あらすじ
「頂き女子」に迫った衝撃ノンフィクション!
複数の男性から総額約1億5千万円を騙し取った上、そのマニュアルを販売し逮捕された「頂き女子りりちゃん」に迫った本作に大絶賛の声続々!
◎町田そのこさん
彼女が奪う側に戻らない道を考える。読んでいるときも、読み終えたいまも。
◎橘玲さん
すべてウソで塗り固められた詐欺師
家族や社会から傷つけられた犠牲者
彼女はいったい何者なのか?
―選考委員激賞!第31回小学館ノンフィクション大賞受賞作―
◎酒井順子さん
りりちゃんの孤独、そして騙された男性の孤独に迫るうちに、著者もりりちゃんに惹かれて行く様子がスリリング。都会の孤独や過剰な推し活、犯罪が持つ吸引力など、現代ならではの問題がテーマが浮かび上がって来る。
◎森健さん
今日的なテーマと高い熱量。とくに拘置所のある名古屋に部屋を借りてまで被告人への面会取材を重ねる熱量は異様。作品としての力がある。
◎河合香織さん
書き手の冷静な視点とパッションの両者がある。渡邊被告がなぜ“りりちゃん”になったかに迫るうちに著者自身もまた、“りりちゃん”という沼に陥り、客観的な視点を失っていく心の軌跡が描かれているのが興味深い。
(底本2025年7月発売作品)
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
加害者、被害者、支援者、記者、様々な立場から事件について書かれていた。それでもやっぱりりりちゃんというキャラクターに惹かれてるところが大きかった。著者自身もりりちゃんにひっぱられ、これまでの記者人生のモットーを曲げてしまった、しかもそれに気づけなかったと書いていてやっぱりどこか魅力がある存在だったのだなと思った。過去のDVなどの影響で、ホスト狂いになってしまい、ホストに使うためにおじを騙すという悪循環だなと思った。それと同時にマニュアルが沢山売れたというのは、同様の状況に置かれいている人が多くいたんだろうなと思った。今回の事件がきっかけで風営法などが改正されたんだと思うが、一概にホストが悪いとは言いきれないなと思った。りりちゃんが求めていたのは誰かからの承認欲求というか、無条件の肯定、それにより自己肯定感がついていればこのような事件は起きていなかったのかなと思う。多くの人が父親母親から愛情を受けるのに対して、それを受けれなかった人、今でも多くいると思うし、そのような人にどうやって気づいて、どうやって手を差し伸べればいいのだろうと思った。また、映画を作ろうとしていたひとがいっていた、ターゲットがおじじゃなくても成立しているマニュアル、弱っている人に漬け込んでいるマニュアルというところも心に刺さった。いつでも犯罪のターゲットにされるのは色々な意味で弱者の人だと思う。それを思うと今回の事件は妥当だったのかなと思う。犯罪を0にするのは無理だと思うし、理想論としてはなって欲しいが、その意味で見せしめじゃないが、そのような役割で使われたのかなと思う。被害者も悪いだろう、気づくやろうーとは思ったがターゲットにされていたのは身寄りがない人だったので相談もできないならなりうるのかなと意見が変わった。また、作中で語られた、キャラクターを作り上げてしまったことでりりちゃんが辞められなくなったのではという仮説が興味深かった。多くの人が周りからの見られ方を気にするし、関わる人によって態度を変えると思う。仕事や家庭、友達の前では多少キャラクターが違うと思う。りりちゃんは多くの人にりりちゃんというキャラクターを求められていて、これまで求められてこなかった人生にはそれが生き甲斐だったのかなと思った。なので、出所した後はりりちゃんではなく1人の人間として関わってくれる人と出会えたらいいなと思った。りりちゃんも、それに巻き込まれた人が良い人生をこれから歩んで行けたらいいなと思った。
Posted by ブクログ
私にしては珍しく!一気に読んじゃった!
なんと2日!
…と思ったら日付変わってるから3日間で!!
私にしては早くない?!
読むの早くなったのかな!
