ブックライブの高評価レビュー

小説・文芸の高評価レビュー

  • ラ・カテドラルでの対話 (下)

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    ネタバレ

    下巻の最初の場面は1958年。オドリア政権が1948〜1956年なのでその2年後。上巻最後の場面のカヨ・ベルムーデス失脚から数年経っている。
    今の大統領はマヌエル・プラード。新聞社に勤めているサンティアーゴの元に「昔の酒場で大人気だった歌姫(ムーサ)が刺殺された」という知らせに取材に行く。世間からは彼女が「カヨ・ベルムーデスの愛人だったオルテンシア」だったことも忘れかけられている。ベルムーデスの失脚後、贅沢暮らしと高慢な態度が身についてしまって手を差し伸べる人も少なく、娼婦めいたことで暮らしていたらしい。サンティアーゴは、オルテンシアと同性愛と言われているケタに取材に行く。
     そこで、サンティ

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    2026年07月31日
  • わたしの言ってること、わかりますか。

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    私が本を読むのは「合う人」に会いたいからだと思っている。
    本を通して出会う「合う人」は年齢や性別は様々で、中にはもう亡くなっている著者もいる。
    「合う人」は私の心の奥底に沈んでいる言葉や思いをふわっと撹拌してくれる。
    上澄みは人と関わる上で都合の悪い部分を無意識にまたは意図的に排除した部分。
    その下に滞っている、言葉にできていない感情を思い出させてくれる。
    おかげで私は一人じゃなくなる。

    亜和さんは私にとって「合う人」だった。
    すごく大切な言葉がたくさん出てきて、これから先何度も読む予感。
    彼女が書く一つ一つの言葉に相槌を打つように読み進めた。
    「わたしの言ってること、わかりますか。」
    簡単

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    2026年07月31日
  • えーえんとくちから

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    ひきがねをひけば小さな花束が飛びだすような明日をください。この作品の中でも特に大好きな歌。
    私よりもずっと若くして亡くなった笹井宏之さんに見えていた世界は、どんなものだっただろうと再読するたびに考える。

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    2026年07月31日
  • 殺し屋がレジにいる

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    世の中こんなに悪い男性ばかりではないだろうと思うけど、この作品は「まぁ、よくこんなに集めましたね」と感心してしまうぐらい、どうしようもないクズ男、ダメ男ばかり登場します。その男たちに悩まされ続けてきた彼女たち。子供の頃から"女はこうあるべき"と言われ大きくなり、立派な大人になってもその言葉に支配され我慢し続けた彼女たち…。

    主人公のサエコは我慢し続けてきた。もう何もかも諦めていた。「もっと強くでなきゃダメだよ」と読んでて思っても私には何にもしてあげれないし、悲しくなりました。でも、サエコはあることがきっかけで"強くなろう"とします。大切なものを守るために、サエコは変わります。どんどん強くなっ

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    2026年07月31日
  • 朝が来る

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    昔を思い出し、心がキリキリとした

    えーーやっぱりそうなるよねと
    嫌な予感が的中して心がえぐられる
    それでも1人で(家族と)生きていく
    日本は平和だよね
    日本GDP上位だよね
    社会保障があるよね
    そんな事が覆される
    日本で生きる難しさを考えされられた小説

    映画を想定されたように感じた作品
    そこそこ心が穏やかな時に読む事をおすすめ

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    2026年07月31日
  • 赤と青とエスキース

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    ネタバレ

    短編4話かと思いきや、1話のブーとレイの2人が恋に落ちた後、どんな人生を歩んだのか、2話以降もひそかに描かれていて、それに気づいた時、素敵なサプライズにすごく嬉しくなった。
    とても綺麗な夢のような、それでいて誰もが経験しうる日常のような話が描かれていて、こんな風に感動することもあるんだと驚いた。
    読んだ後、また読み返したくなるくらい、美しく優しい伏線回収だった!

