ブックライブの高評価レビュー

小説・文芸の高評価レビュー

  • すべてきみに宛てた手紙

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    『人の人生は、やめたこと
    やめざるをえなかったこと
    やめなければならなかったこと
    わすれてしまったことで
    できています。
    わたしはついでに
    やめたこと、わすれてことを後悔する
    ということも、やめてしまいました
    ‥‥
    物事のはじまりは、いつでも瓦礫の
    なかにあります
    やめたこと
    やめざるをえなかったこと
    やめなければならなかったこと
    わすれてしまったことの
    そのあとに
    それでもそこに
    なおのこるもののなかに』

    長田弘さんの気持ちが
    詰まった一冊
    長田さんの好きな絵本の数々
    どれひとつも
    読んだことがなかった
    また、読書の候補が増えました!

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    2025年11月27日
  • 「司馬さん」を語る 菜の花忌シンポジウム

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    2023年刊、文庫オリジナル。
    司馬遼太郎が亡くなったのが1996年。翌年からほぼ毎年、命日近くに「菜の花忌シンポジウム」が開催され、2022年で第25回を迎えている。本書は、そのなかから18本の鼎談(座談)を収録。最多登壇者は磯田道史(8回)、2位タイで、井上ひさしと安藤忠雄(4回)。
    初回は「私たちの司馬さん」。メンツは安野光雅・井上ひさし・姜在彦。ほんわかした鼎談で、これがいい。回を経るにつれて、個別の作品について突っ込んだ議論になってゆく。途中のクッションは、第7回の「大阪について」。これは田辺聖子vs.藤本義一の対談。隣に司馬遼太郎がいるかのように話している。
    第17回、司馬夫人(福

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    2025年11月27日
  • 殺人事件に巻き込まれて走っている場合ではないメロス

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    「走れメロス」のミステリー仕立てオマージュ。

    第一章から引用
    ”メロスにとって力とは、十里の路を走り抜く脚力と、敵対者を屈させる腕力。つまり、フィジカル。フィジカルである。”
    この一文を読んだ時、この本のことを理解した。原作からの引用部分と、そこからのちょっとのズレが絶妙で、読みながら爆笑した。メロスの正義感と、見え隠れする暴力性、行き当たりばったりな部分が存分に誇張されていて、(そんなわけあるか!)とツッコミながらも、(でもメロスだし...)と思ってしまう。

    この作品を読む前に、YouTubeでピース又吉さんが「走れメロス」を語る動画と、原作の「走れメロス」でおさらいした。そのおかげて数

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    2025年11月27日
  • 夜明けのすべて

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    ネタバレ

    映画は未視聴。「天国はまだ遠く。」が気に入りこちらの本を手に取りました。

    本からは、あることができなくなって、全て諦めてるだけでは進まないということ。もちろん、今の私にできないことは山のようにある。だから、諦めるのではなく手段を変える。考え方を変えること。考え方が少し変わるだけでとても世界は広く感じることができるということ。

    ガッツリ恋愛要素はなく、それぞれの生き方に着眼点を置いたお話にすごくハマりました。嫌な人がいなく、モヤモヤすることもなく、すんなりと文字が入ってきて、とても素敵なお話でした。

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    2025年11月27日
  • 右園死児報告

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    これはかなり大好物でした。本当に短い話が積み重なっていく構成で、一つひとつの話にはオチがないような不気味な内容が多いのですが、読み進めるうちに全体像が少しずつ見えてきて、どんどん引き込まれました。登場人物もそれなりに多いので「この人誰だっけ?」と思うこともありましたが、それも含めて楽しめました。(人によってはストレスかも)
    とにかく私は大好きです。
    なお、この調査報告体系は安全である笑

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    2025年11月27日
  • クロエとオオエ

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    久しぶりに、甘々な有川浩を楽しませてもらいました。イメージしづらいジュエリーも、ちゃんとインスタで確認できて、想像が膨らみました。

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    2025年11月27日
  • 世界99 上

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    まだ読み始めだが、すごいゾワゾワする。
    この主人公の女の子が特殊なのか、こういう世界なのか、ちょっとはっきりしないが。ゾワゾワ。
    しかし、「お母さん」の姿は将来の自分自身の姿になる可能性もあるんだよ、と呟かざるを得ない。

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    2025年11月27日
  • 世界99 下

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    村田沙耶香の構築する世界は、今の時間と地続きな並行世界のようであり、なぜか妙に納得したり共感する部分がある。
    狂っているようでもあり、救われる部分もある。
    「クレイジー」と評されるが、そろそろ「創造主」とか言われる日が来るんじゃないだろうかと思ったり思わなかったり。

    面白いけど、結構時間をかけてじっくりと読んだ。

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    2025年11月27日
  • 天才望遠鏡

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    ネタバレ

    将棋、フィギュアスケート、歌、競走馬、作家などの様々な分野の天才や元天才たちと、彼らを観測し続けた人々を描いた連作短編集。天才だけでなく、観測者によって光と影も伝わってくる。好きなだけでは才能に直結しないし、実力以外の運に振り回されることもあり、その中で競い合って勝ち続けたものだけが天才と呼ばれる。自分とは別次元の存在だと思ってしまうが、どんな天才も苦悩しながら、ここぞという大舞台で最高のパフォーマンスを発揮して歴史に名を残すからこそ、天才に惹きつけられる。所々で登場人物のその後が見えて、微笑ましかった。

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    2025年11月27日
  • イクサガミ 神

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    最終巻まで一気読み。
    好きなキャラとの別れは悲しいねえ。