りりちゃん、逮捕のニュースで存在を知った。
あとは中田あっちゃんの動画。
ニンゲンハフクザツカイキダネ
タルヲシル
Posted by ブクログ
りりちゃん、かわいいりりちゃん。
YouTubeを全部見ていて、有料noteも読んだ。
パワーがあって、失うことを恐れず狂える女の子が本当に好きで、憧れで、りりちゃん、刑務所、そこは狭い。
女の子に優しくされたら困ってしまう感覚
本当にわかってしまって苦しかった。
彼女は被害者でも良いのではないか、思ってしまう。
どうにか幸せになって欲しい。許されて欲しい。
人間、寂しいと外にばっかり居場所を求めてしまう
大丈夫じゃなくても、大丈夫だし、
大丈夫になったとしても、大丈夫なんだよ、
と伝えたい。
そのままで愛されても大丈夫なんだと。
気持ち悪いかもしれないけど、それくらい感情移入をしてしまった。
最後の方はきっと冬で、
もう寒くなければいいなと思う。
Posted by ブクログ
なかなか感想が書けなかった。消化不良というわけではないけど、表現が思考がまとまらないというか。それくらい衝撃的な作品だった。
「親ガチャ」という言葉。これを使う人間がどれくらいの意味、重みを持たせているかわからないけれど、玩具のガチャよりも可能性を定量化することは非現実的で。でも、確かに組み合わせの運みたいなものはあるとも思えて。
翻って親からすれば「子ガチャ」だってあるし、その親だって親ガチャを経験しているわけだから、その言葉で本気で良し悪しを表現してはいけないと感じた。
じゃあ祖父母の代から伝わる、時にありがたく時に忌まわしい運命というのか、自身を意味付けていく経験やそこから受ける感情とは何なのだろうか。
子に焦点を当てれば親に頼れない時、それも経済的とか関係性とか望まずに獲得してしまった状況において、何に縋ってどうなっていくことが「あるべき」なのか。
親に焦点を当てれば、親らしくなれない時、それは更に親から与えられた状況を恨みながら、反面教師的に振る舞うことも出来ない人間は、ただ「親なのに」と否定されるしかないのだろうか。
多様性という表現では整理がつかない事件。りりちゃんの被害を受けた方はとても辛く苦しい思いをしていることは間違いない。
というか苦しい人しか登場していない気がする。
ーー
京アニ事件の「自分は「底辺の人間」です」を読んだ時より響くものがあった。
こういう本を読みたくなる自分は傲慢なのでは、という疑念も生まれた。
それではどうぞ聴いてください、RADWIMPSで「筆舌」。
Posted by ブクログ
センセーショナルだった頂き女子りりちゃんの詐欺事件について取材をしたノンフィクション。Xで盛り上がっていたのが、そういえば下火になったと思っていたら、刑が確定して受刑してるんだな。
著者が取材していく中で、頂き女子へのめり込んでしまった経緯や、被害者取材を経てあらためて冷静になって本人への取材を再開したそのドキュメンタリー感が面白かった。時の人を追ううちに、取材する人が飲み込まれてゆく感じ。木嶋佳苗事件でも、記者が取材する中で獄中結婚していたし、相手を知ろうとするうちに、夢中になってしまうんだな…。
また、支援のために色んな企画が立ち上がって、たくさんの人が群がって、消えていった騒乱も見えて、犯罪者支援の困難さも感じた。一体何が正しいんだろう。ホストクラブが悪い、詐欺の被害者が悪い、家庭環境が悪い、と一つの原因を求められたら簡単なんだけど、そうじゃないから手に負えないし、呆然とするしかない。
Posted by ブクログ
歌舞伎町にいる限り、リリちゃんは「人に期待されるリリちゃん」という役割から降りられなかったのだと思います。
ホストクラブでは、一度100万円使うと「この子は100万円使える」と認識され、さらに大きな金額を求められるようになる。ホストだけでなく周囲の女の子たちからも、「リリちゃんならもっと見せてくれる」「私たちにはできないことをやってくれる」と期待が膨らみ、次々と要求される。その期待やプレッシャーを、リリちゃん自身もかなり感じていたのではないかと思います。
Posted by ブクログ
いまいちな評価も多いので期待せずに読んだが、個人的には珍しく残りのページが少なくなると悲しくなるくらいハマって読んでしまった。予想だけど、普段あまりノンフィクションを読まない人はもっと大きな展開や暴露話を期待してつまらないと感じたのかもしれない。あと著者がどことなくりりちゃんの味方をしているように見えるのが人道的にどうなんだという意見も多いぽい。
