小説・文芸の高評価レビュー
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Posted by ブクログ
ネタバレザ理系の科学者たちの議論が面白かった。
自分の信じてきた理論を絶対に揺るがしたくない学者と、もっと柔軟にあらゆる角度からじっくり検討すべきで、早急に結論を出すべきではないとする科学者。単純に謎を解くだけではなく、科学者たちがどうやって真実に近づいていくのか、その過程そのものが物語になっている。
特に面白かったのが、本当にわずかなヒントから科学的に分析して、そこに存在した世界の条件まで逆算していくところ。骨格や筋肉の構造から体重と筋力の比率を調べたり、持ち物の素材の結晶構造から重力の強さを推測したりする。ごく小さな証拠から何千万年前の世界を復元していく科学そのものに感動したし、そんなところま -
Posted by ブクログ
優しいけれど、現代テーマがさり気なく散りばめられた大人の童話を読んでいる気分でした。
地球ではないどこかの星の話で、パートナー同士の心の通わせ方が、自然で、無理やり過ぎず交わっていく形が心地良く読める。
家読みという面白い設定のシガとクローンのナガノの関係が、愛とか自由とはどんなことなのか、人生って考え方一つで変わるという哲学的結末も素晴らしかった。
未来のどこかの惑星とあって、オリジナル用語かたくさん出てくるのが面白く、想像力の豊かな作家さんだと感じた。
個人的に傑作!何回か読めば更に深い読書体験出来そうです。
寝る前に読むにもおすすめです。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ黒人奴隷制は映画や物語の中で見たことはあったが、黒人奴隷の目線で書かれたこの本の内容は衝撃的だった。信じられないほど残酷な白人の奴隷への扱いが、昔実際に行われていたとは、信じたくないが事実なんだろう。暴力だけでなく、黒人奴隷を人間として扱わない行動や思考。なぜそんなことができるのか。人が人を所有するということは絶対にあってはいけない。
その境遇を主人公ジェイムズや他の黒人の奴隷たちは冷静に見ていて、自分たちが生き延びるためにどうすることがベストなのか見極めて行動している。ただ生き延びるために奴隷らしい行動をし、そして白人を見極めている。俯瞰した白人への評価が痛快なところもあるが、境遇が過酷すぎ -
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Posted by ブクログ
お金の話をしているようで、実は「物事をどう捉えて生きるか」の話だった。
登場人物たちが直面する出来事は必ずしも自分の身近なものではない。それでも、友人と比べてしまう気持ちや、投資をどうしようか、お金とどう向き合っていこうか……と考えてしまう感覚など、ところどころで現実と掠める。その「ありそう」が積み重なることで、現代日本の生活を覗いているような妙なリアリティがあった。
それぞれが抱えている問題が少しずつほどけていくので、生活小説でありながら問題解決もののようなカタルシスもある。そしてラストが「こんなのファンタジーじゃん!」とリアリストな自分が叫びつつも、好きだった。すべてがきれいに解決したわ -
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Posted by ブクログ
普段は小説を読まないが、友人に勧められ読むことに。
本当に面白い作品で、するつもりは毛頭なかったのにぶっ通しで読み続け、数時間で読破してしまいました…
作中、随所で
同じストーリーのはず…なのに、視点が変わる度に感じ方が変わるなぁ…
一人一人の登場人物が鬱陶しいはずなのに、視点が変わると同情の気持ちが湧くなぁ…
という感情を抱いていた。
ラストの小島さと子の一言…
「長年暮らしてきたところでも、一周まわって(観覧車から)降りたときには、同じ景色が少し変わって見えるんじゃないかしら。」
このセリフを読んだ時に、湊先生がそれらを意図していたことを確信した。
本当に心躍る読書体験でした!
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