    蠱毒の狙いが明らかになり、蠱毒そのものも終了。
    突拍子もないゲームだけど、ちゃんと運営側の設定も参加者の背景も現実的で素晴らしかった。おかげで興醒めするこもなく、最後まで楽しめた。(イカゲームとは大違いw)

    幻刀斎が京八流継承者を殺そうとする背景もしっかり描かれてて良かった。天明は強すぎる雑音...(誰がこのキャラを好きになるの。)

    響陣...策士の響陣ならもっと上手く出来た気がするけど、好きな女のこととなると頭に血が上っちゃうのかな...。好きだったなあ。

    一番の推しはやっぱり嵯峨 愁二郎。兄弟妹達のことも、彼らの絆も好き。カ

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    2025年11月27日
  • 今日未明

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    不幸な事件を告げる短いニュースのあとに
    その事件に至る経過や背景が描かれる
    どれも日常に潜んでいるかもしれない事柄
    胸をえぐられるような思いがして
    何度か休憩しながら読み終えた
    「怪異」よりも恐ろしいし、鉛のように胸が重い

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    2025年11月27日
  • おいしい季節がやってくる。

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    ネタバレ

    短編エピソードも温かく、エピソード同士が少しずつ繋がっているのも読む楽しみになっています。それぞれのエピソードに出てくる食べ物を作って見たり食べたくなる本です。

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    2025年11月27日
  • 重力ピエロ

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    春が二階から落ちてきた。冒頭でこの作品は面白いと思った。読書を趣味としてまだ1ヶ月程度の私にはこんなに斬新で読者の心を揺るがす1文を人間がかけるのかとひどく関心した。内容は遺伝子・放火・重力をキーワードとした小説。放火現場の予想を登場人物の「私」と読者である「私」二人で推理しているような錯覚を起こし大変楽しく読むことが出来た。また放火犯の全貌が露になるのと同時に読者である「私」もひどく絶望し、ページをめくるのが億劫になった。最後はほんのり涙しそうになる内容。読書初心者の私でも十分に楽しめた内容でした。

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    2025年11月27日
  • 黒い糸

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    小学6年生の女の子が誘拐された。クラスの担任はメンタルを病み、休職。そのせいで残り少ない6年生の最後の時期なのに担任を任される羽目に。
    その6年生の組の男の子の家は嫌がらせに悩んでいた。元夫が犯人かと思われたが、どうやらそうではなく、仕事上のトラブルのある変な人が犯人のような気がする。

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    2025年11月27日
  • プロジェクト・ヘイル・メアリー 上

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    ネタバレ

    抜群に面白い。
    科学で謎を解明していくワクワク感がたまらない。
    特に“異星人の宇宙船との遭遇”の場面は、「うっそだろう!」と一緒に叫んだ笑、ロッキーかわいい。
    下巻が楽しみ。

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    2025年11月27日
  • 人生を狂わす名著50

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    三宅さんがたくさん読んで、そのなかの選りすぐりを50册、さらに興味があればこれも!と各章3冊紹介してくれている。

    本って楽しいな!もっと読みたいな!と思わせてくれる素敵な本です。

    この中で読んでいた本は2冊だけだった汗

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    2025年11月27日
  • 准教授・高槻彰良の推察5 生者は語り死者は踊る

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    第5弾!

    久しぶりのこのシリーズ。
    民俗学と心霊現象を合わせた感じで、何気に好き♡
    なかなか、ほんまもんの現象に会えないけど、2人は過去に…
    教授、イケメンだし、イケメン好きには必須かも?

    百物語か…
    みんなで、怖い話を100個して、その後に何か起こる!
    そんな事ある訳ないやん!って思ってても、なんかあったら怖いから、やったことない(^◇^;)
    ここでは、大学で生徒集めて実施。
    蝋燭の代わりに、ペンライトで。
    こういう使い方もあるんやな。
    私らは、また、違った使い方するけど^^;

    「外にいる怖いものから屋敷を守るために、武家の家来とかが寝ずの番をしていてね。
    そのときに、ここにはもっと怖

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    2025年11月27日
  • アルジャーノンに花束を〔新版〕

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    ネタバレ

    終盤の主人公の退行がただただ悲しかった。退行しきる前に自ら命を絶つオチを予想して読んでいた。そのような結末ではなかったものの、露悪的な描写無しにここまで考えさせられる表現というのが新鮮だった。ただちに読み直すには心の整理が必要だが、なんだかいずれは再び手に取っているような気がする、そういう面白さがあった。

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    2025年11月27日
  • 六番目の小夜子

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    恩田陸先生のデビュー作ということで、積読から引っ張り出してきました。高校生という大人と子供の狭間に行われる全てに不穏な空気とワクワクを感じることが出来て、物凄く面白かったです。タイトルも良いです。皆、どんな大人になったのかなあ~

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    2025年11月27日
  • かがみの孤城

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    ■ 7人それぞれの事情が重なっていく尊さ

    原作では、7人の「学校へ行けなくなった理由」や「家族との関係」など、
    心の痛みや孤独が繊細に描かれています。

    読んでいると、
    「ああ、この子はこういう思いを抱えていたのか……」
    と胸が締めつけられる場面が何度もありました。

    でもその一方で、城での時間を通して
    少しずつ少しずつ、彼らが変わっていくのが本当に良い。


    ■ 1〜3学期の構成、そして圧倒的なラスト

    物語は学校と同じ 1学期・2学期・3学期 の三部構成。
    これがめちゃくちゃ効いていて、まさに“1年の成長”を一冊で体験しているようでした。

    そして……
    3学期からクライマックスの盛り上が

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    2025年11月27日