普段ノンフィクションが大好きな自分としては、著者がいつのまにかりりちゃんに魅かれていく過程を赤裸々に描いているのはリアルで好印象だった。また、いつもホス狂いの女の子たちを取材している著者がどちらかといえばりりちゃん側に感情移入してしまうのは仕方ないと思ったし、それでも何とか被害者側の心境も理解しようと取材を重ねていった著者はできることはしたのではないか?と思った。
自殺も考えたという善良な被害者には確かに同情するし、罪をまったく理解していないりりちゃんには確かに少し苛ついた。でも本書で公開されているりりちゃんとおぢとのLINEのやり取りを読むと、年下女子にどこか上から目線で、会ってまだ数回なのに結婚を決めた男性に対する違和感と、気持ち悪さのようなものは正直自分も感じた、、
YouTubeで少しだけりりちゃんの姿を見たが、不思議な魅力がある方で、本書を楽しめるかは、著者が犯罪者に魅かれていくけど葛藤を感じるという部分に共感できるか、というのは大きそう。
なぜりりちゃんがこのようになったかという鍵?を握る母親に、むしろ自分はりりちゃんに対してよりも苛立ちとモヤモヤを感じた。娘の今後の支援のことも考えると仕事を辞めるわけにはいかないから、という言い訳?で裁判には出廷しなかったのに、娘の気持ちを理解したいから、、という理由でりりちゃん関連のイベントに行ったりホストに行ってみたりする母親に大きな違和感を感じた。著者も多分取材協力してもらった手前あまり悪くは書けなかったのだろうけど、違和感を感じていることが隅々から読んで取れた。酒鬼薔薇聖斗の母親もそうだけど、犯罪者の親だけど虐待をしていたわけではないという人は、一見良い親なんだけどどこかズレてるというパターンが多い気がする。
罪を理解できない上にその日によってテンションが変わるりりちゃんと、なんとかその思考を理解しようとするがいつも振り回されてしまう著者の描写もリアルで読み応えがあった。著者の他の本も是非読んでみたい。
Posted by ブクログ
事件のことはニュースやSNSで話題になっていので知っていましたが実際に書籍という形で取材した方のお話を読むと、事件に対する解像度が上がったのと、とても興味深かったです。
自分で調べることはあまりしませんでしたが、実際にりりちゃんが貢いだホストの方やファンアートがあることを知り、検索をしました。ここまで注目を浴びた事件でしたが知らないことが多かったです。
りりちゃんがどんな女の子でどのようなことを考えていたのか肌で感じることができる本でした。
Posted by ブクログ
まず、これがノンフィクションであることにズーンと落ちてしまう。
多分女性は(というと主語が大きいが)、りりちゃんに対してのある程度の理解や同情をもっていると思う。
私もこの本を読むまではりりちゃんの罪があまりわかっていなかった。
なぜ懲役がこんなに長いのか。これまで搾取されてたんだからある程度はしかたないのでは。
はじめは『りりちゃん賛歌』の本なのかな、と思って読み始めた。だが、事件の概要や被害者の想いも描かれていて、少しはりりちゃんの罪をわかることができたと思う。
筆者もはじめは『りりちゃんの罪が分からない』とあり、名古屋に賃貸を借りたりなどの入れ込みようもすごかった。さらっと書かれているが、周囲からもとがめられている描写もあり、それは相当だったのだろう。
だからこそ、なぜ被害者に話を聞きに行こうと思えたのか?ということが気になった。
りりちゃんの母親がずれている感じや、父親の暴力の話もあり(包丁を持ち出してくるとか)、本当に居場所がなかったんだ、受け皿がなかったんだと感じた。
一般論にはなってしまうが、やっぱり家庭環境が悪いと犯罪をしてしまう・巻き込まれてしまうのは多いのだろう。そしてずっと善悪が分からないままなのだ。
最後はりりちゃんの刑期も確定し、りりちゃんから支援者を拒むかたちで幕を閉じる。ただその後ろには獄中結婚をする相手の存在も感じるし、また搾取されてしまうのではないか、という思いにもなる。
りりちゃんはこれまでずっと流されてきたのだろう。
刑期を全うしているうちに、自分の意志を持てるといいなと思った。
Posted by ブクログ
