていると、仕事で人と話すのも
ひと苦労
明日こそまた家にこもってしまおう -
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第6回 渡辺淳一文学賞受賞作品。
千早茜さんの『香り』3部作のりとつ。
装丁買いしてよかった。
この小説にでてくる宮沢賢治さんの注文の多い料理店。
私はこの奇妙な世界観の話が好きだったんだけど、
同じタイプならきっとこの小説も好きだと思った。
匂いは記憶の中で残る
香りは脳の海馬に直接届いて、永遠に記憶される
そうだった。この人は忘れられない人だった。
人より優れた嗅覚が忘れさせない。
記憶という色も形もない永遠の瓶の中に彼はひとり閉じ込められている
香りによって蘇る記憶、忘れられない過去や思い出
植物から抽出される香り
ローズやパチュリ、ジャスミン、シダーウッド…
植物の知識も含 -