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    2026年07月31日
  • さよならの夜食カフェ マカン・マラン おしまい

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    「多様性」という言葉が叫ばれ始めてだいぶ経つが、言葉が一人歩きしている部分があったり、世間の認識不足もあり、まだまだみんなが理解して受け入れるには程遠いのだろうなと思う。
    自分らしさを自分自身が認めることは、容易ではないということをこのシリーズを通して改めて考えた。自分自身が自分らしさを自己認知していなかったら、周囲に理解してもらうことは到底難しい。自分のことは、誰しも1番視えないのかも知れない。
    シャールさんのようにあるがままでよいと認め、他者を解放し、肯定してくれる存在に出会えたら素敵だが、現実はみんな自分自身のことで手一杯なのだと感じる。みんなが自分自身のことを認めて、肯定してあげられれ

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    2026年07月31日
  • 久遠の檻 天久鷹央の事件カルテ 完全版

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    ネタバレ

    元アイドルだった楯石希津奈は16年後も全く変わらぬ容姿で若々しさを保ったまま世に降臨する。
    不老不死としてオンラインサロンに登場したが、過去の芸能事務所でタイムカプセルを埋めた中に私生活でトラブルになった男の死体を入れて埋めた事を明かされて崖から投身自殺する。その後死体が発見されるが、再度蘇り変わらぬ容姿を見せつける。見つかった死体とDNA鑑定するも一致しており、本当に蘇りが起きたのか…
    不老不死のキズナ様を崇める新興宗教の話のテイかと思いきや、希津奈の父源蔵の狂気が相まって相当面白い展開。双子トリックならぬ受精卵操作のトリックで蘇りを操るとは。
    最後に認知症の希津奈の祖母に詩を会わせるサプラ

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    2026年07月31日
  • ラ・カテドラルでの対話 (上)

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    いつだめになってしまったのだろう?ペルーも、自分も。
    新聞社説担当サンティアーゴ・サバラ(サバリータ)は考える。
    家に帰ったら妻が「犬を散歩させていたら、野良犬収容係員に強奪されてしまったの」と泣く。怒ったサンティアーゴが収容所に乗り込むが係員は「この不景気で、狂犬病対策として犬を収容して歩合制で小銭を稼ぐ仕事に就かざるをえないんですよ。係員の中には人が抱っこしている犬を取り上げる、人の家の庭に乗り込んで繋がれている犬の紐を切って連れていく連中もいますよ。あなたは記者なんでしょ?社会のための仕事がこの低賃金で押し付けられています。人間に権利なんてあるんですかね?この問題を取り上げてくださいよ」

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    2026年07月31日
  • ときどき旅に出るカフェ

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    ゆったり穏やかになれる。
    新しい知識が入ってきて勉強になるし、読んでいるだけでも旅をしている気分になれる!

    カフェ・グルマン

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    2026年07月31日
  • 茜唄(上)

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    たまたま読書が室町、戦国、鎌倉の順番で別々の歴史小説を読んで思ったことは、「僧侶ヤバいな?」
    南都(興福寺、東大寺)比叡山、高野山がやんちゃすぎて・・・。武士が恐れるほどの武力を有しているの怖すぎん?武蔵の時代だと胤舜とか、バガボンドでも禅僧がゴリラだったし。平安時代中期から本当に物騒になっていくんだなぁと、時代の流れを感じてしまった。

    後白河法皇はほんま性格悪いね!(笑)
    ただ、傍系も傍系の親戚たちが自分の頭の上で天下取りをしている構図は、確かに面白くないかも。
    でも、清盛の福原遷都の意義を理解しない貴族たちに、日本の舵取りをする資格はもうなかった。
    後白河法皇にできたことは、せいぜい源氏

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    2026年07月31日
  • 創作する遺伝子―僕の体の70%は映画でできている―(新潮文庫)

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    ゲーム クリエーターの小嶋秀夫氏,によるによる、映画や本に関する批評や感想という名の愛情を表現した一冊です。
    紹介されている映画や本は、観てみたくなること間違いなしの作品だらけです。小島氏の深い洞察を垣間見て、改めて作品を鑑賞したくなりました。
    小島氏が徹夜してまで一気見した小説って読みたくなります。おすすめの作品が山のようにあるのでしょうが、ごくごく一部の選りすぐりの作品なので、紹介されている作品全部を堪能するつもりです。ゆっくり楽しむ時間が欲しいです。

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    2026年07月31日
  • デコピンのとくべつないちにち