読みながら可哀想って思ったり自業自得って思ったり。こういう子にありがちなんだけど根本の自己愛がないから相手を思いやることもできなくて、どっかでぷっつり切れてしまったり自分の都合のいいことを言う相手へ逃げて行ったりしてしまう。言ってることがコロコロ変わるからまともに取り合わないのが吉。結局いいことを言い寄ってくる人と獄中結婚したのかな、教育の大切さを感じるけど、家庭環境としてはこれより酷いのもゴロゴロいるだろうに、こうならない子も多くいる。親ガチャとは言うけど結局情緒にしろ感性にしろ、本人の要素なところがあるから人生ガチャとしか言いようがないよなあ。
普通に生きている身としては、こんな女に騙されるモテないおじさんもホストに良いようにされて時間と金を上納し続ける女も同様のアホだと思うし、そういうアホ達から上手く税金を回収できるようになれば国益に繋がるなあなんて感じた。反社にいくよりはいいんじゃないかな。犯罪者の更生って望み薄なんだろうなあと感じた。
Posted by ブクログ
センセーショナルに報道されていたりりちゃんの内面を真摯に見つめたルポで読み応えがあった。
正直な話、最後まで読んでも尚私は彼女の罪が今いちわからない。というか、彼女を断罪することはしたくないと思う。
それは彼女の孤独や苦しみに少しだが覚えがあるからで、彼女が渇望していた絶対的な愛情や承認と年上の男性への憎悪に近い感情は、程度の差はあるだろうが私の中にもある。
中学生という未熟で多感な時期の彼女を何か救えるものがあれば、燻り続けた母親や世界への不信感を癒してくれる何かが彼女にあればあるいは、と思わずにはいられない。
おぢの心の隙間に入り込んで大金を頂き、歌舞伎町で自分の居場所を作ろうとしたりりちゃん。
そして今度はそんな彼女の心の隙間に反社会的な第三者が入り込み、彼女を利用しようとしている現状に心が重くなる。
>>>メモ
ホストクラブって、コミュニケーションの〝省略〟ができる場所なんじゃないかと思うんですよね。褒めてもらえるとか持ち上げてもらえるとかって、本来はコミュニケーションを丁寧に重ねた上で得られる〝成果報酬〟だと思うんですけれども、ホストクラブではお金を出せばそれをすっ飛ばして〝成果〟がもらえる。被害者がりりちゃんに求めたものも、コミュニケーションの努力を飛ばして手に入る恋愛という成果です。
Posted by ブクログ
積読日記で興味を持ち、オーディブルで読み終えた。この本の著者も含めて、いろいろな人が、りりちゃんに興味を持ち、それぞれ異なる形でりりちゃんを消費していく姿がとても心に残った。りりちゃんが渇望しているであろう愛情は、りりちゃんというシステム(消費者と崇拝者しかいない)では絶対に得られないのも皮肉な話である。
Posted by ブクログ
一気に読み進めた。読みながら、映画を観てるような、現実で起こってる話なのに違う世界の事のように思ってしまう。
正しい法律は彼女を救えるだろうか。
刑務所の中で、罪を理解できるだろうか。
人は本当に、周りの環境によって作られてしまうんだよな。
自分を大切にし、向き合うことがこの先できるだろうか。
Posted by ブクログ
家庭環境が複雑で自分が搾取された側であるからといって、詐欺をしていい理由にはならない。そこに罰は必要。
でもそこで終わらせていいのか?
- ホストや推しに過剰にハマる人たちを生み出す仕組み
- 本来はコミュニケーションを丁寧に重ねた上で得られる達成感や承認欲求が、お金を支払うことで、コミュニケーション努力を飛ばして得られる仕組み
そういう社会の歪みがいろいろと絡まって、「りりちゃん」という存在が犯罪というかたちで表に出てしまったように思えてくる。
著者は書いていた。彼女は、最後まで本当の意味で「被害者がどんなふうに傷ついたか」を理解していなかった、と。
終始ちぐはぐなりりちゃんの言動に、最後まで彼女がなにを考えているのか、なにが本音なのかはわからなかった。
でも、もしかするとこの社会も、彼女がどうしてそうなったのか、ちゃんと理解してないままなのではないだろうか。
Posted by ブクログ
コレコレさんの動画で頂き女子りりちゃんを知った。
りりちゃんは、巧妙に嘘を重ね、人を騙す詐欺師ではあるが、私には純粋な女の子に見えた。
人への期待や希望を捨てきれず、服役後もまた道に彷徨い続けるのだと思う。それが頂き女子りりちゃんの人生なのかな。
