小説・文芸の高評価レビュー
-
Posted by ブクログ
『人の人生は、やめたこと
やめざるをえなかったこと
やめなければならなかったこと
わすれてしまったことで
できています。
わたしはついでに
やめたこと、わすれてことを後悔する
ということも、やめてしまいました
‥‥
物事のはじまりは、いつでも瓦礫の
なかにあります
やめたこと
やめざるをえなかったこと
やめなければならなかったこと
わすれてしまったことの
そのあとに
それでもそこに
なおのこるもののなかに』
長田弘さんの気持ちが
詰まった一冊
長田さんの好きな絵本の数々
どれひとつも
読んだことがなかった
また、読書の候補が増えました!
-
Posted by ブクログ
2023年刊、文庫オリジナル。
司馬遼太郎が亡くなったのが1996年。翌年からほぼ毎年、命日近くに「菜の花忌シンポジウム」が開催され、2022年で第25回を迎えている。本書は、そのなかから18本の鼎談(座談)を収録。最多登壇者は磯田道史(8回)、2位タイで、井上ひさしと安藤忠雄(4回)。
初回は「私たちの司馬さん」。メンツは安野光雅・井上ひさし・姜在彦。ほんわかした鼎談で、これがいい。回を経るにつれて、個別の作品について突っ込んだ議論になってゆく。途中のクッションは、第7回の「大阪について」。これは田辺聖子vs.藤本義一の対談。隣に司馬遼太郎がいるかのように話している。
第17回、司馬夫人(福 -
Posted by ブクログ
「走れメロス」のミステリー仕立てオマージュ。
第一章から引用
”メロスにとって力とは、十里の路を走り抜く脚力と、敵対者を屈させる腕力。つまり、フィジカル。フィジカルである。”
この一文を読んだ時、この本のことを理解した。原作からの引用部分と、そこからのちょっとのズレが絶妙で、読みながら爆笑した。メロスの正義感と、見え隠れする暴力性、行き当たりばったりな部分が存分に誇張されていて、(そんなわけあるか!)とツッコミながらも、(でもメロスだし...)と思ってしまう。
この作品を読む前に、YouTubeでピース又吉さんが「走れメロス」を語る動画と、原作の「走れメロス」でおさらいした。そのおかげて数 -
Posted by ブクログ
最終巻まで一気読み。
好きなキャラとの別れは悲しいねえ。
蠱毒の狙いが明らかになり、蠱毒そのものも終了。
突拍子もないゲームだけど、ちゃんと運営側の設定も参加者の背景も現実的で素晴らしかった。おかげで興醒めするこもなく、最後まで楽しめた。(イカゲームとは大違いw)
幻刀斎が京八流継承者を殺そうとする背景もしっかり描かれてて良かった。天明は強すぎる雑音...(誰がこのキャラを好きになるの。)
響陣...策士の響陣ならもっと上手く出来た気がするけど、好きな女のこととなると頭に血が上っちゃうのかな...。好きだったなあ。
一番の推しはやっぱり嵯峨 愁二郎。兄弟妹達のことも、彼らの絆も好き。カ -
Posted by ブクログ
第5弾!
久しぶりのこのシリーズ。
民俗学と心霊現象を合わせた感じで、何気に好き♡
なかなか、ほんまもんの現象に会えないけど、2人は過去に…
教授、イケメンだし、イケメン好きには必須かも?
百物語か…
みんなで、怖い話を100個して、その後に何か起こる!
そんな事ある訳ないやん!って思ってても、なんかあったら怖いから、やったことない(^◇^;)
ここでは、大学で生徒集めて実施。
蝋燭の代わりに、ペンライトで。
こういう使い方もあるんやな。
私らは、また、違った使い方するけど^^;
「外にいる怖いものから屋敷を守るために、武家の家来とかが寝ずの番をしていてね。
そのときに、ここにはもっと怖 -
Posted by ブクログ
■ 7人それぞれの事情が重なっていく尊さ
原作では、7人の「学校へ行けなくなった理由」や「家族との関係」など、
心の痛みや孤独が繊細に描かれています。
読んでいると、
「ああ、この子はこういう思いを抱えていたのか……」
と胸が締めつけられる場面が何度もありました。
でもその一方で、城での時間を通して
少しずつ少しずつ、彼らが変わっていくのが本当に良い。
■ 1〜3学期の構成、そして圧倒的なラスト
物語は学校と同じ 1学期・2学期・3学期 の三部構成。
これがめちゃくちゃ効いていて、まさに“1年の成長”を一冊で体験しているようでした。
そして……
3学期からクライマックスの盛り上が