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    大谷翔平さん2冊目の絵本です。
    今回の主役は愛犬「デコピン」
    デコピンが大谷さんと過ごすちょっと特別な一日が描かれています。
    我が家の子ども達は0歳の頃からパパの大好きな「オオタニサン」の試合をずっと一緒に観ていたのですが、この本に出てくる翔平がオオタニサンだとは分からなかったようです。
    それでも可愛いデコピンの活躍を固唾を飲んで見つめていました。
    読後も
    「デコピン!デコピン!」
    と3歳児と4歳児で大合唱でした。

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    2026年07月31日
  • カフェーの帰り道

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    直木賞受賞作ということで手に取ってみたが、大正解だった。
    大正から昭和のカフェーを舞台に、たくましく生きる女給たちを描いた物語。
    『出戻りセイ』のラスト、ページをめくった瞬間、「えーっ!」と軽い衝撃もあったが、最高の読後感だった。

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    2026年07月31日
  • 低気圧の日、甘いミルクコーヒーの調べ

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    イラストが可愛すぎて癒される。
    笑っちゃう部分もあったり、考えさせられる部分もあったり。
    自分に響く言葉がいくつかあって、しっかり書き留めた。
    いろんなことができる人私はすごくかっこいいと思う。


    ソーラン節聴きたいです。笑

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    2026年07月31日
  • 生きとるわ

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    本当に素晴らしかった。間違いなく今年1番の本です。

    又吉先生の作品は火花以来の2つ目で、読んで冒頭は火花のような展開と内容になると思いましたが全く違いました。今作は極めてストーリー性があり、展開もしっかり有る内容でした。

    主人公を通して、様々な瞬間への感情を言葉にする力が本当に素晴らしいです。

    自分に経験があった感情や、それに近い感情がスルスルと言語化されているようで、過去の自身の形の掴めない感情が、形を帯びた様な感覚になりました。

    もちろん自分が経験したことの無い事すら、自分にあったかの様に思う程でした。

    作品は大阪が舞台ですが、今作も火花同様にどこか又吉先生の人生を少し変えて、経

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    2026年07月31日
  • 舟を編む

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    とても綺麗で丁寧な言葉だらけの一冊でした。
    本を読むことで言葉からたくさんのものを得られるけど、その言葉についてもっともっと知って、その先の世界も見てみたくなった。
    久しぶりに辞書を開いてみたくなった。
    こんな熱量で仕事ができることが楽しそうで羨ましくなった。

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    2026年07月31日
  • アルケミスト 夢を旅した少年

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    仕事で会ったインド人からこの本の英語版ペーパーバックをプレゼントされ、英語で読むのはしんどいなと思って日本語版を読んでみた。

    敢えてジャンル分けすると、大人向け寓話、か。「星の王子さま」(小さな王子)に匹敵する名著、との呼び声が高い作品だそう。売れ行き1億5千万部で実際に星の王子さまより売れてる、との情報も出てくるが、貰ったペーパーバックには69百万部とある。数値の精度はどうあれ、面白い本だった。

    最後の顛末を読むと、「青い鳥」的な要素もあるけれど、錬金術師が言うように、最後の前兆を聴けた場所で見たピラミッドは最高に荘厳で美しかった訳で、コスパ、タイパ、なんて関係なく、心の命ずるままに行動

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    2026年07月31日
  • 海の教場

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    ネタバレ

    凄く熱い作品でした。
    特に胸を打たれたのが子供を堕ろして、教官としての人生を歩もうとしてた鐵教官に、桃地教官が言った言葉。

    「あんたが苦しかったら、あんたが切り開いた道の後に続く女性海上保安官も、みんな苦しむだろうな」
    「あんたが職のために子供を堕ろしたら、後に続く女性保安官も同じようなことをしなきゃなんない」

    この一連のやり取りに、本当にハッとさせられた。
    鐵教官は、新しい道を切り開こうとしていたんじゃなくて、無意識のうちに世間が求める理想の型を崩さないようにしていたのかなって。
    私にも身に覚えがあって、世間の「こうあるべき」みたいな形をなぞるのって、身体的にはしんどくても、意外と精神的

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    2026年07月31日
  • 碁盤斬り 柳田格之進異聞

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    ストーリーとしてはハッピーエンドが想定されその通りになるのだが、「碁」が準主役として欠かせない存在として描かれているのは新鮮で面白かった。また武士の貧しくも真っ直ぐな生き様に忙しない現代を送る者にとっては勇気をもらいました。

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    2026年07月31日