良い方向に進んで欲しいと心の底から感じた。
Posted by ブクログ
騙してない、相手に悪いことをしてない、と言った世間の声もある、そんな気がしていた時もある、ただ被害者はやはりいる。救済に手を伸ばした方への対応もきちんと受け入れられない、判別がつかない、学があまりになさすぎるのがとても残念、きっと才能にあふれているのに。やさしく近づいてくる人の良し悪しが判断できないと正しい方向に進めない
Posted by ブクログ
獄中取材
相手のことを、理解することってすごく難しいんだろうな
ノンフィクションは2冊目だったけど、
作者がりりちゃんにのめり込んでいく様子が、すごく伝わったんだけど、私にはやっぱりりりちゃんの気持ちや思いの馳せ方がわからなくて、それがもどかしかった。
Posted by ブクログ
重い量刑の理由は、本人が働いた詐欺よりも広く教唆したこととそれによって利益を得た事と思っていたけれど、本書を読む限り、受刑者はあまりにも幼く、誤解を恐れずに言うならば無垢である。
それがとても悲しい。
Posted by ブクログ
宮口先生のケーキの切れない非行少年たちと少し通じるものを感じた。養育環境がその人の人生に与える影響。。。中学生の頃にできた支援はなかったのか。
トー横界隈とか低年齢化が進んでるけど、次のりりちゃんを出さないように大人がなんとかしなきゃいけないな。
Posted by ブクログ
宇都宮直子さんの作品、初読みです。
audibleにて。
初読みですが、ノンフィクションなので初作家カウントは取らないとこにしました。
事件当初から、余りいい印象は無かったですが、ノンフィクションを読んでみても、著者や被害者やホス狂いの女の子たちが惹かれる意味が私にはわかりませんでした。
まぁ、audibleだったので最後まで読めたかなぁと思います。
Posted by ブクログ
世の中を騒がせていた詐欺事件のノンフィクション。
この事件自体は有名なものだが、自分としては当時から興味を持てなかった。たいして特異な事件とも思えなかったからだ。この事件で目新しかったのは詐欺マニュアルを広範に売っていた程度で、それさえも情報教材やホストクラブの営業方法を範にして作られたものである以上、さほど注目するようなものでもないだろう。
ではなぜこの事件がここまで注目されたかといえば頂き女子を称する渡邊被告のキャラクターでしかない。(ただこの注目のされ方も、恋愛感情を利用した詐欺事件ではよくあることではある。木嶋佳苗とか)
自分は報道を見ても渡邊という人間になにか斬新なものがあるとは思えなかったが、この本でなにか目新しいことが知れるかと思いながら読んだ。だけど、結果としてはやはり渡邊は凡庸だと思う。
たとえば渡邊本人は虐待も含めた家庭環境の悪さを言うが、客観的に見ると信用しづらい。両親がいて、実家では一軒家に住んでおり、チワワを飼い、経済的にも困っていたわけでもなく、学校にも通っていた。
そしていま現在、渡邊の母親は獄中の娘をサポートしているようだし、やはり納得はむずかしい。
ただ、父親との関係は少なからず不穏なものはあったのだろうと思う。渡邊の行動に影響を与える程度には。
渡邊の行動や証言を読むと、被害者を人間とは思っていないようである。実際に「(被害者を)人間として接していたつもりはない」と話すし、最後まで謝罪らしい謝罪もしなかった。著者は、渡邊なりの正義なのだと言うが、それは違うと思う。単に被害者=中年男性を同じ人間だと思っていないだけだろう。モノに対して謝る人間はいない。
そのような年上の男に対する憎悪に近いような心性に至ったのは、本書を読む限り父親との関係性が強く影響していると思われる。それだけに本書で父親への取材はもちろん、言及自体もほとんどなかったのは残念。(母親へはインタビューもできているし、割いている文量自体が多い)この事件のキーになるとすれば母親より父親のほうだと思う。
Posted by ブクログ
いただき女子りりちゃんを取材した記者のノンフィクション。
一時期の報道で言われてるようなイメージとは少し違った見方が見えた気がする。
被害者の男性が言った「これが『パパ活』という前提で始まって、金銭を渡して、その対価として体の関係を結んでということなら全く問題ないと思うんですよ。」という言葉にモヤモヤした。
そういう行為に全く問題ないと平然と言えるのってどうなんだろう...
Posted by ブクログ
途中まではりりちゃん側に感情移入して読んでいたけれど、獄中結婚のところから本当に反省しているとは思えない発言や行動が目立ち感情移入はできなかった。元々の家庭環境にプラスして、歌舞伎町でのホストとの繋がりによって彼女は本当に壊れてしまったんだなと思った。
Posted by ブクログ
懲役8年6ヶ月が長いのか、短いのか、妥当なのか、、、
刑事裁判はちゃんと勉強したことないので私には判断ができないけど、りりちゃんにとって必要な刑期なのかなとは思った。
罪の意識はなく、被害者に対しても心からの反省はない。たしかにりりちゃんの育った環境は悪かったかもしれないし、最初は被害者だったのだろうけど、それでも加害者になってしまったことは認めなきゃいけない。
刑務所を出たら、持ち前のカリスマ性を活かしてビジネスを始めるなりして、しっかり稼いで被害者へ返済するべきだと思う。
そのためには歌舞伎町や利用してくる輩などから物理的に距離をおいて、自分を見つめ直さなきゃいけない。甘い覚悟で社会に出てしまうと、りりちゃんの自立を阻害する者たちにまとわりつかれる気がする。
ある意味りりちゃんを守るための刑期なのかなとも思った。
支援者への裏切りもそうだけど、多分今は色々と迷走してるんだと思う。
反省までの過程の一部なのだと思いたい。
それにしても、“頂き”、“おぢ”のような言葉を生み出すセンスがすごいな。
絶対に世の中にプラスをもたらす能力だってあるはず。
被害者のために、頑張ってほしい。
Posted by ブクログ
結局りりちゃんは
最後まで被害者に対して
申し訳ないとは微塵も思ってないし
反省もしてないし
なんならなんで捕まった?
くらいに思ってるのでは?
母親との関係性が肝かもしれんけど
だから何?て感じ。
こんなやからに騙されないように
世のお父さん達気を付けて!
Posted by ブクログ
『私は、”彼女は命あるまま戦場から脱出できたんだ“
と思った。収監されてしまえば、歌舞伎町からは強制的に引きはがされる。警察施設の中では看守の目もあり、そうそう簡単に命を落とすことはないだろう。つまり、彼女は「保護された」のだ。逮捕、そして収監という形ではあるがこのコは助かった、とさえ思った。』
(本文より)
この本は著者が「頂き女子りりちゃん」として世間を騒がせた事件(本名:渡邊真衣さん)を追ったノンフィクションだ
私も 当時、事件が取り上げられるニュースを何度もも見た記憶がある
しかし 事件というのは世の中で次から次に起こる
ひととき大騒ぎになっても 新しい事件が起これば
たちまちそれがフォーカスされる
その繰り返しで いつの間にか 取り上げられなくなった事件は記憶の奥まったところに追いやられることがしばしばだ
この本を手に取り 記憶の奥まったところから事件を思い出した
そして事件をさまざまな角度で見つめることが重要だと感じた
著者のように 事件の当事者に会って話を聞き、それを世に伝えることで
テレビやネットニュースでは知り得なかった部分があからさまにされることは 視野狭窄にならないためにも重要だと思う
この本を読み 自分を振り返る
まず 母である私はどうだったんだろう
それは 私にはわからない
それは 私の育てた子どもが感じること
では 私は子としてどうだったんだろう
白髪の出る年になっても 親の前ではいつまでも子なんだと今でも思う
大きくなった子の私は 今こそ 感謝の気持ちを大切に親孝行したいと思う
しかし 何をどうするのが親孝行なのだろう
そこからか‥
考えながら 進んでいきたい
受刑者の彼女が刑務所で過ごす人生と
私が生まれ育ったた町でゆったり過ごす人生は
遠く違うようで
そうでもない気持ちもする
人は間違いを犯すし
それを悔いる気持ちも芽生える
ある‥というより芽生える
芽生えるためには必要なものがたくさんあって
それが揃う環境にあるかどうかで
人生の岐路ができるんじゃないかな‥と感じた
自分を見つめる機会を与えてくれる本だった
Posted by ブクログ
オジからお金を頂いきまたその手法を売るという詐欺行為をした頂き女子リリちゃんの取材から描かれる内容。
もちろん詐欺行為は悪ではあるがその境遇に陥った家族関係、ホストへの貢ぎ、お金に対して性を売るといういろんな要因が絡んでいて複雑なんだなと。最後まで被告人は罪の意識みたなのは欠如していたけど教育とか発達の問題なのだろうか。
作者が段々と被告人に思い入れが入っていき傾倒していく感じが「butter」の内容みたいだった。
あって数回の人に数百万を貸すのは理解できないがそうさせてしまう魅力とかテクニックがすごいんだろうな。
Posted by ブクログ
渇愛というタイトル、読んでみてなるほどと思った。
人からの愛情を求める一方で、愛情を求めてくるターゲットから搾取する悪循環になっている印象。
筆者のフィルターを通したりりちゃん像だと思うので、被害者側からみたらどうなのかが気になった。